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Linked Dataによる地域情報を活用した学術会議支援システム
- 4. Semantic Web Conference ontology (SWC)
用意されているクラスの種類
‣
‣
‣
‣
Event
Document
Place
Role
人間が見やすい形式で公開 + α(データセット公開)
•
参加者向けのアプリケーション開発
•
過去の会議や他会議のデータとの比較分析
•
異なる種類のデータとの連携活用
- 7. MMapp: 会議情報と地域情報の融合による学術会議支援システム
‣ 対象:学術会議の参加者およびその同行者
‣ 目的:学会期間中の滞在の支援 + 学会におけるユーザの体験を共有する場
‣ 実装:スマートフォン向けWebアプリケーション
‣ データ:RDFで記述された会議情報および地域情報を利用
同様のスキーマに基いてデータを記述すれば
大きな変更をせずに他の会議やイベント利用可能
‣ 運用:2012年に奈良で開催された2つの国際会議にて運用
- 2012/10/29 - 2012/11/02
ACMMM12 (ACM Multimedia 2012)
- 2012/12/01 - 2012/12/04
JIST2012 (The 2nd Joint International Semantic Technology Conference)
- 8. 利用データ
会議情報
‣ 情報源:各会議の主催者から受け取ったプログラムのデータ(PDF or HTML)
‣ 変換手順
- スクレイピング & 手作業で表形式へ変換
- 表中の項目名とプロパティの語彙のマッピング
- Open Refine + RDF Refineにより,RDFに変換
地域情報
‣ 情報源:DBpedia,Nara Explorer(国際会議のため英語の情報が必要)
‣ 会議情報と同様に変換
公開方法
‣ SPARQL Endpoint (OWLIM-SE) で公開
‣ 会議情報:9,025トリプル 地域情報:6,738トリプル
- 9. 使用したメタデータスキーマとデータの設計(時間情報)
使用したメタデータスキーマ
‣ 既存のスキーマ
- ical, xsd, dcterms, foaf, geo, rdfs, swc, schema.org
‣ 独自のスキーマ
- conf(既存の語彙にないものを用意)
会議情報 & 地域情報
時間情報 & 空間情報
(イベント)(場所)
時間情報:講演や発表,バンケットなどのイベント
イベントの開催場所などはリンクで関連づけて表現
‣ リソースの例
- swc:TalkEvent:講演,発表
- swc:SessionEvent:セッション
- swc:MealEvent:Welcome Receptionなど
‣ プロパティの例
- swc:isSubEventOf:セッションと発表などの階層関係
SWC
- 14. 運用状況
ACMMM12
‣ 利用状況(10/29 - 11/2 の5日間)
- ページビュー:1,399,ユーザ数:502(参加登録者 約650名)
- タイムテーブル,マップの順にアクセスが多い
‣ 参加者の声
- 分散した会場で多くのイベントを開催 タイムテーブル形式が見やすかった
- シャトルバスの時刻表も参照しやすかった
JIST2012
‣ 利用状況(12/1 - 12/4 の4日間)
- ページビュー:2,296,ユーザ数:205
- マップ,タイムテーブル,イベントの順にアクセスが多い
‣ 参加者の声
- 観光名所や土産物屋の情報が豊富であったことについて好評を得た
- Twitterユーザが少なく,イベントのURI付きTweetがあまりなかった
イベントとの関係を分析するには至らず
- 15. 構築から得られた知見と課題 [1/2]
‣ データとアプリケーションの分離
- ACMMM12向けに構築した奈良の地域情報のRDFをJIST2012でも利用
- 会議情報のみ入れ替えることで異なる会議に容易に対応
‣ 会議情報のRDF化
- データ生成のコスト
•
情報源がPDFやHTMLであったため,データ生成コストがかかった
•
Semantic Web Dog FoodではEasyChairなど受付システムから自動生成
- 人物情報のリソース化
•
発表者,著者,座長などの人物や役割のリソース化と名寄せ
•
Twitterアカウントなどとの連動で発表などのイベントに対する反応の分析へ
•
ソーシャルメディアとの連携で会議終了後の参加者間の交流につなげる
- 16. 構築から得られた知見と課題 [2/2]
‣ 英語による地域情報の公開
- 自由に利用可能なライセンスで提供された地域情報は少ない
- 観光名所の情報はDBpediaで取得できたが,飲食店・土産物店は困難
- 海外からの観光客が増加している中,どのような観光情報資源にニーズがある
のか知るためにも,英語など他国語でのデータ公開も望まれる
‣ 会議情報および地域情報のRDFの表示における課題
- 会議におけるイベントの種類と,使用スキーマのイベントタイプが一致しない
- 1つのイベントが複数の場所で開催される場合がある(例:ポスター)
色とタイプのマッピングや,場所のグループ化などが必要
個別の会議における特殊なセッションやイベントの扱い方があるので,
会議に応じたカスタマイズを容易に行える仕組みが必要
- 17. まとめ
MMapp:会議情報および地域情報のLODに基づいた学術会議支援アプリケーション
‣ 2012 年に行われた2 件の国際会議にて運用
データ構築
‣ プログラムのHTML,PDFから表データを生成しRDFに変換
‣ 主にSWC, schema.orgに基いて表の項目に語彙をマッピング
‣ 自由に利用できる英語の地域情報が少なかった
アプリケーションの開発
‣ 時間情報(イベント)と空間情報(場所)に分けて表示し,関連をリンクで表現
‣ タイムテーブル,マップがよく利用されたが,Tweetは少なかった
今後の課題
‣ 各イベントに対するTwitter 上での発言のRDF 化と分析
‣ 受付システムとの連携によるデータ生成の効率改善
‣ RDF 形式で記述されたデータの表示に関する工夫 など