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ユレッジ実施レポート
- 2. 概要
ユレッジ ‒ 日本の地震防災と「揺れやすさ」を考えるサイト
URL http://www.yullege.jp/ 公開日 2013/04/09
研究機関
法人企業
専門家
被災地
一般生活者
ユレッジは「一般生活者」に対して「研究機関・法人企業などの専門家」「被災
地」などの専門的な知見をコンテキスト化して、地震防災に関する啓蒙・啓発を
行い、防災を「敷居が低く、裾野の広い」議論にするべく、防災の「Outreach
Expertise」を構築することを目指して推進されるプロジェクトです。
※Outreach Expertiseとは告知啓蒙(Outreach)のための専門性の蓄積(Expertise)、とい
う意味です。
Webサイト Facebookページ
サイトへの訪問数概観
サイトのページビュー数概観
2
- 4. Activity-Based Discussion
Copyright © Kosuke Kato, 2013. All rights reserved
ユレッジの社会的使命へのアプローチを考える上での大事なコンセプトが「Activity-Based Discussion」です。
新たに言葉を弄することもないくらい、現代は大量の情報と、その批評と、議論と、場合によっては雑言に
れています。ユレッジでは、「情報を材料に議論する」だけでは、防災に新しい視点や文脈や論点を持ち込み、
次代に活かすことはできない、と考えます。「人の活動」にフォーカスして、具体的で掴みどころのある話、と
してコンテンツを一般の生活者に届け、その方達の日々の活動に寄与することが、ユレッジが地震防災の啓蒙に
取り組む上でのアプローチです。
情報を発信するメディアではなく、時間軸のあるプロジェクトとしてユレッジ自体が活動していくこと。つまり、
ユレッジのプロジェクトとしての成長自体が、「Activity-Based Discussion」を喚起し、地震防災に寄与するア
カデミズム=専門性を、社会的使命に到達されるための「アウトリーチ」であると考えます。
限られたリソースでのスタートアップのプロジェクトではありますが、右から左へ情報を受け流すことにはせ
ず、時間軸を持って、中長期的に専門性をコンテンツとして紡いでいくことで、新たな議論と、そのアウトプット
と、ミッションへの道筋が生まれてくるはずです。
4
- 5. コンテンツ
Phase 1…幅広い専門的な知見から広い防災への理解を作る Phase 2…防災の現場での、よりアクティビティにひもづいた知見を探る
児玉 哲彦 / フリービット株式会社 戦
略デザインセンター デザイナー
松村 太郎 / ジャーナリスト、著者 渡邊 享子 / 日本学術振興会特別研究
員 / ISHINOMAKI2.0
和田 裕介 / 株式会社ワディット代表取
締役 / 株式会社オモロキCTO
三橋 ゆか里 / ライター・記者 鈴木 良介 / 株式会社野村総合研究所
ICT・メディア産業コンサルティング部
所属
小泉瑛一 / 株式会社オンデザインパー
トナーズ / 一般社団法人ISHINOMAKI
2.0 理事
児玉 龍彦 / 東京大学アイソトープ総合
センターセンター長 / 東京大学先端科
学技術研究センター教授
野田 祐機 / 公益社団法人助けあいジャ
パン 代表理事
畠山 千春 / 暮らしかた冒険家 北村 孝之 / NPO法人ボランティアイン
フォ 代表
Race for Resilience
アイデアソン、ハッカソン取材
Science Outreach … J-SHISのサービスの紹介を軸に、地震防災についてわかりやすく紹介
第1回:防災のための基礎情報をスマ
フォアプリでGET!
第2回:J-SHIS Mapを使って、今いる
場所の断層情報をチェックしてみよう
第3回:Blabo! ユレッジ コラボ企画
世界一地震が起こる日本を、世界一被
害が生まれない国にするための防災ア
イデア・レビュー
第4回【ユレッジ特別企画】地震ハザー
ドカルテの見方をざっくり解説
第5回「今いる場所の足下の揺れやす
さを調べてみよう」
5
- 6. アクセスの推移
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サイト・トラフィック!
訪問数 ページビュー数 訪問時の平均滞在時間 オーガニック検索 参照トラフィック
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ユレッジは全く新しいWebサイトとしてスタートしました。基本的には「トラフィックに関しては」独立独歩
で始まったプロジェクトです。そのため、2013年4月のWebサイト公開時にはプレスリリースを発信、また、よ
り多くの人に良質のコンテンツを届けるべく、コンテンツ投下時のFacebook広告によるアテンション喚起も合わ
せて行いました。ソーシャル・メディアの個人アカウントでの告知、ブログでの紹介、だけでは限界が見えており、
キャンペーン施策とコンテンツ公開をリンクさせながら、最小コストで(1記事の公開辺り1日限り広告を投下)、
最大限の効果を狙ったのがユレッジのキャンペーン施策です(【キャンペーン】で後述)。
コンテンツの投下時に、それぞれの寄稿者が自身の記事をソーシャル・メディアで紹介してトラフィックが伸び
ているのも大きな特徴です。「本人による告知協力」はソーシャル・メディアでのコンテンツ展開と一番親和性が
高く、マス広告・告知に頼れない代替として、極めて「属人的な」告知が行われて来たと言えます。良質のコンテ
ンツが、良識のある人に届けば、それは精度の高いメッセージ拡散の方策になると考えています。
また2013年12月にJ-SHISがテレビで紹介された際には、アウトリーチ・コンテンツとしてJ-SHISのサービス
内容を掲載していたため、検索エンジンからのトラフィック流入が多くありました。この際、J-SHISのWebサイ
ト自体にトラフィックが集中することもあり、ユレッジはJ-SHISの「サポーティング・パラグラフ」として機能
しています。この際のアクセスは紫色の「オーガニック検索」の数値に顕著現れています。
その他にも、ユレッジのアウトリーチ・コンテンツが、人気の高いブログサービス「Gigazine」や、キュレー
ションサービス「Naverまとめ」に内容を含め転載・転用されており、コンテンツの二次利用の議論以上に、ユ
レッジのコンテンツ自体がアウトリーチされた結果として評価するべきポイントであると考えています。この際の
アクセスは水色の「参照トラフィック」の数値に顕著現れています。
Gigazine http://gigazine.net/news/20130907-earthquake-hazard-karte/
Naverまとめ http://matome.naver.jp/odai/2137758296864656001
その他にもブログやニュースメディア、またソーシャル・メディアでも、それ自体がメディアであるにもかかわ
らず、そのコンテンツが二次的に話題になっているのがユレッジの特徴です。
参照元主要サイト
6
平均滞在時間が飛躍的に伸びており、
複数ページを時間をかけて閲覧される
ようになった可能性が高い
- 7. アクセスの推移
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加藤 康祐
児玉 哲彦
松村 太郎
渡邊 享子
和田 裕介
三橋 ゆか里
鈴木 良介
小泉 瑛一
児玉 龍彦
野田 祐機
畠山 千春
北村 孝之
Ideathon
Hackathon
第1回
第2回
第3回
第4回
第5回
ThinkLikeABird
イベン
ト・レ
ポート
サイエンス・ア
ウトリーチ
4H6:3"I630"J";68K" イベント・レポート サイエンス・アウトリーチ
加藤 康祐 児玉 哲彦 松村 太郎 渡邊 享子 和田 裕介 三橋 ゆか里 鈴木 良介 小泉 瑛一 児玉 龍彦 野田 祐機 畠山 千春 北村 孝之 LK0.7H2:" 9./3.7H2:" 第1回 第2回 第3回 第4回 第5回
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はてなブックマーク !" $" !" !" $)" $" $" %" #," &" $" $" $" %" !" $" !" $" !"
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サイト・コンテンツ
サイト・コンテンツのページビュー、及び、ソーシャル・メディアにおける波及効果を一覧にしています。ユ
レッジは通年でも19記事、「メディア」と呼ぶにはコンテンツの絶対量は総じて少ない印象です。
ただし、サイト・スタート時より、ニュースメディアや、その他防災関連サイトとは一線を画し、コンテンツの
更新頻度を不要に多くせず、1つ1つの記事の内容のブラッシュアップにじっくりリソースを割くことを基本的な
スタンスとしており、Think Like A Birdの寄稿コンテンツ、及び、サイエンス・アウトリーチの執筆コンテンツ
も、およそ1ヶ月はかけて、意見交換や情報共有を図った上で、1つ1つのコンテンツを公開するやり方を取って
います。逆に寄稿依頼した上で、原稿を完成させることが難しいと判断した場合は、見合わせることも行ってい
ます(宗教とのかかわりについて、食料とのかかわりについて、など)。また原稿の内容が必要と考えられる要
件を満たすに到るまで、J-SHISともコミュニケーションを図っており、完成度の高い原稿を公開することを目指
しています。
こうしたこともあり、新規のWebサイトの単一記事としては、かなり高い波及効果を生んでいると言えます。
地震防災という社会的テーマへの注意喚起において、これは重要な方法論であると考えています。
ソーシャル・メディアでは特にFacebookとの親和性が高いです。多くの社会人に利用されており、実名制、更
には、実社会における人と人の繋がり=「ソーシャル・グラフ」と強く結びついていることから、ユレッジのよ
うなストレートではあるが、専門性が高く、しばしば日常的に話題にしづらいシリアスなテーマを扱っているサ
イトに置いて、重点的に施策を展開するのに良い選択であったと言えます。
ただし、Twitterやはてなブックマークはより「拡散性」が高く、記事によってはPVへ大きく影響を与えている
他、Gunosyなどのソーシャル・ニュース・リーダなどへも注目の記事として転載されることもあり、波及効果が
見られました。 逆にアウトリーチ・コンテンツに関しては、本来なかなか一般に届けられないコンテンツであ
るものの、Webサイトのアクセスや広告の運用を、Facebookページへのいいねに還元することで、ソーシャ
ル・メディアでも一定の波及効果をうかがうことができるようになりました。
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- 8. サイト・デベロップメント
サイト公開時の施策 サイト公開後の施策
•! スマートフォン対応
•! アライアンス・パートナーのリンク掲出
•! 「もしゆれプロジェクト」による防災トピックスのFacebookページへ
の投稿を取得して、サイトへ蓄積する仕組みの構築
•! 記事内容の検索システムの実装
•! サイトの回遊率を高めるための関連記事へのリンクを表示
•! ユニークなデザイン
•! WordPressによる簡便で自由度の高い更新の仕組み
•! プロジェクトの早期スタートのためのプロトタイピングとクイック・リ
リース
•! 完成物を準備してから公開するのではなく、走らせながらブラッシュ
アップする運用
Webサイト制作時のワイヤー・フレーム 「もしゆれプロジェクト」の防災トピックスをアーカイブ スマートフォン対応
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- 10. キャンペーン
プレス・リリース Facebookページ
ユレッジでは、より多くの方にユレッジのことを
知っていただくため、有料の広報施策も活用しまし
た。
● プレスリリース
PR Timesのサービスを利用し、サイト公開時、地
震防災アイデア会議室発足時の計2回、プレスリリー
スを作成し、主要媒体への配信を行いました。
朝日新聞、msn産経、ダイヤモンド・オンライン、
東洋経済、時事ドットコムなど30媒体程度にプレス
リリースは転載されました。
また、プレスリリースの内容に基づき、記事も掲
載されました。
http://internetcom.jp/busnews/
20130409/12.html
これらはソーシャル・メディアでも特にTwitterを
中心に拡散されており、ユレッジの認知を高める上
で大きな役割を果たしました。
● Facebook広告
Facebookはユレッジのコンテンツとの親和性が
高いという判断から、Facebookに限り、広告を運
用しました。
但し、1記事に対して、1日のみコンテンツ公開当
初の注意を喚起する目的のみに留め、定常的に行
なっていたわけではありません。
ある程度の人の眼に触れることができれば、良い
コンテンツは自ずと、色々な人の手へ渡っていくは
ず、というのがユレッジにおける広告運用の基本的
な考え方と位置づけです。
ページビューが目的ではなく、コンテンツの受け
手が、考え、学び、何かの行動に結びつくことが、
ユレッジが見据えるキャンペーンのあり方です。
10
- 11. メンバー
小野 梨奈 【企画、サイエンス・アウトリーチ コンテンツ編集・執筆】
1977年、北海道函館市生まれ。働く女性のためのWebメディア「cafeglobe.com」を経て、2006年に独立。Webプロモーションまでを含めたWebサイト・Webコンテンツ
の企画・制作を中心に行っている。最も関心のある活動テーマは、一人一人が望む多様な働き方、生き方を平等に選び、実現できる世の中にするために必要なことは何かを考え、
行動していくこと。その活動のひとつとして、2009年に「Rhythmoon」を立ち上げ、フリーランスという働き方に関する情報を女性目線で発信している。プライベートでは、
夫、子2人の4人家族。現在、国内外に限らず、どこにいても仕事ができるワークスタイルを目指して自らも模索中。
迫田 大地 【企画、ネーミング、ロゴ・デザイン】
1980年生まれ、横浜市出身。東京造形大学視覚伝達デザイン科卒業。在学時よりウェブサイトを制作、運営。その後、小さなソフトウェアハウスを経てヤフー株式会社へ入社。
PC 用のウェブサービスおよび特集ウェブサイト、スマートフォン用のウェブサービスおよびアプリケーションのビジュアルデザイン、インタラクションデザインを担当。2012
年2月よりフリーランスとして活動を開始。また、Podcast パーソナリティ、クラブ DJ としても活動中。
越水 大輔 【コーディング】
1981年生まれ、川崎市出身。大学卒業後、国内最大手の証券会社に勤務し営業を担当。その後商社、不動産で営業の経験を重ねるが、趣味のサイト製作が高じてWEBデザイ
ナーに転身。多数クライアントのWEBサイト・アプリのUIデザイン、サービス開発に携わり、ディレクションもこなすようになる。WordPress利用のサイト製作とインタラク
ションデザインが得意分野。現在は福岡に拠点を移し、首都圏クライアントともリモートで案件を進め、「仕事に場所を縛られない」ライフスタイルを実験中。
原 信太郎 【取材・執筆】
1986年まれ。横浜出身。大学時代は国際協力のNGOでの海外ボランティアや、ダンスを通じた障害を持つ子どもたちとの交流、自然エネルギー普及のためのNPO設立など様々
な社会貢献活動に参加する。卒業後、SEや雑貨屋の開業などを経て、現在は、オーガニック&エコロジーがテーマのイベント制作オフィス「earth garden」にてフリーペー
パー及びウェブマガジンの編集長。
加藤 康祐 【企画・サイト編集、寄稿 コンテンツ編集、取材・執筆、WEBサイト デザイン及びシステム・カスタマイズ、広報】
1980年生まれ。株式会社イーティー 代表取締役社長。大学在学中の1998年よりデザイン会社にてWEBプランニングやWEBデザインを経験。2005年6月より個人事業、
Experience Transportersをスタート。2012年11月、ET Incを設立。クライアントとパートナーとETが「やりたいことを、やりたいように、やり続ける」ための仕組みづく
りに取り組む。
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