2015/4/24に行われたITx災害情報発信チーム　シリーズ勉強会vol.2の資料です。 講師：竹島　靖　さん資料 イベントURL: https://www.facebook.com/events/1390177667968508/1412425595743715/

1. Twitter140文字文章
講座
∼災害72h以内の情報発信リテラシー∼
「伝わる書き方」仮説：コピーライター・作家＝竹島靖

2. • 災害対策基本法による定義
• 「災害」を「暴風、豪雨、豪雪、洪水、高潮、地震、津波、噴火
その他の異常な自然現象又は大規模な火事若しくは爆発その他そ
の及ぼす被害の程度においてこれらに類する政令で定める原因に
より生ずる被害」と定義している（災害対策基本法2条第1号）。
ここでいう「これらに類する政令で定める原因」については、災
害対策基本法施行令で「放射性物質の大量の放出、多数の者の遭
難を伴う船舶の沈没その他の大規模な事故」が定められている（同
法施行令第1条）。したがって、災害対策基本法上の災害には自
然災害以外の原因による災害も含まれる。（Wikipediaより）

3. • うまい文章より、とどく文章。
• 一言でいえば、いかに書くかでなく、いかに伝わるか。
• 目的が手段を決定する。自治体の目的：情報共有してす
みやかに手を打ちたい。家族の目的：家族の安否はどう
か。
• 必要十分な文章か。饒舌すぎない文章か。
• 情緒で書く、でなく、理性で書く。定性定量の意識。

4. • 劣化せず。情報伝導率のいい。乱反射しない言葉。
• 前提。被災時は興奮している。大量にツイートがあ
ふれる。

5. 1：どんなシーン
• 自分を救助して欲しい。被災者か目撃者か。
• 誰かを救助して欲しい。
• 危ないからきて欲しい。
• 危ないから近づくな。
• 事実と意見を分ける。
• 110番通報に近いのでは。

6. • SOS。それはなぜか。
• ヘルプ。それはなぜか。
• 文章の構造としては、英文に近い。英語に変換でき
るか。

7. 2：平時と有事
• メディアとしての価値の問題。そもそもどんな人と
つながっているか重要。
• 信頼できる人。例：公共団体。実名。
• 自治体がハッシュタグを決めておく。
• ツイッターの送信側、受信側の両方のリテラシー。
ツイッターの情報トリアージの技術が必要。

8. 3：文章の技術
• 半径0メートルからの情報発信か。自分はどんな状
態か。会社の活動や社会の活動に参加できるか。こ
れが重要という仮説。自分→周辺→街全体。
• 5W1H。これをテンプレートのように意識する。
• ハッシュタグ。あらかじめ自治体が決めておく。あ
るいは初期に公の機関が発表する。
• ジオタグ。

9. • 写真。写真は言葉のカタマリ。例：ハッシュタグ・○○
：○○現在・ジオタグ。例：この角度で○○タワーが
見えるのは○○○のエリアだと特定できるよう撮影。
• 文章。第一報と続報を分ける。緊急性の高い情報から
ツイートする。半径0メートルからの情報発信か。家
族・友人にとっては、あなたが生きているか、どんな
状態かは最大の関心という仮説。つまり、自治体全体
の被災に関しては自動的に入ってくるけど、個人の情
報はそうではない。全体か個人か。

10. • 140文字ぜんぶ書こうではない。
• 過去の事例に学ぶ。和光市の例など。写真情報はや
はり強い。写真とは文章の一種であるという仮説。

11. 4：こんな文章はどうか
• （文章のみ）街がたいへんだから、すぐきてください。
• （文章のみ）助けにきてください。○○○交差点は血の
海です。→救急車が必要です。大ケガで出血した人が20
人∼30人とか倒れています。
• （文章のみ）大きな津波が押し寄せてきて、街がたいへ
んなことになっています。→高さ○○メートルぐらいの
津波が押し寄せています。マンションの2階の窓に漁船
が突き刺さっています。

12. • 写真が有効な情報は写真で。
• そのかわり、写真で伝えられないことは文章でおさ
える。例：ニオイ。音。写真のフレームの外。温度。
触感。

13. • じつは各国の人が翻訳しながらツイートを見ている
可能性。いい文章とは何。仮説：翻訳しやすい文章。
• 翻訳しづらい日本語とは。例：湯水のごとく。わた
しを男にしてください。

14. • そもそも。文章には文科系の文章、理科系の文章が
あるのでは。前者：文学作品。読み手によって解釈
が異なって可。後者：マニュアル。論文。誰が読ん
でも同じように伝わるよう。劣化しない。誤解され
ない。

15. • あなたの文章のパターンを把握して、理科系の文章＝
情報伝導率のいい言葉も書けるようになっておく。
• 自動販売機や電柱に番地の表記がある。あなたはど
んな写真を撮るか防災訓練のとき、目をつけておく
とよいのでは。
• いろんな文体。意識して読む。センテンスの長さ。
例：吉行淳之介。ヘミングウェイ。

16. • コピーライター。短文で機能的な言葉を書くプロ。
導線がつながる言葉。
• 新聞記者。短文で事実を短時間に書くプロ。
• いろんなプロの書き手による、「Twitter140文字
文章講座」の開催を。

17. 練習：いろんな書き方
• 例：大きい→具体的に何メートル。家の2階を超え
る。例：激しい風雨です。→雨が横から降っていま
す。カッパにあたって痛いぐらいです。小学生の子
どもだと歩けないぐらいです。
• 「、」ひとつで意味が変わる。意識して文章を書く
練習。
• 以上です。コピーライター・作家＝竹島靖