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レガシーを解決する開発プロセス
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自己紹介
角 俊和
NHNテコラス株式会社
執行役員 SME事業部 事業部長
Twitter: @techsmith8
facebook: toshikazu.sumi
・職種:Webアプリエンジニア, インフラエンジニア,
商品企画, マーケター, ビジネスデベロップメント
・業種:10年以上インフラ事業をやっています。
・趣味:ロードバイク(年間走行距離10000kmくらい)
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自社紹介
NHNテコラス株式会社
• ライブドアのネットワーク事業部が母体。
• メインブランド:DATAHOTEL(データホテル)
• インフラ事業者としては2000年から続く老舗。サーバ稼働数1万台以上。
• ホスティング、ハウジング、システムインテグレーション、セキュリティソ
リューションなど提供
【沿革】
- 2000.04 株式会社オン・ザ・エッヂ のデータセンター事業「データホテル」提供開始
- 2007.04 株式会社ライブドア 設立
- 2012.01 株式会社データホテルに商号変更
- 2014.11 テコラス株式会社に商号変更
- 2015.10 NHNテコラス株式会社に商号変更
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社内向け開発でよく起きる問題(2)
• ビジネス面のメリットは明確。周囲も期待しているパターン
• しかし、誰が何をいつまでに開発すれば良いのか決まっていない
• 「とりあえずPoC(概念実証)で始めよう」→仕様が良く変わる。
• 「最近だとこっちの技術の方がスジがいいのではないか?」
• 他部署から横槍が入って方針が変更となってしまう
• 「ついでにこれも作ってほしい」
問題:開発内容と体制が不明確なため、頻繁に仕様が変わる
【その結果...】
• 頻繁に「ちゃぶ台返し」が発生
• 終わりのない追加開発と改修。長期化
• 長期化すると、OSSのバージョンが上がって作り直しになることも
• 当然、メンバーのモチベーションはダダ下がり
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(1)ビジネスゴールの合意
【プロセス】
1. 徹底的に現状を調査
2. ROIの試算。この取り組みがメリットを生むことを明確にする(定量)
3. ビジネス計画を作成し、ステークホルダーの承認を得る。
【ビジネス計画】
• いつまでに
• 何を開発すると
• 会社の数字がどう変わるのか(売上増/コスト削減)
まず徹底的に現状を調査し、この取り組みが会社にとってどのような売上/利
益を生むのかを数字化。開発計画の承認をもらう。
ポイント:計画に説得力を持たせるために現状分析に時間をかける。
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具体的なアクションと成果物
【アクション】
1. 競合調査
• 国内外競合50社のサービスを契約して内容を調査。
• サービスを比較表にまとめて特長を分析
• 国内外競合のプレスリリース・決算発表資料を分析(10年分)
2. サービス内容/事業計画を作成
【成果物】
• 競合サービス比較表
• ポジショニング分析、SWOT等
• リーンキャンパス
• 新サービスの機能要素一覧(MUST/WANT)
• 事業の損益シミュレーション ※単月黒字化と損益分岐点の到達時期
※今回は事業立ち上げのケースなのでマーケティング計画などもありますが割愛
2週間
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(2)プロジェクト計画の策定
【プロセス】
1. プロジェクト計画書の作成
• 開発物を細かいコンポーネントに分割し、担当分担
• チーム、リーダーなどの役割分担の明確化
• 協力を得たい他部門に役割を付ける(レビュワー等)
※横やりが入るのを防ぐ
• 会議体など、コミュニケーションのルールを細かく設計
2. キックオフ(計画広報→宴会)
はじめに詳細なプロジェクト計画書を策定し、
「ゴール、作業範囲、QCD、役割」の認識をあわせた。
ポイント:関係者に自分の役割と責任範囲を認識してもらう。
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具体的なアクションと成果物
【成果物】
• プロジェクト計画書
• プロジェクト概要(目的、ビジネスメリット、理念)
• 品質、コスト、納期の優先順位(QCD)
• 体制図
• 会議体設計表
• 会議の目的
• 曜日/時間
• ファシリテーター、承認者、参加メンバー
• チーム・役割分担表
• プロダクトオーナー、チームリーダー、メンバー、レビュワー
• チームごとの開発スコープ
• スケジュール表
• 週単位の大日程
• チームごとのWBS
2週間
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(3)仕様決め合宿
【プロセス】
• 概要:「仕様詰め合宿」を開催
• 目的:サービスのMUST機能要素を仕様に落とし込むこと
• 参加者:全員(プロダクトオーナー、開発メンバー、関連会社など)
• 期間:キックオフ翌日からの5日間。朝から晩まで会議室で缶詰
• 進め方:
• 主要な仕様を「ホワイトボードに書く」→「スマホで撮影」→「共有」
• 3つの会議室を朝から晩まで抑え、3チームに分かれて打ち合わせ。
• コーヒーとお菓子を随時差し入れ
ざっくりした要件の状態から設計終了までをキックオフ直後の合宿でやりきる。
短期間で「明日から開発が始められる」状態まで持っていく。
ポイント:詰め込み合宿でロケットスタートをかける。
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成果物
【成果物】
• 機能要件表
• 画面仕様書(全画面)
• シーケンス図(全処理)
• ER図
• サーバ構成図
• WBS(開発タスク一覧)
【参考:規模感】
• 工数:150人月
• 開発期間:6ヶ月
5日間
ポイント:上記は「ホワイトボード」です。清書は後日。