2016.11.4 中年者の半月板変性断裂における運動療法vs関節鏡下半月板部分切除1. Exercise therapy versus arthroscopic partial
meniscectomy for degenerative meniscal tear in
middle aged patients: randomised controlled trial
with two year follow-up
中年者の半月板変性断裂における
運動療法vs関節鏡下半月板部分切除の
RCT(2年follow-up)
*画像はイメージです
21. A Biodex 6000 dynamometerによる筋力評価において、運動療法群では3ヵ月後に
おいて全ての筋力変数に大きな改善がありました。(P≤0.004)
また、peak torque flexion(Nm)、peak torque extension(Nm)、total work flexion(J)、
total work extension(J)のいずれも両群に優位差はありませんでした(いずれも95%信
頼区間は1をまたぐ)
結果
fig3
Editor's Notes 大腿骨と脛骨の間にある膝関節として、半月板と呼ばれる軟骨があります。膝の内側と外側に1個ずつあり、内側のものはC字型をしており内側半月板と呼ばれています。外側のものは環状をしており外側半月板と呼ばれております。内側半月板の後側の部分が、一番大きく、幅1.4センチ厚さ4.3ミリほどあります。硬さは、少し硬めの消しゴムほどあります
https://www.joa.or.jp/jp/public/sick/condition/meniscal_tear.html
半月板断裂を生じるメカニズムは主に3つあります。
外傷性断裂下腿が固定された状態で、大腿が捻られるようなスポーツ(バスケットボール、サッカー、スキー等)や膝の側面を強く打撲した時に生じる。
変性断裂加齢などで半月板が老化、水分を失い、弾力性や柔軟性を失っている状態では、ほんの小さな外傷により断裂が生じます。
膝に疼痛を生じるような外傷の記憶が無い場合でも、断裂していることがあります
内側半月板の後側(後角部といいます)が複雑に切れている場合が多いです。
その他(円板状半月板)新生児の半月板は円板状の型をしており、成長の過程で半月板の一部が吸収され、三日月型の半月板が形成される。この吸収の過程が、何らかの原因で阻害されると、円板状半月板の状態が持続し、6歳から8歳時に、膝を動かすとポキポキと音がしたり、膝の痛みや、引っかかり感が出現したりする(アメリカでは5%、日本では16%程→ライフスタイルの違いによる)
http://ameblo.jp/t-y-ki/entry-11476343325.html
http://www.kansetsu-itai.com/doctor/doc078.php 適格性のために評価される341人の患者から、226は資格がありました、そして、140(41%)は2つの治療群(70人の参加者と一緒の各々)にランダム化されました。
今回の調査対象基準に含まないもの(今回の研究の条件に合わず、除外する疾患など):115/340人
膝に痛みがない:24人、ひざの両面にある痛み:15人、身体的な活動を実行することができない:16人、ノルウェー語が話せない人:13人、チェルグレン・ローレンス骨関節炎など:11人、関節鏡視下の部分的な半月板切除術の適応ではない:7人
若すぎたり、高齢者すぎる人:5人、靱帯損傷:3人、精神的な痛み:3人
その他:1人
→341人中、これらの疾患は条件外のため、評価対象からはずしました。 96%において膝変形性関節症の明らかなX線所見は認められなかった。
ノルウェーの2つの公的整形外科病院と2つの理学療法クリニックおいて、MRIで内側半月板変形性断裂を確認された患者。
平均年齢49.5歳(35.7~59.9歳)の140例
関節鏡手術(半月板部分切除)を行うグループと
手術をしないで12週間の運動療法を行うグループ
に無作為に分けました。
手術群は足取りが正常化するまで、手術後に2本の松葉杖を使うように勧められました。松葉杖に関しては特に問題はありませんでした。
運動療法群には、運動療法について書面による口頭指示とその運動療法を毎日2~4回行うことを奨励(しょうれい)されました。
除外基準(今回の研究の条件に合わず、除外する疾患など):115人
→341人中、これら115人を除外しました。
*Kellgren-Lawrenceの分類(←変形性膝関節症の分類)
日本だとグレードⅡ以上で変形性膝関節症と診断 *Kellgren-Lawrenceの分類(←変形性膝関節症の分類)
日本だとグレードⅡ以上で変形性膝関節症と診断 精神的外傷のない(一つの身体的なイベントから生じた突然の膝の痛みの出現と定義される) 2ヵ月以上の片側の膝の痛み
MRIによって確かめられる内側退行性の半月板変性断裂;
そして、最高でも、Kellgren-Lawrence(チェルグレン-ローレンス)分類でグレード2に等しいX線像。
*Kellgren-Lawrenceの分類(←変形性膝関節症の分類)
日本だとグレードⅡ以上で変形性膝関節症と診断 今回の対象となった患者の特徴です Figure2を見てください。この表は運動療法群と手術群における3ヶ月後、12ヶ月後、24ヶ月後におけるKOOSスコアの違いを表しています。
3カ月後と2年後においては両郡に大きな違いはありませんでした。
1年後においてすごい改善は、
2年後において、運動療法群では25.3ポイント(21.6~29.0)であり、手術群では24.4ポイント(20.7~28.0)でした。
グラフで見ると、12ヶ月の時点では関節鏡下の部分的な半月板切除のスコアが僅かに優位ですが、その後はプラトーとなります。
一方、運動療法は3ヶ月から24ヶ月にかけて、1ヶ月当たり平均2ポイント上昇しています。なお、この研究は“intention to treat analysis”で評価しており、運動療法群の患者の19%が、2年間のフォローアップ中に手術に移行しました。
主要な患者による医療効果評価:
ひざ損傷と結果サブスケール(KOOS4)の平均スコアの変化の治療する意図に基づく解析は痛み、徴候、スポーツの機能とレクリエーションのために得点します、そして、ベースラインから3ヵ月、12ヵ月と2年のフォローアップまで、ひざは運動治療グループと関節鏡の部分的な半月板切除術グループで生活の質を関連させました。ひげは、95%の信頼区間を代表します
http://nakajima-bonesetter.com/blog/post-1979
Figure3を見てください。A Biodex 6000 dynamometerによる筋力評価を表しています。
運動療法群では3ヵ月後において全ての筋力変数に大きな改善がありました。(P≤0.004)(fig3) https://www.youtube.com/watch?v=QBppGOIb3iI
Fig4はhop testによる下肢の運動機能を評価しています。
運動療法群では全ての筋力テストにおいて大きな改善が12ヵ月のフォローアップ(P < 0.03)でありました。
Hop test は高価なオープンキネティック(OKC)の機械の様な高度な解析は出来ないものの,クローズキネ
ティック(CKC)の状態で計測出来るため,本来の運動動作の特異性をより反映した実用的なテストであると
言える
KOOSスコア
2年時点のKOOS4スコアにおける両群変化に、臨床的に意義のある差は認められなかった。
(0.9ポイント、95%信頼区間[CI]:-4.3~6.1、p=0.72)
運動療法群におけるKOOSの平均スコアはそれぞれ
痛み7.4点、症状8.4点、ADL4.1点、スポーツとレクリエーション機能10.9点、膝におけるQOL13.6点でした。
健康関連QOL(SF-8)の身体的サマリースコア(Physical component summary;PCS)と精神的サマリースコア(Mental component summary;MCS)
3ヶ月時点の評価では、運動療法群の筋力の有意な改善が認められた。(p=0.004)
運動療法群は手術群よりSymptomにおいて5.3ポイントの有意差が見られました。(95%信頼区間0.5~10.2;P=0.03)
重篤な有害事象は、追跡期間中に両群とも報告されなかった。
なお、運動療法群に割り付けられた被験者のうち19%が、追跡3~16ヶ月(平均7.7ヶ月)に手術を受けたが、付加的な利益は得られなかった。
重篤な有害事象は、追跡期間中に両群とも報告されなかった。
なお、運動療法群に割り付けられた被験者のうち19%が、追跡3~16ヶ月(平均7.7ヶ月)に手術を受けたが、付加的な利益は得られなかった。
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