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日本の状況から見る10年後のICT活用教育と学習
- 3. ๏21世紀型スキル ‣ グローバル人材育成として意識され始めている が、中身に対する理解と受容はこれから ๏機器としてのタブレットPC ‣ パソコン教室の置き換え、管理運用ノウハウを 蓄積してから大規模受け入れへ ๏学びの形 ‣ お膳型からお好み鉄板型へ ๏学力観 ‣ 情報活用能力を学校教育に根付かせて、教科教 育におけるデジタル読解力の育成へ
- 5. OECD 『学習の本質』 ๏ 学習者中心の学習について 学習科学の成果をまとめている ๏ 学習７つの原理 ‣ 学習者を中心とする ‣ 学習の社会性を重視する ‣ 感情が学習にとって重要である ‣ 個人差を認識する ‣ すべての生徒を伸ばす ‣ 学習のアセスメントを活用する ‣ 水平的な関係を作る
- 8. 21世紀型スキル ๏スキルのフレームワーク ‣ The Partnership for 21st Century Skills （http://p21.org） ‣ OECD Definition and Selection of Competencies （http://www.deseco.admin.ch） ๏スキルの指導あるいは評価システム ‣ Assessment and Teaching of 21st Century Skills （http://atc21s.org） ‣ International Computer and Information Literacy Study （http://www.iea.nl/icils_2013.html）
- 9. 21世紀型スキルフレームワーク The Partnership for 21st Century Skills
- 10. Key Competencies in Three Broad Categories 道具を相互作用的に用いる 異質な人々からなる集団で 相互に関わりあう 自律的に行動する OECDのPISA調査を開発す るために研究された能力観
- 11. 【日本の教育情報化政策】
- 12. 成長戦略とIT戦略と教育振興 ➡ 2013年6月14日付けで閣議決定 ๏成長戦略 ‣日本再興戦略 -JAPAN is BACK- ๏IT戦略 ‣世界最先端ＩＴ国家創造宣言 ๏教育振興 ‣教育振興基本計画
- 19. 世界最先端ＩＴ国家創造宣言 工程表 ๏ 教育環境自体のIT化 ‣ 学校の高速ブロードバンド接続、1人1台の情報端末配 備、電子黒板、無線LAN環境整備、デジタル教科書教材 の活用等、初等教育段階から教育環境自体のIT化を進め る。 ‣ 教える側の教師のIT活用指導モデルの構築やIT活用指導カ の向上を図るため、指導案や教材など教師が活用可能なデ ータベースの構築等を行う。 ‣ 2010年代中には、すべての小学校、中学校、高等学校、 特別支援学校で教育環境のIT化を実現するとともに、学校 と家庭がシームレスでつながる教育学習環境を構築する。
- 20. 1 1 2010 2011 2012 2013 2014 2020 LAN 49 20120704 新たな情報通信技術戦略工程表 改訂版 ちなみに昨年のもの
- 21. DiTT教育情報化提言2013 1 教育情報化タスクフォースの設置 2 「デジタル教科書法」の策定 3 教育情報化計画の前倒し 4 デジタル教育システム標準化 5 推進地域の全国配置 6 スーパーデジタル教員の支援 7 デジタル創造教育の拡充 8 教育情報化の予算措置
- 22. DiTT 2013 2014 2015 2016 2017 2018 2020 DiTT 14 28 42 56 70 100 100 2000 30 60 100 20130617 ベネッセ教育研究開発センター 新井健一氏 発表スライドより
- 27. デ ジ タ ル 教 科 書 ・ 教 材︵ 色 部 分 ︶イ メ ー ジ︵ 例 ︶ O S WEB ブラウザ ビューア 学習者用 表現ツール 協働学習 ツール 指導者用 ツール コンテンツ・プログラム 基本 機能 基本 エンジン 情報端末 （指導者用・学習者用） このような「学び」は、基礎的・基本的な知識・技能の習得や、思考力・ 判断力・表現力等や主体的に学習に取り組む態度等の育成に有効です。 04 05 他の学校 家庭 インター ネット コンテンツDB 文字・写真・映像… 教育の情報化が果たす役割 情報化が進展する中で、学校においては、デジタル教科書・教材、情報端末、ネットワーク環境等が整備され、ICT の特長を最大限に生かし、「一斉指導による学び（一斉学習）」に加え、「子どもたち一人一人の能力や特性に応じ た学び（個別学習）」「子どもたち同士が教え合い学び合う協働的な学び（協働学習）」を推進することが重要です。 21世紀を生きる子どもたちに求められる力を育む教育を行うためには、子どもたちの学習や生活の主要 な場である学校において、教育の情報化を推進することが必要です。 名簿DB 学習履歴DB サーバから全部または一部配信 外部の専門機関 （図書館・博物館・研究機関等） デジタル教科書・ 教材の配信 高速無線LAN 次世代携帯通信 コンテンツ配信 中継サーバー （注1） 各部の名称は仮称である。例えば、基本エンジンは、プラットホームということも考えられる。 （注2） 基本性能としては、編集・移動・追加・削除・採点などが考えられる。 （注3） 「学習者用表現・協働学習ツール」として、デジタルノート、メール等が考えられるが、学習者用デジタ ル教科書・教材の範疇に含めることも考えられる。 （注4） 「指導者用ツール」として子どもたちの情報端末の画面をモニター及び制御すること等が考えられる が、デジタル教科書・教材の範疇に含めることも考えられる。 （注5） 授業風景については、あくまでもイメージであり、特定の情報端末等を想定しているものではない。 21世紀にふさわしい学びの環境とそれに基づく学びの姿（例） 協働学習 〈他校や専門家との交流〉 協働学習 〈意見の分類・整理〉 協働学習 〈発表・討論〉 個別学習 〈基礎・基本の習得〉 一斉学習 〈デジタルノートに表現・記録〉 地 域 地 域 教員による活用 〈教材作成・学習履歴の活用・情報共有〉 個別学習 〈思考を深める活動〉 協働学習 〈携帯端末で情報収集〉 教育の情報化による「学びのイノベーション」 一斉学習 〈デジタル教科書・教材から知識の獲得〉 文字や画像等の拡大機能、アニメー ションや立体画像を示す機能等によ り、子どもたち一人一人の学習ニーズ に柔軟に対応するとともに、教員のデ ジタル教科書との連動により、知識の 獲得を可能とします。 地域の大人へのインタビューや植物の観察、情報端末での撮影等により、必要な情報を収集するとともに、気づい たことを記録します。 インターネット等を活用して、地域の人々や国内外の学校の子どもたち、さらには、社会教育施設、研究 機関等の専門家等との交流を図り、多角的な思考力等を育む授業を行います。 ICTを活用した授業においては、「一斉学習」、「個別学習」、「協働学習」それぞれの学習場面が相互に組み合わされた学びの場が形成されます。 ビデオ録画したインタビューの様子やデジタル顕微鏡で撮影したことを、 「デジタルノート」を用い音声や写真などのマルチメディアで表現します。 教員の教材作成・学習履歴の活用・教 員間の情報共有等、校務の情報化に おける活用が有効です。 子どもたちが情報端末を用いて繰り 返し学習を行ったり、コンピュータに より子どもたちの回答の診断とその 個に応じた補充・発展が行われるこ とにより、知識の定着や技能の習熟 を図り、基礎基本の習得につながる 活動を行います。 図形等の拡大・縮小・回転等の操作 を容易に行い試行錯誤を可能とし、 課題を明確にすることなど、思考力・ 判断力・表現力を深める活動を行い ます。 自己の意見や他者の意見について、 観点ごとに分類・整理する場合に有 効です。 子どもたちの情報端末や電子黒板を 無線LANでつなぎ、情報端末への書 き込みを電子黒板等で一斉に共有 し、発表・討議を行います。 ○子どもたちの情報活用能力の育成 ○ICTを効果的に活用した分かりやすく深まる授業の実現 ○校務の情報化の推進 教育の情報化の推進 ※ICTとは Information and Communication Technologyの略で、コンピュータやインターネット等の情報通信技術のこと。
- 36. 次期学習指導要領の準備 ๏「育成すべき資質・能力を踏まえた教育目 標・内容と評価の在り方に関する検討会」 ➡ 次期学習指導要領に向けた意見収集のた め、初等中等教育局長私設の検討会がス タートしている
- 37. 【学校環境のICT対応】
- 40. 3,637台 5,274台 6,894台 7,832台 9,536台 12,544台 16,403台 42,184台 60,478台 73,377台 0 50,000 100,000 150,000 200,000 250,000 300,000 350,000 400,000 450,000 H15.3 H16.3 H17.3 H18.3 H19.3 H20.3 H21.3 H22.3 H23.3 H24.3 普通教室に対する電子黒板整備状況 まだこんなに整備できてない… 46万教室 このような調子だとあと数十年かかる…
- 41. 140,796 201,517 251,569 301,637 333,101 344,252 350,886 336,713 336,636 344,525 342,717 358,703 375,585 391,570 401,092 410,786 413,110 402,358 397,232 359,584 342,214 331,259 321,387 314,437 40,316 54,346 70,133 85,218 101,528 111,587 112,564 116,123 125,926 144,122 147,579 153,071 64,694 56,589 59,205 82,299 112,453 125,679 26,243 38,341 46,645 53,652 60,452 63,695 110,300 73,853 73,020 76,029 77,259 78,291 3,637 5,274 6,894 7,832 9,536 12,544 16,403 42,184 60,478 73,37761,259 73,204 80,493 86,961 91,770 91,108 93,956 87,034 81,391 77,761 74,468 71,643 0 50,000 100,000 150,000 200,000 250,000 300,000 350,000 400,000 450,000 H13.3 H14.3 H15.3 H16.3 H17.3 H18.3 H19.3 H20.3 H21.3 H22.3 H23.3 H24.3 デジタルカメラ デジタルカメラ プリンタ プリンタ プロジェクタ プロジェクタ 実物投影機 実物投影機 デジタルビデオカメラ デジタルビデオカメラ 電子黒板 電子黒板 スキャナ スキャナ 平成23年度調査における普通教室数の合計は約46万室となっている。 ↖ 公立小中高等学校・特別支援・中等教育学校 におけるコンピュータ周辺機器整備の台数推移 どれもこれも普通教室数にさえ届いていない
- 42. 環境充実は急務
- 43. 【学習とタブレット端末】
- 46. 児童によるICT活用 ๏ 学習の準備 ๏ 課題に取り組む ‣ 調べる ‣ 問題を解く ‣ 記入する ๏ ペアやグループで課題に取り組む ‣ 考えを伝える ‣ 解答について検討する ‣ 共有し，話し合う ‣ 電子黒板を使って説明する ‣ 内容を発表する 中尾教子ほか「児童生徒一人１台PCを前提とした学習環境に関する観察調査」 （日本教育工学会研究報告JSET13-2）より要約
- 48. パソコンのルール＠足代小
- 49. １人１台環境のメリット ๏端末の所有感と距離感の体験 ➡ マイ端末 だからこそ大事にする傾向 ๏個人の操作スキルの練習機会の確保 ๏個人の思考の可視化と全体への提示 ➡ 各児童生徒がICT機器を個別利用する際の 条件を えられる
- 51. ๏タブレット端末は学校環境に対して十分な備 えができていない状態 ➡ 個人や仕事用を想定した機器のため ๏学校のニーズを伝えることによって機器も改 良され進歩していく ➡ 可能な活用から始める必要性
- 53. 小型タブレットPCとか…
- 54. お好み鉄板型 これから考えたら？
- 55. 大画面タブレット端末とか…
- 57. 【日本の今後は…】
- 58. 2020年までたった7年 ๏ 制度や組織の構築作業にとってはキツキツ ๏ 先生個人個人が指導技術の幅を広げる期間にできるかどうか が ๏ 整理検討課題は多い ‣ 学習科学における知見の実践適用 ‣ 人格形成と人材育成のバランス ‣ 行政府と地方自治体の関係 ‣ 学校における教材・ICT整備状況の乏しさ ‣ 公的教育費の低さと財政難 ‣ 学校段階に応じた学習情報端末の在り方
- 59. ๏21世紀型スキル ‣ グローバル人材育成として意識され始めている が、中身に対する理解と受容はこれから ๏機器としてのタブレットPC ‣ パソコン教室の置き換え、管理運用ノウハウを 蓄積してから大規模受け入れへ ๏学びの形 ‣ お膳型からお好み鉄板型へ ๏学力観 ‣ 情報活用能力を学校教育に根付かせて、教科教 育におけるデジタル読解力の育成へ