初めてのTableau Server 運用管理者勉強会と言うこともあり、サイバーエージェントで実施しているTableau Serverの運用や、工夫しているところなどをまとめました。

1. Tableau Server Client(Python)
でできる3000人規模の
サーバーレス運用管理
株式会社サイバーエージェント
全社システム本部 鷹雄 健

2. 1.自己紹介
2.サイバーエージェントについて紹介
3.サイバーエージェントのTableau Server
4.Tableau の運用
5.Tableau Server Clientのすすめ

3. 自己紹介

4. 鷹雄 健(Ken Takao)
• 2011年1月 CyberAgent America, Inc.入社
• 2014年3月 本社アドテク本部へ帰任
インフラ責任者
• 2019年8月 全社システム本部へ異動
資格：
Tableau Server Qualified Associate
Tableau Desktop Qualified Associate
8th Tableau Data Saber
AWS Solution Architect Professional
趣味：Tableau Serverの管理

5. サイバーエージェントにつ
いて紹介

8. サイバーエージェントの
Tableau Server

9. Tableau Server導入の歴史
• 2014年 Tableau Serverを導入
サーバー1台
• 2015年 Core Licenseを導入
ハイスペックサーバー2台(Active/Standby)
• 2016年 CAグループ全体で利用開始
• 2017年 AbemaTVでの利用が本格的に
• 2018年 Core LicenseからUser LicenseへConvert
ハイスペックサーバー2台(Active/Active)
• 2019年 AWS環境に冗長環境を構築 超高速化
ハイスペックサーバー3台(冗長化環境 3Active)

10. ライセンスコンバートとは
• 旧ライセンス体系から新ライセンス体系に移行することにより、
買切りからサブスクリプション型へ
Tableau Server/Desktopのライセンスが統合されてお得に。
このタイミングで買切りのCoreライセンスからサブスクリプション型の
Userライセンスへ切り替えた
• 2018年5月にライセンス体系の変更
• 2018年10月日本初のCoreからのライセンスコンバートを実施

11. Core to User base license
User型のライセンスでは、NodeやCPUコア数制限は無し
Backgrounder Process
12->66
CPU Core
16->144

12. Core to User base license
• Backgrounderタスクの遅延が減少
遅延時間は400分から40分へ
サブスクリプションは即時送信

13. Core to User base license
• ライセンスがシンプルに
今まで
Tableau Desktop/Server
それぞれライセンス費用がかかる
↓
これから
Tableau Server上でCreatorを使っている人はDesktopも使える！

14. Tableau の運用

15. Tableau の運用
• ライセンスの管理
新規購入
ライセンスの配布
ライセンスの棚卸
費用計算
請求管理
• サーバーの管理
インストール
サーバーの増強・チューニング
障害対応
不具合調査対応
バックアップ
データ復元
バージョンアップ
スケジュール作成
サイト作成
ドライバ追加

16. Tableau Server Client(Python)

17. Tableau Server Clientとは
Tableau REST APIのラッパー
REST APIで出来ることは大体できる。
・データソース管理
・Jobの管理
・プロジェクトの管理
・スケジュールの管理
・サイトの管理
・ユーザーの管理
・ワークブック・Viewの管理
https://tableau.github.io/server-client-python/

18. CAでの活用事例
• Tableau のライセンス管理システム
Tableau Server上でCreatorのライセンスを利用している人にTableau Desktopで利用可能な
ライセンスを払い出すシステム
• Tableau ServerにRPAツールからアクセスする際のデータエクスポートツール

19. ライセンス管理システム
Tableau Server 上で、Creatorユーザーには
ライセンスコードを払い出すシステム
（説明用に作った遷移図で、実際の挙動とは少し違うかも）
既にライセンスコードを取得済みの場合、表示するだけ
ライセンスコードがまだ無く、Creatorロールが割当たっている方
ライセンスコードがまだ無く、
Creatorロールが割当たっている方なんだけど、
在庫が無い場合ライセンスコードがまだ無く、Creatorロールが割当たっていない方
MSG: 現在あたなはTableau Server上で
Creator権限が設定されていません。
ライセンスコードを取得するにはCreator権限の設定が必要になります。
利用されるサイト管理者へお問い合わせ下さい。
MSG=現在あなたはCreator権限を取得していますが
現在ライセンスコードの在庫が枯渇しているため発注中です。
MSG = こんにちは！あなたのライセンスコードは{$license}です。

20. こんな感じ
• 認証はTableau Serverの認証にも利用しているPing
Identityを利用。ログインすると社員番号の情報をシス
テムへ提供する。
• 社員番号の情報を元に、既にライセンスを取得済みの
場合は本人のライセンス番号を表示する。
• 利用しなくなった場合はライセンスコードの返却が可
能。
• ライセンスコードはTableau Creator以外のライセンス
に変更しないと返却ができないようになっている。
• 退職者は自動でライセンスが返却されるように。

21. システムアーキテクチャ
Amazon API Gateway
AWS Cloud
AWS
Lambda
Tableau
Server
Google
Spreadsheets
(DBとして利用）
ユーザー

22. サーバーレスアーキテクチャのメリット
• 費用がかからない
常にサーバーが起動している必要が無い。（ライセンスが必要なのって、1ヶ月に多く
ても数十人（数十回のアクセス）
そのためにサーバーを随時挙げているのは勿体ない。利用した時間だけ費用が発生。
• サーバー管理の必要が無い
Tableau Serverの管理だけでおなかいっぱい。
サーバーを管理する時代ではなく、プログラムを管理する時代に。
• 障害対応の必要が無い
プログラムが動いているだけ。
バグが無ければ何も対応が要らない。
障害監視すら要らない。何か起こればAWSかGoogleがどうにかするはず。
• Google Spreadsheetsをデータベースとして利用することにより、誰でも柔軟に
イレギュラー対応が可能。（この人は特別にこの部署へ請求とか。）

23. RPA用データエクスポートツール
・SSO環境でもID/PWでCSVデータを取得可能
・PDFもダウンロードができる（おまけ）
・クロス集計表はβ（不具合あり）
クロス集計表エクスポートは現在tabcmdや
REST APIでサポートされていない。
PDF のTextデータを抽出してクロス集計表
CSVデータを出力している。
（超パワープレイ。一部制約・回避策有り）

24. まとめ
• 大人数の利用を想定するのであれば、
簡単なPythonが書けると大幅に運用コストが減らせる。
• Tableau Server Python Clientはサーバレス環境（AWS Lambda）で利用が可能。
ツールのためのサーバーを管理する必要は無い。
• 今後ユーザー会で運用スクリプトを共有していけば
みんながハッピーになれるはず！？

25. ありがとうございました