2019年2月28日　＠IT主催セミナー　友岡発表資料

1. @IT主催セミナー 特別講演 2019年2月28日 フジテック株式会社 常務執行役員 情報システム部長 友岡賢二
「守りをなめるな」フジテックの“武闘派CIO”が推進したリフト＆シフトの軌跡

2. @TomookaKenji
#武闘派CIO

3. https://www.atmarkit.co.jp/ait/articles/1703/27/news027.html

4. フジテック株式会社
空間移動システムの専業メーカー
【概要】
売上 1,687億円
従業員 9,931名（単独2919名）
【グローバル展開】
24の国と地域に展開
海外売上比率 6割超

5. 受注生産

6. 据付作業

7. 保守管理

8. 本日お話ししたい内容
「守りのITから攻めのITへ」というけれど
そもそも守れているの？
CRM入れて「攻めのIT」とか言ってていいの？
守りの要「ERP」 どこで間違ったの？
情シスは今後どうあれば良いの？

9. 守りのITにおける主要課題
①社内全体でのサイバーセキュリティ対策
②ITの民主化の恩恵を受けていない社内部門の存在
③アプリケーションのモダン化

10. テクノロジーは民主化のための
力であり、情報を通して人々を
力づけるためのものだ。
Technology is a democratizing force,
empowering people through information.
Sunder Pichai, Google CEO
“
”

11. グローバル企業 情報システム部長との交流で出てきた言葉
「生産管理システムは情シスでは見ていません。」
「CADは設計部門で管理しています。」
「事業部のシステムは本社では見ていません。」

12. ちゃんと守ろうよ！

13. 守らせてくれない

14. 守る気がない

15. 製造 販売
SCM
生産管理
システム
販売管理
システム
情シス守備範囲
2010年頃までの情シス部門は良かった

16. マーケティング サービス設計
デジタル化 IoT
情シス守備範囲
働き方改革
総務生産
情シス不要論はなぜ出るか

17. 設計（R&D)
全員UNIX使いで情シスを下に見ている
独自にドメイン、メールサーバー運用
CADは特殊で個別スキル必要
予算を持っているので何でも買えちゃう
社内戦闘能力が高く情シスが門前払い
あるある

18. 情シスが提供する武器はメールとエクセルだけ
「見積りに2週間かかります」⇒「はぁ？」
予算を持っているので何でも買えちゃう
社内戦闘能力が高く情シスが門前払い
あるあるマーケティング

19. 守らせてくれない

20. サービス
ERP導入対象から外れる
予算がないので何も出来ない
情シスは見て見ぬふりで半ば放置
自分達で工夫しながら独立王国をつくる
あるある

21. 総務
電話、FAXを巡る情シスとの暗闘
TV会議システムを巡る情シスとの暗闘
複合機管理を巡る情シスとの暗闘
見かけ上のITコストを抑えたい情シス
あるある

22. 守る気がない

23. 生産
「生産管理システム」だけで「製造」を見ていない
「生産技術本部」との縄張り争い
あるある

24. 出典：https://monoist.atmarkit.co.jp/mn/articles/1706/23/news029.html

25. 情シス不要論はなぜ出るか
情シス守備範囲
ERP

26. ERP
情シス守備範囲
情シス不要論はなぜ出るか

27. 設計 SCM製造
サービス人事 経理
SCM: Supply Chain Management
情シスの守備範囲は広がっている

28. 設計 SCM製造
サービス人事 経理
CRMマーチャン
ダイジング
マーケ
ティング
CRM: Customer Relationship Management
情シスの守備範囲は広がっている

29. サービス
マーチャン
ダイジング
マーケ
ティング お客様の抱える矛盾や課題、ナンセンスを発見すること
課題の解決方法をデザインすること
解決方法を顧客に届け、カスタマーサクセスを実現すること
企業活動において戦略的に重要なこと

30. マーチャン
ダイジング
マーケ
ティング
設計
SCM
製造
人事
経理
CRM
サービス 従属モデルとしての最適化
「企業活動において戦略的に重要なこと」に注力

31. サービス
マーチャン
ダイジング
マーケ
ティング
Personalize
(ML)
Sharing
Economy
&
Community
(pay-per-use)
(SNS)
Virtualization
(AR/VR)
(Digital Twin)
Connected
(IoT)
ITによってイノベーションが起こっている

32. サービス
マーチャン
ダイジング
マーケ
ティング
Personalize
(ML)
Sharing
Economy
&
Community
(pay-per-
use)
(SNS)
Virtualization
(AR/VR)
(Digital
Twin)
Connected
(IoT)
Cloud Computing
(Open Source)
新たなITは共通の「下駄」を履いている

33. サービス
マーチャン
ダイジング
マーケ
ティング
Personalize
(ML)
Sharing
Economy
&
Community
(pay-per-
use)
(SNS)
Virtualization
(AR/VR)
(Digital
Twin)
Connected
(IoT)
Cloud Computing
(Open Source)
ITGovernance
「Cloud Native IT Governance」が必要

34. ネット、ゲーム
流通業・小売業
製造業
イケてる
イケてない

35. ゲーム・ネ
ット業
流通業・
小売業
製造業
Time to Market = Agility

36. ゲーム・ネ
ット業
流通業・
小売業
製造業
設計
完成品
SCM
製造
サービス
人事
経理
CRM
マーチャンダ
イジング
マーケティン
グ
在庫
管理
複雑性
増大
材料
SCM
部品表

37. ・R&D部門が個別ITサービス運用に足を取られる
・マーケティング部門が個別IT運用に足を取られる
・R&D（製品）とサービスをブリッジする人材不在
・「コーポレートエンジニアリング」の必要性
・従来型のIT部門はコスト部門と見られているが、
こうすれば良いのにというアイデアはIT部門にある
デジタルトランスフォーメーションへの組織課題

38. ・R&D機能/予算：自社ソリューションの創新・普及
・コーポレートエンジニアリング：儲ける仕組みづくり
・内製化：自分たちで仕組みを実装/運用する
脱情シス:デジタルトランスフォーメーション部門へ

39. 情シスの将来
①既存R＆D部門との連携・融合
②現場の神様が集まり部門横断で顧客中心主義に基づき
「コーポレートエンジニアリング」をリードする集団
③コード、コード、コード！ コードレベルで会話

40. BPRからコーポレートエンジニアリングへ
①プロセス設計と組織設計を同時に実行できる
②顧客体験と従業員モチベーション Win-Winの関係作り
③企業の持続性を確実にし、経営品質向上に寄与する

41. フジテック情シスの取り組み
ご紹介

42. この５年間で導入した新サービス

43. フジテック IT 基本的考え方
現場現物、開発・運用を自社で
クラウドファースト
モバイルファースト

44. Googleのサービスを使い倒す
自分達でシステムを作る場合はAWSの上で
小粒のクラウドサービスをピンポイント利用
標準ブラウザでAndoid/iOS/Windows対応
フジテック IT アーキテクチャー

45. 開発・運用は全部自分達で行うことが基本
クラウドネイティブの小規模パートナーと組む
ITベンダーマネジメントの考え方

46. クラウド活用
Google編

47. 2014.3~
2014.6~
2014.9~
2015.2~MOBILE
Hangouts
Chromebook
Chromebox for meetings
（BYOD）
Google （G Suite) 導入の軌跡

48. 現場で観察

52. 2,688枚⇒０

53. 会議でのExcel資料を
探す旅に出た

54. 「入力してくださいExcel」
の個別撲滅運動

55. 営業のかばん（現物）

56. BYOD

57. Free Wi-Fi

58. ”現場、現物、現実”

59. デザイン思考

60. 共感（エンパシー） – ティム・ブラウン
観察対象の人々と根本的なレベルでつながり合う
必要がある。これを共感と呼んでいる。
デザイン思考の役割とは、観察から洞察を、そし
て洞察から生活に役立つ製品やサービスを生み出
すことなのだ。
60

61. プロトタイプ – ティム・ブラウン
初期のプロトタイプの目的は、アイデアに実用的
な価値があるかどうかを把握することだ。
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62. 物語 – ティム・ブラウン
優れた物語の根底には、アイデアによってニーズ
を強力に満たす方法を示す中心的な筋書きがある。
すべての登場人物に目的意識を与え、すべての参
加者に行動を起こさせる。
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63. 社員の福利厚生としてのIT

64. クラウド活用
AWS編

65. “IT Doesn’t Matter”
Harvard Business Review, May 2003
“The End of Corporate Computing”
MIT Sloan Management Review , Spring 2005
Nicholas G. Carr

66. “The End of Corporate Computing”

67. データセンター
契約書

69. 会社のあちこちに部門管理
の古いサーバーが！

70. 【方針】
①情シスが全て管理
②全部AWSに移行

71. サーバーを探す
旅に出た

72. 物理サーバーへの惜しみない愛

73. モチベーション設計をどうしよう

74. 現場のモチベーション
電源工事の休日出勤不要

75. SEのモチベーション
契約書、稟議書不要

76. 自分が楽になることは熱心になれる

77. おっしゃー！
AWSにオールインや！

78. 無理でーす！

79. ①32ビットアプリ
②クライアントサーバー型アプリ
③オンプレオラクルDBMS

80. ①32ビットアプリ
人海戦術で64ビット
対応しました

81. ②クライアントサーバーアプリ
PlanA：そのままクラウドへ
PlanB：VDI（Amazon WorkSpaces)
PlanC：現行塩漬け＆新規作り直し

82. ③オンプレオラクルDBMS
PlanA：移行ツール
PlanB：Amazon RDS for Oracle
PlanC：SQL書き換え
PlanD：現行塩漬け

83. ②クライアントサーバーアプリ
③オンプレオラクルDBMS
【結論】
DB：リミニストリートに保守移管
システム改定は新標準SQLで記述
アプリを10年以内に順次書き換え

84. 出典：https://www.gartner.co.jp/press/pdf/pr20190226-01.pdf

85. クラウド活用
ERP編
（ここからは会社を離れた私見）

86. ERPを巡る選択肢
PlanA：ERPの変更
PlanB：ERPベンダー純正
PlanC：サーバーのクラウド化
PlanD：現行オンプレ塩漬け

87. ERPバブル世代の懺悔
ERPはコスト
スコープは小さく
他社との差別化領域は外側に自作

88. ABC/ABM

89. BPR

90. ERPへの結論
エンタープライズにこれっていう
クラウド型ERPはまだない
短期的に乗り切る方法、
長期的にどうするかを各社で考えるしかない
ネット系の会社はWorkdayが主流

91. 本日のテーマは
「リフト＆シフト」ですが......

92. リフト＆シフトとか
簡単に言うニャー！

93. ありがとう
ございました！
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