2013_DS5_FinalReview 11n1143 横田 基 風景を借りて暮らす
- 2. A
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飯田橋駅
新見附橋
S.1/1500
敷地調査
外濠は東京都心の市ヶ谷で貴重な水辺空間と緑を併せ持ち、 かつ水平で軸性をもった空間
である。 江戸時代に水を供給するためなどの理由により作られた外濠はかつて人々の
「生」 の空間であった。 そこの水は江戸の人達には必要不可欠であるというポテンシャルを
持っていた。 私はこの外濠の水に集合住宅という人間の 「生」 のプログラムを与えること
によりここの水に少しでも生命力や価値が戻ればと思っている。
配置図
Concept
1. 東京のおもしろさとして色々な地域、年代、性格の人が集まっていること。
2. 住宅は使う人によって家族構成も違えば、求められる空間も違うこと。
3. 他人の家の空間の風景は新鮮で発見にあふれていること。
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設計手法
以上のコンセプトを踏まえ、6住戸の集合住宅の設計を行っていく。
住人は 1. 老夫婦2人 2. 学生3人 3. サラリーマン1人 4. アトリエをもつ大人1人
5. 大人2人 , 子供 2 人 6. 大人2人 *これらの配色は平面図参照
という様々な人々が住む。
住空間構成として大きく構造を担っているダブルラインの壁が住戸と住戸をつなげており、
そこにできている空間はただ見えている空間ではなく、自分の家の延長空間にも思えるだろう。
他人の家の風景をこれによって取り入れ、その風景は決して自分一人では作る事ができない空間
で、日々多くの発見と変化を与えてくれる。
また動線構成として住戸はフロアを行き来する際に螺旋状の動線を持っている。またフロア移動の
楽しさを演出するため各住戸の各フロアはどれも全方向に開いておらず、フロアを行き来する
ことで景色を獲得できるようになっている。
- 3. 水平の関係
垂直の関係垂直性の都市空間
外濠の水平性と軸性 壁により強調される空間
螺旋状の住戸
ダイアグラム
経済原理を重視するため 垂直に伸びた高層ビルが 都市の景観を
作り上げている。
都心である市ヶ谷にも関わらず細長い形態や水面により
強い軸性と水平性を持っている場所である。
経済原理で出来上がる多くの空間は人と人の関係を稀薄にする。
経済原理を追求しない集合住宅には不適切であると考える。
水平の空間。多くの面積を必要とするものの、人間のアイレベル
での視線の交わりは人が人を意識する。本設計での基本空間である。
壁を他の住戸まで貫通させる。これによりできたセミプライベート
空間は他の住戸の風景を強調させ、取り込み、より住戸の風景が
多様化する。
螺旋状の動線は多くの視線の絡まりを生み出し。やがてそれが人間
関係へとなる。また他住民の屋根に上ったり地下に入ったりという
空間体験にもなる。