SORACOM Conference "Discovery" 2018 F1. SORACOMで自動化するデバイスのキッティング、配備、運用 株式会社ソラコム ソリューションアーキテクト 今井 雄太

1. SORACOMで自動化する
デバイスのキッティング、配備、運用
株式会社ソラコム ソリューションアーキテクト 今井雄太
2018/7/4

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5. 今井雄太
@imai_factory
Solutions Architect

6. アジェンダ
Topic1: IoTデバイスを実際のビジネスで利用するには・・？
Topic2: SORACOMで実現する、キッティングや初期設定の
自動化
Topic3: まとめと結論

7. Topic1:
IoTデバイスを
実際のビジネスで利用するには・・？

8. 例えば
GPSによる車両管理

9. 例えば
GPSによる車両管理
↓
「車両に搭載したGPSトラッカーから
1分おきに緯度経度を送信、地図上にマッピング
する」

10. GPSデバイスからクラウドへのデータ送信
GPSデバイス クラウド
{
“device_id”: “abc”,
“latitude”: …,
“longitude”:…,
“timestamp”: …
}
device_idで車両や運転者
を識別！

11. GPSデバイスからクラウドへのデータ送信
GPSデバイス クラウド
{
“device_id”: “abc”,
“latitude”: …,
“longitude”:…,
“timestamp”: …
}
device_id
誰が/いつ、device_idの設
定する？

12. GPSデバイスからクラウドへのデータ送信
GPSデバイス クラウド
{
“device_id”: “abc”,
“latitude”: …,
“longitude”:…,
“timestamp”: …
}
device_idが詐称されてい
ないことはどうやって担保
する？
device_id
誰が/いつ、device_idの設
定する？

13. GPSデバイスからクラウドへのデータ送信
GPSデバイス クラウド
{
“device_id”: “abc”,
“latitude”: …,
“longitude”:…,
“timestamp”: …
}
device_idが詐称されてい
ないことはどうやって担保
する？
device_id
誰が/いつ、device_idの設
定する？
クライアント証
明書

14. GPSデバイスからクラウドへのデータ送信
GPSデバイス クラウド
{
“device_id”: “abc”,
“latitude”: …,
“longitude”:…,
“timestamp”: …
}
device_idが詐称されてい
ないことはどうやって担保
する？
device_id
誰が/いつ、device_idの設
定する？
クライアント証
明書 証明書を安全に配布する
にはどうすればいい？工
場で焼き付ける？

15. SORACOM BeamやSORACOM Funnelを使う
と・・・

16. GPSデバイスからクラウドへのデータ送信
GPSデバイス クラウド
{
“device_id”: “abc”,
“latitude”: …,
“longitude”:…,
“timestamp”: …
}
{
“imsi”: “12345…”,
“device_id”: “abc”,
“latitude”: …,
“longitude”:…,
“timestamp”: …
}
回線IDであるIMSIをリクエストに付与
してくれる！
利用者は触れることができないので
改ざん不可能。

17. {
“imsi”: “12345…”,
“latitude”: …,
“longitude”:…,
“timestamp”: …
}
デバイス管理DBSORACOM Beam経由のデバイスからのメッセージ
”device_id”: ”abc” = “imsi”: “12345…”
IMSIをもとに
device_idをルックアップ
{
“imsi”: “12345…”,
”device_id”:”abc”,
“latitude”: …,
“longitude”:…,
“timestamp”: …
}
メッセージにサーバーサ
イドでdevice_idを付与！
IMSIとデバイスをひもづけておけば・・・

18. SORACOM BeamやSORACOM Funnelを使う
と・・・
SIM:デバイス=1:1
SIMを鍵/証明書として
デバイスを認証することができる。

19. では、IMSIとデバイスはどうやって紐付けれ
ば・・・？
（これを物理的にどう自動化するかが今日の
テーマです。）

20. ここまでの論点整理
1. IoTデバイスをビジネスで利用するには、アプリケーションは
デバイスを正しく認証する必要がある。
2. 正しく認証するには、デバイスに証明書を入れることが必要。
3. SORACOMなら、SIMをデバイス証明書として利用可能。
4. もちろん、ビジネスで使う以上、このワークフローはスケール
する必要がある。（自動化が必要）

21. Topic2:
SORACOMで実現する
デバイスのデプロイワークフローの自動化

22. ワークフローを考えてみる
1. GPSデバイスを発注
2. SIMを発注
3. GPSデバイスとSIMのヒモ付
4. GPSデバイスの初期設定&動作確認
5. 在庫としてストック
6. 発送&設置
7. 利用開始

23. ワークフローを考えてみる
1. GPSデバイスを発注
2. SIMを発注
3. GPSデバイスとSIMのヒモ付
4. GPSデバイスの初期設定&動作確認
5. 在庫としてストック
6. 発送&設置
7. 利用開始

24. GPSデバイスを発注
• 案件ごとにデバイスを発注。購入したデバイスのシリアルナンバー
やid、案件名や用途などをデバイス管理DBに保存しておきましょう。
デバイス管理DB
[
{
“device_id”: “a”,
“serial_number”: 1,
“office”: “埼玉”
},
{
“device_id”: “b”,
“serial_number”: 2,
”office”: “埼玉”
}
]

25. ワークフローを考えてみる
1. GPSデバイスを発注
2. SIMを発注
3. GPSデバイスとSIMのヒモ付
4. GPSデバイスの初期設定&動作確認
5. 在庫としてストック
6. 発送&設置
7. 利用開始

26. SIMを発注する
これまでは・・・
デバイスとSIM、別々に発注するのは手間だし、ミスが紛れ
こむ可能性がありました。
SORACOMなら・・・
APIで発注できるので、みなさんの業務システムから発注が
可能です。先の案件ごとのデバイス発注に合わせて、同案
件用に同数のSIMを発注します。

27. SIMを発注する
見積もりの作成
$ soracom orders create
--body
’{"orderItemList":[{"productCode":"4573326590013","quantity":2}],"shippingAddressId":
"2d5f168b-7d60-480f-8ef7-xxxxxxxxxxxx"}’
{
"orderId": "20180424062105_xxxxxxxx",
"totalAmount": 1555,
...
}

28. SIMを発注する
発注
$ soracom orders confirm
--order-id 20180424062105_xxxxxxxx

29. SIMを発注する
発注IDからSIMのIMSIやシリアルを取得
$ soracom orders list-subscribers --order-id 20180424062105_xxxxxxxx
{
"orderedSubscriberList": [
{
"iccid": "8981100024400433712",
"imsi": "440103167209666",
"msisdn": "07043389150",
"serialNumber": "AX0504400433710”
},
…
]
}

30. SIMを発注する
そして、前項の作業で取得したSIMを・・・
• 社内システムのDBに登録したり
• SORACOM上でタグ付けしたり
• SORACOM上でグルーピングしたり

31. ワークフローを考えてみる
1. GPSデバイスを発注
2. SIMを発注
3. GPSデバイスとSIMのヒモ付
4. GPSデバイスの初期設定&動作確認
5. 在庫としてストック
6. 発送&設置
7. 利用開始

32. デバイスとSIMのヒモ付
これまでは・・・
（極端ですが）大量のデバイスと大量のSIM（小さい）を、管
理簿に基づいて手作業でマッチング&SIM挿入。
SORACOMなら・・・
それ、SORACOM Beamで自動化できます！

33. SORACOM Beam – データ転送支援
専用線
インターネット サービス
サーバA
サーバB
クラウドの潤沢な
リソースで 暗号化・変換
転送
HTTP->HTTPS
MQTT->MQTTS
TCP -> TCPS/HTTP/HTTPS
UDP -> HTTP/HTTPS
…
交換局モノ 基地局
beam.soracom.io

34. SORACOM Beamが提供するのは、
データの暗号化&プロキシだけではありません。

35. SORACOM Beamの署名付与機能
• Beamはリクエストに以下の情報を
付与
•IMSI
•IMEI
•TIMESTAMP
•署名
Air
Beam
暗号化,
IMSI, IMEI,
TIMESTAMP,
署名を付与

36. デバイスとSIMのヒモ付
SORACOM Beamを使ったデバイスとSIMのヒモ付
まずはデバイスにSIMを挿して起動
↓
$ curl POST beam.soracom.io/${YOUR_DEVICE_ID}/register
↓
SORACOM Beam
↓
POST api.example.com/${YOUR_DEVICE_ID}/register
X-Soracom-IMSI: 123456789012345
↓
YOUR_DEVICE_IDとIMSI: 123456789012345をヒモ付！

37. デバイスとSIMのヒモ付
• 前項の作業で、下記のような状態に。
デバイス管理DB
[
{
“device_id”: “a”,
“serial_number”: 1,
“office”: “埼玉”,
“imsi”: “123456789012345”
},
{
“device_id”: “b”,
“serial_number”: 2,
”office”: “埼玉”
}
]
これでこのデバイスはIMSI
で識別可能に。

38. ワークフローを考えてみる
1. GPSデバイスを発注
2. SIMを発注
3. GPSデバイスとSIMのヒモ付
4. GPSデバイスの初期設定&動作確認
5. 在庫としてストック
6. 発送&設置
7. 利用開始

39. デバイスの初期設定&動作確認
これまでは・・・
（極端ですが）デバイス一つ一つの初期設定や動作確認を
手作業で行って、管理簿を更新。
SORACOMなら・・・
それ、メタデータサービスで（かなりの部分）自動化できま
す！

40. デバイスの初期設定&動作確認
メタデータサービスを使った初期設定: SIMのIMSIやタグ、名
前等を簡単に取得
$ curl metadata.soracom.io/v1/subscriber
{
"iccid": "8981100005815107199",
"imsi": "440103198521342",
"ipAddress": "10.244.46.2",
"tags": { "name": "imaiSIM" },
"type": "s1.fast",
...
}

41. デバイスの初期設定&動作確認
1. メタデータに初期設定スクリプト（もしくはそのURL)を格納しておく
2. デバイスは起動したらメタデータから初期設定スクリプトを取得
3. 初期設定スクリプトに沿って、さきほどのBeamによるSIMとデバイスのヒモ
付
4. さらに初期設定スクリプトに沿って、GPSデータを取得してサーバーに送信。
5. サーバーは、IMSIでバイスを識別し、当該デバイスの初期設定&動作確認
完了をマーキングする。
メタデータによって自動化された初期設定フロー

42. デバイスの初期設定&動作確認
• 前項の作業で、下記のような状態に。
デバイス管理DB
[
{
“device_id”: “a”,
“serial_number”: 1,
“office”: “埼玉”,
“imsi”: “123456789012345”,
“initialized”: true
},
{
“device_id”: “b”,
“serial_number”: 2,
”office”: “埼玉”
}
]

43. ワークフローを考えてみる
1. GPSデバイスを発注
2. SIMを発注
3. GPSデバイスとSIMのヒモ付
4. GPSデバイスの初期設定&動作確認
5. 在庫としてストック
6. 発送&設置
7. 利用開始

44. 在庫としてストック
これまでは・・・
在庫期間中のSIMにランニングコストが発生してしまってま
したよね。もしくは、通信会社と個別に課金調整を行ってい
たと思います。
SORACOMなら・・・
SORACOMのグローバルSIMなら、通信まで含めて動作確
認後、ランニングコストがかからない状態にして在庫にして
おくことができます。

45. 在庫としてストック
SORACOMのグローバルSIMなら動作確認の後、「利用開
始待ち」状態にすることで利用料をゼロに。

46. ワークフローを考えてみる
1. GPSデバイスを発注
2. SIMを発注
3. GPSデバイスとSIMのヒモ付
4. GPSデバイスの初期設定&動作確認
5. 在庫としてストック
6. 発送&設置
7. 利用開始

47. 利用開始
これまでは・・・
（これも極端ですが）発送されるデバイスを管理簿でチェック
して「利用中」とマークしたりしていたと思います。
SORACOMなら・・・
現場に到着して利用開始（通信開始）されたら、そのデバイ
スをを自動的にマークすることができます。

48. 利用開始
SORACOMのSIMは利用開始にあたって手動作業作業は不
要。（国内専用SIMも同様）

49. 利用開始
勝手に利用開始できるだけじゃなくて、それをシステムに記
録しておきたいですよね！

50. 利用開始
イベントハンドラを使えば、SIMが「利用中」になったことをト
リガにWebhookやAWS Lambdaを呼び出せます！
利用
開始
Webho
ok
電源ON!
クラウド
デバイス利用
開始を登録
IMSIとEvent詳細
が含まれる

51. イベントハンドラとは？

52. イベントハンドラとは？
こんなトリガーで・・・・
• SIMの月の通信量がしきい値を越えたら
• SIMのステータスが変更されたら
• SIMの有効期限が切れたら
ほかにもあります・・！

53. イベントハンドラとは？
こんなイベントを起動できます！
• メールを送信
• SIMの速度を制限
• Webhookを発行
• AWS Lambdaを起動
ほかにもあります・・！

54. イベントハンドラとは？
こんなイベントを起動できます！
• メールを送信
• SIMの速度を制限
• Webhookを発行
• AWS Lambdaを起動
ほかにもあります・・！

55. イベントハンドラで利用開始を記録
• 前項までの作業で、下記のような状態に。
デバイス管理DB
[
{
“device_id”: “a”,
“serial_number”: 1,
“office”: “埼玉”,
“imsi”: “123456789012345”,
“initialized”: true,
“in_use” true
},
…
]

56. ワークフローを考えてみる
1. GPSデバイスを発注
2. SIMを発注
3. GPSデバイスとSIMのヒモ付
4. GPSデバイスの初期設定&動作確認
5. 在庫としてストック
6. 発送&設置
7. 利用開始

57. ほかにも、
デバイスがSIMで認証できれば
こんなことができます。

58. 証明書や鍵などの安全な交換
• 証明書や鍵は何に使う？
• デバイスのIDを証明したり、安全な暗号化経路を作成するためにつ
かう
• 鍵交換のむずかしさ？
• 正しく鍵交換するためには、デバイスIDでの認証や、暗号化された
経路が必要。コロンブスの卵・・・
• これまでは・・・
• （厳密にやるなら）工場出荷時にオフラインで鍵を配布
• SORACOMなら・・・
• SIMをデバイス証明のための鍵として利用可能です！

59. よくあるユースケースは・・・
AWS IoTのクライアント証明書の配布

60. 証明書や鍵などの安全な交換
例えばSORACOM
Beamを使ってAWS IoT
の証明書をデバイスに
安全に配布する

61. 証明書や鍵などの安全な交換
例えばSORACOM
Endorseを使ってAWS
IoTの証明書をデバイ
スに安全に配布する

62. さらに、新サービスSORACOM Kryptonを使うと、
AWS IoTのデバイス証明書払い出しまで
SORACOMに任せちゃえます。

63. SORACOM Krypton
SIMで認証し、接続情報をセキュアにプロビジョニング
SORACOM
Krypton
1. SIMで認証 2. デバイス登録処理代行
認証には強化されたSORACOM Endorseを活用した２つの方法
- Option 1: セルラー回線経由で専用エンドポイントに接続
- Option 2: WiFi, 有線を含む任意のアクセス回線上でSIM AKA認証 （plan01s のみ）
クラウドサービスデバイス 4. セキュアな接続を確立
3. 鍵・接続情報

64. SORACOM Kryptonについてより詳細に知りたい方は下記
のセッションへ！
B2: IoTシステムにおけるデバイス管理とセ
キュリティ

65. ほかにも・・・
• SIM(デバイス)単位での通信量の把握
• SIM(デバイス)単位で通信の制限や停止
• SIM(デバイス)単位でのパケットキャプチャによる監査

66. Topic3:
まとめと結論

67. SORACOMはただの通信サービスではなく、
通信やデバイスを管理することのできる通
信プラットフォームです！

68. ポイントは「SIM」を鍵/証明書としてデバイス
を識別すること。

69. ポイントは「SIM」を鍵/証明書としてデバイス
を識別すること。
アプリケーション
REST API
SIM経由でSORACOMのさまざまなAPIにより、デバイ
スの管理が可能になります！

70. すべてをSORACOMの機能に頼る必要はあ
りません。
アプリケーションの本分でないところを
SORACOMにオフロードしてください。

71. ご注意いただきたいこと
アプリケーションから切り離して、純粋な回
線サービスとして比較検討してしまうと、あ
まりSORACOMの旨味がでないことが多い
です。

72. アプリケーション設計の段階からSORACOM
の機能をひととおり検討頂いて、うまく利用
できるところをピックアップしていただくのが
ベストです。

73. まとめ
• SORACOMにはさまざまなサービスがあり、データ転送だけでなく、
デバイス管理にも大きなメリットが。
• SORACOMのSIMをデバイスのIDとして利用することで、REST API
経由でこれらの機能をフルに活用可能です。
• すべての機能を使い倒すのではなく、アプリケーションの本分でない
ところをSORACOMにオフロードを。
• アプリケーションから切り離して回線サービスとして見るとうまく活用
しきれないことが多いのでご注意を。

74. SORACOMの願い
クラウド ⇒ 多くのビジネス、Webサービス
SORACOM ⇒ 多くのIoTビジネス、システム
たくさんの
IoTプレイヤーが生まれますように

75. 世界中のヒトとモノをつなげ
共鳴する社会へ

76. クラウド ⇒ 多くのビジネス、Webサービス
SORACOM ⇒ 多くのIoTビジネス、システム
たくさんの
IoTプレイヤーが生まれますように
SORACOMの願い

77. 世界中のヒトとモノをつなげ
共鳴する社会へ