Más contenido relacionado Similar a [CE94] 高等学校での「プログラミング」教育の導入– PEN を用いて (発表資料) (20) [CE94] 高等学校での「プログラミング」教育の導入– PEN を用いて (発表資料)2. 情報教育の目標
現在の情報教育は…
情報教育≒計算機操作習得
お絵かき, 文書処理, 表計算 …etc…
目指すべき情報教育
「手続き的な自動処理の理解」
情報処理学会日本の情報教育・情報処理教育に
関する提言 2005 (情報処理学会)
2
3. プログラミングを学ぶと
知識状態や考え方を明確にする力がつく
自立的な思考力を養うことができる
自ら問題を発見し、対処する力を養える
計算機はプログラムの指示通りに動作している
ことを学べる
3
4. 既存言語でプログラミング教育を…
プログラム言語のとっつきにくさ
英語のような表現
言語仕様の複雑さ
文法エラーの発生
ちょっとした入力ミスで発生する
実行時エラーの対処の難しさ
プログラミング初学者ではデバッグが困難
4
6. PENを使っての授業
多くの大学/高校で使用
大阪大学
京都ノートルダム女子大学
千里金蘭大学
大阪市立大学
大阪学院大学/高校
名古屋高校
などなど…
6
7. 大阪府立泉北高等学校
国際文化科 総合科学科
国際理解の学習中心 理数系の学習中心
各学年4クラス 各学年4クラス
各クラスは40人前後 各クラス40人前後
情報A 総合科学I(39期以降)
1年1単位 1年2単位
2年1単位
情報A
1年1単位
2年1単位
7
8. 総合科学 (39期生以降)
スーパーサイエンスハイスクール
総合科学I(1年次2単位)
情報機器操作の習得
プレゼンテーション能力の向上
論理的思考の育成
総合科学II(2年次1単位)
与えられた課題を解決する能力の育成
総合科学III(3年次2単位)
自ら研究テーマを設定し解決する能力の育成
8
9. 総合科学科1年 総合科学I
年間約45回(65分/回)
校外研修発表
自由課題発表
表計算
文書処理
PENを用いたプログラミング教育
7,9月の計6回
9
11. 各授業の進め方
例題を生徒に入力させる
プログラム実行させる
掲示用画面にて命令を説明
各自で課題に取り組んでもらう
例題 課題
1: 整数 tasu データ型が整数の x, y の2つの変
2: tasu ← 5 + 10 数を宣言し、x に 9, y に 12 を代入
3: tasu を表示する せよ。また、その x と y を加算した
結果を tasu に代入せよ。
11
12. 1回目 出力命令、変数と代入文
2回目 変数に代入されている値の入れ替え
3回目 条件分岐、2分岐の条件分岐
授業は面白かったか 4回目
5回目
ランダムな数
範囲指定の加算型繰り返し命令
6回目 グラフの描画、描画命令
6回目
5回目
4回目
3回目
2回目
1回目
0% 20% 40% 60% 80% 100%
とても面白かった どちらかと言うと面白かった
どちらかというと面白くなかった 面白くなかった
12
13. 1回目 出力命令、変数と代入文
2回目 変数に代入されている値の入れ替え
3回目 条件分岐、2分岐の条件分岐
授業の理解度 4回目
5回目
ランダムな数
範囲指定の加算型繰り返し命令
6回目 グラフの描画、描画命令
6回目
5回目
4回目
3回目
2回目
1回目
0% 20% 40% 60% 80% 100%
理解できた だいたい理解できたと思う
あまり理解できていないともう ほとんど理解できなかった
13
14. 感想(肯定的な意見)
自分でプログラムを作成するとコンソール画面に表示されるのが凄いと思っ
た。難しいけど楽しい。
とても楽しかったです。また機会があれば是非やりたいと思います。余談か
もしれませんが、パソコンでこんなに数学的にできるとは思いませんでした。
まだまだ簡単なことしかしていないので、もっと難しいことをしてみたいと思い
ます。あと理解するのは難しかったけど、理解できたときの喜びは大きかっ
た。
難しい問題が増えてきて、解くのに時間がかかったけど、それが解けたとき
の喜びが大きかったです。面白かったです。
パソコン相手に、これほど細かい命令を、自分自身でできたので、とても楽し
かった。できることは知っていても、自分でできる機会があるとは思ってな
かったので、いい勉強になった。
14
15. 感想(否定的な意見)
何のために使うかわかりません。
一文字でも間違ったらダメなので疲れた
半角、全角のミスが多かった
ややこしい。すごく難しい。
15
16. 評価
生徒の興味・関心をある程度惹くことがで
きた
理解度はおおむね良好だった
5回目の授業(繰り返し)
「理解できた」+「だいたい理解できた」の合計
が 44.7% と低い
課題の難易度や時間数について検討が必要
16
17. 教材の再作成
導入部分の強化
プログラミングの重要性
フローチャートを記述させる
考えを整理させる
課題の再考
身近にある問題を追加
掲示資料の作成
アニメーションを用いた資料
17
18. 国際文化/総合科学科 2年
情報A
年間約21回(65分/回)
文書処理
メディアについて
Webページ作成
表計算
PENを用いたプログラミング教育
12~2月の計5, 6回
18
20. 各授業の進め方
例題を生徒に入力させる
プログラム実行させる
掲示用画面にて命令を説明
各自で課題に取り組んでもらう
例題 課題
1: 整数 tasu データ型が整数の x, y の2つの変
2: tasu ← 5 + 10 数を宣言し、x に 9, y に 12 を代入
3: tasu を表示する せよ。また、その x と y を加算した
結果を tasu に代入せよ。
20
21. 掲示資料
変数とは
コンピュータ上で値を保存しておく場所
変数は自由名前をつけることが可能
1文字目 :半角英字
2文字目以降:半角英数字
42
10
0
x hako RX8 21
22. 掲示資料
代入とは
変数に値を格納すること
a ← 10 d ← input()
b ← 30 42 12
+ 13
c ← a 52 b
+
10 42
a b c d 22
23. 掲示資料
練習問題2
1: 整数 tasu
2: tasu ← 5 + 10
3: tasu を表示する
5 + 10 = 15
15
tasu
23
24. 後期期末考査 情報A
解答選択式
HTML : 10問 (10点)
カラーコード : 10問 (10点)
表計算 : 20問 (40点)
プログラミング : 15問 (40点)
平均点
国際文化科 : 45.7点
総合科学科 : 54.7点
24
25. プログラミングの問題
プログラムを読み解く力
FizzBuzz問題
繰り返し処理の理解度
同様の処理を行うプログラム2種類
プログラムを作成する力
プログラムの大部分を穴埋め
25
27. 各問題の正解率
設問 国際文化科 総合科学科 全体
問1 72.1% 78.3% 74.8%
問2 74.7% 82.5% 78.1%
問3 65.6% 85.8% 74.5%
問4 28.6% 47.5% 36.9%
問5 41.6% 64.2% 51.5%
27
28. 国際文化科
0問 5問
5問中の正解数
13.0% 16.9%
1問
11.0%
4問
2問 26.6%
0問 16.9%
1問 8.0% 5問 3問
9.9% 23.0% 15.6%
総合科学科
2問
1問 0問
13.9% 8.3% 1.7%
2問 5問
10.0% 30.8%
4問
3問 27.4% 3問
20.8%
17.9%
4問
28.3%
28
29. 次のプログラム1、プログラム2は1~xまで加算した結果を表示するプロ
グラムである。[問6]~[問10]に当てはまるものを解答群(1)~(10)から1つ
選べ。
プ 1: 整数 i, x, s 選択肢
ロ 2: 「数を入力:」 を改行なしで表示する
グ 3: x ← input() (1) 0
ラ 4: i ← [問6]
ム (2) 1
1 5: i [問7] x の間,
6: | [問8] (3) s ← s + i
7: | i ← i + 1 (4) i ← i + s
8: を繰り返す
9: 「1~」とxと「の合計:」とsを表示する (5) =
(6) >
1: 整数 i, x, s
プ
ロ 2: 「数を入力:」 を改行なしで表示する (7) <
グ 3: x ← input()
ラ 4: i ← [問9] (8) >=
ム
2 5: i [問10] x の間, (9) <=
6: | i ← i + 1
7: | [問8] (10) !=
8: を繰り返す 29
9: 「1~」とxと「の合計:」とsを表示する
30. 各問題の正解率
設問 国際文化科 総合科学科 全体
問6 69.5% 86.7% 77.0%
問7 49.4% 69.2% 58.0%
問8 69.5% 80.0% 74.1%
問9 37.0% 52.5% 43.8%
問10 26.6% 40.0% 32.5%
30
31. 国際文化科
0問 5問
5問中の正解数
11.7% 7.8%
4問
1問
15.6%
9.7%
0問 5問
2問
24.7%
3問
1問 8.0% 15.7% 30.5%
8.4%
総合科学科
4問 1問 0問
2問 15.7% 6.7% 3.3% 5問
25.8%
20.8% 2問
15.8%
4問
3問 15.8%
3問
31.4% 32.5%
31
33. 各問題の正解率
設問 国際文化科 総合科学科 全体
問11 60.4% 76.7 % 67.5 %
問12 38.3 % 50.0 % 43.4 %
問13 6.5 % 16.7 % 10.9 %
問14 15.6 % 18.3 % 16.8 %
問15 27.3 % 44.2 % 34.7 %
33
34. 国際文化科
5問 4問
0問 2.6% 1.9%
5問中の正解数
3問
21.4%
9.7%
2問
33.8%
5問 4問 1問
0問 6.6%2.6% 30.5%
18.6% 3問
11.3%
総合科学科
5問
0問
11.7%
15.0%
4問
1問 3.3%
3問
25.5% 1問 13.3%
2問 19.2%
35.4%
2問
37.5%
34
35. テストの結果
プログラムを読み解く力
5問中4問以上正解が50.4%
繰り返し処理の理解度
プログラム1の正解率はおおむね良好
プログラム2の正解率は低い
プログラムを作成する力
1問以下の正解が44.1%
35
36. まとめ
泉北高校の総合科学I、情報AでPENを用
いたプログラミング教育を行った
6時間程度の学習でも、プログラミングを読
み解く力をある程度得ることを確認
繰り返し処理の授業展開の工夫が必要
プログラム作成能力をつける工夫が必要
36
37. 今後。。。
繰り返し処理の説明を工夫
繰り返し処理を扱う時間数を増やす
身近にある繰り返しの処理を取り上げる
「何のために使うかわからない」という意見
身近にある問題を題材にした課題
プログラムを用いると便利な場面を見せる
37
38. 現在の取り組み
総合科学II(総合科学科 2年)
迷路を脱出するアルゴリズム(Excelのマクロ)
総合科学セミナー(総合科学科 3年)
ゲームにおける人工知能の研究(C言語)
iアプリのゲーム開発(Java言語)
自然な会話を行う人工無能の研究(C言語?)
38
39. 宣伝
PENの配布先
http://www.media.osaka-cu.ac.jp/PEN/
授業資料、アンケート全文
http://pen.moe.hm/
39