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背景:クラウドとグローバルネットワークの成立
”Internet of Things” について
「賢い」機械たちの登場
製造業回帰 -- 各国の取り組みと草の根での運動
3Dプリンター技術が向かうところ
Project Ara -- 60億人のためのスマートフォン
Local Motors と General Electricの取り組み
Project Ara – 新しいものづくりのエコシステムへ
の期待
20. Next Billions と
Global Network - 10年後の世界
10年後、世界の携帯電話は、スマートフォンに置
き換わっているだろう。今後の10年間で、新たに
50億人がスマートフォンを持つ。それが、Next
Billions。
それは、70億人がインターネットにつながること
を意味する。それが、Global Network。
この変化は、20世紀の最末期に始まり、現代の
社会と経済に大きな影響を与えてきたIT化の一
つの段階が終わり次の段階が始まるという、世界
史的な変化である。
24. “That ‘Internet of Things’ Thing”
by Kevin Ashton 初出
the phrase "Internet of Things" started
life as the title of a presentation I made
at Procter & Gamble (P&G) in 1999.
Linking the new idea of RFID in P&G's
supply chain to the then-red-hot topic of
the Internet was more than just a good
way to get executive attention
http://bit.ly/1bt4GBP
すべての「モノ」に、「インターネットのように」
IDを持たせるというアイデア
25. 「ヒトのインターネット」の重要性
”Internet of Things” といっても、これからの
インターネットが、「モノのインターネット」に変化し
て行くわけではない。
今後のインターネットで、もっとも重要な変化は、
インターネットを利用する個人のグローバルな規
模での拡大である。インターネットは、引き続き「ヒ
トのインターネット」で あり続ける。
それは、人と人を結ぶコミュニケーションと情報共
有・個人の自由時間の享受にかかわるメディアと
して、今後も様々な展開を見せるだろう。
26. ”Internet of Things”
というネーミングをドライブするもの
第一に、それは、現在のインターネット利用の中
心である「ヒトのインターネット」「メディアとしての
インターネット」以外に、インターネットが利用出来
るという期待なのだ思う。
第二に、60億人がスマートフォンを持つ世界は、
我々人間のまわりに、小さいながら強力なコン
ピュータが常にある世界である。それは、我々の
身の回りにある「機械」にコンピュータが内蔵され
てIT技術が活用されれば、もっと便利だという夢
を膨らませる。「賢い機械」の応用は、無数にあり
得る。
82. 製造業回帰 -- 各国の取り組み
ドイツ: 新たな「産業革命」 --
“INDUSTRIE 4.0”というビジョン
アメリカ: “Made in America”への回帰
中国: 世界一の製造大国
83. ドイツ: 新たな「産業革命」 --
“INDUSTRIE 4.0”というビジョン
「経済のネットワーク化」に関係して、ドイツの
“INDUSTRIE 4.0”というビジョンを紹介しよう
と思う。IT技術と製造技術の統合が、新たな産
業革命をもたらすというはっきりとした歴史認識
と、技術の未来の展望が明確な形で示されてい
る。
86. ”INDUSTRIE 4.0” のビジョン
Cyber-Physicalへ
第一次産業革命: 機械
18世紀末の蒸気機関の導入
第二次産業革命: 電気
20世紀に始まる電気を動力とする大規模工場生産
第三次産業革命: IT
1970年代に始まり今日まで続いている、電子技術・
ITを利用した生産の自動化
第四次産業革命: Cyber-Physical
ネットワークのサイバー空間と物理的な生産の世界が
結びつく
93. 一人の個人の要求でも満たすことの
出来る柔軟な生産システム
Industrie 4.0 は、巨大なポテンシャルを持って
いる。Smart Factoryは、個人の消費者の要求
を満たす事を可能にし、それは、たとえ一個だけ
の商品でも、利益を確保しながら製造出来る事を
意味する。
Industrie 4.0では、ダイナミックなビジネスとエ
ンジニアリングのプロセスが、最後の数分の間に
でも生産を変更することを可能とし、 供給者の為
には、供給の中断や失敗に柔軟に対応する能力
を与える可能とする。
96. Industrie 4.0と社会的課題
それに加えて、Industrie 4.0 は、資源・エネル
ギーの効率性、都市での生産と人口動態の変化
といった今日の世界が直面している挑戦的な課
題のいくつかに取り組み、それを解決するだろう。
Industrie 4.0 は、バリュー・ネットワーク全体を
またいで、継続的な資源の生産性と効率性の獲
得を行き渡らせることを可能にする。それは、人
口動態の変化や社会的要因を考慮に入れるよう
なやり方で、仕事が組織される事を可能とする。
97. Smart Assistant Service
スマート・アシスタンス・システムは、労働者が決
まりきった仕事を行わなければならない事から解
放し、創造的で価値付加的な活動にフォーカスす
る事を可能にする。
差し迫っている熟練労働者の不足という観点から
いえば、それは、年配の労働者が労働生活を延
長しより長い期間生産的である事を可能にする。
柔軟な労働の組織化は、労働者が仕事とプライ
ベートな生活を結びつけ、専門的な開発をもっと
効率的に行う事を可能とし、仕事と生活のよりよ
いバランスを促進する。
104. 2011年 AMP立ち上げ
2011年6月、オバマ大統領は、”Advanced
Manufacturing Partnership (AMP)”を
立ち上げる。
AMP Steering Commiteeの構成
工学系トップの大学 (MIT, UC Berkeley,
Stanford, CMU, Michigan, GIT)の学長
アメリカのトップ企業 (Caterpillar, Corning,
Dow Chemical, Ford, Honeywell, Intel,
Johnson & Johnson, Northrop Grumman,
Procter & Gamble, United Technologies)
のCEO
105. オバマ演説
「アメリカで発明しアメリカで製造する」
“本日、私は、我々の全て -- 私的企業・大学・政
府機関 -– に、アメリカ製造業のルネッサンスを
スパークさせ、我が国の製造業が世界のいかな
る国とも競争するために必要な最先端のツール
を開発するのを助ける為に、一緒になるよう呼び
かける。 ...
これらの重要な投資によって、我々は、合衆国が
「ここで発明し、ここで製造する」国にとどまり、ア
メリカの労働者に、高品質・高賃金の仕事を作り
出すことを保証する事が出来る”
http://www.whitehouse.gov/the-press-office/2011/06/24/
president-obama-launches-advanced-manufacturing-partnership
107. オバマ演説
“Made in America”
“我々は、地域を助ける為に、その地域を、世界
の先端技術の仕事のセンターに変える事を助け
る為に、進んで一緒にパートナーを組もうとする
企業と大学を求めている。
というのも、我々は、製造業の次の革命が、
「Made in America」になる事を望んでいるから
だ。"
-- President Obama, May 9, 2013
http://manufacturing.gov/nnmi_overview.html
110. 政府のJobs and Innovation
Accelerator Challenge initiative も、
advanced manufacturingの分野に、2000万
ドルを投資するという。
アメリカでは既に2006年から、National
Science Foundation (NSF)が、Cyber-
Physical Systemを重要な研究分野として位置
づけていたが、製造業での利用については、おお
きな進展はなかった。
111. Networking and Information
Technology Research and
Development (NITRD) は、 「人間とコン
ピュータの相互作用」「情報管理」を含む、異なる
ITの領域で共同研究を進める為に、18の研究機
関を一つにまとめるプログラムである。
2011年、NITRDは、30億ドル(3,000億円)の
予算を獲得した。
116. 機械装置の分野では、“インテリジェント工作機
械”, “インテリジェント制御システム”, “高機能数
値制御マシン”を重点とし、ITの分野では
“Internet of Things”とその応用(「産業の制
御と自動化」を含む)を重点とした。
“Internet of Things”の優先順位は、2010年
から、北京の指導部によって大きくあげられた。
中国は2010年から、毎年、Internet of
Things Conferenceを開催している。
143. Project Ara
-- 60億人のためのスマートフォン
Next Billionsの実現には、スマートフォンの
低価格化が不可欠である。Googleは、2015
年の1月には、50ドルのスマートフォンを発売
すると宣言していた。(現在は、2015年中に
最初のマシンを市場に投入するという。)
スマートフォンのモジュール化は、その為にも
大きな意味を持つ。
207. Project Ara への期待
-- 生産の変化はどこで起きるか
第一次産業革命での綿製品、第二次産業革
命での自動車のように、生産の大きな変革は、
もっともコモディティした商品の生産の場で起
きる。「モノづくりの」の新しい革命的変化が、
自動車とスマートフォンの生産の場で起きると
考えて不思議はない。
212. Google Teams Up With Foxconn
For Robotics Efforts
http://bit.ly/1wULv0w
By Andy Rubin?
234. 第1章 「スマート ICT」の進展による
新たな価値の創造
日本の元気・成長の実現には、モバイル・クラウ
ド・ビッグデータ・ソーシャル・4K/8K など ICT の
最新トレンド(「スマート ICT」)の利活用が不可欠。
我が国のスマートフォン、ソーシャルメディア及び
クラウドの利用は、他の先進国に比べて遅れてお
り、その加速が必要。
ICT サービス市場及び通信機器市場では北米・
アジア太平洋が成長の見通し。
放送コンテンツ輸出は番組販売から国際共同製
作、チャンネル確保など展開手法が多様化。
235. ビッグデータ流通量は 7年間で 5.5 倍と高い伸
びを示す。また、労働生産性の伸び率との間にプ
ラスの相関関係が存在。
ビッグデータを活用することにより、業務効率化・
付加価値向上など高い効果を発現。
236. 第2章 ICT の活用による社会的課題
の解決
電子政府・電子自治体の利用状況について国際
比較を行った結果、日本では大きな格差。また、
電子自治体の多くは情報提供型にとどまる。
番号制度やオープンデータに対する地方自治体
の関心は高く、メリットを具体化させることにより、
利用促進の動きも加速するものと考えられる。
239. 欧米における
ビッグデータの利活用調査
米国
Big Data Research and Development
Initiative 国立科学財団(NSF)、国立衛生研究所
(NIH)、国防総省(DoD)、エネルギー省(DOE)、国
防高等研究計画局(DARPA)及び地質調査所
(USGS)の6機関
Deltek社が行った「ビッグデータ関連事業」調査
EUが支援するビッグデータ関連プロジェクト
BIG(Big Data Public Private Forum)
Planet Data
EIT ICT Labs
240. 流通業における効果の5類型
プライベートブランド(PB) 商品開発
自販機データの分析と時刻毎の商品投入
商品調達・在庫管理
スーパーの商品利益率を毎日計算
販促の精度向上
購買履歴の分析・割引券の発行
カタログ製作コスト最適化
購入履歴+SNSの書き込みの分析
相互送客による売上向上
共通ポイントカードから自社データ抽出