SlideShare a Scribd company logo
1 of 33
Download to read offline
ストーリーポイント
2015/05/25
アジェンダ
• アジャイルな見積もりと計画づくり
• なんで見積もるの?なんで計画すんの?
• 大事なこと
• つまりどういうこと?
• 見積もり方
• 利点
• こういう時どーすんの?
アジャイルな見積と計画づくり
アジャイルな見積と計画づくり
• 発売日 : 2009/01/29
• 著者
• Mike Cohn
• Mountain Goat Software
社の設立者
• 訳者
• 安井 力
• 角谷信太郎
なんで見積もるの?
なんで計画すんの?
計画することがすべてだ。
立てた計画はどうでもいい。
― 陸軍元帥 ヘルムート・グラフ・フォン・モルトケ
なんで見積もるの?なんで計画すんの?
• 上長にやれといわれたから
• 上長に報告しなきゃいけないから
• みんながやってるから
• なんとなくスクラムっぽいから
無意味!
なんで見積もるの?なんで計画すんの?
「計画づくりとは探求なのだ」
なんで見積もるの?なんで計画すんの?
計画づくりとは
「なにをつくるべきか?」
という問いに答えること
なんで見積もるの?なんで計画すんの?
• 自分たちが「今」すべきことは何なのかの認識をあわせ
るため
• 自分たちのゴールを明確にするため
• プロジェクトのゴール、スプリントのゴール… etc
• ゴールに対する現在地を確認するため
• 自分たちの歩く速さを常に可視化するため
なんで見積もるの?なんで計画すんの?
全ては自分たちのためにやること!
大事なこと
大事なこと
規模を見積もり
期間は導出する
つまりどういうこと?
つまりどういうこと?
• 規模
• ストーリーポイント!!
• あれやんなきゃいけないね
• これ考えないといけないね
• 結構リスキーだね
• これ結構めんどいやつだね
• 期間
• こんくらい時間かかりそうだね
• だとしたらいつ終わりそうだね
見積もり方
見積もり方
• 相対的に見積もる
• 基準を決める
• 3つ ( 1, 5, 13 くらい)※アジャイルサムライ流
• 基準より重いか軽いかを考える
• フィボナッチ数列っぽい値でSPを付ける
• プランニングポーカー
見積もり方
• フィボナッチ数列っぽい値
• プランニングポーカー
• 0, 1/2, 1, 2, 3, 5, 8, 13, 20, 40, 100, ∞, ?
• ざっくり見積もる為の数字
• そもそも見積もりなんて曖昧なものなので完璧を求め
ない
見積もる時の注意
• 時間を区切る
• 1見積もり3分とか
• 1,2とかの差にあまりこだわらない
• ざっくりで良いんです!
• 議論する時は必ず基準を明確にする
• 「このストーリーが3Pで、これよ
り俺は重いと思うから5なんだ」
• 「これとこれやらなきゃいけないか
らこっちより重い!」
• チームで見積もる
• ストーリーやタスクに対する認
識をみんなであわせる!
• レビュー時にも楽になるし、手
戻り減るよね
• 誰がやるかを見積もり時に考慮し
ない
• 誰がやってもポイントは同じに
なります
利点
利点
タスク SP
設計 10
API作る 5
VIEW作る 3
リソース ベロシティ
Aさん(新人) 3
Bさん (中堅) 5
Gさん (ベテラン) 10
ベロシティ:1スプリントで消化できるSP
リソース ベロシティ
Aさん(新人) 3
Bさん (中堅) 5
Gさん (ベテラン) 10
スプリント1
Gさん 設計 10SP
スプリント2
Bさん 設計 10SP
Gさんが設計する場合
Bさんが設計する場合
Bさん API 5SP
BさんがAPI実装する場合
人が変わっても
規模は変わらないので
見積もり直す必要はない!!
利点
タスク 人日
設計
Aさん 1日

Bさん 2日
API作る
Aさん 1/2日

Bさん 1日
VIEW作る 省略
利点
• めんどくさい!
• 担当者変えたくない!
• もうずっと同じ人に任せる!
属人化いっちょあがり
見積もり直さなきゃ…
WBS直さなきゃ…
またアレやり直さな
きゃ…
例としては個人のベロシティと書きましたが
実際はベロシティはチーム全体で計算します
個人の責任と問わず
チームでアウトプットすることにフォーカスする
チーム全体のベロシティ
全体のSP
↓
期間を導出する
距離(SP) ÷ 速さ(ベロシティ) = 時間
こういうときどーすんの?
こういう時どーすんの?
1.人によって前提知識が違うので(調査とか含めると)作業量(規模)
も変わってくる
→ 調査を別タスクにする
→ 前提知識があって調査が不要な人はベロシティが高い人である
と考える
2.前回同じような機能を作った時に共通化したので、機能的には同じ
ようなものでも今回は超簡単にできてしまう
→ チームのベロシティが上がったと考えて、SPは同じSPにします
こういう時どーすんの?
3.ボリュームが読めない(バグ系とか、要件定義とか)
→まずは、これまでに似たようなタスクが無いか探す
→ 時間で区切って(例えば1日)やってみて、そこから見積もる 
(こーいうやつをスパイクと呼びます)
→ 最悪終わってからSPを決める
4.どこまで見積もるの?突発的に発生する作業とかも?
→ あくまで個人的なアレですが、突発タスクは見積もらないでも良い
と思ってます。
まとめ
• 見積もりと計画づくりがアジャイルでないのに、プロジェクトが
アジャイルであるということはありえない
• 計画自体(Plan)ではなく、計画すること(Planning)が大事
• 規模を見積もり、期間は導出する!!
• ストーリーポイントは工数(時間)ではない
• 完璧を求めない (ざっくりでよい!見積もりは確率)
• あくまでチームで考える
Any Questions?

More Related Content

What's hot

What's hot (20)

大企業アジャイルの勘所(ver1.1) #アジャイルマネジメントセミナー
大企業アジャイルの勘所(ver1.1) #アジャイルマネジメントセミナー大企業アジャイルの勘所(ver1.1) #アジャイルマネジメントセミナー
大企業アジャイルの勘所(ver1.1) #アジャイルマネジメントセミナー
 
人は一ヶ月でエンジニアになれるのか - 詳細解説
人は一ヶ月でエンジニアになれるのか - 詳細解説人は一ヶ月でエンジニアになれるのか - 詳細解説
人は一ヶ月でエンジニアになれるのか - 詳細解説
 
JaSST Tokyo 2022 アジャイルソフトウェア開発への統計的品質管理の応用
JaSST Tokyo 2022 アジャイルソフトウェア開発への統計的品質管理の応用JaSST Tokyo 2022 アジャイルソフトウェア開発への統計的品質管理の応用
JaSST Tokyo 2022 アジャイルソフトウェア開発への統計的品質管理の応用
 
DXとかDevOpsとかのなんかいい感じのやつ 富士通TechLive
DXとかDevOpsとかのなんかいい感じのやつ 富士通TechLiveDXとかDevOpsとかのなんかいい感じのやつ 富士通TechLive
DXとかDevOpsとかのなんかいい感じのやつ 富士通TechLive
 
ビジネスパーソンのためのDX入門講座エッセンス版
ビジネスパーソンのためのDX入門講座エッセンス版ビジネスパーソンのためのDX入門講座エッセンス版
ビジネスパーソンのためのDX入門講座エッセンス版
 
ユーザーストーリーの分割
ユーザーストーリーの分割ユーザーストーリーの分割
ユーザーストーリーの分割
 
ブレインパッドにおける機械学習プロジェクトの進め方
ブレインパッドにおける機械学習プロジェクトの進め方ブレインパッドにおける機械学習プロジェクトの進め方
ブレインパッドにおける機械学習プロジェクトの進め方
 
エンジニアの個人ブランディングと技術組織
エンジニアの個人ブランディングと技術組織エンジニアの個人ブランディングと技術組織
エンジニアの個人ブランディングと技術組織
 
ChatGPT 人間のフィードバックから強化学習した対話AI
ChatGPT 人間のフィードバックから強化学習した対話AIChatGPT 人間のフィードバックから強化学習した対話AI
ChatGPT 人間のフィードバックから強化学習した対話AI
 
IT系エンジニアのためのプレゼンテーション入門
IT系エンジニアのためのプレゼンテーション入門IT系エンジニアのためのプレゼンテーション入門
IT系エンジニアのためのプレゼンテーション入門
 
ユーザーストーリー駆動開発で行こう。
ユーザーストーリー駆動開発で行こう。ユーザーストーリー駆動開発で行こう。
ユーザーストーリー駆動開発で行こう。
 
プロダクトオーナーが知るべき97のこと
プロダクトオーナーが知るべき97のことプロダクトオーナーが知るべき97のこと
プロダクトオーナーが知るべき97のこと
 
人間と話す: Lean Customer Development (Lean Startup Update 2015)
人間と話す: Lean Customer Development (Lean Startup Update 2015)人間と話す: Lean Customer Development (Lean Startup Update 2015)
人間と話す: Lean Customer Development (Lean Startup Update 2015)
 
Developers Summit 2023 9-D-1「もう悩まされない開発環境、プロジェクトで統一した環境をいつでもどこでも」
Developers Summit 2023 9-D-1「もう悩まされない開発環境、プロジェクトで統一した環境をいつでもどこでも」Developers Summit 2023 9-D-1「もう悩まされない開発環境、プロジェクトで統一した環境をいつでもどこでも」
Developers Summit 2023 9-D-1「もう悩まされない開発環境、プロジェクトで統一した環境をいつでもどこでも」
 
【プレゼン】見やすいプレゼン資料の作り方【初心者用】
【プレゼン】見やすいプレゼン資料の作り方【初心者用】【プレゼン】見やすいプレゼン資料の作り方【初心者用】
【プレゼン】見やすいプレゼン資料の作り方【初心者用】
 
次世代ゲームにおける自動生成技術
次世代ゲームにおける自動生成技術 次世代ゲームにおける自動生成技術
次世代ゲームにおける自動生成技術
 
4つの戦犯から考えるサービスづくりの失敗
4つの戦犯から考えるサービスづくりの失敗4つの戦犯から考えるサービスづくりの失敗
4つの戦犯から考えるサービスづくりの失敗
 
モバイルアプリにおけるアーティストフレンドリーな水面表現戦略
モバイルアプリにおけるアーティストフレンドリーな水面表現戦略モバイルアプリにおけるアーティストフレンドリーな水面表現戦略
モバイルアプリにおけるアーティストフレンドリーな水面表現戦略
 
新規事業が対峙する現実からエンジニアリングを俯瞰する #devsumiB #devsumi
新規事業が対峙する現実からエンジニアリングを俯瞰する #devsumiB #devsumi新規事業が対峙する現実からエンジニアリングを俯瞰する #devsumiB #devsumi
新規事業が対峙する現実からエンジニアリングを俯瞰する #devsumiB #devsumi
 
SQLアンチパターン 幻の第26章「とりあえず削除フラグ」
SQLアンチパターン 幻の第26章「とりあえず削除フラグ」SQLアンチパターン 幻の第26章「とりあえず削除フラグ」
SQLアンチパターン 幻の第26章「とりあえず削除フラグ」
 

Viewers also liked

ストーリーポイントをつけれるようになるために必要な3つのこと
ストーリーポイントをつけれるようになるために必要な3つのことストーリーポイントをつけれるようになるために必要な3つのこと
ストーリーポイントをつけれるようになるために必要な3つのこと
Katsunobu Harada
 
Henrik Kniberg - Scrum and XP beyond the trenches
Henrik Kniberg - Scrum and XP beyond the trenchesHenrik Kniberg - Scrum and XP beyond the trenches
Henrik Kniberg - Scrum and XP beyond the trenches
AgileSparks
 
アジャイルテスト -高品質を追求するアジャイルチームにおけるテストの視点-
アジャイルテスト  -高品質を追求するアジャイルチームにおけるテストの視点-アジャイルテスト  -高品質を追求するアジャイルチームにおけるテストの視点-
アジャイルテスト -高品質を追求するアジャイルチームにおけるテストの視点-
Satoshi Masuda
 
インセプションデッキ紹介
インセプションデッキ紹介インセプションデッキ紹介
インセプションデッキ紹介
You&I
 

Viewers also liked (13)

ストーリーポイントをつけれるようになるために必要な3つのこと
ストーリーポイントをつけれるようになるために必要な3つのことストーリーポイントをつけれるようになるために必要な3つのこと
ストーリーポイントをつけれるようになるために必要な3つのこと
 
プランニングポーカーではじめる工数見積りと計画づくり
プランニングポーカーではじめる工数見積りと計画づくりプランニングポーカーではじめる工数見積りと計画づくり
プランニングポーカーではじめる工数見積りと計画づくり
 
Henrik Kniberg - Scrum and XP beyond the trenches
Henrik Kniberg - Scrum and XP beyond the trenchesHenrik Kniberg - Scrum and XP beyond the trenches
Henrik Kniberg - Scrum and XP beyond the trenches
 
チケット管理システム大決戦第二弾
チケット管理システム大決戦第二弾チケット管理システム大決戦第二弾
チケット管理システム大決戦第二弾
 
AgileJapan2010 基調講演:野中郁次郎先生による「実践知のリーダシップ~スクラムと知の場作り」
AgileJapan2010 基調講演:野中郁次郎先生による「実践知のリーダシップ~スクラムと知の場作り」AgileJapan2010 基調講演:野中郁次郎先生による「実践知のリーダシップ~スクラムと知の場作り」
AgileJapan2010 基調講演:野中郁次郎先生による「実践知のリーダシップ~スクラムと知の場作り」
 
アジャイルテスト -高品質を追求するアジャイルチームにおけるテストの視点-
アジャイルテスト  -高品質を追求するアジャイルチームにおけるテストの視点-アジャイルテスト  -高品質を追求するアジャイルチームにおけるテストの視点-
アジャイルテスト -高品質を追求するアジャイルチームにおけるテストの視点-
 
スプリント計画ミーティング
スプリント計画ミーティングスプリント計画ミーティング
スプリント計画ミーティング
 
インセプションデッキ紹介
インセプションデッキ紹介インセプションデッキ紹介
インセプションデッキ紹介
 
Ameba流 scrumを浸透させていく方法
Ameba流 scrumを浸透させていく方法Ameba流 scrumを浸透させていく方法
Ameba流 scrumを浸透させていく方法
 
20140131 万葉帰社日発表 チーム積み重ね 公開版
20140131 万葉帰社日発表 チーム積み重ね 公開版20140131 万葉帰社日発表 チーム積み重ね 公開版
20140131 万葉帰社日発表 チーム積み重ね 公開版
 
開発モデルの作り方(守破離の破)
開発モデルの作り方(守破離の破)開発モデルの作り方(守破離の破)
開発モデルの作り方(守破離の破)
 
KPTの基本と、その活用法
KPTの基本と、その活用法KPTの基本と、その活用法
KPTの基本と、その活用法
 
認定スクラムマスター研修に行ってきました
認定スクラムマスター研修に行ってきました認定スクラムマスター研修に行ってきました
認定スクラムマスター研修に行ってきました
 

Recently uploaded

Recently uploaded (10)

論文紹介:Video-GroundingDINO: Towards Open-Vocabulary Spatio-Temporal Video Groun...
論文紹介:Video-GroundingDINO: Towards Open-Vocabulary Spatio-Temporal Video Groun...論文紹介:Video-GroundingDINO: Towards Open-Vocabulary Spatio-Temporal Video Groun...
論文紹介:Video-GroundingDINO: Towards Open-Vocabulary Spatio-Temporal Video Groun...
 
知識ゼロの営業マンでもできた!超速で初心者を脱する、悪魔的学習ステップ3選.pptx
知識ゼロの営業マンでもできた!超速で初心者を脱する、悪魔的学習ステップ3選.pptx知識ゼロの営業マンでもできた!超速で初心者を脱する、悪魔的学習ステップ3選.pptx
知識ゼロの営業マンでもできた!超速で初心者を脱する、悪魔的学習ステップ3選.pptx
 
論文紹介: The Surprising Effectiveness of PPO in Cooperative Multi-Agent Games
論文紹介: The Surprising Effectiveness of PPO in Cooperative Multi-Agent Games論文紹介: The Surprising Effectiveness of PPO in Cooperative Multi-Agent Games
論文紹介: The Surprising Effectiveness of PPO in Cooperative Multi-Agent Games
 
Amazon SES を勉強してみる その32024/04/26の勉強会で発表されたものです。
Amazon SES を勉強してみる その32024/04/26の勉強会で発表されたものです。Amazon SES を勉強してみる その32024/04/26の勉強会で発表されたものです。
Amazon SES を勉強してみる その32024/04/26の勉強会で発表されたものです。
 
LoRaWAN スマート距離検出デバイスDS20L日本語マニュアル
LoRaWAN スマート距離検出デバイスDS20L日本語マニュアルLoRaWAN スマート距離検出デバイスDS20L日本語マニュアル
LoRaWAN スマート距離検出デバイスDS20L日本語マニュアル
 
新人研修 後半 2024/04/26の勉強会で発表されたものです。
新人研修 後半        2024/04/26の勉強会で発表されたものです。新人研修 後半        2024/04/26の勉強会で発表されたものです。
新人研修 後半 2024/04/26の勉強会で発表されたものです。
 
論文紹介:Selective Structured State-Spaces for Long-Form Video Understanding
論文紹介:Selective Structured State-Spaces for Long-Form Video Understanding論文紹介:Selective Structured State-Spaces for Long-Form Video Understanding
論文紹介:Selective Structured State-Spaces for Long-Form Video Understanding
 
LoRaWANスマート距離検出センサー DS20L カタログ LiDARデバイス
LoRaWANスマート距離検出センサー  DS20L  カタログ  LiDARデバイスLoRaWANスマート距離検出センサー  DS20L  カタログ  LiDARデバイス
LoRaWANスマート距離検出センサー DS20L カタログ LiDARデバイス
 
Amazon SES を勉強してみる その22024/04/26の勉強会で発表されたものです。
Amazon SES を勉強してみる その22024/04/26の勉強会で発表されたものです。Amazon SES を勉強してみる その22024/04/26の勉強会で発表されたものです。
Amazon SES を勉強してみる その22024/04/26の勉強会で発表されたものです。
 
Utilizing Ballerina for Cloud Native Integrations
Utilizing Ballerina for Cloud Native IntegrationsUtilizing Ballerina for Cloud Native Integrations
Utilizing Ballerina for Cloud Native Integrations
 

ストーリーポイントで見積もるということ