UE4におけるアニメーション制作事例

V F X S T U D Y G R O U P©2019 SQUARE ENIX CO., LTD. All Rights Reserved.
株式会社スクウェア・エニックス千葉大
U E 4 におけるアニメーション制作事例

スライドについて
・PowerPointファイルをEpic様より公開いただいています
https://epicgames.box.com/s/82f39vtyaymz1ukiwoutiun6txxu5098
・スライド内の動画はPowerPointファイルのDLにてご確認ください

略称について
・『Unreal Engine 4』をスライド内では『UE4』と記載しています

アジェンダ

• 自己紹介
• 作業フロー
• 作業内容
• UE4 アセットの仕様
• まとめ
アジェンダ

自己紹介

• アセット作成と管理
• 作業用のツール整備・管理
• Maya,UE4でのトラブル対応
自己紹介
•千葉大
• テクニカルアニメーター
• アニメーター ⇒ リギング・揺れ物設定 ⇒ TA

作業フローについて
全体の作業の流れ

全体の作業の流れ
発
注
仮
モ
ー
シ
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ン
仮
実
装
作
り
こ
み
作
業
チ
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ッ
ク
※
調
整
作
業
終
了

モーション班の作業の流れ

チ
ェ
ッ
ク
・
チ
ェ
ッ
ク
対
応
チ
ェ
ッ
ク
待
ち
BodyFacialSecondary
作
り
こ
み
・
仮
実
装
調
整
・実
装
作
業
終
了
ク
オ
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ィ
調
整
仮
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ー
シ
ョ
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作
り
こ
み
・実
装
ク
オ
リ
テ
ィ
調
整
・実
装
リ
グ
作
業
・
補
助
骨
調
整
Rigging
• メンテナンス
• 骨入れ
• リグの作成
• フェイシャルポーズ集作成
仮
モ
ー
シ
ョ
ン
• 揺れ物の骨入れ
• 揺れ物用の補助骨設定
• 社内製骨物理（Bonamik）の設定

• 揺れ物の骨入れ
• 揺れ物用の補助骨設定
チ
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ク
・
チ
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ク
対
応
チ
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ク
待
ち
BodyFacialSecondary
作
り
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実
装
調
整
・実
装
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終
了
ク
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調
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モ
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シ
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作
り
こ
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・実
装
ク
オ
リ
テ
ィ
調
整
・実
装
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グ
作
業
・
補
助
骨
調
整
Rigging
• 骨入れ
• リグの作成
仮
モ
ー
シ
ョ
ン

旧モーション班の作業の流れ
チ
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ッ
ク
・
チ
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ッ
ク
対
応
チ
ェ
ッ
ク
①
BodyFacial
作
り
こ
み
・
仮
実
装
調
整
・実
装
作
業
終
了
ク
オ
リ
テ
ィ
調
整
仮
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シ
ョ
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作
り
こ
み
・実
装
• 骨入れ
• リグの作成
リ
グ
作
業
仮
モ
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シ
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チ
ェ
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ク
待
ち
• セカンダリの調整

旧モーション班の作業の流れ
チ
ェ
ッ
ク
・
チ
ェ
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ク
対
応
チ
ェ
ッ
ク
①
BodyFacial
作
り
こ
み
・
仮
実
装
調
整
・実
装
作
業
終
了
ク
オ
リ
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ィ
調
整
仮
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作
り
こ
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・実
装
• 骨入れ
• リグの作成
リ
グ
作
業
仮
モ
ー
シ
ョ
ン
チ
ェ
ッ
ク
待
ち
• 揺れ物の調整
• 同じキャラクタでも、リグが数種類ある
• アニメーションの作業に入ると、骨の構造を変更できない

作業内容について
開発環境

開発環境
 作業環境
 モーションの作業は Maya2016.5 を使用
 Perforceを使ったデータ管理
※アセット、プラグイン群、協力会社様とのアセット・ドキュメントの受け渡し

個別の環境

• セカンダリの骨入れ
• セカンダリ用の補助骨設定
チ
ェ
ッ
ク
・
チ
ェ
ッ
ク
対
応
チ
ェ
ッ
ク
待
ち
BodyFacialSecondary
作
り
こ
み
・
仮
実
装
調
整
・実
装
作
業
終
了
ク
オ
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テ
ィ
調
整
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作
り
こ
み
・実
装
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オ
リ
テ
ィ
調
整
・実
装
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グ
作
業
・
補
助
骨
調
整
Rigging
• 骨入れ
• リグの作成
仮
モ
ー
シ
ョ
ン

開発環境
作業内容
 骨の仕様確認
 補助骨の調整
 リグの作成
Rigging
ツール
 CRAFT
 KineDriver

開発環境
CRAFT
Rigging
KineDriver

開発環境
 モジュラーリギングシステム CRAFTと内製ツールの紹介
http://www.jp.square-enix.com/tech/library/pdf/CGWCC2018_CRAFT.pdf
CRAFT
 スケールを使ったリグのはなし ~DCCツールのしくみからエンジンへの出力まで~
http://www.jp.square-enix.com/tech/library/pdf/RigAndTools_ScaleRig.pdf
KineDriver
 リアルタイムリグ - DCCツールと実機で動作する補助関節のセットアップ
https://cedil.cesa.or.jp/cedil_sessions/view/314

開発環境
Rigging
リグの設定ルール
 リグ設定はリファレンスモデル
⇒ モデルの修正がすぐ反映される
 Proxyに体幹の骨を追加
⇒ アニメーションの出力に使用
1. 揺れ物の骨構造が変わってもアニムシーケンスの形状が崩れない
2. アニメーションのメモリ削減

開発環境
Rigging
<キャラクタ班>
モデリングデータ

開発環境
作業用キャラクタモデル
Rigging

開発環境
Rigging
Proxyに体幹の骨を追加
※アニメーションの出力に使用
モデリングデータ作業用キャラクタモデル
体幹の骨

開発環境
Rigging
作業用キャラクタモデル
体幹の骨
Proxyに体幹の骨を追加
※アニメーションの出力に使用

開発環境
Rigging
リグ設定
 カットシーンキャラクタはリギングセクションで対応
 バトル部分については、リグツールを用意。メンテナンスの対応
 伸縮可能なリグへの修正作業

開発環境
Rigging
CRAFT Tools
 ボタン1つで汎用リグの作成
※人型（３タイプ）・獣人型・四足（２タイプ）
 FBX ⇒ リグのコンバート機能

• セカンダリの骨入れ
• セカンダリ用の補助骨設定
Secondary
ク
オ
リ
テ
ィ
調
整
・実
装
リ
グ
作
業
・
体
幹
調
整
Rigging
BodyFacial
チ
ェ
ッ
ク
・
チ
ェ
ッ
ク
対
応
チ
ェ
ッ
ク
待
ち
作
り
こ
み
・
仮
実
装
調
整
・実
装
作
業
終
了
ク
オ
リ
テ
ィ
調
整
仮
モ
ー
シ
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ン
作
り
こ
み
・実
装
• 骨入れ
• リグの作成
仮
モ
ー
シ
ョ
ン

開発環境
作業環境
 30FPSにてアニメーションの作業、出力
 リグ付のシーンデータをリファレンスにして作業
※リグのメンテナンスコスト軽減のため
 シーン内の情報を HeadsUpDisplay にて表記
Body & Facial

開発環境

開発環境
HeadsUpDisplay
• ファイル名（モーションID）
• モーション名
• 開始/終了フレーム
• 補間フレーム
• ルートアニメーションの状況
• 担当者
• 進捗状況
Body & Facial
FBXに付与する情報
• HeadsUpDisplayの情報
• ボイスのトリガー
• Morph アニメーションカーブ
• 出力時のオプション情報
※キャラクタのルート骨にアトリビュートを追加

開発環境
Body & Facial
MiT
 出力時に必要な情報群を追加
 規定のフォルダへ自動的に出力
 Perforce の情報更新
 MiT：設定タブ  MiT：出力タブ

開発環境
作業環境
 FBXの出力は、体幹部分とフェイシャル
 シーンを開く/保存は専用ツール化
※２重リファレンスのバグ対応・ヒューマンエラー対策
Body & Facial

開発環境
Body & Facial
Asset Manager
 Proxy切り替えによる不具合対応
 シーンを開く・保存時にクリーニング
 Perforce の操作が可能

アセットの仕様
S k e l e t o n

カテゴリジョイント補助骨備考
キャラクタ 300~600 30~80 フェイシャル 50~70, セカンダリ 130~300
町人 50~70 フェイシャル 6
エネミー・小 60~100 20~30
エネミー・中/大 150~200 30~50
※ 前作比 : ハイモデルの 1 . 5 ~ 2 倍
Skeleton

A n i m a t i o n B l u e p r i n t

Animation Blueprint
ベースのBlueprintから
• ノードをコピーして使用
Layered Blend Per Bone
• フェイシャルの部位ごとに設定
※口もと/目もと/両方
加算・エイムオフセットは適時

Animation Blueprint
Two Bone IK
• コリジョン設定を可能に
Look At
• １つのノードで複数の骨を制御
• 骨ごとに影響力を調整可能

A n i m S e q u e n c e

Anim Sequence
 チェーン状に骨が入ったもの
• 補間で対応が必要 • 作成時に軸方向に気を付ける

Anim Sequence
物理設定が必要ないものは
並列に骨を配置。
綺麗に動いて、作業も楽。
※操作感が変わらないように
リグセクションで吸収

Anim Sequence
 圧縮設定
 バストアップでガタつかない
 フェイシャルに影響が出ない
※Compressed Ratio 0.3~0.46

Anim Sequence
 ガタツキの原因

Anim Sequence
 ガタツキの原因
!?

Anim Sequence
 圧縮対策
• ルートの骨位置を調整

Anim Sequence
 圧縮対策
 ルート位置を調整
 フェイシャルの場合はルート回転も除外
 それでもダメな場合は、圧縮設定の変更
※ bitwise Compress Only

Anim Sequence
 Notify
 攻撃（ヒット）
 開始ポーズ情報
 エフェクト
 IK
 サウンド
 フェイシャル
 物理シミュレーション

Skeleton
 AnimSequenceを複数キャラクタで流用する施策
 町人は、ベースキャラクタにすべての骨を内包する
 操作キャラクタ・仲間の衣装変えはスケルトン互換機能を作成

Skeleton
 スケルトン互換
 互換Skeletonに設定したSkeletonと
同じ挙動をする
 互換したくない骨を除外することが可能
 Notifyを再設定しないための機能拡張

補助骨

補助骨
 補助骨
デフォームの補助物理シミュレーションの補助

補助骨
 KineDriver
• DCCツールで設定する補助骨
• ランタイムで動作するため、IK・ブレンド・物理アセット
（ラグドール）後のデフォーム補正が可能
• アーティストが使いやす回転角への分解とシンプルな補間

補助骨
 KineDriver のメリット
• Mayaで作業ができる
• ペルソナで挙動確認が出来る
• 社内でのノウハウがあった

物理シミュレーション

 クロスシミュレーションは使用しなかった
⇒めり込まないようにするのが難しい
 骨物理のみを使用
• Bonamik

 Bonamik
• DCCツールで設定する骨物理
• ランタイム、DCCツールの両環境で統一された挙動
• FINAL FANTASY XV用に開発されたツールを
UE4へインテグレート

 Bonamik
 FINAL FANTASY XV –CHARACTER & ENVIRONMENT WORKFLOW
https://cedil.cesa.or.jp/cedil_sessions/view/1583
 FINAL FANTASY XV Character Setup workflow
https://spark.adobe.com/page/yolBlKiodzXEh/

 Bonamik のメリット
• Mayaで作業が出来る
• 骨物理でクロス表現が出来る
• 数値の変更が Notifyで可能

 骨物理でクロス表現が出来る
• 左右のリンクにコリジョン設定が可能
• リンクには、伸縮パラメータがある

 AnimSequenceごとの調整
Notifyを使って、アニメーションごとに
範囲を指定して Bonamikの調整が可能
・パラメーターの変更
・パーツごとに Bonamik の ON,OFF
・BonamikコリジョンのON,OFF
・風（バサバサ）

Bonamik & KineDriver
キ
ー
ア
ニ
メ
ー
シ
ョ
ン
エ
ン
ジ
ン
側
の
補
正
※補
助
骨
物
理
ア
セ
ッ
ト
Asset User data
・Bonamik
・KineDriver
最
終
ア
ニ
メ
ー
シ
ョ
ン
 挙動補正とシミュレーション

Bonamik & KineDriver
 BonamikとKineDriverの処理
 アセットを設定した順番に処理をする
 Asset Elements を複数設定が可能
Element Name を指定することで、
状況にあったプリセットに切り替えが可能
① KineDriver
② Bonamik
③ … ①
②
③

まとめ

U E 4 におけるアニメーション制作事例
まとめ
 モーション班での作業もセクションを分けたことで
作業効率が上がり、他部署からの評判もよかった
 UE4アセットの資料不足
• 社内ノウハウがなかった
• Animation Blueprint の情報が少なかった
⇒Paragon のアセット公開がすごくありがたい

ご清聴ありがとうございました！
UNREALはエピック・ゲームズ・インコーポレーテッド商標または登録商標です。
MAYAはオートデスクインコーポレイテッドの商標または登録商標です。
PerforceおよびInter-File BranchingはPerforce Softwareの商標です。
その他掲載されている会社名、商品名は、各社の商標または登録商標です。

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