3Dプリンティングによる「つくりもの」とテキストマイニングを活用した神田祭附け祭復元プロジェクトの可視化
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可視化情報学シンポジウム2015
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3Dプリンティングによる「つくりもの」とテキストマイニングを活用した神田祭附け祭復元プロジェクトの可視化
- 2. 人文学のプロジェクトにおける可視化技術利用の 事例と可能性 社会とのインタラクションを重視する研究 神田祭附け祭を巡る二つの事例から 1.「つくりものの可視化」：3D技術を活用した「つ くりもの」復興 2.「準備段階の可視化」：知の構造化技術による祭の 準備プロセスの可視化 発表概要
- 3. 神田祭：江戸時代には将軍による上覧を受ける天 下祭 今日も盛況 二年に一度の神輿の祭り 神田明神による様々なコラボレーションの取り組み 文化資源学会・東京大学文化資源学研究室は江戸 時代に人気があった附け祭の復興に協力 （2007年・2009年・2013年） 神田祭附け祭
- 6. 江戸時代の神田祭では，各町ごとに山車や仮装に よる行列を行っていた＝「附祭」 明治以降，時代とともに神輿の祭に変化 21世紀に「附け祭」として復興させる バルーンによる山車の復活，衣装を着けての行列 大鯰とかなめ石，大江山凱陣，花咲か爺さん 1.「つくりもの」の可視化
- 7. これまでの附け祭復興
- 8. 2015年5月は浦島太郎と海の幸 着想源となったのは，神田明神が所蔵する文久三 年（1863年）の絵巻物『神田明神祭礼絵巻』の 「地の巻」に描かれていた唐人行列 21世紀における附け祭＝普及してきた3D技術を活 用する方針 地元の氏子との協力．神田司町に六代続く鮮魚店 である「かね十」でスキャンを行う 1.「つくりもの」の可視化
- 10. 問題：3Dプリントの価格 2014年秋の状態では，目立つ大きさの魚を3Dプリ ントすると一体数万円かかってしまう 行列として目立つには20体程度は必要 3Dプリントですべてを行うのは断念 東京芸術大学文化財保存学専攻の荒井研究室との 協力で，「雌型」を作ることに方針転換 1.「つくりもの」の可視化
- 11. 雌型は一体あたり４万円程度 ただし型をつかって量産できるため，最終的には 大きなコストダウン 素体に新聞紙を利用したので，装飾部分を除けば 量産コストはほぼゼロに 1.「つくりもの」の可視化
- 13. 発表者二人が企画を行う文化資源学会の分科会 「文化資源学を支えるテクノロジー（文テク）」 で，連続ワークショップとしてつくりものを作成 （全4回） 基本的な材料は100円均一で入手．色付け用の絵の 具など要所のみに高品質の材料を利用 神田祭に先立ち，アートスポットで展示 5月9日の神田祭附け祭りに参加 3Dデータと共に作り方をinstructablesで公開 1.「つくりもの」の可視化
- 16. 祭を行うことは重要だが、準備過程をまとめるこ とも重要な研究課題 準備過程の記録は江戸時代の附け祭においても作 られている．祭の復興にとっても重要な資料 現代においても，祭がどのように作られ，継承さ れ変化していくのかを分析できる素材 準備段階で交わされたテキストを収集し「知の構 造化センター」のMIMA Searchを活用して可視化 2.準備過程の可視化
- 19. 論文掲載段階のテキスト解析 左上「神田祭」を代表的な用語とするクラスタ 左下には3Dプリンティングに関するクラスターが 作られている 右側には「中村雄祐」「鈴木さん」「進藤さん」 というつくりもの復興の中心的な人物 2.準備過程の可視化
- 21. 最新のテキスト解析 後半，発表者二名はすべての組織と人をつなぐ役 割を果たした．そのため，ほぼ全クラスタに登場 企画者の重要性以外にも踏み込むために，対象外 として再解析 2.準備過程の可視化
- 23. 企画者（発表者）2名の名前や呼名を対象外にした 結果 発表者はすべての組織と人をつなぐ役割を果たし た その中でも重要なものがピックアップされる結果 文化資源学，文テク，神田明神，荒井研究室，千 代田区議関係 活動の拡大におけるハブとして重要なヒント 2.準備過程の可視化
- 24. つくりもの事例：3Dプリントの活用 2015年現在限られた予算の中で行ったもの 今後一般化，低価格化が進んでいけばさらなる可能性 準備段階の事例：知の構造化 今回は企画者の把握している状況の再確認 二年に一度蓄積し，個人の努力を制度化する段階へ． 個人が全体像を把握できない段階での活用可能性 ユーザーとして，テキスト化しがたい活動や状況への 可視化技術の活用を期待 まとめとして 人文学による二つの可視化
- 25. ご清聴ありがとうございました 文テクWebサイト： https://sites.google.com/site/bunteku2013/ つくりもの@Instructables： http://www.instructables.com/id/3Dを使った海の幸 のつくりもの/