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受託開発におけるアジャイルへの取り組み事例
   Agile Japan 2010 事例セッション3)大規模




               富士通ソフトウェアテクノロジーズ
              インターネット基盤サービス事業部
                                       神部知明
                     Copyright 2010 FUJITSU SOFTWARE TECHNOLOGIES LIMITED
自己紹介
神部 知明
ソフトウェアエンジニア(17年)

 製品開発
    グループウェア                                                企業向けSNS
    SNS(知創空間)
 受託開発
    製品カスタマイズ
    企業内のコミュニケーション/                                   チームの大きさ
     コラボレーション
     を扱うシステム                                   15名程度が好み
    その他


▼入社      製品開発               ▼            受託開発                     ▼     製品 & 受託
93   94 95   96   97   98   99 00   01   02   03    04    05     06    07    08     09    10
                                         1         Copyright 2010 FUJITSU SOFTWARE TECHNOLOGIES LIMITED
本発表について
 2003年を境に、

 大きく環境が変化した受託開発の現場が、
 アジャイルな考え方を取り入れる。


 試行錯誤した結果、
                       10人
  1つのチームで始めた取り組みが、

  7年かかってようやく組織に浸透し始めた。                             50人
 という事例です。



                2    Copyright 2010 FUJITSU SOFTWARE TECHNOLOGIES LIMITED
ある受託開発チームの課題


• 某社の情報共有系社内システム受託
• 1999~ 関連する複数のシステムを開発



          3   Copyright 2010 FUJITSU SOFTWARE TECHNOLOGIES LIMITED
受託開発サイクルの変化
 受託開発のサイクルが短期化
                           ▼リリース                                       ▼
                 上期
1999~
    2002年                                   下期



                  ▼        ▼                    ▼                      ▼
            1Q
                                  3Q
2003年以降~
                                                         4Q
                      2Q



 顧客:ビジネス状況で投資額を変える
 開発:短期・大規模化で開発リスク増大


                       4   Copyright 2010 FUJITSU SOFTWARE TECHNOLOGIES LIMITED
受託開発サイクルの変化
 開発メンバーの確保が問題に
        人数
1999~2002年
メンバーは固定
                                                                        1年



2003年以降~
メンバーが交代…




             新メンバー投入       別のプロジェクトへ

 品質:新メンバーのスキル・モチベーションは低い
 生産性:メンバーをキープできず上がらない

                       5     Copyright 2010 FUJITSU SOFTWARE TECHNOLOGIES LIMITED
100
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                                                                            70
                                                                                                                           80
                                                                                                                                85
                                                                                                                                     90
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                                                                                                    75
                                                                   2000/1
                                                                   2000/4
                                                                   2000/7
                                                                  2000/10
                                                                   2001/1
                                                                   2001/4
                                                                   2001/7
                                                                  2001/10
                                                                   2002/1
                                                                   2002/4
                                                                   2002/7
                                                                  2002/10
                                                                                                                                                                                        2003年 急落した単価




                                                                   2003/1
                                                                   2003/4
                                                                   2003/7
                                                                                                                                                                                                        受託の現場 2003年~




                                                                  2003/10
                                                                   2004/1
                                                                   2004/4




                                                       ・オフショア拡大
                                                       ・リスク管理強化
                                                                   2004/7




6
                                                                  2004/10
                                                                   2005/1
                                                                   2005/4
                                                                   2005/7
                                                                  2005/10
                                                                   2006/1
                                                                   2006/4
                                                                   2006/7
                                                                  2006/10
                                                                   2007/1
                                                                   2007/4
                                                                                                                                                           日銀 企業向けサービス価格指数 (2000年基準)




                                                                   2007/7
                                                                  2007/10
                                                                   2008/1
                                                                   2008/4
                                                                   2008/7
                                                                  2008/10
                                                                   2009/1
                                                                                                         品目/__受託開発ソフトウェア

                                                                                 品目/__パッケージソフトウェア




                                                                   2009/4
                                                                   2009/7
Copyright 2010 FUJITSU SOFTWARE TECHNOLOGIES LIMITED
何が起きる?
                                                   やりがいはあるが、
                                                       辛い…

          リスク増大




 大規模化
         売上倍増
 短期化
        高い成果は○
                        スキルが低い                    モチベーション
                         品質低下                       低下

         プロジェクト               スピードが落ちる…
           メンバー交代
                                                   教育負荷増


                    7   Copyright 2010 FUJITSU SOFTWARE TECHNOLOGIES LIMITED
短期開発にどう対応するか


• 規模は変わらず納期は1/2
• 割り当てメンバーのスキルは低い



         8   Copyright 2010 FUJITSU SOFTWARE TECHNOLOGIES LIMITED
開発の早い段階でリスクをつぶす
 期限までに確実に動かすしくみ
    イテレーションで動作するモノを作り、確実に進捗させる
    性能検証を前倒しで実施


 問題点を早期に見つけるしくみ
    毎朝・夕ミーティング
    ストアボードで見える化
    短期間で集約し、いつでも実物で
     評価可能に




                       9   Copyright 2010 FUJITSU SOFTWARE TECHNOLOGIES LIMITED
自律的なチーム作りで管理の負荷を軽減
 プロセスの浸透・ノウハウ共有のしくみ
    ペア作業
    共同所有の徹底
    ふりかえりでプロセス浸透・改善


 メンバーが自ら動けるしくみ
    タスク化、見える化




                       10   Copyright 2010 FUJITSU SOFTWARE TECHNOLOGIES LIMITED
ツールの徹底利用でスキル不足をカバー
 作業もれ、ルール無視を防止するしくみ
    トラッキングツール(BTS)徹底利用


 レベルダウンを防止するしくみ
    構成管理ツールの徹底利用
    自動化




                          11   Copyright 2010 FUJITSU SOFTWARE TECHNOLOGIES LIMITED
War Room



                                                        机を撤去し
                                                        場所を確保




作業スペース、ミーティングスペース、ストアボードが
同じ場所にあることが重要
                    12      Copyright 2010 FUJITSU SOFTWARE TECHNOLOGIES LIMITED
規律
     作業中                          帰宅時




           13   Copyright 2010 FUJITSU SOFTWARE TECHNOLOGIES LIMITED
人と仕事の分離
               ペア・担当決め




   くじ引き

          14    Copyright 2010 FUJITSU SOFTWARE TECHNOLOGIES LIMITED
実例:知創空間(SNS)の開発
      コミッター83人
            コミット回数13,500




    15   Copyright 2010 FUJITSU SOFTWARE TECHNOLOGIES LIMITED
実例:知創空間(SNS)の開発
   開発メンバー ~30人




     16   Copyright 2010 FUJITSU SOFTWARE TECHNOLOGIES LIMITED
実例:知創空間(SNS)の開発
   コードの共同所有
          例: ArticleAddForm.inc
          1,200行 100リビジョン

                          24人




     17    Copyright 2010 FUJITSU SOFTWARE TECHNOLOGIES LIMITED
しかし、

   他のチームに広がらない



   • 経験者は増えたが…




            18   Copyright 2010 FUJITSU SOFTWARE TECHNOLOGIES LIMITED
組織への浸透のきっかけ 2009~
                          組織的(複数Prjに拡散)                            ○開発

                                                                          □受託
                                                                ◇◇
                                                                                ☆☆




  草の根的(プロジェクト内)                                    トラブルプロジェクトの
                                                       火消し


                                                                    10+40投入

                       CGMサイト
  ○○受託開発                        ~30
               製品開発                   □□受託開発
        ~20   (知創空間)                       ~20
                                                                      ※適用時期はイメージ
                  ~15                                                  (実際とは異なる)
2002年                                                         2009年
                           19         Copyright 2010 FUJITSU SOFTWARE TECHNOLOGIES LIMITED
チームから組織へ拡大
 アジャイルなチームは大きくならない
    メンバーを抜いても継続可能 → 適当な大きさに収束
          Agile                Agile
                  縮小
                                                                            草の根の域
                                       Water Fall                          を越えられない
                  移籍

 火消しプロジェクトをきっかけに浸透
    10人のプロジェクト → 3カ月間50人に増強
    今まで培った手法(徹底した見える化/タイムボックス)でデスマーチ回避                            max:270チケット/週
    経験者(卒業生)が多数参加
    リーダークラスを厚く投入(部課長、リーダー)
                       Agile                        Agile
             集結                  解散
                                                             Agile            複数Prjに
                                                                              拡散/浸透
                                              Agile
                    3ヶ月間の
                  ハードトレーニング
                                        20      Copyright 2010 FUJITSU SOFTWARE TECHNOLOGIES LIMITED
まとめ
 なぜ、大規模でアジャイルか?
  複数のチームに拡大することで組織全体が俊敏になる
  チーム編成、解散、メンバーの増減に柔軟に対応できる

 上手くやるには何が必要か?
  構成管理・IssueTrackingなどのツール整備が必須
  単に導入ではなく徹底利用、プロセスをツールに合わせる

 その他
  成功には高いモチベーションと規律が必要
  規律があればチームは育つが、個々の専門性が失われがち
  マネージャーはメンバーの成長のために、テーマや時間を与えて
  あげてほしい


                 21   Copyright 2010 FUJITSU SOFTWARE TECHNOLOGIES LIMITED
毎朝9時




       22   Copyright 2010 FUJITSU SOFTWARE TECHNOLOGIES LIMITED
毎朝9時




       23   Copyright 2010 FUJITSU SOFTWARE TECHNOLOGIES LIMITED
24   Copyright 2010 FUJITSU LIMITED
BTS利用例
 Redmine
       +付箋紙を併用
 最大、週270枚のチケット消化
    ※Redmine上では感覚的に扱う事が難しい




  紙チケット


 顧客調整       機能実装        細かい状況は
                        電子的にUpdate
             チーム
                    試験・品質確保                        SI・運用設計
            故障修正      チーム                             チーム
             チーム
                   25       Copyright 2010 FUJITSU SOFTWARE TECHNOLOGIES LIMITED

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Agile japan2010 事例大規模セッション_神部

  • 1. 受託開発におけるアジャイルへの取り組み事例 Agile Japan 2010 事例セッション3)大規模 富士通ソフトウェアテクノロジーズ インターネット基盤サービス事業部 神部知明 Copyright 2010 FUJITSU SOFTWARE TECHNOLOGIES LIMITED
  • 2. 自己紹介 神部 知明 ソフトウェアエンジニア(17年)  製品開発  グループウェア 企業向けSNS  SNS(知創空間)  受託開発  製品カスタマイズ  企業内のコミュニケーション/ チームの大きさ コラボレーション を扱うシステム 15名程度が好み  その他 ▼入社 製品開発 ▼ 受託開発 ▼ 製品 & 受託 93 94 95 96 97 98 99 00 01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 1 Copyright 2010 FUJITSU SOFTWARE TECHNOLOGIES LIMITED
  • 3. 本発表について  2003年を境に、 大きく環境が変化した受託開発の現場が、 アジャイルな考え方を取り入れる。 試行錯誤した結果、 10人 1つのチームで始めた取り組みが、 7年かかってようやく組織に浸透し始めた。 50人 という事例です。 2 Copyright 2010 FUJITSU SOFTWARE TECHNOLOGIES LIMITED
  • 4. ある受託開発チームの課題 • 某社の情報共有系社内システム受託 • 1999~ 関連する複数のシステムを開発 3 Copyright 2010 FUJITSU SOFTWARE TECHNOLOGIES LIMITED
  • 5. 受託開発サイクルの変化  受託開発のサイクルが短期化 ▼リリース ▼ 上期 1999~ 2002年 下期 ▼ ▼ ▼ ▼ 1Q 3Q 2003年以降~ 4Q 2Q  顧客:ビジネス状況で投資額を変える  開発:短期・大規模化で開発リスク増大 4 Copyright 2010 FUJITSU SOFTWARE TECHNOLOGIES LIMITED
  • 6. 受託開発サイクルの変化  開発メンバーの確保が問題に 人数 1999~2002年 メンバーは固定 1年 2003年以降~ メンバーが交代… 新メンバー投入 別のプロジェクトへ  品質:新メンバーのスキル・モチベーションは低い  生産性:メンバーをキープできず上がらない 5 Copyright 2010 FUJITSU SOFTWARE TECHNOLOGIES LIMITED
  • 7. 100 105 70 80 85 90 95 75 2000/1 2000/4 2000/7 2000/10 2001/1 2001/4 2001/7 2001/10 2002/1 2002/4 2002/7 2002/10  2003年 急落した単価 2003/1 2003/4 2003/7 受託の現場 2003年~ 2003/10 2004/1 2004/4 ・オフショア拡大 ・リスク管理強化 2004/7 6 2004/10 2005/1 2005/4 2005/7 2005/10 2006/1 2006/4 2006/7 2006/10 2007/1 2007/4 日銀 企業向けサービス価格指数 (2000年基準) 2007/7 2007/10 2008/1 2008/4 2008/7 2008/10 2009/1 品目/__受託開発ソフトウェア 品目/__パッケージソフトウェア 2009/4 2009/7 Copyright 2010 FUJITSU SOFTWARE TECHNOLOGIES LIMITED
  • 8. 何が起きる? やりがいはあるが、 辛い… リスク増大 大規模化 売上倍増 短期化 高い成果は○ スキルが低い モチベーション 品質低下 低下 プロジェクト スピードが落ちる… メンバー交代 教育負荷増 7 Copyright 2010 FUJITSU SOFTWARE TECHNOLOGIES LIMITED
  • 10. 開発の早い段階でリスクをつぶす  期限までに確実に動かすしくみ  イテレーションで動作するモノを作り、確実に進捗させる  性能検証を前倒しで実施  問題点を早期に見つけるしくみ  毎朝・夕ミーティング  ストアボードで見える化  短期間で集約し、いつでも実物で 評価可能に 9 Copyright 2010 FUJITSU SOFTWARE TECHNOLOGIES LIMITED
  • 11. 自律的なチーム作りで管理の負荷を軽減  プロセスの浸透・ノウハウ共有のしくみ  ペア作業  共同所有の徹底  ふりかえりでプロセス浸透・改善  メンバーが自ら動けるしくみ  タスク化、見える化 10 Copyright 2010 FUJITSU SOFTWARE TECHNOLOGIES LIMITED
  • 12. ツールの徹底利用でスキル不足をカバー  作業もれ、ルール無視を防止するしくみ  トラッキングツール(BTS)徹底利用  レベルダウンを防止するしくみ  構成管理ツールの徹底利用  自動化 11 Copyright 2010 FUJITSU SOFTWARE TECHNOLOGIES LIMITED
  • 13. War Room 机を撤去し 場所を確保 作業スペース、ミーティングスペース、ストアボードが 同じ場所にあることが重要 12 Copyright 2010 FUJITSU SOFTWARE TECHNOLOGIES LIMITED
  • 14. 規律 作業中 帰宅時 13 Copyright 2010 FUJITSU SOFTWARE TECHNOLOGIES LIMITED
  • 15. 人と仕事の分離 ペア・担当決め くじ引き 14 Copyright 2010 FUJITSU SOFTWARE TECHNOLOGIES LIMITED
  • 16. 実例:知創空間(SNS)の開発 コミッター83人 コミット回数13,500 15 Copyright 2010 FUJITSU SOFTWARE TECHNOLOGIES LIMITED
  • 17. 実例:知創空間(SNS)の開発 開発メンバー ~30人 16 Copyright 2010 FUJITSU SOFTWARE TECHNOLOGIES LIMITED
  • 18. 実例:知創空間(SNS)の開発 コードの共同所有 例: ArticleAddForm.inc 1,200行 100リビジョン 24人 17 Copyright 2010 FUJITSU SOFTWARE TECHNOLOGIES LIMITED
  • 19. しかし、 他のチームに広がらない • 経験者は増えたが… 18 Copyright 2010 FUJITSU SOFTWARE TECHNOLOGIES LIMITED
  • 20. 組織への浸透のきっかけ 2009~ 組織的(複数Prjに拡散) ○開発 □受託 ◇◇ ☆☆ 草の根的(プロジェクト内) トラブルプロジェクトの 火消し 10+40投入 CGMサイト ○○受託開発 ~30 製品開発 □□受託開発 ~20 (知創空間) ~20 ※適用時期はイメージ ~15 (実際とは異なる) 2002年 2009年 19 Copyright 2010 FUJITSU SOFTWARE TECHNOLOGIES LIMITED
  • 21. チームから組織へ拡大  アジャイルなチームは大きくならない  メンバーを抜いても継続可能 → 適当な大きさに収束 Agile Agile 縮小 草の根の域 Water Fall を越えられない 移籍  火消しプロジェクトをきっかけに浸透  10人のプロジェクト → 3カ月間50人に増強  今まで培った手法(徹底した見える化/タイムボックス)でデスマーチ回避 max:270チケット/週  経験者(卒業生)が多数参加  リーダークラスを厚く投入(部課長、リーダー) Agile Agile 集結 解散 Agile 複数Prjに 拡散/浸透 Agile 3ヶ月間の ハードトレーニング 20 Copyright 2010 FUJITSU SOFTWARE TECHNOLOGIES LIMITED
  • 22. まとめ  なぜ、大規模でアジャイルか? 複数のチームに拡大することで組織全体が俊敏になる チーム編成、解散、メンバーの増減に柔軟に対応できる  上手くやるには何が必要か? 構成管理・IssueTrackingなどのツール整備が必須 単に導入ではなく徹底利用、プロセスをツールに合わせる  その他 成功には高いモチベーションと規律が必要 規律があればチームは育つが、個々の専門性が失われがち マネージャーはメンバーの成長のために、テーマや時間を与えて あげてほしい 21 Copyright 2010 FUJITSU SOFTWARE TECHNOLOGIES LIMITED
  • 23. 毎朝9時 22 Copyright 2010 FUJITSU SOFTWARE TECHNOLOGIES LIMITED
  • 24. 毎朝9時 23 Copyright 2010 FUJITSU SOFTWARE TECHNOLOGIES LIMITED
  • 25. 24 Copyright 2010 FUJITSU LIMITED
  • 26. BTS利用例  Redmine +付箋紙を併用  最大、週270枚のチケット消化 ※Redmine上では感覚的に扱う事が難しい 紙チケット 顧客調整 機能実装 細かい状況は 電子的にUpdate チーム 試験・品質確保 SI・運用設計 故障修正 チーム チーム チーム 25 Copyright 2010 FUJITSU SOFTWARE TECHNOLOGIES LIMITED