5. B-64490JA/03 はじめに
はじめに
適用機種名
本説明書では、下記の機種について述べています。
また、本文中で下記の略称を使用することがあります。
機種名 略称
FANUC Series 30i–B 30i –B Series 30i
FANUC Series 31i–B 31i –B
Series 31i
FANUC Series 31i–B5 31i –B5
FANUC Series 32i–B 32i –B Series 32i
注
1 説明の都合上、動作する系統制御タイプにより、以下のような記述にて説明する場合があります。
・「T 系」:旋盤系の場合
・「M 系」:マシニングセンタ系の場合
2 本説明書では、機種名において特に断りがない限り、
31i-B、31i-B5、32i-B をまとめて 30i と表記してあります。ただし、下記 3 の事項に当てはまる場合はこの
限りではありません。
3 本説明書の記述されている機能のうち、機種によって使用できないものがあります。詳細については、仕様
説明書(B-64482JA)を参照して下さい。
Series 30i- MODEL B
Series 31i- MODEL B
Series 32i- MODEL B
の関連説明書
Series 30i-B, Series 31i-B, Series 32i-B,の関連説明書は以下の通りです。
*は本説明書です。
表1 関連説明書一覧表
説明書名 仕様番号
仕様説明書 B-64482JA
結合説明書(ハードウェア編) B-64483JA
結合説明書(機能編) B-64483JA-1
取扱説明書(旋盤系/マシニングセンタ系共通) B-64484JA
取扱説明書(旋盤系) B-64484JA-1
取扱説明書(マシニングセンタ系) B-64484JA-2
保守説明書 B-64485JA
パラメータ説明書 B-64490JA *
プログラミング関係
マクロエグゼキュータ プログラミング説明書 B-63943JA-2
マクロコンパイラ プログラミング説明書 B-66263JA
C 言語エグゼキュータプログラミング説明書 B-63943JA-3
PMC
PMC プログラミング説明書 B-64513JA
ネットワーク関係
PROFIBUS-DP ボード 結合説明書 B-63993JA
ファストイーサネット/ファストデータサーバ 取扱説明書 B-64014JA
DeviceNet ボード 結合説明書 B-64043JA
FL-net ボード 結合説明書 B-64163JA
CC-Link ボード 結合説明書 B-64463JA
操作ガイダンス機能関係
マニュアルガイド i (旋盤系/マシニングセンタ系共通)取扱説明書 B-63874JA
p-1
6. はじめに B-64490JA/03
説明書名 仕様番号
マニュアルガイド i (マシニングセンタ系)取扱説明書 B-63874JA-2
マニュアルガイド i 段取り支援機能 取扱説明書 B-63874JA-1
デュアル・チェック・セイフティ
デュアル・チェック・セイフティ 結合説明書 B-64483JA-2
サーボモータ αi series の関連説明書
サーボモータ αi series の関連説明書は以下の通りです。
表 2 関連説明書一覧表
説明書名 仕様番号
FANUC AC SERVO MOTOR αi series 仕様説明書 B-65262JA
FANUC AC SERVO MOTOR αi series / FANUC AC SERVO MOTOR βi series /
FANUC LINEAR MOTOR LiS series / B-65270JA
FANUC SYNCHRONOUS BUILT-IN SERVO MOTOR DiS series パラメータ説明書
FANUC AC SPINDLE MOTOR αi series 仕様説明書 B-65272JA
FANUC AC SPINDLE MOTOR αi/βi series, BUILT-IN SPINDLE MOTOR Bi series
B-65280JA
パラメータ説明書
FANUC SERVO AMPLIFIER αi series 仕様説明書 B-65282JA
FANUC AC SERVO MOTOR αi series / FANUC AC SPINDLE MOTOR αi series /
B-65285JA
FANUC SERVO AMPLIFIER αi series 保守説明書
本説明書で説明する CNC には、下記のサーボおよびスピンドルを接続することができます。
本説明書内では、主に FANUC SERVO MOTOR αi series として記述していますが、サーボおよびスピンドルに関しま
しては、実際に接続するサーボおよびスピンドルに応じた説明書を別途参照して下さい。
p-2
16. 3.パラメータの入出力 B-64490JA/03
3.3.1 キーワード
次のアルファベットがキーワードとして使用されます。
キーワードに続く数値は次の意味を持ちます。
キーワード 続く数値の意味
N パラメータ番号
Q データの識別(1:パラメータデータ、0:ピッチ誤差補正データ)
T 機械グループ形パラメータの機械グループ番号(1~)
L 系統形パラメータの系統番号(1~)
A 軸形パラメータの制御軸番号(1~)
S スピンドル形パラメータのスピンドル番号(1~)
P インチ/ミリ切り換えに依存しないパラメータの値
M インチ/ミリ切り換えに依存するパラメータのミリ入力時の値
I インチ/ミリ切り換えに依存するパラメータのインチ入力時の値
3.3.2 インチ/ミリ切り換え
長さや速度などインチ/ミリ切り換えに依存するパラメータは、MDI からの入力の場合は入力時のモード、外部入出
力機器からの入力の場合はデータの前の I か M かのキーワードによって、インチでのデータかミリでのデータかが指
定されます。この I,M のキーワードは,外部入出力機器への出力時にも付加されて出力されます。
インチモードで入力されたデータがミリモードで使用される場合など、入力時のモードまたはキーワードと使用時の
モードが相違する場合、CNC は自動的にデータを変換して使用しますので、モード変更に応じてデータを変更する必
要はありません。また、パラメータデータの表示においても、表示する時のモードにしたがったデータに変換して表
示します。ただし、外部入出力機器への出力時には元のキーワードとデータにしたがって出力されます。
3.3.3 ビット形フォーマット
N ***** Q1 P ******** ;
N に続く数値はパラメータ番号を表します。
Q1 はパラメータデータであることを表します。
P に続く 8 桁の 2 進数はパラメータのビットの値(0,1)を表し、 桁目がビット 0、 桁目がビット 7 に対応しています。
1 8
リーディング 0 は省略できません。
; はエンドオブブロックです。(ISO コードでは LF、EIA コードでは CR)
例
N00010Q1P00000001;
パラメータ番号 10
パラメータ値 ビット 0 が 1 でそれ以外は 0
3.3.4 ビット機械グループ形フォーマット
N ***** Q1 T ** P ******** T ** P ******** ・ ・ ・ ;
N に続く数値はパラメータ番号を表します。
Q1 はパラメータデータであることを表します。
T に続く数値は機械グループ番号を表します(1~)。
P に続く 8 桁の 2 進数は各機械グループにおけるパラメータのビットの値(0,1)を表し、1 桁目がビット 0、8 桁目がビ
ット 7 に対応しています。
リーディング 0 は省略できません。
; はエンドオブブロックです。(ISO コードではLF、EIA コードではCR)
-6-
17. B-64490JA/03 3.パラメータの入出力
例
N01005Q1T1P10000001T2P10000001 ;
パラメータ番号 1005
パラメータ値 第 1 機械グループ:ビット 0,7 が 1 でそれ以外は 0
第 2 機械グループ:ビット 0,7 が 1 でそれ以外は 0
3.3.5 ビット系統形フォーマット
N ***** Q1 L ** P ******** L ** P ******** ・ ・ ・ ;
N に続く数値はパラメータ番号を表します。
Q1 はパラメータデータであることを表します。
L に続く数値は系統番号を表します(1~)。
P に続く 8 桁の 2 進数は各系統におけるパラメータのビットの値(0,1)を表し、1 桁目がビット 0、8 桁目がビット 7 に
対応しています。
リーディング 0 は省略できません。
; はエンドオブブロックです。(ISO コードではLF、EIA コードではCR)
例
N01005Q1L1P10000001L2P10000001.......;
パラメータ番号 1005
パラメータ値 第 1 系統:ビット 0,7 が 1 でそれ以外は 0
第 2 系統:ビット 0,7 が 1 でそれ以外は 0
・
3.3.6 ビット軸形フォーマット
N ***** Q1 A ** P ******** A ** P ******** ・ ・ ・ ;
N に続く数値はパラメータ番号を表します。
Q1 はパラメータデータであることを表します。
A に続く数値は制御軸番号を表します(1~)。
P に続く 8 桁の 2 進数は各制御軸におけるパラメータのビットの値(0,1)を表し、1 桁目がビット 0、8 桁目がビット 7
に対応しています。
リーディング 0 は省略できません。
; はエンドオブブロックです。(ISO コードではLF、EIA コードではCR)
例
N01005Q1A1P10000001A2P10000001A3P10000001.......;
パラメータ番号 1005
パラメータ値 第 1 軸:ビット 0,7 が 1 でそれ以外は 0
第 2 軸:ビット 0,7 が 1 でそれ以外は 0
第 3 軸:ビット 0,7 が 1 でそれ以外は 0
・
3.3.7 ビットスピンドル形フォーマット
N ***** Q1 S ** P ******** S ** P ******** ・ ・ ・ ;
N に続く数値はパラメータ番号を表します。
Q1 はパラメータデータであることを表します。
S に続く数値はスピンドル番号を表します(1~)。
P に続く 8 桁の 2 進数は各スピンドルにおけるパラメータのビットの値(0,1)を表し、1 桁目がビット 0、8 桁目がビッ
ト 7 に対応しています。
リーディング 0 は省略できません。
; はエンドオブブロックです。(ISO コードではLF、EIA コードではCR)
-7-
18. 3.パラメータの入出力 B-64490JA/03
例
N05603Q1S1P00001000S2P00001000S3P00000000;
パラメータ番号 5603
パラメータ値 第 1 スピンドル:ビット 3 が 1 でそれ以外は 0
第 2 スピンドル:ビット 3 が 1 でそれ以外は 0
第 3 スピンドル:全ビットが 0
3.3.8 バイト/ワード/2 ワード形フォーマット
N ***** Q1 P ******** ;
N に続く数値はパラメータ番号を表します。
Q1 はパラメータデータであることを表します。
P に続く数値はパラメータの値(整数値)を表します。
; はエンドオブブロックです。(ISO コードではLF、EIA コードではCR)
例
N00100Q1P31515;
パラメータ番号 100
パラメータ値 31515
3.3.9 バイト/ワード/2 ワード機械グループ形フォーマット
N ***** Q1 T ** P ****** T ** P ****** ・ ・ ・ ;
N に続く数値はパラメータ番号を表します。
Q1 はパラメータデータであることを表します。
T に続く数値は機械グループ番号を表します(1~)。
P に続く数値は各機械グループにおけるパラメータの値(整数値)を表します。
; はエンドオブブロックです。(ISO コードではLF、EIA コードではCR)
例
N01020Q1T1P88T2P89......;
パラメータ番号 1020
パラメータ値 第 1 機械グループ:88
第 2 機械グループ:89
・
3.3.10 バイト/ワード/2 ワード系統形フォーマット
N ***** Q1 L ** P ****** L ** P ****** ・ ・ ・ ;
N に続く数値はパラメータ番号を表します。
Q1 はパラメータデータであることを表します。
L に続く数値は系統番号を表します(1~)。
P に続く数値は各系統におけるパラメータの値(整数値)を表します。
; はエンドオブブロックです。(ISO コードではLF、EIA コードではCR)
-8-
19. B-64490JA/03 3.パラメータの入出力
例
N01020Q1L1P88L2P89L3P90......;
パラメータ番号 1020
パラメータ値 第 1 系統:88
第 2 系統:89
第 3 系統:90
・
3.3.11 バイト/ワード/2 ワード軸形フォーマット
N ***** Q1 A ** P ****** A ** P ****** ・ ・ ・ ;
N に続く数値はパラメータ番号を表します。
Q1 はパラメータデータであることを表します。
A に続く数値は制御軸番号を表します(1~)。
P に続く数値は各制御軸におけるパラメータの値(整数値)を表します。
; はエンドオブブロックです。(ISO コードではLF、EIA コードではCR)
例
N01020Q1A1P88A2P89A3P90A4P66......;
パラメータ番号 1020
パラメータ値 第 1 軸:88
第 2 軸:89
第 3 軸:90
第 4 軸:66
・
3.3.12 バイト/ワード/2 ワードスピンドル形フォーマット
N ***** Q1 S ** P ****** S ** P ****** ・ ・ ・ ;
N に続く数値はパラメータ番号を表します。
Q1 はパラメータデータであることを表します。
S に続く数値はスピンドル番号を表します(1~)。
P に続く数値は各スピンドルにおけるパラメータの値(整数値)を表します。
; はエンドオブブロックです。(ISO コードではLF、EIA コードではCR)
例
N05680Q1S1P19S2P19S3P0S4P0;
パラメータ番号 5680
パラメータ値 第 1 スピンドル:19
第 2 スピンドル:19
第 3 スピンドル:0
第 4 スピンドル:0
3.3.13 実数形フォーマット
N ***** Q1 P ****** ;
N ***** Q1 M ****** ;
N ***** Q1 I ****** ;
N に続く数値はパラメータ番号を表します。
Q1 はパラメータデータであることを表します。
P,M,I に続く数値はパラメータの値(実数値)を表します。
-9-
20. 3.パラメータの入出力 B-64490JA/03
; はエンドオブブロックです。(ISO コードではLF、EIA コードではCR)
例
N01451Q1P5000.0;
パラメータ番号 1451
パラメータ値 5000.0
3.3.14 実数機械グループ形フォーマット
N ***** Q1 T ** P ****** T ** P ****** ・ ・ ・ ;
N ***** Q1 T ** M ****** T ** M ****** ・ ・ ・ ;
N ***** Q1 T ** I ****** T ** I ****** ・ ・ ・ ;
N に続く数値はパラメータ番号を表します。
Q1 はパラメータデータであることを表します。
T に続く数値は機械グループ番号を表します(1~)。
P,M,I に続く数値は各機械グループにおけるパラメータの値(実数値)を表します。
; はエンドオブブロックです。(ISO コードではLF、EIA コードではCR)
例
N01220Q1T1M50.0T2M60.0........;
パラメータ番号 1220
パラメータ値 第 1 機械グループ:50.0
第 2 機械グループ:60.0
・
3.3.15 実数系統形フォーマット
N ***** Q1 L ** P ****** L ** P ****** ・ ・ ・ ;
N ***** Q1 L ** M ****** L ** M ****** ・ ・ ・ ;
N ***** Q1 L ** I ****** L ** I ****** ・ ・ ・ ;
N に続く数値はパラメータ番号を表します。
Q1 はパラメータデータであることを表します。
L に続く数値は系統番号を表します(1~)。
P,M,I に続く数値は各系統におけるパラメータの値(実数値)を表します。
; はエンドオブブロックです。(ISO コードではLF、EIA コードではCR)
例
N01220Q1L1M50.0L2M60.0L3M70.0 ;
パラメータ番号 1220
パラメータ値 第 1 系統:50.0
第 2 系統:60.0
第 3 系統:70.0
3.3.16 実数軸形フォーマット
N ***** Q1 A ** P ****** A ** P ****** ・ ・ ・ ;
N ***** Q1 A ** M ****** A ** M ****** ・ ・ ・ ;
N ***** Q1 A ** I ****** A ** I ****** ・ ・ ・ ;
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21. B-64490JA/03 3.パラメータの入出力
N に続く数値はパラメータ番号を表します。
Q1 はパラメータデータであることを表します。
A に続く数値は制御軸番号を表します(1~)。
P,M,I に続く数値は各制御軸におけるパラメータの値(実数値)を表します。
; はエンドオブブロックです。(ISO コードではLF、EIA コードではCR)
例
N01220Q1A1M50.0A2M60.0A3M70.0A4M0.0A5M0.0 ........;
パラメータ番号 1220
パラメータ値 第 1 軸:50.0
第 2 軸:60.0
第 3 軸:70.0
第 4 軸:0.0
第 5 軸:0.0
・
3.3.17 実数スピンドル形フォーマット
N ***** Q1 S ** P ****** S ** P ****** ・ ・ ・ ;
N ***** Q1 S ** M ****** S ** M ****** ・ ・ ・ ;
N ***** Q1 S ** I ****** S ** I ****** ・ ・ ・ ;
N に続く数値はパラメータ番号を表します。
Q1 はパラメータデータであることを表します。
S に続く数値はスピンドル番号を表します(1~)。
P,M,I に続く数値は各スピンドルにおけるパラメータの値(実数値)を表します。
; はエンドオブブロックです。(ISO コードではLF、EIA コードではCR)
例
N05898Q1S1P30.0S2P30.0S3P0.0S4P0.0;
パラメータ番号 5898
パラメータ値 第 1 スピンドル:30.0
第 2 スピンドル:30.0
第 3 スピンドル:0.0
第 4 スピンドル:0.0
3.3.18 レコードの始めと終わり
パラメータのレコードは "%" で始まり "%" で終わります。
例
%; ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・レコードの始まり
N00000Q1P00001100;
N00002Q1P00000000;
・
・
N09162Q1P00000000;
N09163Q1P00000000;
% ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・レコードの終わり
パラメータとピッチ誤差補正データを 1 つのファイルにまとめる場合、全体の始めと終わりに "%" が付きます。
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