緊急事態宣言後の育児と仕事の両立状況に関するアンケート調査結果1. 首 都 圏 の 未 就 学 児 保 護 者 対 象 :
緊 急 事 態 宣 言 後 の
育 児 と 仕 事 の 両 立 状 況 に 関 す る ア ン ケ ー ト
調 査 結 果
( v e r 1 . 0 )
2 0 2 0 年 5 月 1 3 日
コ ロ ナ 危 機 下 の 育 児 と 仕 事 の 両 立 を 考 え る 保 護 者 有 志 の 会
緊急実施!
2. 調 査 背 景 - 1
2
• 新型コロナ感染症の拡大に伴う緊急事態宣言の発動により、多くの保育園/幼稚園が
臨時休園(医療従事者等の受入れ等を除く)しています。
• 4月7日に発動された緊急事態宣言は、5月31日まで延長される方針が決定。
これに伴い、多くの自治体では5月末まで、もしくは6月末まで保育園等の休園延長
が予定されています。
• 保護者は子ども達・保育従事者を感染から守る措置への理解を示しつつも、休園の
長期化によりさまざまな課題に直面しています。
3. 調 査 背 景 - 2
3
「同じような思いをしている保護者がいるのではないだろうか。」
「この状況を少しでも改善するためにできることはないだろうか。」
この調査は、私たち保護者の個人の経験に端を発して始まりました。
このような思いをもつ保護者たちがオンライン上で集結し、アンケート調査を行うことを決意しました。
最初は一人遊びを
頑張っていた2歳の娘が、
休園が1週間超えてからは、
「テレビ会議に
出ないで欲しい」
と泣きながら
訴えるようになりました。
(発起人1)
GW明けまでの辛抱だと思い
乗り切ってきた3週間ですが
休園延長の発表に
がっくりと肩を落としました。
子どもを動画漬けにし、
無視しながらの在宅勤務は
限界です。
(発起人2)
産まれてから今まで
一度も叩いたこともない
わが子に
手をあげそうになっています。
解決策がなくて辛いです。
(発起人3)
4. 調 査 背 景 - 3
4
当アンケートは、緊急事態宣言延長方針発表を受け5月2日に企画開始。
メンバーは深夜・早朝や子どもの昼寝の時間を使いながら
Zoom会議で議論を重ね、2日間でアンケートを作成。
専門家らの助言を踏まえた改善を経て、
5月4日にアンケートを公開しました。<延長方針発表前後のSNS上の声>
口コミだけで
7日で1,723件*の
ご協力をいただきました。
* 首都圏外の回答者・重複なども含んでいたため、
調査としての有効回答数は1,634件。
6. 最 も 多 く 寄 せ ら れ た 声
6
「自宅保育と在宅勤務の両立は難しい」
という前提を理解して欲しい。
「子供をみながらの在宅勤務は無理です。」「自宅保育と在宅勤務は絶対両立できません!」
「在宅勤務と
自宅保育は両立
できません‼️」
「在宅勤務だと子どもを見ながら仕事できると
いう間違った先入観はなくしてほしい。
在宅勤務して登園自粛しましょうという文脈に
激しい違和感がある。」
「自宅勤務と家事育児の両立の難しさを理解
していない、するつもりが無いと感じます。
現場の意見を聞こうとする姿勢を見せて欲し
いです。」
「幼児がいるなかで在宅勤務は難しいことを理解してほしい。」
「在宅勤務と保育は両立しません。」
「在宅勤務=保育ができる状態という思考は短絡的。」
「在宅勤務だからといって家で保育ができるわ
けではないことを改めて理解してほしい。。」
「在宅勤務だから子供を家で保育しろ
と言うのは
無責任すぎる。
両立が
できるわけがない。」
※(保育園/幼稚園の休園に伴って、政府や自治体など行政に申し入
れしたいこと・ 困っていることや伝えたいことの自由記述より)
「在宅勤務=休みと勘違いしている人が非常に多い。」
7. 「 コ ロ ナ 危 機 の 特 徴 」 に よ り 困 難 が 倍 増
7
• 同居以外の物理的距離のある家
族、高齢でリスクの高い祖父母
の協力に頼れない
• 地元のベビーシッターさんがい
ない/依頼したことがない方を
家に入れる不安
1. 外部の支援を
受けにくい
2. 子どもが
外に出れない
3. 経済的な不安
• 公園の遊具禁止など外で遊
べる場所が限定的
• 外に出る感染不安や、
周囲の厳しい批判の目
• 狭い家の中での保育
• 下の階からの苦情
• 仕事を失う恐れ、収入の減少、
復職タイミングの遅れ
• 給食がない事による食費増加
• 認可以外の保育園や私立幼稚園
では通常通りの費用負担
• ベビーシッター依頼などに伴う
追加出費
未就学児は、一人での食事・排泄・昼寝・遊びなどが難しく、手が掛かる
×
× ×
8. 解 決 策 に も 様 々 な 課 題 が
8
前提:
育児・仕事の
両立が難しい
ベビーシッ
ターを依頼
仕事を休む
保育園の
利用再開
直面する課題
• 有給休暇の上限の超過
• 育児休業の延長制限
• 職場の理解不足
• 評価減・所得減・失業のリスク
• 感染の不安
• ベビーシッターの質への不安
• ベビーシッターの不足
• 金銭的負担の増加
• 感染の不安
• 保育園再開に伴う勤め先からの
出社要請・在宅勤務解除による
自分の感染リスク
行政のリーダーシップで低減できる課題
親子の
心身の不調
評価/失業リスク
解決策
• 企業に特別休暇の対象とすることを推
奨(小学校休業等対応助成金の周知)
• 育児休業期間の上限延長
• 在園資格の維持、待機加点の考慮
• ひとり親等への所得補助
• ベビーシッターの利用ガイドライン
(近隣在住者なら可など)の提示
• ベビーシッター補助の拡充
• 犯罪者データベースなどの整備
• 子どもの感染、保育園クラスターなど
の情報提供、対策のガイドライン
• 企業に在宅勤務継続を指導
• 再開時に個別事情で登園自粛した親が
不利にならない制度
11. ア ン ケ ー ト 概 要
11
• 対象:首都圏*の未就学児(0歳-6歳)の子どもを持つ保護者
• 方法:インターネット調査(回答数:1723件、 有効回答数:1634件)
• 期間:2020年5月4日(月) – 5月10日(日)
• 告知方法:Facebook、LINE、Twitter等のSNSを通じたクチコミ
23区中心の
首都圏*回答者 86%が女性
「その他」には、パート
ナーが育休中・単身赴任
中・闘病中・大学院生の
保護者等。
*首都圏=特別警戒都道府県に入っている東京都・神奈
川県・千葉県・埼玉県。
79%が
共働き世帯
*フルタイムは会社員・自営業含む。パートタイムには
アルバイト・時短中時短・自営業含む。
12. 子 ど も と の 過 ご し 方
12
6割超の保護者が仕事を中断しながら子どもを見ている状況。
Q. 保育園/幼稚園休園で、今どのようにお子さんと過ごしていますか。(複数回答可)
13. 休 園 で 困 っ て い る こ と
13
多くの保護者が自宅での子ども・仕事の状況に困っている。
Q. 保育園/幼稚園休園で今困っていることはなんですか。(複数回答可)
※上位から順に3割を超えた回答を表示
14. 子 ど も へ の 影 響 - 1
14
約半数の保護者が子どもに変化があったと答えている。
Q. 保育園/幼稚園休園後のお子さんの様子に変化はありましたか。
15. 子 ど も へ の 影 響 - 2
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保護者が記入した子どもについての主な変化は以下の通り。
• 寂しがるようになった、甘えるようになった、赤ちゃんがえり、指しゃぶりや、夜泣
きするようになった (280件)
• 短気になった、ストレスを感じている、暴力的になった、精神的不安定になった
(218件)
• 就寝時間のずれ、体内リズムの乱れがある (102件)
• 動画をせがむ・動画を見たがる、ゲーム依存、中毒のようだ (58件)
• 栄養の偏り・おやつの増加・運動不足により体重増加、太った (31件)
• 体力の低下 (17件) 、食欲の減退 (7件)
• チックのような症状が出始めた、悪化した (6件)
16. 子 ど も へ の 影 響 - 3
16
自由記述から
• 携帯やめて、お仕事やめて、を連呼するようになった。
• 外出自粛や休園が関係しているかわからないが、ずっと家にいるストレスからか、アトピーのような湿疹が全身に出
てしまい、親である私が精神的にまいった。
• 特に上の子(4歳)が不安定で下の子(1歳)にイジワルをする様になったり、突然パニックを起こした様に泣いたり
する。
• たまに散歩に連れ出すと、すぐ疲れて歩かないようになってしまった。もう1ヶ月自宅にこもっているせいで体力が落
ちていることを感じて非常に心配。
• 現状が続けば、感染は防げても子どもや親の心身が崩壊します。子どもを優先にしてあげられないこと、外遊びなど
思うように過ごさせてあげられないこと、1日に何度も繰り返す「ちょっと待ってて」「お仕事してるからできない
よ」などの声かけ。これらは、まだ分別のつかない幼児には理不尽でしかなく、我慢をさせざる得ない日々に罪悪感
を感じる毎日です。親自身も仕事も育児もなにもかも中途半端な現状に負の感情が募り、子どもにキツく当たってし
まったり配偶者との衝突が増えたり本当に悪循環です。低い感染リスクを懸念して決して子ども優先にはならない環
境で自宅保育をするより、多少感染リスクはあっても保育園で子ども最優先にしてくれる先生や園児と楽しく過ごす
ほうがよっぽど子どものためになると日々思いながら過ごしています。
17. 保 護 者 へ の 影 響 - 1
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業務の達成具合はいつもの半分以下と答える人が過半を占める。
Q. 保育園/幼稚園休業中は、育児と並行して仕事をするケースが多いかと思います
コロナ危機以前と比較すると、勤務時間内における業務達成度合いは何割程度ですか
(育児以外の増減要因を除きます)
18. 保 護 者 へ の 影 響 - 2
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育児と両立できず、夜間に仕事をしたりするケースが多く見ら
れる。一部、影響なく子どもとの時間を過ごしている意見も。
• 日中ほとんど仕事はできておらず、最低限の連絡のみで対応し夜間に仕事しています。
• とにかく仕事が進まない。作業ができない。テレコンで発言はできても、メールは書けない。
• 実際には早朝、お昼寝中、夜中にしか仕事はできない。メールチェックすら寝た隙に急いでやっている。
• かなり難しい。仕事が進まずイライラする。深夜にやるなどしているが、身体を壊しそう。
• 夫婦互いに特別休暇を取っても仕事はたまる一方。かといって、子どもがいる環境で仕事をするのは難しい。早朝深夜で
穴埋めするうちに自分が疲労困憊。感染リスクや出費を気にしながらベビーシッターを依頼。いまだにベストな方法がみ
つからないのがつらいです。
• 0・4・7歳の3子がいるので、どちらかが休まないと、どうにもなりません。
• 業務に集中できず効率が下がってしまっている。オンライン会議のときは特に辛い。子にYouTubeをずっと視聴させてし
まっており、心配である。
• 特に不安もないが、在宅勤務になり、べったり子供と過ごせる時間を感謝している
19. 保 護 者 へ の 影 響 - 3
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約4割の保護者が子どもを叱る頻度が増えたと回答。
保護者のストレスは子どもにも影響を与えている。
• ずっと一緒にいると言うことを聞かない時などにイライラしてしまうことが多く、怒鳴ったり執拗に怒ったりしてしまい、
自己嫌悪になる
• 夫も私も、テレビ会議とそれに付随する資料作成や思考整理などで、平日日中はほぼ手を離せない。昼食時間すら取れな
い日もあるほど。設問6で、時折中断して世話、を選択したが、ほとんど「いまは無理なんだゴメンね」を連呼。兄弟お
らず、核家族暮らしなので子供の放置感が半端ない。
• 感染リスクを減らすため、コロナ前よりベビーシッターの利用を減らしています。ですが、ワンオペ育児によりイライラ
することが増え、「感染リスク+重症化・死亡リスク<虐待をしてしまうリスク」と考え、週1程度は、シッターサービス
を利用することにしました。
• ストレスがすごい。子供に優しくできない。休み中もずっとテレビを観せて、その間にどうにか自分のストレスを解消し
ている。仕事と子育てを両立しようとするととんでもないストレスがかかるので、仕事を休業か退職せざるを得ないかも
しれない。でないと虐待してしまいそう。
• 一人っ子で常に相手をしてほしい子どもをごまかしごまかし、生返事で放置しながら仕事していて、最近では会議中に口
を塞いだら大声で叫ぶようになって困り果てている
20. 保 護 者 へ の 影 響 - 4
20
精神面に加えて、深刻な仕事・収入面への影響が窺える保護者
も多い。
• 会社からは成果を求められる反面、実際は仕事に集中できない。会社側はその点を理解していない
• 6年間やってきた自分の会社だが、もう仕事を辞めようかと思うくらい、辛い。
• 契約社員のため、正社員を目指していますが、7月で満期です。会社からは5月と6月の成果を見て正社員にするか判断す
ると言われています。このまま保育園の自粛で家庭保育と在宅ワークを同時進行することになれば、思ったように成果を
上げられず正社員になれず職を失います。窮地に立たされています。どこに相談したらいいかもわかりません。
• フリーランスの為仕事を諦めることが出来ますが仕事の収入はゼロです。2人の子供を夜まで面倒見ると、例え深夜に1、
2時間自分の時間を取れても体力がありません。脳も切り替わりません。
• 保育園を自粛して、ライフライン以外の仕事は在宅ワークして下さいと言われても、2歳と5歳の2人の子供を1人で見て
仕事は出来ない。夫は経営者でコロナの影響もありほぼ休みなく出社して働いている。フリーランスで働いているがこれ
以上自粛がつづけば仕事を失う。
• 求職中で保育園に入園したが、自粛で登園できていないため、就職活動ができません。家計に影響しています。でも園に
預けることも感染の不安があります。
21. ベ ビ ー シ ッ タ ー の 活 用 状 況
21
ベビーシッターを現在活用している保護者は、
回答者の4%以下と限定的。
普段から使い慣れていない(左図:約8割の方は普段ベビー
シッターを使っていない)ことに加え、依頼に不安がある
(17%)、ベビーシッター利用可否がわからないことによる
利用自粛(13%)や金銭的な負担への懸念(12%)等により、
使えていない実態がある。
(自由記述から)
• ベビーシッターは犯罪に巻き込まれるリスクもあり利用は控えたい。
• ベビーシッターさんを依頼するという概念がなかった。
• ベビーシッターは結局外から人を入れるので感染リスクアップにつながる
• 内閣府のベビーシッター補助券使いにくいです。事業主ではなく、個人が自治
体などを通じて簡単に申し込み・利用ができるようにして欲しいです。
• ベビーシッターに空きがない。
• 安心できるベビーシッターを紹介して欲しい。
• 板橋区はファミリーサポートは在宅勤務時は家では使えない。
Q. 普段、ベビーシッターさ
んをお願いしていますか。
22. 休 園 解 除 に 対 す る 意 見 - 1
22
約4割の保護者が1日でも早い解除(段階的含む)を求めている。
Q. 保育園・幼稚園の救援の解除について、お考えをお聞かせください。
23. 休 園 解 除 に 対 す る 意 見 - 2
23
「休園解除に不安がある」保護者は、園での感染リスクを懸念
しており、特に以下の観点が指摘された。
1. 感染が起きている状況が継続し治療薬やワクチン等がない状況では安心できない。
子どもの感染に関する情報が少なく、リスクがあると感じる。
2. 保育園/幼稚園はそのままでは「3密」で感染リスクが高いのではないか。
3. 保育従事者をどのように感染から守るのか。現場の負荷が大きいのでは。
4. 感染した場合の地域医療体制等が十分でないことや、家族間感染などへの不安がある。
5. 休園解除になると、在宅勤務が認められず会社への出社を強いられる可能性がある。
6. 登園に公共交通機関を使用している、子どもに呼吸器関係の持病がある、などの
個別の事情がある。
24. 休 園 解 除 に 対 す る 意 見 - 3
24
休園解除に際しては、感染拡大のリスクを限定するために、
十分な対処を望んでいる。以下が主な意見。
1. 登園可能人数の上限を決める・重症化リスク低い年齢からなどの分散登園。
2. オンライン保育や園庭開放など、リスクの低い活動との組み合わせから開始。
3. マスク装着や頻繁な消毒・換気、登園時間の分散、昼食時間前の降園、送迎バス
の中止などの徹底した対策を行う。
4. 体調の悪い保育従事者が確実に休める体制や、感染が起きた時のフローを明確に
しておくこと、地域医療機関との連携などの対応策の検討。
5. 解除後に個別事情や家庭方針で登園自粛した場合でも不利にならない制度(金銭
負担、在園資格)。
25. 休 園 解 除 に 対 す る 意 見 - 4
25
自由記述から
• 子どものより良い成長のためには、一日も早い再開を望む一方、感染の可能性が拭いきれない現状では不安も大きい。
• 園児は感染源になりにくいことがデータとしてでているので、それをメディアで取り上げた上で解除をすることを知事や首
相が明確に宣言して上で解除してほしい。ただし高齢の保育士はリスクが高いので、その人数に応じて週あたりの開園日数
を設定するなどの対応をする必要があると感じる。
• 感染のリスクは保育園の方が小学校以上にあるのではと思う。特にうがい手洗いが満足にできない低年齢の子供。なんでも
口にしてしまうし、子供同士の距離が近い。
• 現在の医療体制の中で家族の誰かがコロナに感染してしまった場合の子供たちの育児の方法の解決策が見えない。我が家は
双子なので、児童養護施設や病院の託児、病棟のどれも2人とも同時入園するなども不可能のように感じる。。
• 感染症学会からは、子どもがウイルス媒介となっているという情報は誤りで、子どもの重症化や感染拡大リスクは低いとア
ナウンスがあり、休園や休校の感染予防効果は低いと発信している専門家もいる。その流れの中で、子どもの感染リスクを
理由にした休園の判断は納得できない。ゼロリスク信仰や横並びにマイナスを共有しているだけのように感じる。国や自治
体が緊急事態宣言を延長したからただそれに倣うのではなく、最新の情報に即した合理的な判断をしてほしい。
• 少人数からの園庭開放、分散登園から可能にする。年中長児には、最初から、咳エチケットやソーシャルディスタンスなど
を教えてもらう。不安なので登園自粛したいという人や、風邪症状等がある人が休みやすいように、カリキュラムや行事な
どを見直してもらいたい。
27. 行 政 が 解 決 で き る 課 題 は 多 い
27
前提:
育児・仕事の
両立が難しい
ベビーシッ
ターを依頼
仕事を休む
保育園の再開
を要望
直面する課題 行政のリーダーシップで低減できる課題
親子の
心身の不調
評価/失業リスク
解決策
現在、
約3割
現在、
約4%
• 有給休暇の上限の超過
• 育児休業の延長制限
• 職場の理解不足
• 評価減・所得減・失業のリスク
• 感染の不安
• ベビーシッターの質への不安
• ベビーシッターの不足
• 金銭的負担の増加
• 企業に特別休暇の対象とすることを推
奨(小学校休業等対応助成金の周知)
• 育児休業期間の上限延長
• 在園資格の維持、待機加点の考慮
• ひとり親等への所得補助
• ベビーシッターの利用ガイドライン
(近隣在住者なら可など)の提示
• ベビーシッター補助の拡充
• 犯罪者データベースなどの整備
• 感染の不安
• 保育園再開に伴う勤め先からの
出社要請・在宅勤務解除による
自分の感染リスク
• 子どもの感染、保育園クラスターなど
の情報提供、対策のガイドライン
• 企業に在宅勤務継続を指導
• 再開時に個別事情で登園自粛した親が
不利にならない制度
28. 政 府 ・ 行 政 へ の 提 言
28
「自宅保育と在宅勤務の両立は難しい」という前提で対応をお願いしたい
1. 感染対策を徹底した上で、早期の再開検討をお願いします。
感染状況・医療体制等の最新情報やエビデンスを踏まえて、保育従事者や子ども達を守るため
の十分な感染対策を講じた上での早期の休園解除検討。(分散登園等の段階的な再開を含む)
2. 休園中、ベビーシッターが使いやすくなるよう支援をお願いします。
• 活用方法についての明確な発信、感染予防しながらの利用に関するガイダンス。
• 東京都ベビーシッター助成の都内各自治体への確実な導入、他県では支援拡充。
• 安心してベビーシッターに依頼できるよう、事業者が登録シッターの性犯罪歴をチェック
できるデータベース導入などの対応策。
3. 両立を阻むさまざまな制度に関し、制度緩和や支援策をお願いします。
• 公園利用を明確に認める旨の情報発信、遊具利用禁止に関する早期解除。
• 育児休業の延長や登園自粛継続など個別事情に応じた在園資格・待機ポイントの考慮。
• やむなく認証・認可外園に通う園児の保護者に対し、金銭的な負担に差異が生じない支援。
29. 政 府 ・ 行 政 へ 伝 え た い こ と
29
自由記述から
• 特別休暇は企業に導入の選択肢を持たすのではなく労働者からの申請にし、申請があった場合は必ず対応することと、それ
を原因とした解雇や不利益取り扱いを禁止するようにしてほしい。
• 厚労省が定めてくださった保育園等の休園等のための休業と給付金制度について会社の人事に相談しましたが、導入予定な
しとの回答で、仕組みはあっても利用できないため、企業通しでなく個人で申請できるようにして頂けると助かります。ま
たは会社へ導入を強く要請頂きたいです。もしくは、特例のスポット育休を取得できるなどしてほしいです。
• ベビーシッター補助をより手厚くし、働く家庭をサポートしていただきたい。家事負担も増していることから、家事代行
サービスの利用やレストランの子ども向け配食事業推進など、後押しいただきたい
• 内閣府のベビーシッター補助券使いにくいです。事業主との相談は人によっては非常に負担であるので、事業主ではなく、
個人が自治体などを通じて簡単に申し込み・利用ができるようにして欲しいです。
• 公園でクラスター発生した事例などがないのに公園遊具の利用を複合型遊具に限らず全て禁止にするのは過剰だと思う。保
育園も図書館も児童館も公園の遊具も無くなり、子供の場所がない。公園利用後の手洗い徹底のため水道に石鹸を置くなど、
公共のサービスを利用できるようにする方法を議論してもらいたい。
• 保育料の返金について、認可と認証保育園で扱いを同等にしてほしいです。特に希望しても認可に入園できなかった地域に
おいては利用者に差が生じないようにしてほしいです。あるいは都の認証保育園なので、都が方針を出したり、返金の補助
金を出すなどしてほしいです。
30. 保 育 従 事 者 へ の 支 援
30
今回のアンケートで、
多くの保護者にとって、休園は改めて保育従事者の仕事の重要性や尊さを再認識する機
会となっており、平時の保育従事者へ待遇改善要望や、今回の緊急事態下における危険
手当の支払いの提案、そして感謝の表明が多くありました。
保育従事者の皆さん、いつもありがとうございます。
そして、政府に対しては、前線で重要なお仕事をされている保育従事者の待遇を改善す
ることを求めます。
保育園は本当にありがたい存在。保育士さんありがとう。
保育士、幼稚園教諭も守られるべき。
保育士さんの待遇は見直してあげてほしいです。
またこれを機にエッセンシャルワーカーである
保育士の給与、生活保障もお願いしたい。
保育士さんたちへのフォロー、追加手当支給や、
マスク支給などをよろしくお願いしたいです。
保育士さん方もリスクが高い中頑張って
いますので、危険手当て支給など考えて
もらいたいと思います。
32. 企 業 へ の お 願 い
32
何より、子育て世代への理解を!!!
1
2
内閣府ベビーシッター補助の使用や福利厚生などで支援を3
多くの保護者が、休園解除された場合に在宅勤務が終了し出社を余儀なくされることを懸念し
ています。休園が解除されても、保育園への登園状況が即出社か在宅勤務かに直結しないよう
に配慮を求めます。
内閣府ベビーシッター補助により、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う休園を理由にベビー
シッターを利用した場合、1ヶ月あたり最大26万4000円の補助を受けることができます。保護
者が利用するためには、企業側の導入が前提となりますので、支援をお願いします。
育児のために有休を使わざるを得ない状況を改善すべく、小学校休業等対応助成金の活用による
特別休暇等の設定をお願いします。また、保育園休園に伴う育休延長に柔軟な対応をお願いしま
す。また、育児により十分な仕事ができない場合の職場の理解や、評価に対する配慮を求めます。
育児によって不利益(有休消化、評価ダウン、失業)が生じないよう支援を
休園解除や登園自粛継続の場合は在宅勤務終了とならないように配慮を
33. 保 育 園 事 業 者 へ の お 願 い
33
本当に困っている人の確実な受け入れを1
今後、休園要請が長期化する可能性も踏まえ、子どもの社会性低下を危惧する声が多く寄せら
れました。先生や友達とのつながりを維持するため、短時間でもオンライン保育の検討をお願
いします。
休園期間中のオンライン保育の検討を2
多くの保護者が休園解除を求める一方で感染拡大を懸念しており、保育従事者・子どもの感
染リスクを下げる取り組みを検討し、また保育従事者や子どもが感染した場合の対応プラン
などを検討の上、再開の準備をお願いします。
再開時には対策の徹底と周知を3
アンケート内でも、医療従事者・保育従事者が登園自粛を求められるケースが散見されまし
た。臨時休園中、医療従事者、保育従事者、通院が必要な妊婦や、ひとり親、その他困難な
状況が生じている保護者の子どもの確実な受け入れをお願いします。
34. ア ン ケ ー ト の 実 施 お よ び 回 答 に あ た っ て
ご 協 力 い た だ い た 皆 さ ま
あ り が と う ご ざ い ま し た 。
• 主 催 団 体 : コ ロ ナ 危 機 下 の 育 児 と 仕 事 の 両 立 を 考 え る 保 護 者 有 志 の 会
• 発 起 人 : 向 山 淳 ・ 藤 本 麻 子 ・ 小 村 奈 緒 子
• ア ド バ イ ザ ー : 駒 崎 弘 樹 ( 認 定 N P O 法 人 フ ロ ー レ ン ス 代 表 理 事 )
• 協 力 : 岡 島 悦 子 ( 株 式 会 社 プ ロ ノ バ 代 表 取 締 役 )
菅 礼 子 ( 弁 護 士 )
• 情 報 発 信 ペ ー ジ : h t t p s : / / n o t e . c o m / m a c o j u n
• 連 絡 先 : t o k p a r e n t s p o l i c y @ g m a i l . c o m