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オープンデータ・オークションの提案
- 2. オープンデータ政策
• オープンデータとは
– 機械判読に適した(プログラムで取り込みやすい)デー
タ形式で
– 2次利用が可能なルールで公開されたデータ
• 公共データ公開の意義・目的
– 透明性・信頼性の向上
– 国民参加・官民協働の推進
– 経済の活性化・行政の効率化
- 5. 前向きなアクター
• 政治家
– 地方公共団体の首長に顕著
– 先進的な取り組みで報道量が確保できれば知名度を
得られるメリットが強い
• 学術関係者
– 新しい施策を推進することで研究テーマと資金を得られ
る。
– 新しい施策の必要性を必要以上に政府に要求するイン
センティブが強い
- 6. 困難なアクター
• 行政職員
– 仕事が増える割に、オープンデータの使い道がわから
ない。
– 業務プロセスをオープンにすることで不要な批判を招き
かねない
– 例外的に熱心な職員がいるケースが有る
• ほとんどの行政分野のイノベーションはこのケース
• 政治家と学術関係者が笛を吹いて、熱心な職員だ
けが踊るのが現状
- 7. ビジネス性
• 本来のオープンデータが実現すれば、経済的には
大きなインパクトがあるが。
– もっとも、ある程度の影響があるものは、すでに公開さ
れ、既存の経済活動に吸収されている。
– オープンデータ施策は、行政組織にとって、既存の
キャッシュ・フローを失わせるラディカルな施策である。
• 例)官報
– 月2160円の定額で検索可能となっている。
– 検索システムは既存の大手ベンダーにより構築されて
いる。=>無料にはしにくい
- 8. オープンデータの特性から
• 二次利用可能
– 容易に参入がしにくいため、ビジネス的に差別化がしに
くい
– 中小企業が参入して市場を確立しても、後発の大企業
に支配される可能性が高い
– 大企業(大手情報ベンダー)は既存のビジネスサイクル
のプレイヤーであり、新規で低収益になりやすい分野に
参入しにくい
- 10. オークションの例
• 食品衛生法に基づく営業許可施設台帳
– 近年、閲覧件数が急激に増大しており、事務負担が問
題になっている
• 「食べログ」などのレストラン検索サイトにとっては、
新規出店を確認できる貴重なソースらしい
– オープンデータとして公開されるのは、半年後として、そ
れまでは課金された独占事業者に対してデータを提供
するスキーム