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感性情報心理学(1/4)

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「感性情報心理学」授業資料(抜粋)その1
(大阪電気通信大学:小森政嗣)
・はじめに
・感性とはなにか?
・感性の文化差

Publicado en: Educación
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感性情報心理学(1/4)

  1. 1. • はじめに • 自己紹介 • 感性とはなにか? • 感性の定義 • 「よさ」はどのように扱われてきたか? • 感性研究の様々なアプローチ • 感性の文化差 • 感性と文化 • 「美の原理」は普遍的か? • 色の感性の文化差 • 感性の文化差の背景にあるもの • 感性の進化的基盤 • 適応の産物/副産物としての感性 • 超正常刺激とピークシフト説 • 性的二型と性淘汰 • 生まれる前から嫌いなもの • なぜか普遍的に好まれるもの • 処理流暢性の原理 • 処理流暢性とは • 単純接触効果 • 平均性と典型性 • わかりやすさ • 一致性 • 複雑さ・熟達化 • Berlyneの覚醒ポテンシャルモデル • ちょうどよい複雑さ • 感性の発達・熟達化 • 矛盾する判断の背景 • 時間と文脈 • 期待と解決 • 空間表現における時間 • 感性を測る・感性を作る • 再び感性の定義から • 感性を測る • 感性を理解する • 感性を予測する • 感性を作る 1 「感性情報心理学」(1/4)
  2. 2. 自己紹介 • 大阪電気通信大学 情報通信工学部 情報工学科 教授 • 小森 政嗣(こもりまさし) • 大阪大学人間科学研究科博士後期課程修了 博士(人間科学) • 感性情報心理学講座の出身 2
  3. 3. 感性の定義 3
  4. 4. 例えば目の前に2つの商品があり,どちらかを選んだとする • その理由についてはうまく言語化できないこともある • 無自覚的で直感的であることも多い • 全体を見て「なんとなく」ということもあるだろう • しかしランダムに選んでるわけではない • (非合理的かもしれないが)何らかの一貫した原理やルールがある と考えるべき • 「好み」についてしばしば言われること •“Beauty is in the eye of the beholder” •“De gustibus non est disputandum” • 蓼食う虫も好き好き 4 本当に そうなのか?
  5. 5. 魅力的な方はどちらか 5 (Hess, 1975) 人々の「好み」には何らかの共通性がある場合もある 判断は「直観的」に行われる
  6. 6. 感性の定義 • 椎塚・原田 (2009)による感性の定義 • 様々な分野の研究者に行ったアンケートを数量化III類を用いて整理した 6
  7. 7. 感性の定義 • 三浦による感性の定義の変遷(三浦,2010) • 物や事に対する感受性.とりわけ,対象の内包する多義的で曖昧な 情報に対する直観的な能力(1995) • 対象の内包する曖昧な情報に基づいて行われる処理能力(2003) • 曖昧・直観的という言葉は「無自覚性」によるもの • 印象評価を伴う迅速かつ適応的な反応(2007) • 印象評価を伴う知覚(2009) • 多義的で不完全な情報に基づき複数の情報を統合して無自覚的に, 意識過程を経ずに,瞬時に,印象・評価の形をとって状況にあった (正確あるいは鋭敏な)判断を行うことのできる能力.学習可能性を持 ち,知性,知識,理性と対立するものではなく,創造発見などの能動 的側面にも関わる能力(2006) 7
  8. 8. なぜネクタイは斜縞なのか?! 社会的にそう決まっているからか? 否! • 垂直,水平の縞模様は「地」になりやすい傾向 • 斜縞は「図」になりやすい(目立ちやすい) • ネクタイはスーツにおいては「図」となるべきところ 8 (行場, 1991)
  9. 9. 百貨店の催物会場の幕はどちらが良いか? • 空間周波数が高いほど「図」になりやすい • すばやく処理されるものほど「地」になりやすい傾向がある (前注意的に処理される) 9Klymenko, & Weisstein (1986)をもとにして作成.行場(1991) による
  10. 10. なぜおばあちゃんは紫色に 髪を染めてしまうのか!? 10 Goethe(1809)の「色彩環」 白髪(実際は黄色い)の反対色を入れる マンセルの色相環手術着が緑色である理由と同じ
  11. 11. ブーバ/キキ効果 • Ramachandranが紹介(Ramachandran & Hubbard, 2001) どちらがbouba”でどちらが”kiki”か選ばせるとほとんどの人はkikiを 尖ったほう,”bouba”を丸い方と対応付ける • Köhlerのもともとの実験では ” takete”と”baluba” • Ramachandranはこの現象が言語進化と関連していると提案してい る 11
  12. 12. ブーバ/キキ効果 • /i/の第2フォルマントは /u/や/o/のそれよりも高い 12 女性 男性 F1 [Hz] F2[Hz] 0 200 400 600 800 1000 1200 1400 3000 2000 1000 0 きちんと物理量を見れば感性のルールは見えてくる
  13. 13. 「よさ」はどう扱われてきたか? 知覚研究に「よさ」という概念を持ち込んだのはゲシュタルト心理学であ る.ここではゲシュタルト心理学について簡単に解説する. 13
  14. 14. ゲシュタルト心理学以前 • Wundtのガンツハイト心理学とTitchenerの構成的心理学 • 感覚を要素還元主義的にとらえる • 「心」は要素(精神現象の最小単位)をこれらの要素を統合する • 例えば三角形は3本の線となる.形や空間は? • 感性の研究は要素還元主義的には扱いにくい事象を対象にする • 個別の要素の「良さ」は全体の「良さ」を保証しない 14 酢豚にパイナップル お好み焼き定食生ハムメロン 冷麺にさくらんぼ あんもち雑煮 全体論的「よさ」の問題はどのように扱われてきたのか?
  15. 15. ゲシュタルト心理学前夜 • Machの空間図式・時間図式 • 感覚には「空間的形式」と「時間的形式」があり,要素には還元できない • Ehrenfelsらのグラーツ学派 • 要素では説明できない部分がある • 要素の総和にゲシュタルト質(形態質)が加わっている • メロディは音の一つ一つによって成り立ってはいるが,要素を分解したの では取り出せない • 移調してもその性質は維持される • 単なる音の集まりが「音楽」に変わるのは異なる性質を有していると考える 15
  16. 16. ゲシュタルト心理学の登場 • ゲシュタルト心理学 • ベルリン・ゲシュタルト学派 • Wertheimer, Kohler, Koffka… • 後のアフォーダンス理論に影響 • 「全体にあらわれる特性は,部分の総和ではあらわ せない( Wertheimer ) • 例えば「メロディ」のようなものがゲシュタルト(形態) • メロディは音の一つ一つによって成り立ってはいるが, 要素を分解したのでは取り出せない • 全体に醸し出しされているのがメロディ • 運動視に関する実験的研究 • 光点が交互に点滅する刺激を用いて実験 • 点滅の間隔が短くなると動いているように見える • 仮現運動(なめらかで連続した動きの知覚) 16 Max Wertheimer
  17. 17. 全体論的性質 • プレグナンツ(=簡潔さ)の原理 • ただし「規則的」という意味ではない • 群化:物事がまとまって知覚される現象 17 近接の要因 類同の要因閉合の要因
  18. 18. 聴覚的プレグナンツの原理と音楽 18 • 類同の要因の例 • 同じパタンが繰り返され、まとまりが知覚できる • Van McCoy 『The Hustle』 • Giuseppe Verdi 『La Donna e Mobile(女心の唄)』(歌:Pavarotti) • The Beatles 『 Lucy In The Sky With Diamonds 』 • The Knack 『My Sharona』
  19. 19. 聴覚的プレグナンツの原理と音楽 • 良い連続の要因 • Tchaikovsky 『交響曲第6番「悲愴」』第4楽章 • 第1バイオリンと第2バイオリンが一音ずつ旋律を弾くが, 一つの旋律に聞こえる ※ 通常は第1バイオリンが旋律として用いられる 19 旋律として聞こえる音
  20. 20. 聴覚的プレグナンツの原理と音楽 • 階層的体制化 • Beethoven『ピアノソナタ第14番 (月光)』 20
  21. 21. 全体論的性質 21
  22. 22. 全体論的性質 • ゲシュタルト心理学のその後 • 「よさ」を言葉や数式で定義することは難しく,曖昧さから知 覚研究の表舞台からは消えてしまった • 「アフォーダンス理論」(e.g., Gibson, 1979) などにその考えは引 き継がれている • 複雑な「よさ」をモデル化することはかつては難しかったが,今日 ではある程度可能になっているかもしれない • 刺激を定量的に扱う手法の発展(画像特徴量,音響特徴量) • 刺激と評価の関係を定量的に扱う手法の発展(多変量解析,ベイ ズモデリング等々) 22
  23. 23. もう一つの流れ:心理物理学 •精神物理学の父ともいわれる Gustav Fechnerの実験美学(1876) • 最も好ましい長方形の縦横比を実験 的に検討 • 選択法,産出法で検討した 23 1.621.2
  24. 24. もう一つの流れ:行動主義 •Berlyne(1971)の 「新実験美学(行動美学)」 • 「美」を強化ととらえた 24 渡辺(2016)より 実験群の箱のレバーを 押すとその箱と隣の箱 のランプがつく
  25. 25. もう一つの流れ:行動主義 • 猿にディズニー映画を見せる実験(Humphrey, 1972) • レバーを押すと一定時間映画を見ることができるが,同じ映画の繰り返しだ とレバーを押さなくなる • 近年の動画配信サービスや音楽配信サービスでは,視聴を中断す るまでの時間や,曲のスキップ情報を,ユーザの好みの推定に用い ている(Weigend, 2017) • その方がユーザの主観評価(☆や「いいね」よりも正確なユーザの好みに 関する情報を得られる) 25 続き物 繰り返し 時間経過
  26. 26. また別の流れ:感性工学 •人間が持つ感性やイメージを具体的にも のとして実現するための設計レベルに翻 訳する技術(長町, 1989, 1993) • 心理学的手法と工学的手法の組み合わせ •マツダ・ユーノス・ロードスターの事例 • 「人馬一体」のコンセプトを細分化し,数量化 理論などの多変量解析手法により物理量と 心理量を対応付けた 26
  27. 27. また別の流れ:感性工学 27
  28. 28. 感性工学のアプローチ • 物理的なデザイン要素と,それに対して人間が持 つ印象の関係の綿密な分析に基づく 1. デザインアイデアから「感性」を予測する 2. 逆推論により人の感性に合った商品設計 • 多変量解析手法がしばしば用いられる 28 デザイン 感性
  29. 29. 科学的なアプローチによる感性研究 •もちろん古代より「美」や「快」は哲学的な問題とし て頻繁に取り上げられてきた •科学的なアプローチによる感性研究 • ゲシュタルト心理学 • 精神物理学にもとづく実験美学 • 行動主義に基づく新実験美学 • 工学的な要請も大きい 29
  30. 30. 感性研究の様々なアプローチ (よい配色の研究を例に) 色は3次元の数値(3次元のデータ)で表現される(錐体細胞が3種類あるので). したがって,例えば2色の配色は6次元のデータになる.ここでは配色の 30
  31. 31. 31赤・青・黄のコンポジション, 1930 Piet Mondrian
  32. 32. 32 Le chat aux poissons rouges, Henri Matisse (1914)
  33. 33. 感性の研究には様々なアプローチがある • 美の原理(人間の主観とは別に世界には美の原理が存在する) • 知覚的・認知的視点(知覚・認知的特性から感性を明らかにする) • 進化的視点(我々の感性は進化の産物(副産物)である) • 社会文化的視点(感性は社会的に決定される) • 工学的視点(より好まれる商品を作るための方法論) 33
  34. 34. 色彩調和 • 調和の語源はギリシャ語の”harmonia” • もともとは「複数の要素がピッタリ合う」といった意味 • 宇宙を支配する数を原理とする法則としての調和 • ピタゴラス教団:数と音の響きの関係 • キリスト教的な考えでは神の作った摂理・法則 • つまり,人の主観的な判断とは異なった概念 34http://www.colorsystem.com/ Phytagoras 色自体が象徴的な意味 を持つ
  35. 35. 色彩調和 • レオナルド・ダ・ビンチの絵画論 • 白,黄,緑,青,赤,黒を6つの単色として, 白と黒,赤と緑,黄と青がお互いをひきた てる 35 岩窟の聖母 Leonardo da Vinci
  36. 36. 色彩調和 • ルードの色彩調和論(Modern Chromatics; Rood O., 1879) • 混色,補色理論だけでなく,配色について言及 • Natural Harmony of Hues(色相の自然連鎖) • 「自然光のもとで観察した家の見え方には一定の法則がある…自然界の法則に合致 するような関係の配色は人間が最も馴染んでいる色彩調和となる」 36 “scientific” colour-circle 左側の色は明るく,右側の色は 暗くすることで自然な配色になる 日のあたっている葉は黄色く見え, 陰の部分は暗く青みがかって見える
  37. 37. 色彩調和 • Ostwald W.の色立体と調和論 • 「理想的な白,黒,純色の3色によって混色できる」 1919年に提案 • 色空間中において,幾何学的にシンプルな位置関 係を持つ色どうしが調和すると考えた 37 Ostwald等色相面 http://www.colorsystem.com/
  38. 38. 色彩調和 • Moon P. とSpencer D.E.の色彩調和論(1944) • Munsellのカラーシステムをもとに幾何学的な関係から 色彩調和が決定されるという考え方 • 調和を3種類に分類 • 同一性の調和 • 類似性の調和 • 対称性の調和 • 不調和(あいまいな関係)を弁別閾を基準に定義 • 調和・不調和の程度から美度(aesthetic measure)を求 める式を考案した • 𝐴𝑒𝑠𝑡ℎ𝑒𝑡𝑖𝑐 𝑀𝑒𝑎𝑠𝑢𝑟𝑒 = 𝑂𝑟𝑑𝑒𝑟 𝐶𝑜𝑚𝑝𝑙𝑒𝑥𝑖𝑡𝑦 38 Munsell: A Grammar of Color
  39. 39. 色彩調和 • JuddとWyszecki (1963)の見解 • 多様な色彩調和理論を要約すると4つの原理がある 1. 秩序の原理:幾何学的に単純な配置の配色は調和する 2. 親近性の原理:見慣れた色の組み合わせ(自然の色など)は調和する 3. 共通性の原理:どんな色でも共通性があれば調和する 4. 不明瞭性回避の原理:色知覚が不安定になるような配色は調和しない • とはいえ色彩調和は「好き嫌いの問題」とも述べている • 人によって異なるし,同じ人でもときによって異なる • 見慣れた色の組み合わせは飽きる.どんな変化でも好ましく見えることもある • もともと無関心でも何度も見ていると好ましく思えるようになることもある 39
  40. 40. (まとめ)結局感性とはなにか? • 感性の研究の対象 • 全体的な情報の統合 • 直感的な判断 • 快不快と関連する • (多くの)知覚研究 • 局所的な情報 • 論理的・分析的な判断 • 感情とは独立した知覚 40 • 様々なアプローチ • 「美」の原理の探求 • 知覚的・認知的な特性としての感性 • 進化的産物としての感性 • 経験によって作られる感性 • 統計的に記述される(なぞられる)感性
  41. 41. 感性情報心理学 感性の文化差 大阪電気通信大学 情報通信工学部 小森政嗣 41 • 感性と文化 • 「美の原理」は普遍的か? • 色の感性の文化差 • 感性の文化差の背景にあるもの
  42. 42. 感性と文化 感性は文化によって大きく異なる 42
  43. 43. 感性と文化 • 感性は育った地域,環境,文化,時代によって異なる 43 中国で売れる家電の色 日本で売れる家電の色
  44. 44. 菱川師宣 鈴木春信 西川祐信 鳥居清長 喜多川歌麿(前)喜多川歌麿(後) 葛飾北斎 歌川豊国 渓斎英泉 歌川国芳 • 浮世絵美人画の変遷 • 17世紀から版画の浮世絵が急速に普及 • 9人の浮世絵師の53の美人画を計測・比較 (村上,2002) 感性と文化
  45. 45. 感性と文化 標識点座標 分析に用いた 12種類の角度
  46. 46. 感性と文化 右に行くほど時代があとになる傾向 • 浮世絵美人画の変遷 • 菱川師宣から歌川国芳にかけて,第1主成分軸にそって年代順に 浮世絵師が並ぶ
  47. 47. 感性と文化 • リズムの文化差 • 日本には伝統的には3拍子の曲はほとんどない • 例外的に「南無妙法蓮華経」は(2・2・2の3拍子) • 韓国では3拍子の曲は一般的(アリランなど) • 騎馬民族説(小泉文夫):馬に乗るリズム=3拍子 • 日本人は農耕民族なので2拍子(農作業) • ヨーロッパには3拍子の曲が多い(ワルツ・ポロネーズ・マズルカ・ボレロ…など) • 三位一体と関係があるとする説もある • 3拍子の2拍目の長さに特に文化差がある 47
  48. 48. 「美の原理」は普遍的か? 美の原理と考えられている法則も実は西欧文化の好みでしかない 48
  49. 49. 「美の原理」は普遍的か? • 「美の原理」と呼ばれるものは数多くある • 黄金比(golden ratio) • シンメトリー(対称性) • 特に左右対称性 • 協和音と不協和音 49 サン・ピエトロ広場
  50. 50. 黄金比 • ピラミッドの底辺と高さの比 • パルテノン神殿の幅と高さ および屋根と柱の比 • これらはほぼ 1 : 1.6 の比 • 黄金比と呼ばれる • 美の原理と考えられてきた • A : B = B : (A + B) となる比 • 黄金比となる矩形から正方形 を除くと黄金比の長方形が残る • フィボナッチ数列も黄金比に 収束する 50 Le Corbusierのモデュロール(Modulor) 人体の寸法と黄金比から作った建造物の 基準寸法の数列フィボナッチ数列になっている (黄金比に収束する)
  51. 51. Fechner の実験美学(1876) • 面積が等しい長方形の10種類の厚紙(縦横比率は1〜2.5)を見せて, 最も好ましい長方形,好ましくない長方形を選ばせた • 最も好まれたのは1.62(黄金比)(全体の35%) • 1.50,1.77も好まれた(各20%) • 正方形を選んだのはは3% • 最も好まれなかったのは比が1.2の長方形 • Fechnerは産出法でも検討を行っている • その後も黄金比・黄金分割と美的判断の関係については多くの検討がなさ れているが統一した結論には至っていない 51 けっこう ばらけてる 1.21.5 1.771.62 Plug, C. (1980). The golden section hypothesis. The American journal of psychology, 467-487.
  52. 52. 黄金比 52
  53. 53. 白銀比(ルート矩形) • 1: 2の比(白銀比には2種類あるので注意) • A4用紙などの比 • 日本では好まれるとされる 御堂筋はかつてビルの高さの比が道路幅と 1: 2の比になるように定められていた 53
  54. 54. 白銀比(ルート矩形) 54 桂離宮中書院 修学院離宮 霞棚
  55. 55. 対称性と美 • 古代エジプト,ギリシャなどでは左右対称(シンメトリー)が重視され る • 西洋では,ルネサンス以降も重視されてきた 55 ヴェルサイユ宮殿(1668年)と 平面幾何学式庭園
  56. 56. 対称性と美 • 一方日本ではシンメトリーは避ける ことが求められる(破対称) • では,ランダムなのかというと そういうわけではない • 西洋とは異なった秩序の構造があ る • 自己相似性など 56 龍安寺の枯山水庭園 古典生花の一例
  57. 57. 協和音と不協和音 • Pythagorasは弦の長さが単純な整数比になって いる組み合わせは協和することを見出した • 協和音の定義は時代とともに変わる側面もある • 10世紀頃の西洋の教会音楽でもオクターブ,完全5度,完 全4度の協和音程が中心 • 増4度は「悪魔の響き」→現在では7thのコードの中で普通に 使われる • Magnus Liber Organi: De monte • 3度の音程が「協和音」とされるようになったのは 13世紀以降 • 宇野ゆう子 『サザエさん』も昔なら不協和 • Helmholtz(1877)は不協和感はうなり(beat)とざらつき (roughness)により生じるとした • 協和感とは不協和感がないこと 57
  58. 58. 協和音と不協和音 • ターゲット音を協和音/不協和音にした 異同弁別課題の成績は不協和音のほうが 高く,音楽経験にはよらない(Schellenberg & Trainor, 1996) • 乳児も協和音を好む(Masataka, 2006). • 生後2日の乳児(聴覚障害者と健聴者の親を持つ) Mozartのメヌエットを聞かせる(不協和音の多く 入った偽のメヌエットも聞かせる) • 注視時間を比較.協和音のときより注視する 58
  59. 59. 協和音に対する好みの文化差 • 西洋文化に触れることが殆ど無いアマゾン奥地の部族は協和音 に対する選好がない 59 (McDermott et al, 2016) 同じボリビアでも都会 ほど協和音が好まれる
  60. 60. 色の感性の文化差 色の印象一つとっても様々な要因が関係している 60
  61. 61. ジェンダーと色 61 アイルランド イギリス チェコ アメリカ オランダ 1996年愛知県大 府市の男女統一のト イレマークの例
  62. 62. ジェンダーと色 62 The Wizard of Oz (1939) Alice in Wonderland (1951) Jacqueline Kennedy (1963年) 「女の子はピンク」という対応関係は それほど古いものではない ピンクリボン運動(ポートタワー)
  63. 63. 流行色 • ←日本色彩研究所調査 • 時代背景を反映? 63 赤 黄 緑 黒 青
  64. 64. 青色から受ける印象 64
  65. 65. 青は四つ橋線 65 大阪メトロ路線図 御堂筋線:動脈 四つ橋線:静脈 中央線:森ノ宮 長堀鶴見緑地線:鶴見緑地 谷町線:お寺 堺筋線:阪急色 千日前線:歓楽街 今里筋線:太陽(旭区)
  66. 66. 青色から受ける印象 • プルキニエ現象 66 千利休は浅黄色の 足袋をはいていた といわれる→
  67. 67. • 空,海・・・最も遠くにある • 物の色の印象が薄れる • 手が届かないもの • 手に入らない幸せ • 青いバラ • 青い鳥」 67 Untitled Blue Monochrome (IKB 67)- Yves Klein (1959)
  68. 68. • 誕生 • 神聖 68 Annunciazione di Cestello - Sandro Botticelli(1489) Rafael Santi - Madona del Granduca (1505)
  69. 69. 69 盲人の食事 - Pablo Picasso(1903) • 苦悩,絶望 • ピカソの青 • スペイン青の時代 • ブルース • 死 • 不安
  70. 70. • 「青い」はアメリカでは「エロい」の意味を含んでいる • 日本だとピンク色(ふわ〜お♥)に相当する 70 Cambridge Dictionary
  71. 71. 感性の文化差の背景にあるもの 環境が文化を生み,文化が感性を左右する 71
  72. 72. 表情認知の文化差 • 映されているのは,東京女子大学・現代教育 学部の田中章浩教授のスライドとのこと 72
  73. 73. 表情認知の文化差 • 結果的に欧米人は表情を 判断する際に口に着目し 日本人は目に着目する傾向 • 表情の文化差の背景 • 目の周りの筋肉は不随意,口の周りの筋肉は随意の傾向がある • 欧米人は感情が正しく伝わるように(おもに口の周りを使って)オーバーに表現 する • 日本人は表情を抑制しようとする,結果的に目に表情が現れる 73 ( Yuki, Maddux, Masuda, 2007)
  74. 74. 美術館所蔵作品の比較 ニューヨークメトロポリタン美術館,日本,台湾,韓国の国立美術館の比較 地平線の高さが異なる (Masuda, Gonzalez, Kwan, & Nisbett; 2008) 74
  75. 75. 美術館所蔵作品の比較 日本の絵のほうが顔が小さく描かれる (Masuda, Gonzalez, Kwan, & Nisbett; 2008) 75
  76. 76. アメリカ人 実験参加者の 撮った写真 日本人実験参加 者の撮った写真 (Nisbett & Masuda, 2003) ポートレート写真課題 • アメリカ人はオブジェクト重視 • 日本人はコンテクスト(文脈)重視 76
  77. 77. 77 (Masuda, Gonzalez, Kwan, & Nisbett; 2008) American East Asian ドローイング課題
  78. 78. ユニークネスへの好み • ヨーロッパ系アメリカ人と韓国人を 比較 • 9つの図形に対する好みを評定 78 Kim & Markus ( 1999, Study2) • ユニークな図形への好み: アメリカ > 韓国人
  79. 79. ユニークネスへの好み • 米・韓の雑誌広告を調査 • その広告が,ユニークか,調和的かで分類 79 • 韓国人は調和的な広告を好む
  80. 80. 文化差の背景 • 思考様式(Nisbett, 2004) • 気候,環境,生業など生態学的な構成要因のパターンから,その文化の代 表的といえる思考様式(文化的思考様式)が発展する • その思考様式は世代を超えて再生産され,人の基本的心理プロセスにすら にも影響を及ぼす 80 • 東アジア文化 • 美的感覚:コンテクスト重視 • 背景には包括的思考様式 • 起源:東洋哲学 • 思考様式:物事の内容は状況要 因とのインタラクション・関係に基 づいて決まると考える傾向(例: 「因果」) • 欧米文化 • 美的感覚:オブジェクト重視 • 背景には分析的思考様式 • 起源:ギリシャ哲学 • 思考様式:物の本質はその物に内在 する(例:物の落下=物に備わる重さ という性質のせい)
  81. 81. (まとめ)感性の文化差 • 感性は文化によって大きく異なる • 「美の原理」と考えられている法則は必ずしも普遍的ではない • ある文化において代表的な思考様式は感性的な判断に影響する 81
  82. 82. 参考文献 はじめに 中村敏枝 (1997). “間” の解明, 辻三郎(編),感性の科学-感性情報処理へのアプローチ, pp.83–87. 感性とはなにか? Berlyne, D. E.(1971) Aesthetics and psychobiology. Appleton-Century-Crofts. Gibson, J. J. (1979). The Ecological Approach to Visual Perception (ギブソン, ジェームズ, 1986.『生態学的視覚論─ ヒトの知覚世界を探る』. 古崎 行場次朗. (1991). 図と地の知覚--視覚の心理 (視覚と画像工学--見る・見せる< 特集>)--(視覚の基礎理論). 電子情報通信学会誌, 74(4), p315- p315-320. Hess, E. H. (1975). The role of pupil size in communication. Scientific American, 233(5), 110-119. Humphrey, N. K. (1972). ‘Interest’and ‘pleasure’: two determinants of a monkey's visual preferences. Perception, 1(4), 395-416. 395-416. Judd, D. B., Wyszecki, G., & Wintringham, W. T. (1963). Color in business, science, and industry. Physics Today, 16, 74. 74. Klymenko, V., & Weisstein, N. (1986). Spatial frequency differences can determine figure-ground organization. Journal of Experimental Psychology: Experimental Psychology: human perception and performance, 12(3), 324. 三浦佳世. (2010). 感性認知-アイステーシスの実証科学として. 三浦佳世(編). 知覚と感性. 北大路書房, 2-27. Moon, P., & Spencer, D. E. (1944). Aesthetic measure applied to color harmony. Journal of the Optical Society of America, 34(4), 234-242. America, 34(4), 234-242. Moon, P., & Spencer, D. E. (1944). Area in color harmony. Journal of the Optical Society of America, 34(2), 93-103. Moon, P., & Spencer, D. E. (1944). Geometric formulation of classical color harmony. Journal of the Optical Society of America, 34(1), 46-59. America, 34(1), 46-59. 長町三生. (1989). 感性工学: 感性をデザインに活かすテクノロジー. 海文堂出版. 長町三生. (1993). 感性商品学. 感性工学の基礎と応用. 海文堂出版 Ramachandran, V. S., & Hubbard, E. M. (2001). Synaesthesia--a window into perception, thought and language. Journal of consciousness of consciousness studies, 8(12), 3-34. Rood, O. N. (1879). Modern chromatics: With applications to art and industry (Vol. 26). D. Appleton. 椎塚久雄, 原田昭. (2009). 感性とは何か: 感性の由来とそのフレームワーク. 電子情報通信学会誌, 92(11), 912-914. Weigend, A. (2017). Data for the people: how to make our post-privacy economy work for you. Basic Books. 渡辺茂(2016)美の起源:アートの行動生物学, 共立出版 82
  83. 83. 感性の文化差 Corbusier, L. (2004). The Modulor and Modulor 2 (Vol. 1). Springer Science & Business Media. Kim, H., & Markus, H. R. (1999). Deviance or uniqueness, harmony or conformity? A cultural analysis. Journal of personality and social personality and social psychology, 77(4), 785. Masataka, N. (2006). Preference for consonance over dissonance by hearing newborns of deaf parents and of hearing parents. Developmental parents. Developmental science, 9(1), 46-50. Masuda, T., Gonzalez, R., Kwan, L., & Nisbett, R. E. (2008). Culture and aesthetic preference: Comparing the attention to context of East Asians and attention to context of East Asians and Americans. Personality and Social Psychology Bulletin, 34(9), 1260-1275. McDermott, J. H., Schultz, A. F., Undurraga, E. A., & Godoy, R. A. (2016). Indifference to dissonance in native Amazonians reveals cultural variation in Amazonians reveals cultural variation in music perception. Nature, 535(7613), 547. 村上征勝(2002). 文化を計る 文化計量学序説,朝倉書店 Nisbett, R. (2004). The geography of thought: How Asians and Westerners think differently... and why. Simon and Schuster. Schuster. Nisbett, R. E., & Masuda, T. (2003). Culture and point of view. Proceedings of the National Academy of Sciences, 100(19), 11163-11170. Sciences, 100(19), 11163-11170. Plug, C. (1980). The golden section hypothesis. The American journal of psychology, 467-487. Schellenberg, E. G., & Trainor, L. J. (1996). Sensory consonance and the perceptual similarity of complex‐tone harmonic intervals: Tests of adult and harmonic intervals: Tests of adult and infant listeners. The Journal of the Acoustical Society of America, 100(5), 3321-3328. 3328. 山本由紀子, 仁科エミ, 大西仁. (2015). 協和感研究の動向と課題. 認知科学, 22(2), 282-296. Yuki, M., Maddux, W. W., & Masuda, T. (2007). Are the windows to the soul the same in the East and West? Cultural differences in using the eyes and Cultural differences in using the eyes and mouth as cues to recognize emotions in Japan and the United States. Journal of Experimental Social States. Journal of Experimental Social Psychology, 43(2), 303-311. 83

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