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ユーザーストーリー
 作成ワークショップ

第46回 名古屋アジャイル勉強会 in 岐阜
       2012年9月16日(日) You&I
Agenda
2



    1.   動機付け
    2.   アジャイル開発のおさらい
    3.   WS:共通のお題決め
    4.   WS:プラグマティック・ペルソナ
    5.   WS:プロダクトバックログ作成
    6.   まとめ
0.講師自己紹介
ダレ、イッタイ。
4


       H/N:   You&I(読み:ユーアンドアイ)
       出身:    生まれも育ちも名古屋市
       年齢:    30代中盤
       本職:    商学部出身の職業プログラマ
       言語:    C++, C#, VB6.0, 日本語COBOL
       SNS:   @you_and_i
       所属:    名古屋アジャイル勉強会
               プログラミング生放送 名古屋支部
               わんくま同盟 名古屋勉強会
ATTENTION
5




    そもそも、あまりメモを取る時間はな
     いような進行ですが、すべてのメモを
     取る必要はありません。
    今回のこのワークショップ資料はWeb
     公開致します。ですからワークショッ
     プに集中して頂ければ幸いです。
1.動機付け
1.動機付け (1/5)
7



    名古屋アジャイル勉強会のワークショップにて、プロ
      ジェクトの問題について取りあげると・・・、
     スケジュール通りにいかない

     頻繁な再スケジュール

     仕様が決まらない、やりたい事が不明

     追加仕様だらけ

    といったお話を良く伺います。
1.動機付け (2/5)
8


    このような問題に対して、名古屋アジャイル勉強会
     として私が出来る事は問題解決の為のヒントの
     提供です。
    アジャイル開発において、こうすれば必ず解決!と
     いう、いわゆる「銀の弾丸」は存在しません。
    皆さんの抱える問題の原因だったり、解決の糸口
     は皆さん自身の中にあると私は思います。
    その解決の為のヒントとなるものを、名古屋アジャイ
     ル勉強会では提供し続けています。
1.動機付け (3/5)
9



    今回のワークショップテーマ「ユーザーストーリー作成
      ワークショップ」では、
     顧客のやりたい事を導出する

     集まったやりたい事を(それなりの精度で)見積も

      る
    この2つの事を行う為に、数あるアジャイルプラク
      ティスや問題解決の手法の中から私の独断と偏
      見で選んだものをご体験頂きます。
1.動機付け (4/5)
10



     このワークショップでのお願い事
      職場では失敗すると大変な事になりますが、この

       勉強会では失敗しても、それ程大変な事にはな
       りません。どんどん失敗しましょう!
      アジャイルなやり方(の一つ)を体験して頂く

      普段のやり方と比較して、アジャイルなやり方の
       良い所、悪い所を見つける
      体験した事を職場に持ち帰る
1.動機付け (5/5)
11



      成功は失敗の積み重ねから生まれるものだと思
       います。アジャイル開発では早めに失敗を経験す
       る為の仕組みを用意しています。
      最終的に成功裏に終わればすべて良し!?

      何か問題が起こった際には、その対処方法につ

       いて、選択肢が多いに越したことはありません。
      願わくは、今日の体験がその選択肢の一つにな

       れば幸いです。
2.アジャイル開発のおさらい
2.アジャイル開発のおさらい(1/6)
13


        2001年に、アジャイル開発手法を支持する多く
         の著名人によって公開された、アジャイル開発手
         法の精神をまとめた文書が、アジャイルマニフェス
         ト(アジャイルソフトウェア開発宣言)である。日本
         語訳の公開は2010年。
          http://agilemanifesto.org/iso/ja/

        アジャイルマニフェストだけではなく、合わせて12
         の原則も公開されており、これらを含めてアジャイ
         ル開発の根底を成している。
2.アジャイル開発のおさらい(2/6)
14


      1960年 :トヨタ生産方式体系化
      1986年 :Scrum命名元論文発表

      1988年 :Triumph of the Lean
              Production System記事発表
      1992年 :ザ・ゴール出版

      1996年 :Scrum体系化

      1998年 :RUP発表

      1999年 :XP入門出版

      2001年 :アジャイルマニフェスト制定
2.アジャイル開発のおさらい(3/6)
15



        アジャイルな開発プロセス
         1.   Crystal Family(The Crystal
              methodology:Crystal Clear, etc.)
         2.   DSDM(Dynamic Systems Development
              Method:反復型開発)
         3.   FDD(Feature-Driven Development)
         4.   RUP(Rational Unified Process)/UP
         5.   Scrum
         6.   eXtreme Programming(XP)
2.アジャイル開発のおさらい(4/6)
16


        アジャイルな開発プロセスで定義されている事
         1.   ゴール(完了条件)を決める
         2.   ロール(役割)を決める
         3.   見積もり
         4.   要件定義(フィーチャー、ユーザーストーリー、バックログ)
         5.   タイムボックス管理(イテレーション、スプリント)
         6.   製品リリース管理
         7.   ふりかえり
         8.   PDCAサイクル(Plan-Do-Check-Act cycle)
         9.   見える化
2.アジャイル開発のおさらい(5/6)
17



     それで、アジャイル開発って具体的に
      何をするのでしょうか?って思います
      よね。
     その一部を今から体験して頂くので
      説明はしません!
     物足りなければ、告知文で紹介して
      いる書籍を読んでみて下さい。
2.アジャイル開発のおさらい(6/6)
18

               • 共通のお題決め
               • プロダクトオーナーの決定
     プロジェクト
               • プラグマティック・ペルソナ
     の立ち上げ



               • ユーザーストーリー作成
               • 優先順位付け
      プロダクト

     バックログ作成
               • ユーザーストーリーの作業見積




               • ユーザーストーリーのタスク分割
               • タスクの作業見積
     タスク分割
3.共通のお題決め
自己紹介
20




     ワークショップに入るにあたり、まずは
      共同作業する事になる、同じテー
      ブル内の方々と仲良くなりましょう。
     打ち解ける為にはまず自分を名乗る
      事から始めたいと思います。
パッケージデザイン
21


        アジャイルサムライのインセプションデッキの10の
         手強い質問から「パッケージデザイン」を採用。
          雑誌の広告ページのように、1ページや1枚紙でプロ
          ジェクトをアピールするとしたら、どのような内容になる
          でしょうか。
           ビジョンの定義
           プロジェクトの成果物名は何か
           プロジェクトの成果物の目玉は何か
           ユーザー視点で書く

        今回は自己紹介なので1枚の紙で自己アピール
         してみましょう。
                             時間:10分
パッケージデザイン

            [ご自身の名前]     時間:10分




           [素敵な自画像]

     [自分を表す最高のキャッチコピー]
      [今日の参加目的や意気込み(その1)]
      [今日の参加目的や意気込み(その2)]
22
      [今日の参加目的や意気込み(その3)]
開発の流れ
23

               • 共通のお題決め
               • プロダクトオーナーの決定
     プロジェクト
               • プラグマティック・ペルソナ
     の立ち上げ



               • ユーザーストーリー作成
               • 優先順位付け
      プロダクト

     バックログ作成
               • ユーザーストーリーの作業見積




               • ユーザーストーリーのタスク分割
               • タスクの作業見積
     タスク分割
3.共通のお題決め(1/4)
24



      本日のユーザーストーリー作成ワークショップを開
       催するにあたり、まずは各テーブルが1つのチーム
       として何か新規開発を始める設定にしたいと思
       います。
      いきなりではありますが、参加者の皆さんで何か

       作りたいものや、こういうのは面白そう。といったも
       のをまずは列挙して頂き、その中から一つお題と
       して採用したいと思います。
3.共通のお題決め(2/4)
25



      では幾つか事業案を出していきましょう。
      やり方はブレインストーミングでやります。

          1つの案につき1付箋紙で書き出します。

          あまり深く考えずに思い浮かんだものを書き出します。

          他の人と意見がダブっても問題ありません。

          大事な事は如何に数多くの案を出すかです。

        各自でやりたいと思うお題を付箋紙にペンで書き
         出して下さい。まずはドンドン書いていきましょう。
                        時間:10分
3.共通のお題決め(3/4)
26



        グルーピング
          今出して頂いた事業案を、まず同じ系統のものでまと
          めてみましょう。
        その中から一つ選び出しましょう。
          選び方は各テーブルでお任せします。多数決だったり、
           直感だったり、面白いものだったり。
          但し、以降のワークショップではその選んだ事業案を
           題材に行って頂きます。話題の広がりやすいものを選
           んで下さい。
                        時間:5分
3.共通のお題決め(4/4)
27


      お題として決まった製作物の責任者を決めたいと
       思います。
      アジャイル開発では「プロダクトオーナー(PO)」と
       呼ばれる役割の人です。
      プロダクトオーナーは、通常は自社内の人間また
       は顧客の代表者が担当します。プロダクトオー
       ナーは製品に関する最終的な判断・意志決定
       を行う権限を持ちます。
      今回は時間がないので、事業案を出した人がプ
       ロダクトオーナーとして進めます。
4.プラグマティック・ペルソナ
ワークショップ
開発の流れ
29

               • 共通のお題決め
               • プロダクトオーナーの決定
     プロジェクト
               • プラグマティック・ペルソナ
     の立ち上げ



               • ユーザーストーリー作成
               • 優先順位付け
      プロダクト

     バックログ作成
               • ユーザーストーリーの作業見積




               • ユーザーストーリーのタスク分割
               • タスクの作業見積
     タスク分割
4.プラグマティック・ペルソナ(1/9)
30




     ここでは顧客の要求分析に関する
      ワークショップを行います。
     ペルソナ法では、製品のターゲット層
      を絞り込む事により、プロジェクトの
      目指すゴールを明確にし、且つ実
      装すべき機能の絞り込みも行いま
      す。
4.プラグマティック・ペルソナ(2/9)
31


        ペルソナ法とは、アラン・クーパー氏の著書『コン
         ピュータは、むずかしすぎて使えない!』や『About
         Face 3 - インタラクションデザインの極意』等で
         紹介された要件定義の手法です。
          http://www.amazon.co.jp/dp/488135826X
          http://www.amazon.co.jp/dp/4048672452

        製品の利用者を、仮想ユーザー『ペルソナ』とし
         て厳密に設定し、そのペルソナを製品ターゲットと
         して要求分析を行う方法です。
4.プラグマティック・ペルソナ(3/9)
32



     一口に製品の利用者といっても、年齢・性別
      の違いや運用管理者、一般利用者といった
      立場によって複数のアクターが存在します。
     これらの複数のアクターについて、
          それぞれについて精査を行い

          そこから共通性を発見し

          抽象化を行い

          最も中心的となるペルソナを導出する

     これにより製品の方向性を決めます。
4.プラグマティック・ペルソナ(4/9)
33


      アクターの洗い出しによって、負のペルソナと呼ば
       れる価値をもたらさないアクターが見つかる事も。
      ペルソナ法のフィードバックループ
         1.   ペルソナ法を利用して仮説を立て
         2.   それを元に製品開発を行い
         3.   顧客に製品をデリバリーし
         4.   また1に戻る
        このフィードバックループを繰り返す事により、製
         品を作り込んだり、完成度や理解度を高めてい
         き、不確実なものを確実にしていくやり方です。
4.プラグマティック・ペルソナ(5/9)
34



        プラグマティック・ペルソナ
          ペルソナ法には色々なやり方がありますが、プラグマ
           ティック・ペルソナは、厳密なデータ取り等は行わずに、
           チームメンバーの利用者イメージを元に仮説を立てて、
           短時間で検証・確認・軌道修正していくやり方です。
          プラグマティック・ペルソナでは、用紙に、ペルソナの名
           前、顔のイラスト、属性、行動特性(コンテキスト)、プ
           ロダクトの価値を書き出して、分析を行います。
4.プラグマティック・ペルソナ(6/9)
35



      プラグマティック・ペルソナに入る前に、今回は皆さ
       んが取り組み易いように、まずアクターの洗い出し
       を行いたいと思います。
      各テーブルで決めた事業案について、利用者・
       管理者等どのようなアクターや利害関係者が関
       わってくるのか、話し合って、付箋紙に書き出して
       みて下さい。


                    時間:5分
4.プラグマティック・ペルソナ(7/9)
36


     先程選んだ事業案で実際にやってみましょう。
      一番上:名前、年齢、性別
                     (注意事項)
      左 上:顔のイラスト    名前やイラストは
                     おふざけ禁止です!
      右 上:属性(about)
          ペルソナの個人情報・特徴、選んだアクターの種別

        左 下:行動特性(コンテキスト)
          プロダクトをどう使うか、困り事等。

        右 下:プロダクトの価値
          製品にどんな価値があると嬉しいか

                               時間:10分
37
4.プラグマティック・ペルソナ(8/9)
38



                    名前、年齢、性別

                                           (注意事項)
                                           名前や
         顔のイラスト                    属性      イラストは
          (´・ω・`)                (about)   おふざけ
                                           禁止です!
       証明写真的なもの           ペルソナの個人情報・特徴



         行動特性
                               プロダクトの価値
        (コンテキスト)
                               (売りとなるもの)
       プロダクトをどう使うか
                        製品にどんな価値があると嬉しいか
     プロダクトで解決したい困り事
4.プラグマティック・ペルソナ(9/9)
39


      出来上がったペルソナについて、テーブル内で一
       人ずつ順番に紹介して下さい。
      そして各テーブルで、このペルソナの為に製品を
       作るというものを一人選び出して下さい。ここで
       選んだペルソナが以降のワークショップでの指針・
       指標となります。
      製品のゴールは、ここで選んだペルソナが代弁し
       ていますか?チームの意識はこのペルソナを満足
       させる方向に向かって進んで行きます。
                 時間:10分+5分
5.プロダクトバックログ作成
ワークショップ
5.プロダクトバックログ解説(1/2)
41



     顧客に価値のある製品を届ける為の作
      業リストがプロダクトバックログです。
     プロダクトバックログは単なるリストではな
      く、機能縦断的な作業管理だったり、
      作業が優先順位付けされていたり、リ
      ストに入っている作業は作業規模が見
      積もられていたりします。
5.プロダクトバックログ解説(2/2)
42


      プロダクトバックログとは、いわゆるToDoリスト。
      単なるToDoリストと異なる点は、
          プロダクトオーナーが管理する。
          チームとして顧客へ価値を提供する為の製品に実装
           するユーザーストーリー(後述)を集めたもの。
          リスト内容のユーザーストーリーは優先順位付けされ
           る。
        プロダクトバックログは、要件定義の時だけ作成
         するのではなく、状況に合わせて随時内容の見
         直しや棚卸しを行います。
開発の流れ
43

               • 共通のお題決め
               • プロダクトオーナーの決定
     プロジェクト
               • プラグマティック・ペルソナ
     の立ち上げ



               • ユーザーストーリー作成
               • 優先順位付け
      プロダクト

     バックログ作成
               • ユーザーストーリーの作業見積




               • ユーザーストーリーのタスク分割
               • タスクの作業見積
     タスク分割
5.1 ユーザーストーリー作成(1/7)
44



      ユーザーストーリーは、通常インデックスカードとい
       う付箋紙大のメッセージカード1枚につき1つのス
       トーリーを記述して管理します。
      記述例(UMLのユースケース記述と同じ)

          オンラインショップの利用者として、ブラウザで商品の注
           文を行いたい。
          オンラインショップの利用者として、商品カートの内容
           を編集したい。
5.1 ユーザーストーリー作成(2/7)
45



     ユーザーストーリー作成時の6つのポイント
      INVEST(頭文字を取って)

       Independent  (独立性がある)
       Negotiable (交渉の余地がある)

       Valuable (価値がある)

       Estimable (見積り可能)

       Small (サイズが小さい)

       Testable (テスト可能)
5.1 ユーザーストーリー作成(3/7)
46



        6つのポイントに+1で大事な事
          機能縦断的(End to End)となっているか?
          平鍋健二さんのブログにあった説明が分かりやすい(と
           思った)ので引用します。
             http://blogs.itmedia.co.jp/hiranabe/2012/09/agile-and-data-modeling.html
5.1 ユーザーストーリー作成(4/7)
47


        ピュアなアジャイルでは、機能を縦スライスで作る。UIから
         DBまで、細い縦の線をつなぎ、それをユーザのフィードバッ
         クを得ながら太くしていく。ぼくはこれをたとえるのに、ぼくは
         水越さんが書いてくれたこのケーキをよく使う。
        つまり、ケーキをつくるのに、一層目のスポンジ、二層目、
         そしてクリームを塗って最後にイチゴを乗せる、という作り方
         ではなく、まさに、すぐに食べられるショートケーキを縦に
         作っていくのだ。
        この利点は明らかで、作り終えるまでの半完成品(仕掛、
         在庫)が少なく、仕様変更のインパクトが低いこと。また、
         ユーザに食べさせることで、フィードバックを早期に得て、よ
         り効果的な仕様を引き出せることだ。
5.1 ユーザーストーリー作成(5/7)
48



        ユーザーストーリーの記述の注意点
          顧客視点で、顧客への価値を提供する内容を書く。

          主語と述語をはっきり書く。誰が何をどうやってどうする
           のか。
          あまり細かく書かない。プロダクトバックログの時点では
           不要な情報は邪魔になる。見積に必要な情報のみ
           を記述する。
          機能縦断的にストーリーを書く。(フィーチャー単位)

          ストーリーカードの裏書きにそのストーリーのゴール・完
           了条件を記述する場合もあります。
5.1 ユーザーストーリー作成(6/7)
49


     では早速、ユーザーストーリーの作成を行ってみま
      しょう。
     ユーザーストーリーの作成は、まずブレインストーミン
      グで行います。選んだ事業案・ペルソナに向けて
      実装すべきフィーチャーについて、1付箋紙に1ス
      トーリーで記述を行っていきましょう。
     ブレインストーミングの目的は数です。先のルール
      (記述方法、6つのポイント)を守りつつ沢山の
      ユーザーストーリーを書いていきましょう。
                    時間:5分
5.1 ユーザーストーリー作成(7/7)
50



        グルーピング
          ユーザーストーリーの洗い出しが出来ましたら、次は
           ユーザーストーリーのカテゴリ分けを行います。
          同じ系統のストーリーに分類しましょう。

          同じ内容のものは付箋紙を重ねてまとめましょう。

     以上で、ユーザーストーリーの洗い出しは完了です。


                        時間:5分
開発の流れ
51

               • 共通のお題決め
               • プロダクトオーナーの決定
     プロジェクト
               • プラグマティック・ペルソナ
     の立ち上げ



               • ユーザーストーリー作成
               • 優先順位付け
      プロダクト

     バックログ作成
               • ユーザーストーリーの作業見積




               • ユーザーストーリーのタスク分割
               • タスクの作業見積
     タスク分割
5.2 優先順位付け
52



      ユーザーストーリーの洗い出しが完了したら、次
       は、そのストーリー群の優先順位付けを行います。
      プロダクトオーナーが中心となって、どの作業から
       取り組むべきか相談し、付箋紙を上から優先順
       位順に並べ替えて下さい。
      並べ替えにおいて、優先順位が同列となるもの
       は設定しないようにして下さい。必ず一意な順位
       となるようにして下さい。
                   時間:3分
開発の流れ
53

               • 共通のお題決め
               • プロダクトオーナーの決定
     プロジェクト
               • プラグマティック・ペルソナ
     の立ち上げ



               • ユーザーストーリー作成
               • 優先順位付け
      プロダクト

     バックログ作成
               • ユーザーストーリーの作業見積




               • ユーザーストーリーのタスク分割
               • タスクの作業見積
     タスク分割
5.3 プランニングポーカー(1/7)
54


      プロダクトバックログ時点において、全体の作業
       量を大まかに把握する為、そしてタイムボックスで
       行う作業量の判断の為にユーザーストーリーの
       作業見積を行います。
      プロダクトバックログのユーザーストーリーの見積は、
          プロダクトオーナーとチームメンバーで行います。
          そのユーザーストーリーの知識のある人ない人を含め
          て行います。
        誰もが完了できるであろう属人性を排除した作
         業量での見積結果の方が望ましいです。
5.3 プランニングポーカー(2/7)
55



      ユーザーストーリーの作業見積では、相対見積
       で見積を行います。
      相対見積を利用するのは、厳密な見積は必要
       ないが、それでもある程度の精度を確保する為
       です。
      一般的に、見積において10倍を超える規模の
       差が出ると、見積の精度が悪くなります。
5.3 プランニングポーカー(4/7)
56



      プランニングポーカーは間違ってもシャッフルしない
       ようにして下さい(´・ω・`)
      相対的な作業見積で利用するのがプランニング
       ポーカーです。
      ポーカーと名前が付いていますが、揃えるのは自

       分の手札ではなく、チーム全員の出した札が同じ
       値になる事が目的のワークショップです。
      手札は色分けされているので、一人一色ずつ持
       ちます。
5.3 プランニングポーカー(5/7)
57


      プランニングポーカーは、フィボナッチ数の値になっ
       ています。1・2・3・5・8・13・20・40・・・。
      それ以外に、自分の意思表示を行う目的のカー
       ドがあります。
          ?,∞:見積もれない・判断できない
          0:作業としては発生するが別計上だったり、本当に
          作業量しては些細なもの。
        ポーカーの値がそのままストーリーポイントです。
          ポイント2に対してポイント5の作業は2.5倍の規模
          の差がある事を示します。
5.3 プランニングポーカー(6/7)
58


        プランニングポーカーの進め方
         1.   各ストーリーにどのようなタスクが含まれるか話し合って、
              コンテキストを合わせる。
         2.   中規模位(3ポイント)の基準となるストーリーを決める。
         3.   次に1つストーリーを選び、それが「ストーリーポイント」
              幾つになるかを各自が考えて「せーの!」でカードを出す。
         4.   値が大きくズレたら、なぜそうしたかなどを両端の人に話
              を聞いたり、見積の視点についてコンテキスト合わせ。
         5.   全員一致するまで繰り返します。確定したストーリーポ
              イントを付箋紙に記入しましょう。
         実際にやってみましょう。      時間:15分
5.3 プランニングポーカー(7/7)
59


      プランニングポーカーで見積もったポイント値が
       チームの開発速度の指標として使われます。
      これがベロシティと呼ばれます。ベロシティは、チー
       ムがあるタイムボックスで完成させたユーザース
       トーリーのポイント数の合計値になります。
      タイムボックスは固定なので、ストーリーポイント数
       の変動によりベロシティが変動します。
      ベロシティはチームのメンバーの増減によっても値
       が変動する為、ベロシティでの見積はチームメン
       バーの変更は行われない事が前提です。
開発の流れ
60

               • 共通のお題決め
               • プロダクトオーナーの決定
     プロジェクト
               • プラグマティック・ペルソナ
     の立ち上げ



               • ユーザーストーリー作成
               • 優先順位付け
      プロダクト

     バックログ作成
               • ユーザーストーリーの作業見積




               • ユーザーストーリーのタスク分割
               • タスクの作業見積
     タスク分割
5.4 タスク分割(1/3)
61



      タイムボックスの作業を始めるにあたっては、まず
       プロダクトバックログから、今回のタイムボックスで
       行う作業リスト(スプリントバックログ、イテレーショ
       ンバックログ)を作成します。
      このバックログの作成はチームメンバーで行います。

      各ストーリーについてタスクを洗い出し、各タスク
       について、理想日による見積(実際の作業時間
       での計上)を行います。
5.4 タスク分割(2/3)
62


        タスクの作業見積でもプランニングポーカーを使ったり
         します。
        タイムボックス中にプロダクトオーナーは、状況を見て
         プロダクトバックログの見直しを行ったりします。プロダ
         クトバックログに上げたものも確定ではなく流動的な
         ものです。
        アジャイル開発の肝は流動的である事です。従来の
         やり方では、すべき事を先に固定化する事で作業に
         集中させますが、そのすべき事に変更が入ると問題
         になっていました。
5.4 タスク分割(3/3)
63



      アジャイル開発で良く紹介されているタスクボード
       は、このタスク作業の進捗状況を視覚化するも
       のです。
      タスクボードのタスクカードもユーザーストーリーの
       インデックスカードと同様の記述方法を行います。

     ※今回は時間がないのでタスク分割の部分はワー
      クショップを行いません。ご了承下さい。
6.まとめ
開発の流れ
65

               • 共通のお題決め
               • プロダクトオーナーの決定
     プロジェクト
               • プラグマティック・ペルソナ
     の立ち上げ



               • ユーザーストーリー作成
               • 優先順位付け
      プロダクト

     バックログ作成
               • ユーザーストーリーの作業見積




               • ユーザーストーリーのタスク分割
               • タスクの作業見積
     タスク分割
6.まとめ (1/2)
66



     このワークショップでのお願い事(再掲)
      職場では失敗すると大変な事になりますが、この

       勉強会では失敗しても、それ程大変な事にはな
       りません。どんどん失敗しましょう!
      アジャイルなやり方(の一つ)を体験して頂く

      普段のやり方と比較して、アジャイルなやり方の
       良い所、悪い所を見つける
      体験した事を職場に持ち帰る
6.まとめ (2/2)
67



      各ワークショップの目的について理解できました
       か?
      うまくいきましたか?それとも失敗しましたか?

      普段のやり方との違いはありましたか?

      職場に持ち帰れそうなものはありましたか?

      一度やっただけで即実践!というのは難しいと思

       います。何事も積み重ねですので少しずつやって
       いきましょう。名古屋アジャイルではその場を提供
       します。

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ユーザーストーリーワークショップ

  • 2. Agenda 2 1. 動機付け 2. アジャイル開発のおさらい 3. WS:共通のお題決め 4. WS:プラグマティック・ペルソナ 5. WS:プロダクトバックログ作成 6. まとめ
  • 4. ダレ、イッタイ。 4  H/N: You&I(読み:ユーアンドアイ)  出身: 生まれも育ちも名古屋市  年齢: 30代中盤  本職: 商学部出身の職業プログラマ  言語: C++, C#, VB6.0, 日本語COBOL  SNS: @you_and_i  所属: 名古屋アジャイル勉強会 プログラミング生放送 名古屋支部 わんくま同盟 名古屋勉強会
  • 5. ATTENTION 5 そもそも、あまりメモを取る時間はな いような進行ですが、すべてのメモを 取る必要はありません。 今回のこのワークショップ資料はWeb 公開致します。ですからワークショッ プに集中して頂ければ幸いです。
  • 7. 1.動機付け (1/5) 7 名古屋アジャイル勉強会のワークショップにて、プロ ジェクトの問題について取りあげると・・・、  スケジュール通りにいかない  頻繁な再スケジュール  仕様が決まらない、やりたい事が不明  追加仕様だらけ といったお話を良く伺います。
  • 8. 1.動機付け (2/5) 8 このような問題に対して、名古屋アジャイル勉強会 として私が出来る事は問題解決の為のヒントの 提供です。 アジャイル開発において、こうすれば必ず解決!と いう、いわゆる「銀の弾丸」は存在しません。 皆さんの抱える問題の原因だったり、解決の糸口 は皆さん自身の中にあると私は思います。 その解決の為のヒントとなるものを、名古屋アジャイ ル勉強会では提供し続けています。
  • 9. 1.動機付け (3/5) 9 今回のワークショップテーマ「ユーザーストーリー作成 ワークショップ」では、  顧客のやりたい事を導出する  集まったやりたい事を(それなりの精度で)見積も る この2つの事を行う為に、数あるアジャイルプラク ティスや問題解決の手法の中から私の独断と偏 見で選んだものをご体験頂きます。
  • 10. 1.動機付け (4/5) 10 このワークショップでのお願い事  職場では失敗すると大変な事になりますが、この 勉強会では失敗しても、それ程大変な事にはな りません。どんどん失敗しましょう!  アジャイルなやり方(の一つ)を体験して頂く  普段のやり方と比較して、アジャイルなやり方の 良い所、悪い所を見つける  体験した事を職場に持ち帰る
  • 11. 1.動機付け (5/5) 11  成功は失敗の積み重ねから生まれるものだと思 います。アジャイル開発では早めに失敗を経験す る為の仕組みを用意しています。  最終的に成功裏に終わればすべて良し!?  何か問題が起こった際には、その対処方法につ いて、選択肢が多いに越したことはありません。  願わくは、今日の体験がその選択肢の一つにな れば幸いです。
  • 13. 2.アジャイル開発のおさらい(1/6) 13  2001年に、アジャイル開発手法を支持する多く の著名人によって公開された、アジャイル開発手 法の精神をまとめた文書が、アジャイルマニフェス ト(アジャイルソフトウェア開発宣言)である。日本 語訳の公開は2010年。  http://agilemanifesto.org/iso/ja/  アジャイルマニフェストだけではなく、合わせて12 の原則も公開されており、これらを含めてアジャイ ル開発の根底を成している。
  • 14. 2.アジャイル開発のおさらい(2/6) 14  1960年 :トヨタ生産方式体系化  1986年 :Scrum命名元論文発表  1988年 :Triumph of the Lean Production System記事発表  1992年 :ザ・ゴール出版  1996年 :Scrum体系化  1998年 :RUP発表  1999年 :XP入門出版  2001年 :アジャイルマニフェスト制定
  • 15. 2.アジャイル開発のおさらい(3/6) 15  アジャイルな開発プロセス 1. Crystal Family(The Crystal methodology:Crystal Clear, etc.) 2. DSDM(Dynamic Systems Development Method:反復型開発) 3. FDD(Feature-Driven Development) 4. RUP(Rational Unified Process)/UP 5. Scrum 6. eXtreme Programming(XP)
  • 16. 2.アジャイル開発のおさらい(4/6) 16  アジャイルな開発プロセスで定義されている事 1. ゴール(完了条件)を決める 2. ロール(役割)を決める 3. 見積もり 4. 要件定義(フィーチャー、ユーザーストーリー、バックログ) 5. タイムボックス管理(イテレーション、スプリント) 6. 製品リリース管理 7. ふりかえり 8. PDCAサイクル(Plan-Do-Check-Act cycle) 9. 見える化
  • 17. 2.アジャイル開発のおさらい(5/6) 17 それで、アジャイル開発って具体的に 何をするのでしょうか?って思います よね。 その一部を今から体験して頂くので 説明はしません! 物足りなければ、告知文で紹介して いる書籍を読んでみて下さい。
  • 18. 2.アジャイル開発のおさらい(6/6) 18 • 共通のお題決め • プロダクトオーナーの決定 プロジェクト • プラグマティック・ペルソナ の立ち上げ • ユーザーストーリー作成 • 優先順位付け プロダクト バックログ作成 • ユーザーストーリーの作業見積 • ユーザーストーリーのタスク分割 • タスクの作業見積 タスク分割
  • 20. 自己紹介 20 ワークショップに入るにあたり、まずは 共同作業する事になる、同じテー ブル内の方々と仲良くなりましょう。 打ち解ける為にはまず自分を名乗る 事から始めたいと思います。
  • 21. パッケージデザイン 21  アジャイルサムライのインセプションデッキの10の 手強い質問から「パッケージデザイン」を採用。  雑誌の広告ページのように、1ページや1枚紙でプロ ジェクトをアピールするとしたら、どのような内容になる でしょうか。  ビジョンの定義  プロジェクトの成果物名は何か  プロジェクトの成果物の目玉は何か  ユーザー視点で書く  今回は自己紹介なので1枚の紙で自己アピール してみましょう。 時間:10分
  • 22. パッケージデザイン [ご自身の名前] 時間:10分 [素敵な自画像] [自分を表す最高のキャッチコピー] [今日の参加目的や意気込み(その1)] [今日の参加目的や意気込み(その2)] 22 [今日の参加目的や意気込み(その3)]
  • 23. 開発の流れ 23 • 共通のお題決め • プロダクトオーナーの決定 プロジェクト • プラグマティック・ペルソナ の立ち上げ • ユーザーストーリー作成 • 優先順位付け プロダクト バックログ作成 • ユーザーストーリーの作業見積 • ユーザーストーリーのタスク分割 • タスクの作業見積 タスク分割
  • 24. 3.共通のお題決め(1/4) 24  本日のユーザーストーリー作成ワークショップを開 催するにあたり、まずは各テーブルが1つのチーム として何か新規開発を始める設定にしたいと思 います。  いきなりではありますが、参加者の皆さんで何か 作りたいものや、こういうのは面白そう。といったも のをまずは列挙して頂き、その中から一つお題と して採用したいと思います。
  • 25. 3.共通のお題決め(2/4) 25  では幾つか事業案を出していきましょう。  やり方はブレインストーミングでやります。  1つの案につき1付箋紙で書き出します。  あまり深く考えずに思い浮かんだものを書き出します。  他の人と意見がダブっても問題ありません。  大事な事は如何に数多くの案を出すかです。  各自でやりたいと思うお題を付箋紙にペンで書き 出して下さい。まずはドンドン書いていきましょう。 時間:10分
  • 26. 3.共通のお題決め(3/4) 26  グルーピング  今出して頂いた事業案を、まず同じ系統のものでまと めてみましょう。  その中から一つ選び出しましょう。  選び方は各テーブルでお任せします。多数決だったり、 直感だったり、面白いものだったり。  但し、以降のワークショップではその選んだ事業案を 題材に行って頂きます。話題の広がりやすいものを選 んで下さい。 時間:5分
  • 27. 3.共通のお題決め(4/4) 27  お題として決まった製作物の責任者を決めたいと 思います。  アジャイル開発では「プロダクトオーナー(PO)」と 呼ばれる役割の人です。  プロダクトオーナーは、通常は自社内の人間また は顧客の代表者が担当します。プロダクトオー ナーは製品に関する最終的な判断・意志決定 を行う権限を持ちます。  今回は時間がないので、事業案を出した人がプ ロダクトオーナーとして進めます。
  • 29. 開発の流れ 29 • 共通のお題決め • プロダクトオーナーの決定 プロジェクト • プラグマティック・ペルソナ の立ち上げ • ユーザーストーリー作成 • 優先順位付け プロダクト バックログ作成 • ユーザーストーリーの作業見積 • ユーザーストーリーのタスク分割 • タスクの作業見積 タスク分割
  • 30. 4.プラグマティック・ペルソナ(1/9) 30 ここでは顧客の要求分析に関する ワークショップを行います。 ペルソナ法では、製品のターゲット層 を絞り込む事により、プロジェクトの 目指すゴールを明確にし、且つ実 装すべき機能の絞り込みも行いま す。
  • 31. 4.プラグマティック・ペルソナ(2/9) 31  ペルソナ法とは、アラン・クーパー氏の著書『コン ピュータは、むずかしすぎて使えない!』や『About Face 3 - インタラクションデザインの極意』等で 紹介された要件定義の手法です。  http://www.amazon.co.jp/dp/488135826X  http://www.amazon.co.jp/dp/4048672452  製品の利用者を、仮想ユーザー『ペルソナ』とし て厳密に設定し、そのペルソナを製品ターゲットと して要求分析を行う方法です。
  • 32. 4.プラグマティック・ペルソナ(3/9) 32 一口に製品の利用者といっても、年齢・性別 の違いや運用管理者、一般利用者といった 立場によって複数のアクターが存在します。 これらの複数のアクターについて、  それぞれについて精査を行い  そこから共通性を発見し  抽象化を行い  最も中心的となるペルソナを導出する これにより製品の方向性を決めます。
  • 33. 4.プラグマティック・ペルソナ(4/9) 33  アクターの洗い出しによって、負のペルソナと呼ば れる価値をもたらさないアクターが見つかる事も。  ペルソナ法のフィードバックループ 1. ペルソナ法を利用して仮説を立て 2. それを元に製品開発を行い 3. 顧客に製品をデリバリーし 4. また1に戻る  このフィードバックループを繰り返す事により、製 品を作り込んだり、完成度や理解度を高めてい き、不確実なものを確実にしていくやり方です。
  • 34. 4.プラグマティック・ペルソナ(5/9) 34  プラグマティック・ペルソナ  ペルソナ法には色々なやり方がありますが、プラグマ ティック・ペルソナは、厳密なデータ取り等は行わずに、 チームメンバーの利用者イメージを元に仮説を立てて、 短時間で検証・確認・軌道修正していくやり方です。  プラグマティック・ペルソナでは、用紙に、ペルソナの名 前、顔のイラスト、属性、行動特性(コンテキスト)、プ ロダクトの価値を書き出して、分析を行います。
  • 35. 4.プラグマティック・ペルソナ(6/9) 35  プラグマティック・ペルソナに入る前に、今回は皆さ んが取り組み易いように、まずアクターの洗い出し を行いたいと思います。  各テーブルで決めた事業案について、利用者・ 管理者等どのようなアクターや利害関係者が関 わってくるのか、話し合って、付箋紙に書き出して みて下さい。 時間:5分
  • 36. 4.プラグマティック・ペルソナ(7/9) 36 先程選んだ事業案で実際にやってみましょう。  一番上:名前、年齢、性別 (注意事項)  左 上:顔のイラスト 名前やイラストは おふざけ禁止です!  右 上:属性(about)  ペルソナの個人情報・特徴、選んだアクターの種別  左 下:行動特性(コンテキスト)  プロダクトをどう使うか、困り事等。  右 下:プロダクトの価値  製品にどんな価値があると嬉しいか 時間:10分
  • 37. 37
  • 38. 4.プラグマティック・ペルソナ(8/9) 38 名前、年齢、性別 (注意事項) 名前や 顔のイラスト 属性 イラストは (´・ω・`) (about) おふざけ 禁止です! 証明写真的なもの ペルソナの個人情報・特徴 行動特性 プロダクトの価値 (コンテキスト) (売りとなるもの) プロダクトをどう使うか 製品にどんな価値があると嬉しいか プロダクトで解決したい困り事
  • 39. 4.プラグマティック・ペルソナ(9/9) 39  出来上がったペルソナについて、テーブル内で一 人ずつ順番に紹介して下さい。  そして各テーブルで、このペルソナの為に製品を 作るというものを一人選び出して下さい。ここで 選んだペルソナが以降のワークショップでの指針・ 指標となります。  製品のゴールは、ここで選んだペルソナが代弁し ていますか?チームの意識はこのペルソナを満足 させる方向に向かって進んで行きます。 時間:10分+5分
  • 41. 5.プロダクトバックログ解説(1/2) 41 顧客に価値のある製品を届ける為の作 業リストがプロダクトバックログです。 プロダクトバックログは単なるリストではな く、機能縦断的な作業管理だったり、 作業が優先順位付けされていたり、リ ストに入っている作業は作業規模が見 積もられていたりします。
  • 42. 5.プロダクトバックログ解説(2/2) 42  プロダクトバックログとは、いわゆるToDoリスト。  単なるToDoリストと異なる点は、  プロダクトオーナーが管理する。  チームとして顧客へ価値を提供する為の製品に実装 するユーザーストーリー(後述)を集めたもの。  リスト内容のユーザーストーリーは優先順位付けされ る。  プロダクトバックログは、要件定義の時だけ作成 するのではなく、状況に合わせて随時内容の見 直しや棚卸しを行います。
  • 43. 開発の流れ 43 • 共通のお題決め • プロダクトオーナーの決定 プロジェクト • プラグマティック・ペルソナ の立ち上げ • ユーザーストーリー作成 • 優先順位付け プロダクト バックログ作成 • ユーザーストーリーの作業見積 • ユーザーストーリーのタスク分割 • タスクの作業見積 タスク分割
  • 44. 5.1 ユーザーストーリー作成(1/7) 44  ユーザーストーリーは、通常インデックスカードとい う付箋紙大のメッセージカード1枚につき1つのス トーリーを記述して管理します。  記述例(UMLのユースケース記述と同じ)  オンラインショップの利用者として、ブラウザで商品の注 文を行いたい。  オンラインショップの利用者として、商品カートの内容 を編集したい。
  • 45. 5.1 ユーザーストーリー作成(2/7) 45 ユーザーストーリー作成時の6つのポイント  INVEST(頭文字を取って)  Independent (独立性がある)  Negotiable (交渉の余地がある)  Valuable (価値がある)  Estimable (見積り可能)  Small (サイズが小さい)  Testable (テスト可能)
  • 46. 5.1 ユーザーストーリー作成(3/7) 46  6つのポイントに+1で大事な事  機能縦断的(End to End)となっているか?  平鍋健二さんのブログにあった説明が分かりやすい(と 思った)ので引用します。  http://blogs.itmedia.co.jp/hiranabe/2012/09/agile-and-data-modeling.html
  • 47. 5.1 ユーザーストーリー作成(4/7) 47  ピュアなアジャイルでは、機能を縦スライスで作る。UIから DBまで、細い縦の線をつなぎ、それをユーザのフィードバッ クを得ながら太くしていく。ぼくはこれをたとえるのに、ぼくは 水越さんが書いてくれたこのケーキをよく使う。  つまり、ケーキをつくるのに、一層目のスポンジ、二層目、 そしてクリームを塗って最後にイチゴを乗せる、という作り方 ではなく、まさに、すぐに食べられるショートケーキを縦に 作っていくのだ。  この利点は明らかで、作り終えるまでの半完成品(仕掛、 在庫)が少なく、仕様変更のインパクトが低いこと。また、 ユーザに食べさせることで、フィードバックを早期に得て、よ り効果的な仕様を引き出せることだ。
  • 48. 5.1 ユーザーストーリー作成(5/7) 48  ユーザーストーリーの記述の注意点  顧客視点で、顧客への価値を提供する内容を書く。  主語と述語をはっきり書く。誰が何をどうやってどうする のか。  あまり細かく書かない。プロダクトバックログの時点では 不要な情報は邪魔になる。見積に必要な情報のみ を記述する。  機能縦断的にストーリーを書く。(フィーチャー単位)  ストーリーカードの裏書きにそのストーリーのゴール・完 了条件を記述する場合もあります。
  • 49. 5.1 ユーザーストーリー作成(6/7) 49 では早速、ユーザーストーリーの作成を行ってみま しょう。 ユーザーストーリーの作成は、まずブレインストーミン グで行います。選んだ事業案・ペルソナに向けて 実装すべきフィーチャーについて、1付箋紙に1ス トーリーで記述を行っていきましょう。 ブレインストーミングの目的は数です。先のルール (記述方法、6つのポイント)を守りつつ沢山の ユーザーストーリーを書いていきましょう。 時間:5分
  • 50. 5.1 ユーザーストーリー作成(7/7) 50  グルーピング  ユーザーストーリーの洗い出しが出来ましたら、次は ユーザーストーリーのカテゴリ分けを行います。  同じ系統のストーリーに分類しましょう。  同じ内容のものは付箋紙を重ねてまとめましょう。 以上で、ユーザーストーリーの洗い出しは完了です。 時間:5分
  • 51. 開発の流れ 51 • 共通のお題決め • プロダクトオーナーの決定 プロジェクト • プラグマティック・ペルソナ の立ち上げ • ユーザーストーリー作成 • 優先順位付け プロダクト バックログ作成 • ユーザーストーリーの作業見積 • ユーザーストーリーのタスク分割 • タスクの作業見積 タスク分割
  • 52. 5.2 優先順位付け 52  ユーザーストーリーの洗い出しが完了したら、次 は、そのストーリー群の優先順位付けを行います。  プロダクトオーナーが中心となって、どの作業から 取り組むべきか相談し、付箋紙を上から優先順 位順に並べ替えて下さい。  並べ替えにおいて、優先順位が同列となるもの は設定しないようにして下さい。必ず一意な順位 となるようにして下さい。 時間:3分
  • 53. 開発の流れ 53 • 共通のお題決め • プロダクトオーナーの決定 プロジェクト • プラグマティック・ペルソナ の立ち上げ • ユーザーストーリー作成 • 優先順位付け プロダクト バックログ作成 • ユーザーストーリーの作業見積 • ユーザーストーリーのタスク分割 • タスクの作業見積 タスク分割
  • 54. 5.3 プランニングポーカー(1/7) 54  プロダクトバックログ時点において、全体の作業 量を大まかに把握する為、そしてタイムボックスで 行う作業量の判断の為にユーザーストーリーの 作業見積を行います。  プロダクトバックログのユーザーストーリーの見積は、  プロダクトオーナーとチームメンバーで行います。  そのユーザーストーリーの知識のある人ない人を含め て行います。  誰もが完了できるであろう属人性を排除した作 業量での見積結果の方が望ましいです。
  • 55. 5.3 プランニングポーカー(2/7) 55  ユーザーストーリーの作業見積では、相対見積 で見積を行います。  相対見積を利用するのは、厳密な見積は必要 ないが、それでもある程度の精度を確保する為 です。  一般的に、見積において10倍を超える規模の 差が出ると、見積の精度が悪くなります。
  • 56. 5.3 プランニングポーカー(4/7) 56  プランニングポーカーは間違ってもシャッフルしない ようにして下さい(´・ω・`)  相対的な作業見積で利用するのがプランニング ポーカーです。  ポーカーと名前が付いていますが、揃えるのは自 分の手札ではなく、チーム全員の出した札が同じ 値になる事が目的のワークショップです。  手札は色分けされているので、一人一色ずつ持 ちます。
  • 57. 5.3 プランニングポーカー(5/7) 57  プランニングポーカーは、フィボナッチ数の値になっ ています。1・2・3・5・8・13・20・40・・・。  それ以外に、自分の意思表示を行う目的のカー ドがあります。  ?,∞:見積もれない・判断できない  0:作業としては発生するが別計上だったり、本当に 作業量しては些細なもの。  ポーカーの値がそのままストーリーポイントです。  ポイント2に対してポイント5の作業は2.5倍の規模 の差がある事を示します。
  • 58. 5.3 プランニングポーカー(6/7) 58  プランニングポーカーの進め方 1. 各ストーリーにどのようなタスクが含まれるか話し合って、 コンテキストを合わせる。 2. 中規模位(3ポイント)の基準となるストーリーを決める。 3. 次に1つストーリーを選び、それが「ストーリーポイント」 幾つになるかを各自が考えて「せーの!」でカードを出す。 4. 値が大きくズレたら、なぜそうしたかなどを両端の人に話 を聞いたり、見積の視点についてコンテキスト合わせ。 5. 全員一致するまで繰り返します。確定したストーリーポ イントを付箋紙に記入しましょう。  実際にやってみましょう。 時間:15分
  • 59. 5.3 プランニングポーカー(7/7) 59  プランニングポーカーで見積もったポイント値が チームの開発速度の指標として使われます。  これがベロシティと呼ばれます。ベロシティは、チー ムがあるタイムボックスで完成させたユーザース トーリーのポイント数の合計値になります。  タイムボックスは固定なので、ストーリーポイント数 の変動によりベロシティが変動します。  ベロシティはチームのメンバーの増減によっても値 が変動する為、ベロシティでの見積はチームメン バーの変更は行われない事が前提です。
  • 60. 開発の流れ 60 • 共通のお題決め • プロダクトオーナーの決定 プロジェクト • プラグマティック・ペルソナ の立ち上げ • ユーザーストーリー作成 • 優先順位付け プロダクト バックログ作成 • ユーザーストーリーの作業見積 • ユーザーストーリーのタスク分割 • タスクの作業見積 タスク分割
  • 61. 5.4 タスク分割(1/3) 61  タイムボックスの作業を始めるにあたっては、まず プロダクトバックログから、今回のタイムボックスで 行う作業リスト(スプリントバックログ、イテレーショ ンバックログ)を作成します。  このバックログの作成はチームメンバーで行います。  各ストーリーについてタスクを洗い出し、各タスク について、理想日による見積(実際の作業時間 での計上)を行います。
  • 62. 5.4 タスク分割(2/3) 62  タスクの作業見積でもプランニングポーカーを使ったり します。  タイムボックス中にプロダクトオーナーは、状況を見て プロダクトバックログの見直しを行ったりします。プロダ クトバックログに上げたものも確定ではなく流動的な ものです。  アジャイル開発の肝は流動的である事です。従来の やり方では、すべき事を先に固定化する事で作業に 集中させますが、そのすべき事に変更が入ると問題 になっていました。
  • 63. 5.4 タスク分割(3/3) 63  アジャイル開発で良く紹介されているタスクボード は、このタスク作業の進捗状況を視覚化するも のです。  タスクボードのタスクカードもユーザーストーリーの インデックスカードと同様の記述方法を行います。 ※今回は時間がないのでタスク分割の部分はワー クショップを行いません。ご了承下さい。
  • 65. 開発の流れ 65 • 共通のお題決め • プロダクトオーナーの決定 プロジェクト • プラグマティック・ペルソナ の立ち上げ • ユーザーストーリー作成 • 優先順位付け プロダクト バックログ作成 • ユーザーストーリーの作業見積 • ユーザーストーリーのタスク分割 • タスクの作業見積 タスク分割
  • 66. 6.まとめ (1/2) 66 このワークショップでのお願い事(再掲)  職場では失敗すると大変な事になりますが、この 勉強会では失敗しても、それ程大変な事にはな りません。どんどん失敗しましょう!  アジャイルなやり方(の一つ)を体験して頂く  普段のやり方と比較して、アジャイルなやり方の 良い所、悪い所を見つける  体験した事を職場に持ち帰る
  • 67. 6.まとめ (2/2) 67  各ワークショップの目的について理解できました か?  うまくいきましたか?それとも失敗しましたか?  普段のやり方との違いはありましたか?  職場に持ち帰れそうなものはありましたか?  一度やっただけで即実践!というのは難しいと思 います。何事も積み重ねですので少しずつやって いきましょう。名古屋アジャイルではその場を提供 します。