OMGが提供する仕様である、SysPhS(SysML Extension for Physical Interaction and Signal Flow Simulation・物理的相互作用とシグナルフローシミュレーションのための SysML拡張)の説明です。 10/14のSERA(システムズエンジニアリング研究会)勉強会での発表資料です。

1. SysPhSの紹介
10/14 SERA勉強会
スパークスシステムズ ジャパン
河野
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2. 紹介の流れ
1. SysPhSの概要・目的・歴史
2. OMGの仕様書の内容
3. シミュレーションのデモ
4. 注意事項・FAQ
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3. SysPhSとは？
• OMGが定義する仕様
SysML Extension for Physical Interaction and Signal Flow Simulation
(物理的相互作用とシグナルフローシミュレーションのための
SysML拡張)
• https://www.omg.org/spec/SysPhS/1.1/About-SysPhS/
• 名前の通り、SysMLと組み合わせて利用する
• 対象としているSysMLは1.6だが、それ以前でも利用可能と思われる
• 現在のバージョンは1.1
(1.2の検討が進行中)
• しすふぃすorしすふぃずと発音されているように聞こえる
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4. SysPhSの目的
作成したSysMLモデルに対して、外部のシミュレーションツール
を利用したシミュレーションを実行する
対応するツール: (このスライドでは「シミュレーションツール」と表記)
• OpenModelica
• Simulink
• Simscape
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5. SysPhSのメリット
• シミュレーションツールに非依存なモデルを作成し
シミュレーションを実行できる
• 既にSysMLを利用している人にとっては、慣れている表記方法で
シミュレーションを定義できる
• 同じようなモデルを2回(SysML/ツール固有モデル)作る手間を省ける
• SysMLを利用したモデルの作成の用途として、
設計の可視化以外の用途が増える
(SysMLモデルを作成することの価値が増える)
• 電気や物理のエンジニアに対する、モデルを活用した設計の
理解や議論の支援
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6. SysPhSの歴史
• 2018年6月にバージョン1.0がリリース
• 2021年6月にバージョン1.1がリリース
→3年間「放置」されていた？
• もともと、(実質)MagicDrawのためだけの仕様だった？
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https://www.omg.org/spec/SysPhS/1.0

7. SysPhSの歴史
• バージョンが1.1になり、Enterprise Architectが(おそらく世界で
2番目の)対応ツールとして参加し、広がりつつある(気がする)
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https://www.omg.org/spec/SysPhS/1.1

8. SysPhSの仕様書の内容
• 要素(ステレオタイプ)の定義
• 未対応の内容(例:関連ブロック)とその対処例
• SysMLモデルからシミュレーションツールへの変換ルール
• シミュレーションツール非依存のモデルライブラリ
• サンプル
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9. SysPhSの要素
• プロパティ要素の拡張としてPhSConstant・PhSVariableの
2つを定義
• それだけ
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10. SysPhSライブラリ
以下のような内容が定義されている
• 実数・整数・真偽値の入出力に利用するInterfaceBlock
• 熱・圧力など物理モデルの型やInterfaceBlock
• Gain, Addition, Subtractionなどのさまざまなコンポーネント
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11. シミュレーションとの連携デモ
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12. SysPhSに関する注意事項
• 定義されている要素やライブラリをSysMLモデルに
使うだけでは全く意味はない
(SysMLを作図目的に使っている人には意味はない)
• 対応しているツールでなければ全く意味はない
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13. FAQ
• シミュレーションツールを直接使うのと何が違うの？
使い分けは？
→使う目的・工程(時期)が違うと考えます
• SysPhS
→要求定義～システムの概要設計のような早い段階で利用し
要求を満たすことができるのか、どのような条件なら
満たすことができるのか、の調査
→要求要素とのトレーサビリティ
• シミュレーションツールを直接使う
→実際に製品で動作させることを前提としたモデルの作成
製品で動作するコードの生成
• 目的が異なれば、作成するモデルの範囲・精度は異なる
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