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48 2-2017
評価高まるAvid Everywhere
 Avid Vice President SalesのPeter Enn
is氏は自らの経験、衛星放送局のアルジャ
ジーラで技術担当をしていた経験を交えて、放
送メディア業界におけるAvid Everywhereの
役割を説明してくれた。
 「メディア業界は多くの課題とプレッシャー
に直面している。プロの制作者だけが提供し
てきたコンテンツから、デジタル化によって視
聴者自身も多くのデバイスを通じて参加できる
インタラクティブな環境が広がっている。そして
流通するコンテンツの量が爆発する一方で、
放送局は経営から技術設備の投資コストは抑
えられている。こうした課題から、制作から消費
までのワークフローをつなぎ、自動化する必要
● Artist Suite:ビデオやオーディオ編集のた
めのクリエイティブ・ツール。
● Meida Suite:ニュースルーム管理、アセッ
ト管理、マルチプラットフォーム配信用ソ
リューション等、メディアの管理、保護、配
信、収益化するツールおよびサービス。
● Storage Suite:オンライン・ストレージ、ニ
アライン・ストレージ、収録/再生サーバー
など、メディアの取り込み、格納、配信に使
用するすべての製品およびツール。
GLOOKASTの実績
 Ennis氏と一緒に話しを聞かせてくれたの
が、マルチプラットフォーム間でのインジェス
ト、ストレージ、リトリーブ、フォーマット変換を
シームレスに統合するツールを提供し、Avid
EverywhereのパートナーであるGLOOKAST
のDave Euson氏だ。
 「Avidのパートナープログラムに参加して、
ユーザーの高い信頼を実感している。1筐体
でHDならば4ch、4Kならば2chの同時収録が
でき、1chあたり3つのハイレゾファイルを出力
できるインジェスターの『gloobox』と、リトリー
ブやフォーマット変換、そしてAvidやサードパー
ティの製品とのインテグレートもコントロールす
る『glooport』を提供している。もちろん、高画
質映像のデータを扱う上で欠かせないプロキ
シを生成し、編集上の展開も実現している。ま
た、ブラウザベースでリモートコントロールもでき
るため、遠隔プロダクションの環境としても活
用できる」と、ユーザーにメリットある多様な活
用を引き出してくれるとAvid Everywhereのメ
リットを話している。
 最後に災害多発する日本において放送の
役割を強化するためにAvid Everywhereの
貢献について聞いた。「今後大事になってくる
ことは、プロセスすべてにおいて冗長性を確保
することと、解像度に依存しないソリューション
であること。そして分散化というクラウド化を速
やかに進めることを提唱したい。その対応とし
て、Avid Everywhereは優れたプラットフォー
ムである」とAvidのEnnis氏は言葉を強めた。
に迫られる。それは単
なる効率化の問題で
はなく、シームレスに統
合されたワークフロー
への移行という業界が
かつてない新たな課
題に直面していること
だ。コンテンツ制作の
各工程で受け渡して
いく直線的なバリュー
チェーンから、コンセプ
ト構築から視聴まで、
デジタルアセットをコン
トロールする流動的で
インタラクティブな工程というメディア・バリュー
チェーンの発想が必要となっている」という考
えから、「シームレスな協業ワークフローの活用
や、メディア・アセットの保護と利用の最適化
を図るためには、業界のエキスパートとのオー
プンな連携が重要であると考え、制作と消費
を結ぶ共通のプラットフォーム共有のために
『Avid Everywhere』を提唱、ベースとなるバ
リューチェーン全体を支援するサービス・プラッ
トフォームを推進してきた」と話す。
 Avid Everywhereの基礎は「Avid Media
Central Platform」と名付けたプラットフォー
ム上に、さまざまなアプリケーションを構築し、
ユーザーは必要に応じてアクセスして自由に
アプリケーションを使用できる。その構成は以
下の通り。
アビッド テクノロジー提案シリー ズ
Inter BEE 2016の初日、アビッド テクノロジーの会場内セミナールームで「Avid Everywhere」
の最新情報を聞く機会を得た。説明者はAvidでAsia Pacificを担当するVice President
SalesのPeter Ennis氏と、Avid Everywhereアライアンス・パートナーであるGLOOKASTで
Solution ArchitectのDave Euson氏。二人とも日本の放送メディア市場に「技術面で革新的
で、非常にエキサイティング」と強い関心と期待を寄せている。(レポート・写真:吉井 勇・本誌編集部)
「Avid Everywhere」
さらに強化と信頼が広がる
コンテンツ制作プラットフォーム
「Avid Everywhere」コンセプト図をはさんで、左がAvidでAsia Pacificを担当する
Vice President SalesのPeter Ennis氏と、Avid Everywhereアライアンス・パー
トナーであるGLOOKASTでSolution ArchitectのDave Euson氏

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  • 1. 48 2-2017 評価高まるAvid Everywhere  Avid Vice President SalesのPeter Enn is氏は自らの経験、衛星放送局のアルジャ ジーラで技術担当をしていた経験を交えて、放 送メディア業界におけるAvid Everywhereの 役割を説明してくれた。  「メディア業界は多くの課題とプレッシャー に直面している。プロの制作者だけが提供し てきたコンテンツから、デジタル化によって視 聴者自身も多くのデバイスを通じて参加できる インタラクティブな環境が広がっている。そして 流通するコンテンツの量が爆発する一方で、 放送局は経営から技術設備の投資コストは抑 えられている。こうした課題から、制作から消費 までのワークフローをつなぎ、自動化する必要 ● Artist Suite:ビデオやオーディオ編集のた めのクリエイティブ・ツール。 ● Meida Suite:ニュースルーム管理、アセッ ト管理、マルチプラットフォーム配信用ソ リューション等、メディアの管理、保護、配 信、収益化するツールおよびサービス。 ● Storage Suite:オンライン・ストレージ、ニ アライン・ストレージ、収録/再生サーバー など、メディアの取り込み、格納、配信に使 用するすべての製品およびツール。 GLOOKASTの実績  Ennis氏と一緒に話しを聞かせてくれたの が、マルチプラットフォーム間でのインジェス ト、ストレージ、リトリーブ、フォーマット変換を シームレスに統合するツールを提供し、Avid EverywhereのパートナーであるGLOOKAST のDave Euson氏だ。  「Avidのパートナープログラムに参加して、 ユーザーの高い信頼を実感している。1筐体 でHDならば4ch、4Kならば2chの同時収録が でき、1chあたり3つのハイレゾファイルを出力 できるインジェスターの『gloobox』と、リトリー ブやフォーマット変換、そしてAvidやサードパー ティの製品とのインテグレートもコントロールす る『glooport』を提供している。もちろん、高画 質映像のデータを扱う上で欠かせないプロキ シを生成し、編集上の展開も実現している。ま た、ブラウザベースでリモートコントロールもでき るため、遠隔プロダクションの環境としても活 用できる」と、ユーザーにメリットある多様な活 用を引き出してくれるとAvid Everywhereのメ リットを話している。  最後に災害多発する日本において放送の 役割を強化するためにAvid Everywhereの 貢献について聞いた。「今後大事になってくる ことは、プロセスすべてにおいて冗長性を確保 することと、解像度に依存しないソリューション であること。そして分散化というクラウド化を速 やかに進めることを提唱したい。その対応とし て、Avid Everywhereは優れたプラットフォー ムである」とAvidのEnnis氏は言葉を強めた。 に迫られる。それは単 なる効率化の問題で はなく、シームレスに統 合されたワークフロー への移行という業界が かつてない新たな課 題に直面していること だ。コンテンツ制作の 各工程で受け渡して いく直線的なバリュー チェーンから、コンセプ ト構築から視聴まで、 デジタルアセットをコン トロールする流動的で インタラクティブな工程というメディア・バリュー チェーンの発想が必要となっている」という考 えから、「シームレスな協業ワークフローの活用 や、メディア・アセットの保護と利用の最適化 を図るためには、業界のエキスパートとのオー プンな連携が重要であると考え、制作と消費 を結ぶ共通のプラットフォーム共有のために 『Avid Everywhere』を提唱、ベースとなるバ リューチェーン全体を支援するサービス・プラッ トフォームを推進してきた」と話す。  Avid Everywhereの基礎は「Avid Media Central Platform」と名付けたプラットフォー ム上に、さまざまなアプリケーションを構築し、 ユーザーは必要に応じてアクセスして自由に アプリケーションを使用できる。その構成は以 下の通り。 アビッド テクノロジー提案シリー ズ Inter BEE 2016の初日、アビッド テクノロジーの会場内セミナールームで「Avid Everywhere」 の最新情報を聞く機会を得た。説明者はAvidでAsia Pacificを担当するVice President SalesのPeter Ennis氏と、Avid Everywhereアライアンス・パートナーであるGLOOKASTで Solution ArchitectのDave Euson氏。二人とも日本の放送メディア市場に「技術面で革新的 で、非常にエキサイティング」と強い関心と期待を寄せている。(レポート・写真:吉井 勇・本誌編集部) 「Avid Everywhere」 さらに強化と信頼が広がる コンテンツ制作プラットフォーム 「Avid Everywhere」コンセプト図をはさんで、左がAvidでAsia Pacificを担当する Vice President SalesのPeter Ennis氏と、Avid Everywhereアライアンス・パー トナーであるGLOOKASTでSolution ArchitectのDave Euson氏