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「ワーク・シフト」の要旨
- 1. ©㈱経営教育総合研究所 1
『ワーク・シフト』の要約
㈱経営教育総合研究所
竹永
亮
1.
『ワーク・シフト』の全体像
(1) 書籍の概要
①
書名…『ワーク・シフト
―
孤独と貧困から自由になる働き方の未来図〈2025〉』
②
著者・翻訳者…リンダ・グラットン
(著)、池村千秋
(翻訳)
③
出版社…プレジデント社
(2) リンダ・グラットン(Lynda
Gratton)
①
概要
a. ロンドン・ビジネススクール教授
b. 経営組織論の世界的権威で、英タイムズ紙の選ぶ「世界のトップビジネス思想家1
5人」のひとり
c. ファイナンシャルタイムズでは「今後10年で未来に最もインパクトを与えるビジ
ネス理論家」と賞され、英エコノミスト誌の「仕事の未来を予測する識者トップ2
00人」に名を連ねる
d. 人事、組織活性化のエキスパートとして欧米、アジアのグローバル企業に対して
アドバイスを行う
e. 現在、シンガポール政府のヒューマン・キャピタル・アドバイザリーボードメン
バー
②
主著…『HotSpots』『Glow』『Living
Strategy』など7冊(計20ヶ国語以上に翻訳
されている
- 2. ©㈱経営教育総合研究所 2
『『 本本 書書 のの 体体 系系 図図 』』
人々の働き方に影響する「5つの要因」
①
テクノロジーの変化
②
グローバル化の進展
③
人口構造の変化と長寿化
④
社会の変化
⑤
エネルギー・環境問題の深刻化
「2つの未来」
漫然と迎える未来
(受動的未来)
主体的に築く未来
(能動的未来)
「主体的に築く未来」に向かうための「3つのシフト」
知的資産シフト
外部環境シフト
精神資源シフト
ゼネラリスト
連続的
スペシャリスト
孤独な競争
協力して起こす
イノベーション
大量消費
情熱を傾けられる
経験
- 3. ©㈱経営教育総合研究所 3
2.
人々の働き方に影響する「5つの要因」
未未 来来 をを 形形 づづ くく るる 55 つつ のの 要要 因因
① テクノロジーの変化
② グローバル化の進展
③ 人口構造の変化と長寿化
④ 社会の変化
⑤ エネルギー・環境問題の深刻化
(1) テクノロジーの進化
①
マサイ族が携帯電話(スマートフォン)を使っている
②
教育のIT化が進んでいる
(2) グローバル化の進展
①
ロンドンでは、イギリス人だけでなく、他の人種も増加し、その流れは企業にも、
多様性(ダイバーシティ)を求め始める
②
日本では、まだ人種の多様性はあまりないが、長期的には、そのような傾向は持続
せず、日本でも多様化していく傾向にある
(3) 人口構造の変化と長寿化
①
日本の高齢化は社会問題となっているが、同様のことが20年後の中国でも起きると
予測される
②
年老いた時に何をするかを考えつつ、仕事への取り組み方を変えるべきである
(4) 社会の変化
①
デンマークでは単身世帯の方が、複数世代で暮らしている家庭よりも多い
②
離婚が増加している
(5) エネルギー・環境問題の深刻化
①
第一の資源は石油ではなく「水」であり、地下からの水はもう底をつき始めている
②
将来は、水という資源と二酸化炭素に悩まされる社会になる
- 4. ©㈱経営教育総合研究所 4
3.
2つの未来
5つの要因をもとに、リンダ・グラットンは2つの未来の状況(「漫然と迎える未来」
と「主体的に築く未来」)を掲げる。
(1) 漫然と迎える未来
①
いつも時間に追われ続け、孤独に苛まれ、新たな貧困層が生まれる未来
②
世界は二極化し、中間層の仕事はテクノロジーによって取って代わられる
③
仕事も在宅勤務がほとんどになり、孤独を感じる
(2) 主体的に築く未来
①
皆が協力的(コ・クリエーション)で、社会が相互に積極的に関わりあいながら生
活しており(共感とバランス)、人々は充足感のある暮らしを営んでいる
②
ミニ起業家が活躍し、創造的な人生を切り開くことができる
③
「主体的に築く未来」に向かうためには、3つのシフトが必要である
4.
「主体的に築く未来」に向かうための「3つのシフト」
「「 主主 体体 的的 にに 築築 くく 未未 来来 」」 にに 向向 かか うう たた めめ のの 「「 33 つつ のの シシ フフ トト 」」
現在
⇒
未来
(主体的に築く未来)
①
知的資産シフト
ゼネラリスト ⇒ 連続的スペシャリスト
②
外部環境シフト
孤独な競争 ⇒ 協力して起こすイノベーション
③
精神資源シフト
大量消費 ⇒ 情熱を傾けられる経験
(1) 知的資産シフト(ゼネラリストから「連続スペシャリスト」へ)
①
ゼネラリスト不遇時代の到来…広く浅い知識しか持ってない「ゼネラリスト(なん
でも屋)」の最大のライバルは、テクノロジー(【例】WikipediaやGoogle)である
②
連続スペシャリストへの脱皮
a. 未来で成功するには、「専門技能の連続的習得」が求められる
b. これからニーズが高まりそうな職種を選び、高度な専門知識と技能を身につけ、
その後もほかの分野に脱皮したりすることを繰り返さなくてはならない
c. 同時に、自分の能力を取引相手に納得させる「セルフ・マーケティング(セルフ・
ブランド・マネジメント)」も重要になる
- 5. ©㈱経営教育総合研究所 5
セセ ルル フフ ・・ ママ ーー ケケ テテ ィィ ンン ググ のの 成成 功功 のの 秘秘 訣訣
① サイン
自分の仕事に刻印を押し、誰にでも自分の仕事であるとわかるよ
うにする
② ジョイン
弁護士や医師のような専門職のように、ギルド(同業組合)をつ
くり、所属すること
③ デザイン
自分の人生にいろいろな要素を組み込み、キャリアのモザイク、
カリヨン・ツリー型のキャリアを実践すること
(2) 外部環境シフト(孤独な競争から「協力して起こすイノベーション」へ)
①
イノベーションの重要性
a. 未来ではイノベーションが極めて重要になる
b. そのためには、多くの人と結びつくことが必要である
c. 以下の3つの人的ネットワークが、創造性を発揮する源となる
②
創造性の根源となる3つの人的ネットワーク
a. ポッセ…同じ志を持つ仲間を意味する存在
少人数の専門技能や知識のある程度重なり、信頼し合ったグループで、招集が
容易である(すぐ集まれる)
ポッセのメンバーは以前に活動したことがある仲間で、互いに信頼しあってい
る人たちでなければならない
必要とされるのは他の人と協力する技能(協力術)である
ウェブ上での付き合いでも、多様性を活かすために、うまくコミュニケーショ
ンを取ることが重要である
b. ビッグアイディア・クラウド…オンラインで築かれる世界規模のコミュニティ
メンバーの数とその多様性が豊富で自分とタイプの違う人とコラボレーション
できる
自分の人的ネットワークの外縁部にいる人たちで構成されなければならない
多くの場合、友達の友達がそれに該当する
ポッセと異なり、その数は多ければ多いほうが良い
c. 自己再生のコミュニティ…そして情緒面で安らぎを得るための存在
プライベートの関係で、やすらぎや、心の幸福を与えてくれる
ポッセやビッグアイディア・クラウドのようなバーチャルな世界では成り立た
ない(現実の人間関係)
一緒に食事をしたり、冗談を言い合ったりでき、プライベートな時間をともに
過ごすコミュニティ
- 6. ©㈱経営教育総合研究所 6
創創 造造 性性 のの 根根 源源 とと なな るる 33 つつ のの 人人 的的 ネネ ッッ トト ワワ ーー クク
ネットワークの形態
リアル中心
バーチャル中心
自分からの
距離
ビジネス
中心
ポッセ
ビッグアイディア・
クラウド
プライベート
中心
自己再生の
コミュニティ
−
(3) 精神資源シフト(大量消費から「情熱を傾けられる経験」へ)
①
「古い約束事」の形骸化
a. 所得を増やし、モノを消費するために働くといった、仕事の世界の「古い約束事」
である「大量消費」もはや機能しなくなっている
b. 先進国の多くの人は、所得がこれ以上増えても幸福感は高まらない
②
「情熱を傾けられる経験」の時代に
a. 生き方や価値観のシフトが必要になる
b. 働くことで得られる充実した経験こそが、幸福感の牽引役になる
c. 時間とエネルギーを仕事に吸い取られる人生ではなく、やり甲斐を味わえて、バ
ランスのとれた働き方に転換すべきである
d. 重要になってくるのが自分自身の選択である(自分がどういう人間なのか、人生
で何を大切にしたいのかをはっきり意識し、選択肢を吟味しなければならない)
消消 費費 よよ りり もも 経経 験験 をを 重重 んん じじ るる 生生 きき 方方 にに 関関 すす るる 22 つつ のの 予予 測測
①
私たちがどういう未来をつくるかは、どの会社に勤めているかよ
り、どういう希望やニーズ、能力をもっているかで決まる
②
仕事のモチベーションを高める上で大きな役割を果たすのがお金
と消費ではなく、充実した経験である