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リスクコミュニケーションの限界と可能
性
福島原発事故を例に
伊藤浩志
独立研究者(学術博士)
専門領域: 脳神経科学/ストレス科学/リスク論/科学技術社会論
hitogen223@gmail.com
東日本大災害・原子力災害
第1回 学術研究集会
2023年3月17日
問題提起
 以下の課題は、リスク(科学)コミュニケーションで解決可能
• トリチウム含む処理水の海洋放出
→ 風評被害の払拭
• 帰還困難区域の避難指示解除
→ 帰還住民の放射線不安の解消
• 自然放射線/医療被ばくとの比較
→ 質の異なるリスクの比較は、なぜ、被災者を憤らせるのか
・ 安心:主観的なリスク認知の問題
→客観的な科学的事実とは異なる
→あやふやな心の問題 / 市民の感じ方の問題
・ 安全:客観的なリスクアセスメントの問題
→科学は、リスクを物質に還元し、定量化できる
→専門家は、リスクを正しく理解可能
「リスクアセスメント」と「リスク(科学)コミュニケー
ション」の関係
安心・安全二元論
・ 科学を、正しく理解できさえすれば、
→「過剰」な不安/風評被害は、払拭できる
・ 科学を分かりやすく伝えるコミュニケーション
が重要
このような解釈の根拠にされたのは
リスク認知研究の調査
リスク認知研究を主導したスロビックの学説
安心・安全(主観・客観)二元論の理論的支柱
主観(リスク認知)に影響を与える2つの因子 (Slovic, 1987)
「恐ろしさ」因
子
・制御可能か
・世界的大惨事となるか
・致死的か
・被害が平等にふりかかるか
・子孫への影響があるか
・被害の削減は可能か
・被害が増大しつつあるか
・自発的に引き受けたリスクか
「未知性」因子
・被害の発生プロセスを観察できるか
・リスクにさらされていることを理解できるか
・影響は即時的か、それとも後になってから現れ
るか
・新しいリスクか、それとも馴染みのあるものか
・科学的によく分かっているリスクか
福島原発事故は
2つの因子すべてが該当
科学的なリスク評価(客観)
に対して
一般市民の不安(主観)は「過
剰」
になりがち
科学コミュニケーション
<仮説>
「正しい」科学知識(客観)で
「誤った」過剰さ(主観)を抑制できる
ところが
提唱者のスロビック自ら
学説を修正している
 2000年以前: 理性中心主義
• 客観的なリスク(統計学的な規範解)と、一般人の主観的なリスク
認知(不安の感じ方)のズレを明らかにする
※ いまでも、多くのリスクコミュニケーションは、この学説を前提にしている
 2000年以降: 意思決定における情動や直感の役割を重視
• スロビック自ら学説を修正
→ 2つの思考システムを尊重する「二重過程理論」を提唱
(Slovic, 2007; Slovic et al., 2004)
① 経験的システム: 素人的(日常生活ではこれで十分)
大雑把だが、素早い
感情、直感や経験を頼りにし、無意識的
② 分析的システム: 専門家的
精確だが、時間がかかる
理性、論理を重視し、意識的
リスク認知研究の流れ
2000年以降
一般市民の「過剰」な不安の背後にある合理性を尊重するように
なった
何があったのか
リスク認知研究の流れを変えたのは
1990年代に急速に進歩した脳科学
脳科学者ダマシオの発見が
多くの研究分野に影響与えた
a
① 知的能力は正常/感情が平坦(情動反応の障害)
→ 後悔/反省しない(不快感を感じないから)
→ 社会行動を自分で制御できない
・ リスク認知の異常(自分に不利な選択をする)
・ ルール無視/計画性なし/無謀な借金/罪悪感なし
② 実験室(理想的条件)では正常だが実生活(不確実性高い)ではダメ
→ 情動反応(快/不快)がないので、多数の断片的な情報の中から、
重要な情報を素早く優先的に選び出すことができない
A
あ
<情動関連部位(前頭前皮質腹内側部)に障害のある人の特
徴>
(Bechara A et al., 2000)
(Damasio AR, 2005)
ダマシオの発見とは
ダマシオの研究成果:
・ 感情がないと理性は働かなくなる → 意思決定の主役は「不安」(情動
反応)
・ 理性による判断は後付けに過ぎない
理性中心主義的な安心安全二元論(現在のリスクコミュニケーションの大前
提)は
21世紀の脳科学によって完全に否定された
 理性中心主義(安心安全二元論)からの転換
• 2000年以降、相次いで提唱された二重過程理論
→ 社会心理学(スロビック)/ 行動経済学(カーネマン)/ 道徳哲学(グリー
ン)
 リスク論も発想の転換が必要ではないか
• 現実世界は複雑:
→ 入り乱れる社会的役割/利害関係(家族/親戚/友人/知人/職業/地域/国)
→ 情報が不十分で、よく分からない中で意思決定しなければならな
い
→ それなりに良い決定を導く経験的システム(情動反応)が有効
※ これまで、ひとくくりにバイアス(「過剰」な不安)扱いされていた
• 以下の両者の関係を問い直す必要あり:
安全 / 安心
科学 / 不安
リスクアセスメント(理性) / リスクコミュニケーション(感情)
ダマシオの発見で学問分野に何が起こったか
脳科学が明らかにした
「安心安全」二元論の否定=「心身」二元論の否定
脳科学の進歩で
病気のメカニズム解明も急速に進んだ
病気のメカニズム解明に
パラダイムシフトが起こった
心と身体は別々ではな
い
心と身体(安心と安全)は一体
 心の痛み/精神疾患 ⇄ 身体の痛み/生活習慣病
• がん→うつ病のリスク↑ / うつ病→がんのリスク↑
(Spiegel D & Giese-
Davis J, 2003)
• 心臓病→うつ病のリスク↑ / うつ病→心臓病↑
(Baune BT et al., 2012)
 心の痛みとは、社会的排除の問題(その人の内面の問題ではな
い!)
• 社会的排除:
① 社会経済格差、 ② 孤立、 ③ 胎児/幼少期の厳しい環境
• 社会的排除→心理社会的ストレス→慢性炎症反応→慢性炎症疾
患
※ 生活習慣病/精神疾患ともに慢性炎症疾患
現代社会の複雑さが生む「病い」
 ストレッサー(ストレス反応の原因となる刺激)の種類が多いほど、
→炎症反応が増悪、さまざまな病気になりやすい
 シンデミック: 病原体/栄養不良/暴力/社会経済格差などの相互作用
→うつ病/糖尿病/心臓病などを併発、病状増悪 (Singer M et al., 2017)
 アロスタティック・オーバーロード: 子ども時代の過酷な体験の種
類(虐待/
貧困/親の死…)が多い人ほど、
→炎症関連遺伝子の発現数↑ (Slavich GM & Cole SW, 2013)
→がん/心臓病/糖尿病のリスク↑ (Hughes K et al., 2017; Lin L et al., 2021)
カギとなるのは、リスクの社会的要因の上乗せによる
慢性炎症反応の増悪=炎症性サイトカインの過剰発現
病気に対する考え方を、180度変える必要あり
 コロナ禍で、世界のトップジャーナルが公衆衛生対策の抜本的改革を提
言
• COVID-19はパンデミックではない、シンデミックだ
→COVID-19の重篤化因子は生活習慣病
→生活習慣病の原因である貧困/格差を解消しない限り、流行は止められな
い
(ロックダウン/緊急事態宣言は必要なかった)
(Lancet. Vol 396 October 17, 2020)
• Nature / New England Journal of Medicine / JAMA が同様の見解示す
※ 拙著でも提案: 『なぜ社会は分断するのか』(2021)
 COVID-19の流行で分かったこと
• 生活習慣病/強い精神的苦痛のある被災者:放射線の影響受けやすい
※ SARS-CoV-2と低線量被曝:両者とも炎症反応(急性か慢性かの違いしか
ない)
→リスクの社会的要因が、健康に大きく関わっている
※ 6年前に拙著で指摘: 『復興ストレス』(2017)
鍵を握るのは炎症性サイトカイン(IL-6, TNF-
α)
放射線を含めて、ストレッサーの種類は違っても、ストレス反応は共
通
交感神経系
交感神経線維
ノルアドレナリン
白血球
アドレナリン
サイトカイン
(IL6, TNFα)
副腎髄質
ス
ト
レ
ス
視床下部
下垂体
サイトカイン
(IL6, TNFα)
CRH
ACTH
副腎皮質
コルチゾール
白血球
ス
ト
レ
ス
HPA軸
以上を踏まえて
福島原発事故を例に
リスク(科学)コミュニケーションの
新たな可能性について検討する
 納得づくの医療被曝/自然放射線との比較は、有効か
• たとえ、放射線の物理的影響は同じでも…
• 被災者は、一方的に被曝させられた
→受け身の状態に置かれ続けると、生活習慣病/精神疾患のリスク↑
原因:心理社会的ストレスによる炎症性サイトカインの過剰発現(Marmot M et al.,
1997)
→放射線も、電離作用で水分子をイオン化、ラジカル発生、炎症性サイト
カイン↑
(ICRP Publication 118, 2012)
→10年間、受け身の状態に置かれ続けることによるサイトカインの過剰発
現に、
被曝によるサイトカインの過剰発現が上乗せ
→シンデミック:さまざまな疾患リスクが上昇
一方的に被曝させられた
被災者の不安は「過剰」なのか
不安が「過剰」に見えるのは、放射線の物理的影響しか見ていな
いから
「社会的排除」による健康リスクを見逃している
 被災者の置かれた状況: 社会から排除された(サイトカイン過剰発
現)の状態
• 爆発時の恐怖/故郷喪失/避難先での過酷な体験/孤立/経済的困窮
→被災者の4割弱がPTSDの可能性、半数以上が孤立感(辻内拓也ら,
2023)
※ PTSD患者: 炎症性サイトカイン(IL-6)の血中濃度が高いことで知られている
• 一連の政策: 強制避難区域の避難指示解除/ALPS処理水など
→常に頭越しに物事が決まっていく、と被災者は感じている(受け身の
状態)
• 事故責任のあいまいさ(誠意のなさ)=社会から排除された状態
→自然災害より人災で健康被害( PTSDなど )が甚大になる原因
(Hull AM et al., 2002; Neria Y et al., 2008; Arnberg FK et al., 2011)
一方的に被曝させられた
被災者の不安は「過剰」ではない
福島の自主避難区域でも、 生活習慣病が増加
(Murakami M & Nomura S, 2023)
母親の不安は「過剰」ではなかった
 科学知識あっても、女性の方が男性より不安を感じやすい
• 化学物質の毒性を研究している専門家は、十分な科学知識あるのに…
→女性研究者:男性研究者より毒物の健康影響に不安感じやすい
(Slovic P et al., 1997)
 女性は男性より、共感に関わる脳部位(前部帯状回)の機能が発達し
ている
• 妊娠すると、前部帯状回の機能は、より発達する(Hoekzema E et al., 2017)
→子どもの痛みを自分の痛みとして感じる共感能力が強化される
 福島県で低出生体重児が有意に増加
• 原発事故直後に妊娠した女性から生まれた赤ちゃんに…
→低出生体重児が増加/赤ちゃん全体の平均体重も減少 (Hayashi M et al.,
2016)
• 大地震/テロ事件/戦争後に低出生体重児が増加した場合は…
→標準体重の赤ちゃんも、大人になってから生活習慣病に
(Roseboom TJ et al.,
2003)
→原因は、大災害による心理社会的ストレスか
→日本全国で多い低出生体重児(低栄養が原因)と同列に扱えない
 胎児/乳幼児期に受けたストレス、孫にまで影響残ることも
• 第二次世界大戦中のオランダ「冬の飢餓事件」などで実証済み
(Stein AD & Luumey LH,
2000)
少なくとも約3万人
(当時、胎児乳児だった人)
地震/津波/原発事故の影響で
生活習慣病/精神疾患のリスク↑
その後も続く大災害
台風、豪雨、県沖地震、新型コロ
ナ
⇨ アロスタティック・オーバー
ロード
母親の不安は「過剰」ではなかった
 科学知識あっても、女性の方が男性より不安を感じやすい
• 化学物質の毒性を研究している専門家は、十分な科学知識あるのに…
→女性研究者:男性研究者より毒物の健康影響に不安感じやすい
(Slovic P et al., 1997)
 女性は男性より、共感に関わる脳部位(前部帯状回)の機能が発達し
ている
• 妊娠すると、前部帯状回の機能は、より発達する(Hoekzema E et al., 2017)
→子どもの痛みを自分の痛みとして感じる共感能力が強化される
 福島県で低出生体重児が有意に増加
• 原発事故直後に妊娠した女性から生まれた赤ちゃんに…
→低出生体重児が増加/赤ちゃん全体の平均体重も減少 (Hayashi M et al.,
2016)
• 大地震/テロ事件/戦争後に低出生体重児が増加した場合は…
→標準体重の赤ちゃんも、大人になってから生活習慣病に
(Roseboom TJ et al.,
2003)
→原因は、大災害による心理社会的ストレスか
→日本全国で多い低出生体重児(低栄養が原因)と同列に扱えない
 胎児/乳幼児期に受けたストレス、孫にまで影響残ることも
• 第二次世界大戦中のオランダ「冬の飢餓事件」などで実証済み
(Stein AD & Luumey LH,
2000)
同じ被曝量でも…
被曝によるサイトカイン過剰発現に
心理社会的ストレスによる
サイトカインの過剰発現が上乗せされて
標準的な人の何倍もダメージを受ける可能性が高
い
被災者の不安は過剰ではない
シンデミックの可能性
再考: リスク認知に関わる2つの因子(P Slovic,
1987)
 「恐ろしさ」因子:
• 処理水海洋放出決定の「非自発性」/風評被害による「被害の増大」/中央
(電力消費地)と地方(電力供給地)の社会経済格差=「被害が不平等」
→実際に、被災者の生活習慣病/うつ病のリスクが高まる
• 事故直後の赤ちゃんの体重減少: 生活習慣病/精神疾患のリスク↑
→標準体重の赤ちゃん含め、「子孫への影響」あり
 「未知性」因子:生物は不確実性高いものには過剰に反応する(合理性あり)
• 火災報知器原理: 最善の防御制御システムにおける正常な誤作動(Nesse RM,
2005)
→チャンス1回しかないと客観的確率から外れる賭け方をする
→チャンス100回と分かると、客観的確率通りの賭け方になる
(Keren G & Wagenaar WA, 1987)
 「正しい」科学は、不安を解消させるのか
• 脳の扁桃体が活性化→不安を感じやすい/バイアスかかりやすい
• 扁桃体が活性化しやすい人: 社会経済弱者
→彼らはストレスによるサイトカイン過剰発現で、健康状態悪い
→実際に、放射線の影響受けやすい(強い不安に合理性あり)
参) 米国黒人:新型コロナワクチン拒否の背景に社会への不信感 (Balasuriya L
et al., 2021)
→知識不足による過剰な不安に見えたのは、社会的要因を見逃していたか
ら
これまでは
過剰な不安(心の問題)
として扱われてきた
人種差別が原因で
心臓病になりやすい
安全(客観→科学の問題)と、安心(主観→心の問
題)を
別々に扱うのではなく
⇩
客観(科学)からズレた主観(不安)の背後にある
• 生物学的合理性
• 健康リスクの心理社会的決定要因
を
科学する方が生産的
参考文献:
Fischhoff & Kadvany, 2011; ISO/IEC GUIDE 51, 2014
リ
ス
ク
コ
ミ
ュ
ニ
ケ
−
シ
ョ
ン
リスクアセスメントの3
段階
① ハザードの同定
② リスクの見積も
り
③ リスクの評価
<国際的に提唱されている両者の関係> 現在の関係
・ 福島原発事故では、
ここが強調されている
・ しばしば、専門家から
一般市民への一方通行
・ 目的:
住民の不安 / 風評被害払拭
まとめ
求められるリスク(科学)コミュニケーション
参考文献:
Fischhoff & Kadvany, 2011; ISO/IEC GUIDE 51, 2014
リ
ス
ク
コ
ミ
ュ
ニ
ケ
−
シ
ョ
ン
リスクアセスメントの3
段階
① ハザードの同定
② リスクの見積も
り
③ リスクの評価
<国際的に提唱されている両者の関係>
・ すべての段階に住民参加が必要
リスクの社会的決定要因
の有無
→住民からの聞き取り調
査が必須
まとめ
求められるリスク(科学)コミュニケーション
リスクの社会的決定要因の無視
→社会的排除による屈辱感
→放射線被ばくリスクの増幅
→困難なコミュニケーション
負
の
ス
パ
イ
ラ
ル
・ 欠けていた視点(住民参加の意義)
見逃されていたハザードの発
見
→リスクに対する正当な評価
→リスクの削減
→信頼関係の構築
→円滑なコミュニケーション
早口で分かりにくかったかもしれません
詳細は、以下の拙著にまとめてあります
『なぜ社会は分断するのか
─情動の脳科学から見たコミュニケーション不全』
(2021年3月1
興味のある方は、以下まで連絡ください
hitogen223@gmail.com
ご清聴ありがとうございました
身体の病は社会の病、社会の病は身体の病
放射線の
物理的要因
放射線の
社会的要因
・ 非自発性
・ ふるさと喪失
・ 人間関係の軋轢
・ 情報不信
・ 経済負担
・ 不公平な補償
・ 社会経済的格差
精神
身体
サイトカイン
の
血中濃度上昇
・がん
・心筋梗塞
・脳卒中
:
・不安
・うつ病
・PTSD
:
・ 酸化ストレス
・ DNAの二本鎖切断
・ 免疫細胞の染色体異常
・ 細胞の老化
身体の病は社会の病、社会の病は身体の病
放射線の
物理的要因
放射線の
社会的要因
・ 非自発性
・ ふるさと喪失
・ 人間関係の軋轢
・ 情報不信
・ 経済負担
・ 不公平な補償
・ 社会経済的格差
精神
身体
サイトカイン
の
血中濃度上昇
・がん
・心筋梗塞
・脳卒中
:
・不安
・うつ病
・PTSD
:
・ 酸化ストレス
・ DNAの二本鎖切断
・ 免疫細胞の染色体異常
・ 細胞の老化
現在の放射線リスク
ここしか見ていない
身体の病は社会の病、社会の病は身体の病
放射線の
物理的要因
放射線の
社会的要因
・ 非自発性
・ ふるさと喪失
・ 人間関係の軋轢
・ 情報不信
・ 経済負担
・ 不公平な補償
・ 社会経済的格差
精神
身体
サイトカイン
の
血中濃度上昇
・がん
・心筋梗塞
・脳卒中
:
・不安
・うつ病
・PTSD
:
・ 酸化ストレス
・ DNAの二本鎖切断
・ 免疫細胞の染色体異常
・ 細胞の老化
現在は
心の問題/避難による不
調などとして扱われてい
る
安心安全二元論の前提となっている
リスク認知研究
 リスク認知: ハザードに対する一般人の主観的な認識
 リスク・アセスメント: 専門家による客観的なリスク評価
※ リスク: 「危害の発生確率」と「危害の度合い」の関数
客観的リスク(科学)と主観的リスク(人の感じ方)の間には、ズ
レがある
主観的リスクは、客観的リスクより大きく見積もられる
・ 未知なもの、子孫への影響が及ぶもの、負担が不公平なもの
・ 受動的なもの(自分で選んだ場合の1000倍大きく感じる)
(原子力安全委員会 安全目標専門部会, 2002)
<典型的な見解
>
主に、リスク認知研究を主導したスロビックの学説に基づく
いまの安心・安全(主観・客観)二元論の理論的支柱
西欧近代思想の大前提:
理性中心主義に基づく主観・客観二元論
なぜ、科学的なリスク評価は、原因を物質に求めようとするのか
• 現在の自然科学を生んだ西欧近代思想では、
事物の存在を、
→<意識の主体(私)> と、意識外部にある <それ自体で存
在するもの>
→が、<主観> と <客観> の関係とみなされる
• だから、自然科学は病気の原因を、
→私の意識(主観)の外部にある、それ自体で存在する「物質」(客観)に求めよ
うとする
リスク評価の対象となるのは…
主観の外部にある、それ自体で存在する物質として客観視されたリスク
→安心・安全二元論:安心は心の問題(主観)、安全は科学の問題(客観)
客観的リスク(科学)と主観的リスク(人の感じ方)の間には、ズレがあ
る
主観的リスクは、客観的リスクより大きく見積もられる
・例) 未知なもの、子孫への影響が及ぶもの、負担が不公平なもの…
(原子力安全委員会 安全目標専門部会, 2002)
<典型的な見解
>
いま、何が求められているのか
 福島でよく耳にする言葉: 「どうせ何を言ってもダメなんだ」
• 学習性無力:動物実験でも倫理的に問題があるとして、やられなくなった
(動物実験でも禁止されている強烈なストレス)
• 福島では、人間に対して行われている(扱いは、実験動物のネズミ以下なの
か)
 関連死:事故発生直後から社会問題に(被災者/関係者なら誰でも知って
いる)
• 一向に減らない/放射線被曝より関連死(生活習慣病)を強調する人も
• 原因の取り違え:真の原因は、社会的排除によるサイトカインの過剰発現
→避難指示解除による帰還: 放射線の炎症反応は炎症状態を増悪させる
(新型コロナで実証された)
 帰りたい、けど、帰るに帰れない
• 87%の避難者が住民票は元の住所、うち、戻る意向を示した人は20%
関西学院大学調査 (2020年)
→いま結論を出すのは酷/外部の人があれこれ言うのは余計なお世話
支援者にできること…とにかく、被災者の話に耳を傾けること
安心・安全(主観・客観)二元論を前提にしている、いまのリスコミには限界が
ある
脳科学から見た「不安」(扁桃体の機能)
生命の警報装置:
・ 危険が身に迫ると扁桃体が活性化
→ 不安を感じる
→ 集中力高まり、対処行動(戦う/逃げる)
→ 記憶力向上(学習し、同じ過ちを犯さないよう将来に備える)
・ 他のことに集中していても、扁桃体は無意識に恐怖刺激に反応する
・ 高度な情報処理を行う皮質を取り除いても、扁桃体は活性化する(動
物実験)
・ 大雑把でときに間違うが、素早く反応する
長い進化の歴史の中で保存されてきた機能:爬虫類/鳥類/哺乳類…
・ 安全/危険を見分ける扁桃体は、生存に必須
・ 扁桃体が機能しなくなると、危険を察知できず適切な行動が取れな
い
a
(Feinstein JS et al., 2011年 他)
Evans GW et al., 2016 を改変
脳科学から見た「不安」(扁桃体の機能)
生命の警報装置:
・ 危険が身に迫ると扁桃体が活性化
→ 不安を感じる
→ 集中力高まり、対処行動(戦う/逃げる)
→ 記憶力向上(学習し、同じ過ちを犯さないよう将来に備える)
・ 他のことに集中していても、扁桃体は無意識に恐怖刺激に反応する
・ 高度な情報処理を行う皮質を取り除いても、扁桃体は活性化する(動
物実験)
・ 大雑把でときに間違うが、素早く反応する
長い進化の歴史の中で保存されてきた機能:爬虫類/鳥類/哺乳類…
・ 安全/危険を見分ける扁桃体は、生存に必須
・ 扁桃体が機能しなくなると、危険を察知できず適切な行動が取れな
い
a
(Feinstein JS et al., 2011年 他)
Evans GW et al., 2016 を改変
脳科学から見た「不安」(扁桃体の機能)
生命の警報装置:
・ 危険が身に迫ると扁桃体が活性化
→ 不安を感じる
→ 集中力高まり、対処行動(戦う/逃げる)
→ 記憶力向上(学習し、同じ過ちを犯さないよう将来に備える)
・ 他のことに集中していても、扁桃体は無意識に恐怖刺激に反応する
・ 高度な情報処理を行う皮質を取り除いても、扁桃体は活性化する(動
物実験)
・ 大雑把でときに間違うが、素早く反応する
長い進化の歴史の中で保存されてきた機能:爬虫類/鳥類/哺乳類…
・ 安全/危険を見分ける扁桃体は、生存に必須
・ 扁桃体が機能しなくなると、危険を察知できず適切な行動が取れな
い
a
(Feinstein JS et al., 2011年 他)
Evans GW et al., 2016 を改変
脳科学から見た「不安」(扁桃体の機能)
生命の警報装置:
・ 危険が身に迫ると扁桃体が活性化
→ 不安を感じる
→ 集中力高まり、対処行動(戦う/逃げる)
→ 記憶力向上(学習し、同じ過ちを犯さないよう将来に備える)
・ 他のことに集中していても、扁桃体は無意識に恐怖刺激に反応する
・ 高度な情報処理を行う皮質を取り除いても、扁桃体は活性化する(動
物実験)
・ 大雑把でときに間違うが、素早く反応する
長い進化の歴史の中で保存されてきた機能:爬虫類/鳥類/哺乳類…
・ 安全/危険を見分ける扁桃体は、生存に必須
・ 扁桃体が機能しなくなると、危険を察知できず適切な行動が取れな
い
a
(Feinstein JS et al., 2011年 他)
Evans GW et al., 2016 を改変
二重過程理論の
経験的システムと同じ
脳科学から見た「不安」(扁桃体の機能)
生命の警報装置:
・ 危険が身に迫ると扁桃体が活性化
→ 不安を感じる
→ 集中力高まり、対処行動(戦う/逃げる)
→ 記憶力向上(学習し、同じ過ちを犯さないよう将来に備える)
・ 他のことに集中していても、扁桃体は無意識に恐怖刺激に反応する
・ 高度な情報処理を行う皮質を取り除いても、扁桃体は活性化する(動
物実験)
・ 大雑把でときに間違うが、素早く反応する
長い進化の歴史の中で保存されてきた機能:爬虫類/鳥類/哺乳類…
・ 安全/危険を見分ける扁桃体は、生存に必須
・ 扁桃体が機能しなくなると、危険を察知できず適切な行動が取れな
い
a
(Feinstein JS et al., 2011年 他)
Evans GW et al., 2016 を改変
過剰な不安とは
火災報知器原理:最善の防御システムとしての正常な誤作動 (Nesse
RM, 2005)
バイアス(情動反応)は物理的に避けられない(科学
者も)
 バイアス(情動反応)の主役、扁桃体には、すべての感覚情報が直に集
まる
 情報は、大脳新皮質(理性)より早く、扁桃体(情動)に届く
• 視覚情報が扁桃体に届くのは150ミリ秒以内
• 視覚野に情報が届くのは200~300ミリ秒
後頭葉
視覚野
扁桃体
目
Liddell BJ et al., (2005) を改変
<盲視>
• 視覚野に障害がある人でも、恐
怖顔の人が目の前にいると察す
ることができる
• 視覚野に至るルートとは別の、
進化的に古いヘビにもあるルー
トを通って、荒っぽいが素早い
情報が扁桃体に伝わる
 扁桃体は、無意識のうちに反応する
 バイアス(情動反応)の主役、扁桃体には、すべての感覚情報が直に集
まる
 情報は、大脳新皮質(理性)より早く、扁桃体(情動)に届く
• 視覚情報が扁桃体に届くのは150ミリ秒以内
• 視覚野に情報が届くのは200~300ミリ秒
後頭葉
視覚野
扁桃体
目
Liddell BJ et al., (2005) を改変
<盲視>
• 視覚野に障害がある人でも、恐
怖顔の人が目の前にいると察す
ることができる
• 視覚野に至るルートとは別の、
進化的に古いヘビにもあるルー
トを通って、荒っぽいが素早い
情報が扁桃体に伝わる
情動反応は無意識、バイアスの自覚は困難
科学者/専門家も、肝に銘じて謙虚な態度で市民の声に耳を傾けよ
う
地球人は
バイアスから
逃れられない
 扁桃体は、無意識のうちに反応する
バイアス(情動反応)は物理的に避けられない(科学
者も)

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  2. 持病:冠動脈疾患、心不全、不整脈、慢性閉塞性肺疾患、高血圧、糖尿病、肥満、腎機能障害、脳血管障害
  3. 持病:冠動脈疾患、心不全、不整脈、慢性閉塞性肺疾患、高血圧、糖尿病、肥満、腎機能障害、脳血管障害
  4. 知能検査、記憶力、言語理解力、計算能力、論理的思考力、注意力、人格検査、考えられる限りの検査で正常 日常生活では不確実な情報を頼りに、限られた時間の中で次から次へと物事を処理していかなければならない。無数の情報の中から自分にとって重要な情報を直感的に選び出せるように、無意識のうちに情報に重み付けをして必要な情報に注意を促すのが情動反応です。情動反応がないために、日常生活のような不確実性が高い状況下では、常識的な判断ができなくなってしまう。 VMPFCの機能:意思決定に必要な認知と情動の統合に関わる。VMPFCの機能喪失:社会行動の制御に基本的な役割を果たしている後悔のような情動反応が起きなくなる(Camille, 2004) ②実験室では正常、実生活ではダメ:ギャンブル課題で、報酬/罰の皮膚伝導反応がない⇒何を避けるか/好むかを学習する神経システムの機能不全(『デカルトの誤り』p336) 刺激の情動価によって扁桃体が危険性を判断する(カンデル神経科学) 理性的判断:十分なデータと時間があれば、判断の強力な武器になるが、そういうときに不安を感じたりはしない。 不安:切羽詰まったときに発生する。 理想的な条件下での理性的判断と比較して、情動の不確かさを批判しても意味はない。後出しジャンケンをしているようなもの。
  5. 図5-3 キャプションなし (本文p18)
  6. 厚労省人口動態統計(福島県出生数: 2011年, 15072人/2012年, 13770人)
  7. 厚労省人口動態統計(福島県出生数: 2011年, 15072人/2012年, 13770人)
  8. 身体的脅威による健康影響と社会的脅威による健康影響は、事実上、区別できない。 身体的脅威のみに焦点を当てることは、被害を過小評価することになる。
  9. 身体的脅威による健康影響と社会的脅威による健康影響は、事実上、区別できない。 身体的脅威のみに焦点を当てることは、被害を過小評価することになる。
  10. 身体的脅威による健康影響と社会的脅威による健康影響は、事実上、区別できない。 身体的脅威のみに焦点を当てることは、被害を過小評価することになる。
  11. 参考:Feinstein JS (2011), Anderson AK (2003), Ohman A (2007) 恐竜が登場したのは2億年前 すべての感覚系からの情報は扁桃体に入力する(ルドー?) 花やキノコの中からヘビやクモの写真を発見する方が、逆より素早い/多数の中の一人の怒り顔を、一人の親しみ顔や悲しみ顔や中立顔より素早く正確に発見する
  12. 参考:Feinstein JS (2011), Anderson AK (2003), Ohman A (2007) 恐竜が登場したのは2億年前 すべての感覚系からの情報は扁桃体に入力する(ルドー?) 花やキノコの中からヘビやクモの写真を発見する方が、逆より素早い/多数の中の一人の怒り顔を、一人の親しみ顔や悲しみ顔や中立顔より素早く正確に発見する
  13. 参考:Feinstein JS (2011), Anderson AK (2003), Ohman A (2007) 恐竜が登場したのは2億年前 すべての感覚系からの情報は扁桃体に入力する(ルドー?) 花やキノコの中からヘビやクモの写真を発見する方が、逆より素早い/多数の中の一人の怒り顔を、一人の親しみ顔や悲しみ顔や中立顔より素早く正確に発見する
  14. 参考:Feinstein JS (2011), Anderson AK (2003), Ohman A (2007) 恐竜が登場したのは2億年前 すべての感覚系からの情報は扁桃体に入力する(ルドー?) 花やキノコの中からヘビやクモの写真を発見する方が、逆より素早い/多数の中の一人の怒り顔を、一人の親しみ顔や悲しみ顔や中立顔より素早く正確に発見する
  15. 参考:Feinstein JS (2011), Anderson AK (2003), Ohman A (2007) 恐竜が登場したのは2億年前 すべての感覚系からの情報は扁桃体に入力する(ルドー?) 花やキノコの中からヘビやクモの写真を発見する方が、逆より素早い/多数の中の一人の怒り顔を、一人の親しみ顔や悲しみ顔や中立顔より素早く正確に発見する
  16. 盲視:視覚野に障害のある患者は、視力がないのに恐怖顔の人が目の前にいると、感じることができる。扁桃体が活性化していることが確認されている。
  17. 盲視:視覚野に障害のある患者は、視力がないのに恐怖顔の人が目の前にいると、感じることができる。扁桃体が活性化していることが確認されている。