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Android向けUnity製ゲーム最適化のためのCI/CDと連携した自動プロファイリングシステム
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CEDEC2019 CI/CDと連携したモバイル(Android)向けUnity製ゲームの自動プロファイリングシステムの構築方法
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1.
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2.
発表者 塙 与志夫 上席執行役員 KLab株式会社 於保 俊 エンジニアリングマネージャー KLab株式会社 細田
翔 Unityエンジニア KLab株式会社
3.
実機のプロファイリング 面倒じゃないですか?
4.
課題:モバイルでの実機プロファイリングは大変 ● 端末ごとに性能も特徴もさまざま ● SoCごとに異なるプロファイラー ●
専門知識が必要 充分な量のプロファイリングができずに パフォーマンスの問題を見逃してしまう
5.
解決策:継続的な自動プロファイリング ● CI/CDと連携した全自動の実機プロファイリング ● 非エンジニアでもダッシュボードから結果を見れる パフォーマンスの劣化を見逃さない! すぐにチューニングに着手できる!
6.
7.
本日のアジェンダ 1. 自動プロファイリングのための Unityアプリケーション側の実装 2. プロファイリングのAndroid実機での 自動実行システム 3.
ダッシュボードシステム
8.
8 自動プロファイリングのための Unityアプリケーション側の実装
9.
通常のプロファイリング方法 ● Unity標準のUnity Profilerを利用 ●
CPUの詳細な分析が可能(フレーム単位でのタイムライン表示など) Unity Profiler ウィンドウ
10.
スクリプト経由でのプロファイリング開始と終了 ● Unity Profilerの通常の利用方法 ○
PCと端末をUSBケーブルで接続して、プロファイラからアタッチ ○ 手間がかかる & UI操作の自動化が難しい ● Unity ProfilerのAPIを利用 ○ スクリプト経由でバイナリログを端末内に保存できる ○ スタンドアローンで動作するので、PCとの接続も不要 Profiler.logFile = "mylog";// 保存ファイル名の指定 Profiler.SetAreaEnabled(ProfilerArea.Rendering, true);// プロファイリング項目の指定 Profiler.enableBinaryLog = true;// 詳細なバイナリログ形式で保存 Profiler.enabled = true;// プロファイリングを開始
11.
プロファイリングデータの集計 ●Profiler Reader ○ バイナリログをCSVに変換・集計するツール ○
Unity Technologies Japanと開発 ○ https://github.com/unity3d-jp/ProfilerReader ○ 明日 9/5 (木) 13:30〜14:30『Unity2018/2019における最適化事情』 Profiler Reader バイナリログ CSV
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Profiler Readerの活用方法 ● メインスレッドのメソッド単位の集計情報 ○
処理時間 ( avg / sum / min / max ) ○ 呼び出し回数 ○ コールスタック ●フレーム単位の情報 ○ Unityのメインスレッド全体 ms ○ Unityのレンダースレッド全体 ms ○ Unityの各Jobスレッド全体 ms ○ ドローコール数 ○ メモリ使用量 ● CPU負荷の高い メソッドの特定 ● 重たいフレームの特定 ● 原因のだいたいの把握
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自動プレイ機能の実装 ● アプリを起動したら完全放置でゲームが進行 ○ プロファイリング対象のシーンに順番に遷移 ●
プロファイリングシステムへの成功・失敗の通知 ○ 成功:すべての計測シナリオが正常終了 ○ 失敗:例外が発生してアプリが進行不能 ○ 通知用のファイルを生成
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14 プロファイリングの Android 実機での自動実行システム
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● メインは Python
スクリプトで構成 ● 普通の Windows PC に端末を接続 ● Android 開発ツールなどを活用 ○ aapt (Android Asset Packaging Tool) ■ Bundle ID の apk パッケージからの抽出 ■ メインアクティビティ名の抽出 ○ adb (Android Debug Bridge) ■ apk の実端末へのインストール ■ ゲームアプリケーションの実行 ■ ファイル転送やクリーンアップ ○ Unity (Profiler Reader実行用) プロファイル自動実行システムの構成
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プロファイル自動実行の流れ apk ダウンロード パッケージ名 などの抽出 実機インストール アプリ実行 終了ファイル ある? 結果抽出 変換 アップロード デバイス クリーンアップ Yes No
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実機では頻繁に「エラー」が起きる 基本的には adb のエラー終了として起こる ●
「少し待ってリトライ」が一番有効 ○ エラー終了したらn回リトライして、それでだめならその回は失敗 ● 要所で adb サーバーを再起動 ○ 特に apk インストール失敗時に再起動すると「経験上」うまくいく率が高い ○ 逆に再起動しすぎても、うまくいかないこともある ● 機種・OS間の差異が大きく、厄介 ○ 進行ログもエラーメッセージも違う ○ 頑張ろうとせずに適当に あきらめが肝心 実機利用での難しさ(1) エラー処理
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プロファイルをなるべく同じ環境でやりたい ● バックグラウンドプロセスなど ○ adb
shell am kill : プロセスの停止 ○ adb shell am kill-all : 全てのアプリケーションプロセスの停止 ● ストレージの管理 ○ adb shell pm clear : 特定パッケージのデータ削除 ● 冷却のために待ち時間をいれる ○ いれないと何もしてないのにどんどん結果が悪化する ○ さらにダメ押しでスマホクーラーを投入! 端末自体の再起動もやっていたが、 USB接続設定がリセットされたりするので、逆に不安定になる 実機利用での難しさ(2) 端末をクリーンに保つ
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● 開発者モード ● スリープしない ○
USB接続中はスリープしない設定がある ● ファイル転送モード ○ 結果ファイルを転送できるように ● 音量 ○ すべてミュート ○ 夜中に謎の音が鳴り続けないように ● 画面輝度 ○ 最低に ○ 電力使わないように ○ 焼き付き防止? 実機利用での難しさ(3) 端末設定
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21 ダッシュボードシステム
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ダッシュボード画面
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● マネージドサービスで構成すること ○ 管理者を立てるほどの規模ではないため ●
お値段そこそこであること ○ お財布の心配は少ない方がいい →GCPサービスと無料のBIツールの組み合わせで実現 ダッシュボードの要件
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● Cloud Storage
+ Cloud Functions ○ ストレージ+サーバレスサービス ○ CSVをPythonスクリプトで処理、BigQueryに追記 ● BigQuery ○ 分析用途に向いたデータベース、非常に安価 ○ データを蓄積、ダッシュボード向けに整形 ● Googleデータポータル ○ 無料のBIツール(Googleさん太っ腹) ○ プロファイリング結果の可視化・情報共有 ダッシュボードの構成要素
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● 直近のプロファイリン グ結果を表示 ● ドリルダウンリンクで 詳細ページに遷移 ダッシュボード画面
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● カテゴリ別表示 ○ 実行時間上位 ○
予算超過率 ● メソッド別表示 ○ 実行時間上位 etc... 詳細画面
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● 高負荷になるタイミングを可視化 ○ 性能改善の材料として 時系列グラフ
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可視化の例
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● カテゴリ分類をGoogleスプレッドシートで定義 ○ チームメンバーが自由に編集できる ○
ダッシュボードにすぐ反映される ● スプレッドシートはBigQueryテーブルとして扱える ○ 裏側の仕組みを知らなくても集計結果をカスタマイズできる BigQuery採用の意外なメリット
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● 意図せずゲームが重くなることがあり、有用だった ○ Unityのマイナーバージョンアップ時 ○
性能と無関係なつもりの変更が実際は重かった場合 ● プロファイリング結果をメンバー内で共有できて便利 ○ 特に非エンジニアにデータを共有しやすい 運用してみてのエピソード
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● Android実機による自動プロファイリングシステムを開発 ○ 実機プロファイリングのハードルを大幅に下げられた ○
チームメンバーと結果を共有しやすくなった ● 成果も得られた ○ ゲーム中のボトルネックの発見に役立った ○ 性能改善のイテレーションが速まった 結論
33.
33 Thank you
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