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❀特集
2017 年度新歓企画・新歓トークイベント
「大学で学ぶとは?」 採録
2017 年 4 月 19 日(木)
@5 号館 511 教室
TOSMOS では、2017 年 4 月の新歓企画において、「大学で学ぶとは?」と題し、横浜国立大
学教授の室井尚氏をお招きして、トークイベントを行いました(室井尚氏のプロフィールについ
ては、下記をご参照ください)。このパンフレットでは、この企画における室井氏の講演部分の
要旨を採録いたします。
■室井尚氏のプロフィール
1955 年山形市生まれ。京都大学文学部卒業、同大大学院文学研
究科博士後期課程修了。帝塚山学院大学講師などを経て、現在、横
浜国立大学教育学部(旧教育人間科学部)教授。専門は哲学、美学、
芸術学、記号論など。2015 年 12 月に著書『文系学部解体』(角川新
書)を出版して大きな反響を呼ぶ。他の著書に、『情報宇宙論』(岩波
書店)、『哲学問題としてのテクノロジー』(講談社選書メチエ)など。
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室井尚著『文系学部解体』
(角川新書)
■室井尚氏の講演
こんにちは。きょうは、このサークルから急に呼ばれて来ました。ほかのサークルも、
やたら新歓をやっていますね。僕は大学の先生なので、別にこのサークルのためじゃない
ですけれども、話をしていきたいと思います。
●日本の文科系の危機
僕を呼んでくれたきっかけは、2015 年に僕が『文系学部解
体』(角川新書)という本を出したからですね。2015 年の 12
月に出したので、もう 1 年半が経っています。
それで、何を話すかということを簡単に言うと、いわゆる人
文科学系というのが、いま日本の大学からどんどん縮小されよ
うとしている。これには、いろいろと理由があるんです。僕は、
横浜国立大の教育人間科学部というところで、人間文化課程と
いう、1 学年 150 人という結構大きな学科の課程長をしてい
たんですが、これがお取り潰しになります。安倍内閣による、
国立大学の「ミッションの再定義」というものです。この動き
は、2012 年 12 月の安倍内閣の成立とともに始まったのです
が、僕のいる横浜国立大では、今年にお取り潰しになって、「都
市科学部」という名前の新しい学科ができた。
僕は、言いたいことは誰に対しても言う性格なんですが、この『文系学部解体』は、怒
りの書ですね。この手の本としては結構売れて、10 万部、100 万部とはいかないですけ
ど、15,000 部売れて、今は 5 刷をしているところなんで、結構それなりに話題になった
と思います。そして、いろんなところに呼ばれて、話をしました。関心のある人は、YouTube
で「室井尚 記者クラブ」で検索すると、日本記者クラブでやった講演が出ていますから、
見てくれるといいです。
ただ、1 つだけ言うと、ここ駒場はもともと旧制一高ですから、理系の人も、きっちりと
いろんな教養科目をとって、文系の知識を身につけてほしいんですね。東京大学は、戦後
の大学の中で「教養部」ではなくて「教養学部」を持っている、唯一の国立大学なんです
ね。もともと、教養学部の先生たちが大学院を建てて、ここ駒場の専門教育をやっている
わけなので、その伝統はまだあると思います。
そして、「文系」と言ってもいろいろあって、経済・経営もそうだし、法学もそうですけ
ど、主にいま要らないと言われているのは文学部です。とりあえず、法学部は必要ないと
は言わせないけれども、文学部は要らないと。実は東京大学も、来年(2018 年)の 4 月
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から、文学部が改組になって、いままで 4 学科あったのが 1 学科になる。これがどういう
意味なのかというと、1 学科になると縮小しやすいんです。基本的に文学部というのは、ど
ういう構成になっているかというと、大きく分けて、「歴史」と「哲学」と「文学」です。
「哲学」の中には、美術史とか美学、芸術学も入っています。それから新しく入ってきた
ものとして、社会学、文学部系の心理学、というものがあります。これまで、東大の文学
部は 4 学科あったわけですね。まず、「思想文化学科」というのが、つまり哲学のことです。
それから「歴史文化学科」というのは歴史学のことです。それから「言語文化学科」とい
うのが、文学史や文学研究のことです。それから、「行動文化学科」というのが、社会学と
心理学です。社会学と心理学は人気があるけれども、とても新参者の学問で、19 世紀の終
わりから 20 世紀にかけて誕生した、まだまだ歴史が浅い学問なんですね。この 4 学科を、
人文学科だけの 1 学科制にするんですね。
●文学部大学院の深刻な現状
東大の文学部はかわいそうです。問題は、学部よりも大学院です。大学院、特にドクタ
ーコースは、いまや定員を満たすのがすごく大変なうえに、入ってきてもだいたい中国人
留学生なんですよ。だから僕は、美術史の先生から愚痴を聞いたんだけれども、「博士論文
を書かせるために私はどれだけ書き直しをしたことか。半分ぐらい私が書いているじゃな
いか」と。残念ながら、中国人留学生は、優秀だけれども日本語があまりに違う言語なの
で、直さないといけないでしょう。チューターをつけて日本人に直させる、いわゆるネイ
ティブチェックはするんだけれども、専門の用語だと、普通の日本人が見てもわからない。
だから結局、指導教員が全部直さないといけない。
東大はまだいいんですよ。旧帝国大学でいったら、九州大学。僕
は、文科省の悪口ばかりを言っているけれども、文科省の仕事もし
ています(笑)。大学設置審の委員とか、科研の審査員もやっている
ので、内情はよく知っているんですけれども、九州大学がいまひど
いことになっている。九州大学は、九州芸術工科大学などを合併し
たりして、大きくなったんですけど、その大学院の文学研究科が定
員割れどころじゃないんです、定員の半数割れなんです。全然学生
がやってこない。それは、世間の人たちも、文学部の大学院なんか
入ったって就職はないし、そんなのやめなさいと言うのと、実際に大学院に入っても、大
学の先生のポストはほとんどないんだよね。
大学の先生のポストは、僕らの頃もなかったんです。上を見ると 40 歳を過ぎてプラプラ
している。大体、金持ちが文学部の大学院に進むんです。それか貧乏人、あとは金の要ら
ない人ね、僕みたいに(笑)。そういう状態だったんですけど、バブルのときとかは、一時
4
よかったんですよ。いまは少子化で、子どもの数がどんどん減っていくでしょう。だけど
実は、大学の数は増えています。これもおかしな話で、文科省は競争原理を大学に導入す
ると称してね、どんどん大学を認可しているんだよね。ということは、定員に満たない大
学が、いまものすごく増えていて、特に地方の私立大学などには、倒産する大学、身売り
する大学というのがあるんです。そういうこともあって、安倍政権は、僕は嫌いだけれど
も仕事は速い。第 2 次安倍政権ができて 1 年後にはもう、各国立大学の「ミッションの再
定義」というのを決めて、その中に、僕たちがやっていた「人間文化課程」という課程の
廃止が書かれていた。だから、文科省からの「お上の命令」みたいな感じで、東大の文学
部 1 学科制もそうだし、いまどんどん、文系の学問が縮小されていて、こういう状況でい
いのか、ということを言いたいんです。
●大学院・博士号の実態
以前と比べると、文学部もそうなんだけど、今はかつての 10 倍くらいの大学院生をとっ
ているんですね。定員をすごく増やしたんですよ。「大学院重点化」といって、大学院のほ
うが高度なことをやるから、予算もたくさんつけるということで、みんな大学院重点化に
なったんですね。理系だって同じですよ。先生は皆、大学院の所属だと思いますよ。
たとえば、東京大学には、「情報学環」という不思議な名前の大学院があって、これは元々
は駒場だったり、教養教育の先生がメインとなってつくったものなんですね。それで、情
報学環という研究科をつくって、そこを主所属にして、そこから文学部とか、理学部とか、
そういう所に教えに来るっていう形をとるようになった。そのほうが、研究費とか、文科
省からもらえる運営費交付金というお金が多いので、大学院が中心となった。
その理由は簡単で、国際競争力をつけるためです。要するに、日本では、欧米や先進国
と比べて、博士号をとっている人の数が圧倒的に少なかったんですね。なかでも文系が少
なかった。理系は大体、理工系・工学部の人は、もう普通に修士に行くんで、マスターを
持っている。それで、そのまま研究室に残って研究者になれば、ドクターの学位がとれる。
あの頃は、ドクターをとると、普通の一般就職で嫌がられたんですけども。
それに対して、文学部はずっと 80 年代ぐらいまで、博士号なんていうのは年をとった人
にしか出さない、っていう体制をとっていたんですよ。大体 60 歳くらいになると、さらに
先輩の 80 歳ぐらいの学会の大御所から、肩をポンっと叩かれて「君もそろそろドクターど
うかね?」って言われてから、博士論文を書くっていうのが、文系学部の風習だった。僕
の時代はそうだったんです。だから、僕も博士号を持っていないんだけど、ところが不思
議なもので、まあ本も書いてるし、博士の審査は随分やっていたので、まるで問題ないん
だけどね。
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●博士号の変化
僕より 10 歳くらい下の人の頃、つまり 1990 年代くらいから、博士号をバンバン出す
ようになりました。いわゆる課程博士制度ですね。まず、学部が 4 年間で、その後、大学
院に行って、修士コース、もしくは今は博士前期課程と言うことが多いけれども、これが 2
年。そして、修士論文を書くと修士号という学位をもらえて、そこから博士は 3 年以上。
今は 3 年で出る人が多いんですけれども、3 年。昔は 3 年で出ても博士号はとれなかった。
60 歳を過ぎて肩を叩かれないと、博士論文を書けないから。
だから、僕らのように、博士号を持っていない人がどういうふう
に言うかというと、「単位取得退学」っていう、訳のわからない名前
を使います。博士課程の単位は全部とったけど、退学なんです。こ
れは学校によっていろんな言い方があって、「単位取得退学」が一番
メジャーだけど、京都大学の場合は「学修」っていう訳のわからな
い日本語。ただ、これは通じないから、履歴書を書くときには、「満
期退学」とか「単位取得退学」って書きます。1990 年以降は、こ
れを課程博士制度というのにした。これは、それぞれの課程で決ま
りがあって、たとえばドクターの 2 年生の時には、大体そこの学科や研究科で出してる紀
要のような雑誌に論文を出す。エントリーするのは、博士号をとりますよっていう意味で
す。これは一応、審査員付きっていうことになっているけど、まあ身内の先生が勧めるの
で、これは大したことはないんだよね。それから、理系の場合はもっと敷居が高くて、「学
会発表何回」っていうのが決まっているんだよね。文系はそういうふうにもいかなくて、
大体、ドクターの 3 年目に論文を提出する。そうすると卒業の時に、博士号をもらえるわ
け。これを課程博士といいます。
この課程博士をすごくたくさん、つくったんですね。たとえば、僕らの世界では、大阪
芸術大学っていう大学があって、なかなか面白いところなんだけど。あの『シン・ゴジラ』
をつくった庵野秀明とか、ああいう人たちがいた大阪芸術大学。そこが博士課程をつくっ
たので、そうすると人事をするときにね、「博士号を取得してます」って書いてあるけれど
も、「ああ大阪芸術大学じゃん」って言って、ちょっと横に置いたりする。なぜかと言った
ら、ちょっとひどいと思うかもしれないけど、大阪芸大は多分いまでも、偏差値が高くな
いんだよね。でも、そういうところでも、博士号は博士号。それから、最近多いのが、名
前を聞いたことがないアメリカの大学の博士号を持っている人が結構いて、要するに、研
究者じゃない人がそうするんだよね。たとえば、JICA に行って国際開発してるような人は、
聞いたことのないアメリカのなんとかカレッジで、博士号をとりました、みたいなことが
履歴書に書いてある。これは、大学に勤めたいとなると博士号が必要だからで、博士号を
出してもらったんだろうな、と思います。このように、訳がわからなくなっている。逆に
言ったら、いま博士号をとっても、就職口がない。そういうふうに言い切られちゃうから、
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ますます大学院に来る人が減っているんですね。そういうふうに大学も変わっているんで
す。
●大学の歴史
僕はこの本を書いたり、記者会見で散々ほえたりして、自分の中では一応落ち着きまし
た。それで、「大学っていうのはそういうものなんだ」と思うようにしました。基本的に、
近代の大学っていうのは、国民国家に奉仕するために作られたっていうのは、歴史的な事
実なんです。東京大学には、情報学環に吉見俊哉さんっていう社会学者がいて、『「文系学
部廃止」の衝撃』(集英社新書)っていう、僕の『文系学部解体』と似たような本を出して
るの。2 人で対談をしたんだけど、吉見さんによると、みんなが勘違いをしているのは、大
学の起源は中世の修道院の「スコラ」と呼ばれた所が大学の起源だというけれど、それは
間違いなんだと。中世の大学のことを「ウニベルシタス」っていうふうにラテン語で言っ
て、それがユニバーシティになった。そしてこれが大きな間違いなんだけど、みんな大学
っていうのは、全ての知を学ぶところだからユニヴァース、ユニバーシティなんだって言
ってることね。あのウニベルシタスっていうのはそもそも組合のことなんです。要するに、
中世の修道院が教員組織と学生組織が合わさって自治組織みたいなものを作って、組合に
なったわけ。だから中世の大学って、封建時代だから、たとえば領主と仲違いすると、教
員と学生がみんなで他の土地に移っちゃう。絶対に権力に従わず、自分たちの自治組織を
持っていたっていうのが、ウニベルシタスって言う言葉の語源です。
これらは全部カトリック、ローマ法王が認可したのが大学で、一番古い大学はイタリア
のボローニャ大学です。ボローニャ大学は 11 世紀に誕生して、ソルボンヌ大学が 13 世紀
にできた。でもこれが、ルネッサンスの時に一旦崩れるんです。ルネッサンスっていうの
は、カトリックじゃない教義、
古代ギリシャやローマの、た
とえばプラトンやソクラテス、
アリストテレスを復興させよ
うっていうのがルネッサンス
なので、修道院の大学ではそ
れができないから「アカデミ
ア」っていうものができる。
このアカデミアが無数にでき
た。これは自由なんですよ、
私塾に近い。すごく自由で、
人が住んでいる。だから中世
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の大学からそのまま今の大学には来ていないです。いったん、アカデミアがある。
じゃあ、今の大学は何かといったら、ベルリン大学なんですね。ベルリン大学というの
は、19 世紀に作られた新しい大学です。これは哲学者が作った大学で、初代総長はフィヒ
テという哲学者です。カント、シェリング、フィヒテ、ヘーゲル、これをドイツ観念論と
いうんだけど、マイナーではあるけども、ドイツ哲学をやる人は知っている。
ちなみに、昔の旧制一高では、文系も理系も医学部も、みんなドイツ哲学を勉強させま
した。この『文系学部解体』の本にも書いてあるけど、「デカンショ節」ってのが、旧制一
高で流行ったっていうのがあって、デカンショ、デカンショで半年暮らす。旧制一高の学
生が作った歌なんですが、デカルト・カント・ショウペンハウエルを全部詰めて「デカン
ショ節」と。そういう話があるくらいに、みんなに読まれたんですけど、そのカントが、
近代の大学の理念を作ったんですね。
カントは、学問というものを非常に深く考えて、大学には哲学部がなければいけないん
だということを強く主張しました。それで、工学、科学、神学、医学、科学というものは
上級学部としてあって、一番ベーシックなものとして、下級学部としての哲学部を置かな
きゃいけないと。ベルリン大学というのはそういうふうに作られた。そして、日本もドイ
ツ式の大学を真似したから、必ず「大学予科」ということで旧制高校を作って、旧制高校
では、文系にも理系にも全部、総合的な教養を学ばせたんです。これが元々で、哲学部が
あるというのがすごい大事なんです。カントの考えた近代の大学は、国民国家、国家の利
益に奉仕するものだ、というのは認めているわけ。国の為に役立つために大学を作る、だ
から税金を使うと。
●教養教育の現在
でも、そのベースにあるのは、哲学というか、いわゆる教養的なコモンセンスですね。
これが完全に潰されようとしているというふうに、僕たちは思うんだけどね。役に立たな
いからといってコモンセンス的なものっていうか、教養教育みたいなものを潰すというこ
とで、実際にうちは潰された。教養科目の必修の科目数がドンドン減ったんだよね。
昔は大体、どこの国立大学でも 48 単位必修で、語学も 20 単位必修だったんです。いま
は、語学はうちなんか 8 単位だからね。あと、教養全体も、去年までは 36 単位だったの
が、今年から 20 単位だよ。もうやる気がない。担当の理事に訊いたら、「いや、室井さん
はそう言いますけど、形だけ残したってしょうがないし、現実にもう既に破綻しているん
だからいいんじゃないんですか」みたいな感じです。もうアイロニカルそのものだよね。
君らは「パンキョー」という言葉を使う? 使わないね。東大以外の大学では、教養教
育科目のことを「パンキョー科目」と言って、これは一般教養という意味なんだよね。な
ぜかと言うと、東大以外の大学では、教養部を予科門として、つまり下級なものとして残
8
した。だから、語学の先生とか体育の先生がいるところで高校並に扱われていて、研究費
や研究室の広さが全然違うんです。つまり、専門の先生、学部の先生の方が偉いというの
が、教養部があった時代です。だから、学生が一般教養を馬鹿にするわけ。その蔑称が「パ
ンキョー」です。「パンキョーかぁ、うぜえなあ」みたいな感じなんです。確かに、破綻し
ていたんですね。特に理系の先生は「俺は偉い」と思っている。「俺は院生だけ教えたいか
ら、パンキョーなんか担当したくない」って。だから授業も全然、情熱を持ってやらない
し、聞いているほうも「つまんない」と言う。それでさらに、時間割の都合で、過大なク
ラスができると抽選になって、自分が受けたい授業も受けられなくなって、確かに破綻し
てるんだけど、破綻しているからといって、必修単位を減らすことはないと思うんだよね。
どこでもそう。それで、いまや専門学校化している。
そして、法科大学院もそうだけど、いま専門職大学院をバンバン作っているでしょ。た
とえば、六本木ヒルズに行くと、ハリウッド大学院大学とか、美容師を育てる専門職大学
院もある。そういうのをいま、ドンドン作っているんだよ。さらに安倍政権は、専門職大
学院では飽き足らずに、専門職大学を作れと言っている。別に高専でいいと思うんだけど、
大学にするということで、設置審査をしているところなんだけどね。
●大学教育の現実
そして、文科省の委員の中には「地方大学では、経済学部ではケインズだとか、変な難
しい理論を教えるんじゃなくて、会計ソフトの使い方を教えればいい」という人もいます。
「工学部も、一流大学ではないところは、トヨタとかで使っている最新の機械の操作方法
を教えましょう」と言う人が出てきて、結構ウケがいいんです。
私立大学も、そういうふうになっちゃうというところも確かにあ
る。とにかくいま、少子化で学生定員を埋めるのがすごく大変だか
ら、もう地方の私立大学では五次入試みたいな、「何が何でも入れて
やる」みたいに、5 月くらいまでやっているんです。5 回くらいの入
試で、とにかく絶対入れてやるという。そうやって入れると、英語
の先生とかは大変で、曜日とかを教えてあげなきゃいけないんだよ
ね。結構、僕らの世界では有名な、四方田犬彦さんという評論家が
いるんだけど、今はもう引退しちゃったけど、かつて明治学院大学
の先生で、その前は東洋大学の英語の先生をしていた。東洋大学は別に悪い大学ではない
んですが、面接試験だけで入れたりするので、英語の授業をしようと思ったら、英語で曜
日とか月が言えない学生だらけということに直面して、もう開き直って映画を見せるだけ
にした。もうハリウッド映画をひたすら見せるというね。それはいいんだけど、成績付け
るのが大変なんだよね。
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僕も昔、地方の短期大学で非常勤講師をやったことがあるけど、なかなか勉強になりま
した。たとえば、短期大学で、文学部の卒論指導をさせられました。非常勤でまだ若い人
に、卒論指導をさせるってのはどうかと思うけど、卒論を全部任されたのね。日本文学科
で、近代文学のゼミを持たされて、もう凄いショックだったの。たとえば、「太宰治の『人
間失格』でやります」と発表してくれるわけ。それで、何を言うかと思ったら、「皆さん、
この太宰治という人、私は初めて読んだんですけど、こういう人って、クラスに必ず 1 人
はいますよね」って言う。「え?」ってなるよね。「みっともなくて、ネチネチとしてる、こ
ういう人って、絶対、知ってますよね」とか言うんです。全然、文学者に対するリスペク
トがないんだよね。
もっと驚いたのは、そこで授業をやっていて、大体要求がおかしいのね。そういう短大
なのに、「20 世紀文学を教えてくれ」って言われて、どうしようと思って、カフカの短篇
集を読ませたんです。『変身』とかね。それで、レポートを書かせたら、「私は今回初めて、
カフカという人の本を読みましたが、先生はもしかして、面白い小説というものを読んだ
ことがないのではないかと、私は思いました。もしそうだとしたらば、先生にぜひ読んで
ほしい面白い小説があります」と。「赤川次郎の『三毛猫ホームズ』シリーズというのがあ
って、これを読んだら、こんなカフカのようなつまらない小説は、絶対薦めないと思いま
す」と書いてきて、僕はすごいショックを受けて、やっぱポストモダンって凄いなと思い
ました。僕がその後に就職した、帝塚山学院大学っていう大学は、いまは共学になっちゃ
ったけど、当時は女子大でした。ここの女の子は金持ちなんです。大阪のいいとこのね、
蔵を持ってるみたいなところの人が来るんです。勉強はしてないんだけど、まず、僕みた
いな京大で勉強している人を尊敬してくれるんです。でも、ショックなことがあった。た
とえば、現代美術のゼミを持っていたから、学生に「君が人生の中で一番綺麗だと思った
のは何?」って聞いたら、「猫」とか言われて、切り返しが難しい(笑)。そういう学校だ
ったんですけど、でも本当に心配になるよね。やっぱり僕は、教養教育をしっかりしたほ
うがいいと思うんです。それを頭の片隅に置いておいてください。
●大学での学びとは
あまり同じような話をしていても、退屈するかもしれないので、もう 1 つ、違う話をし
ようと思います。
きょうは、「大学で勉強するって何なの?」っていうことを話してほしいといわれたんで
すが、まず考えてほしいのは、人間は一番興味や関心を持ったものしか学べない、という
ことです。逆に言ったら、君たちが興味も関心もないのに、先生が出した課題をこなして
いれば勉強していると思ったら、大きな間違いです。絶対に残りません。僕は、東大であ
ろうが京大であろうが、どこでもそうだけど、大学の先生ってのは、8 割はハズレです。彼
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らは、本当に勉強が好きなんだけれども、その勉強の好きさ加減が、なんか間違っている
気がするんです。
どういうことかというと、権威にすがっている感じがするんです。日本の学者や研究者
で一番多いのが、ヨーロッパの思想家や哲学史を研究している人たちです。たとえば、カ
ント学者、ヘーゲル学者、現象学を研究している人たちで、この人たちは、「ヨーロッパの
すごい哲学者を研究している自分」が好きなんです。この人たちは哲学者ではない。オタ
クなんです、カントオタク。それで、「自分はこういうすごい哲学者を、しかもドイツ語で
読んでいる」と、つまりものすごいことをしていると思ってる。要するに、神殿の番人な
んです。「カント」っていう大きな立派な神殿の門番をしている。「私はこの立派な神殿を
守っているから偉いんだ」と。
でも、哲学者ってのはそういうものではない。まあ無理かもしれないけど、カントと同
じように悩んだり考えたり、あるいはニーチェと同じように気が狂いそうなほど考えたり
することが、「哲学する」ということだと思うんですよ。こういうことを言うと、昔から先
輩にものすごくいじめられた。「お前何様だと思っているんだよ。カントみたいなすごい人
に、かなうわけないだろ」と。これは、いまになって分かるんだけど、やっぱり人は権威
にすがりたがるわけ。「自分はすごい」って言える人はいないんだけど、「自分はすごい人
と知り合いだからすごい」って言いたいわけ。だから「自分はカントを勉強している。自
分はまだまだ」と謙遜してみせる。「まだまだ、ただの門番ですけど、もう少ししたら門の
中にはいれるかもしれない」と言いたがる人が多いんです。だからこういう人の授業を受
けても全然面白くない。
僕は大学の授業には出なかった。なぜかというと、人は自分の関心のあることしか学べ
ないと思っているからです。もう 1 つ、大人になって分かったことがあります。それは、
自分がやらなくてはいけない、自分がやることで皆が助かることであれば、別に関心がな
いことでも身に付けようとする、ということです。単純にいうと、何か事件や事故があっ
て、君らが見たことも聞いた
こともないアフリカの国に行
くことになったときには、必
要だから、現地の言葉を覚え
るでしょう。こういうのは自
発的なものではなくて、外か
ら降りかかってくるものだけ
ど、そういう場合は頑張れま
すよ。だけど大学に入った当
時は、どうしてもやらないと
いけないってわけではない。
だから、自分の関心のあるこ
11
としかしたくなかったんです。
だから、僕が学生の頃、授業に出ても、「これをもっと勉強したい」と思ったことはあり
ませんでした。だって、授業で話しているのは他人なんだから。一番よくないと思うのは、
受験勉強です。受験勉強っていうのは、もうやることが決まってるんだよね。これをやら
なきゃいけない、っていうことが決まっていて、それをいかに効率よく、正確にやるかっ
ていうことが問われるけど、それは勉強じゃない。要するに、課題をうまくやるっていう
のは勉強ではない。なぜなら、その課題は君らの課題じゃないからです。外から「これを
やりなさい」って言われただけでしょ。
だから、これは意外と大事だと思うんだけど、僕は課題を出さない
んですよ。うちは東大ほどではないけど、それなりに、地方の2番手、
3番手の高校の優等生のタイプの子が来る。そうすると、ゼミで「先
生、課題を出してください」ってよく言われたんです。それで、最初
は課題を出した。そうしたら、今度は「先生、参考文献を教えてくだ
さい」と。ただ、なんかおかしいんじゃないかな、と思うようになっ
た。それで、課題を一切出さない、参考文献を教えない、「何読んだ
らいいんですか」と聞かれたら「自分で考えろ」と言って追い返す、
っていうふうにするようにしました。
なぜかと言うと、彼らは、課題がないと不安なんですよ。課題があって、その課題を完
璧にクリアする自分が好きなんです。でも、それは全然、勉強じゃない。それは勘違いだ
と君らに言いたいんです。そうじゃなくて、自分が本当に興味があって、関心があること、
つまり「自分の課題」を見つけないといけない。「他人の課題」をいくらうまくやったって、
自分で考えることにならない、と思います。
それから君らは、課題を出す先生に「先生、まず、この課題のどこが面白いのかを説明
してください」って言うべきです。先生には説明する義務があると思うんだよね。うちの
同僚の先生でもそうだけど、いきなり何も読んだこともない 1 年生の子にね、ミシェル・
フーコーの『狂気の歴史』っていう 600 ページくらいある翻訳本について、「来週までこ
れを読んできて、意見を言って」みたいなことを言うわけ。それはおかしいと思うんだよ
ね。
僕が帝塚山大学から横浜国立大に移ってきた頃、学生が「課題を出してください」って
言ってきたんで、アドルノとホルクハイマーの『啓蒙の弁証法』という、すごく難しい翻
訳本を「読めるものだったら読んできてごらん」って言って出した。そうしたら、完璧な
要約を書いてきたので驚きました。だって、院生とかドクターの学生でも正確に読みこな
せない、哲学の難しい本なんですよ。それなのに、学部の 2 年生か 3 年生の女の子が、完
璧に要約してきたんです。ちょっとびっくりして、「これ自分でやったんだよね?」って聞
いたら「もちろんです」って言うから、「読んでみてどう思った?」って聞いたら、「いや、
別にどう思うとか、そういうのはないです」って言われて、またショックを受けました。
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その本の著者のアドルノという人はユダヤ人で、「アウシュヴィッツ以後、詩を書くこと
は野蛮である」みたいなことを言った人なんだよね。アウシュヴィッツを体験して、啓蒙
主義から始まった近代が、なんでこんなことになったのか、っていうことを書いたんです。
啓蒙を進めていくと、必ずこういう巨大な暴力が生まれるんだと、一種の啓蒙の裏の必然
だったんだ、ってことを書いている本なんです。だから、なぜ人は原爆を作り、アウシュ
ヴィッツで、あんな大殺戮をしたのか、っていうことが語られている本なのに、「別にどう
も思っていない」と。
しかも、本当にショックだったのは、その学生が、自分の地元の信用金庫に就職したこ
とです。気になって理由を聞いたら「私はお父さんからずっと、『お前は勉強ができるんだ
から、頑張って国立大学に入れ』って言われて、ずっとそれでやってきたけど、就職ぐら
いは自分で決めて、普通の仕事に就きたい」って言った。だから、すっごいショックだっ
たんです。
一昨日も、5 年生になって学校に来なくなった学生が戻ってきて、「じつは私は、大学入
ってから気づいたんですけど、勉強したいことなんかないんですよね。私はちょっとお金
があって、好きなアイドルのライブとかを見に行けて、美味しいケーキが食べられればそ
れでいいんです」みたいなことを言ったんです。なんか割り切れない思いがして、才能が
あるのにもったいないな、って思ったんですよね。
●「異質なものとの出会い」の大切さ
僕が大学の中で働くことの意味が変わったと思う 1 つのきっかけは、「第 1 回横浜トリエ
ンナーレ」という、現代アートの国際展に、出品したことです。現代美術家の椿昇さん(現
在は、京都造形芸術大学教授)と組んで、全長 50 メートルの巨大なバッタのバルーンを含
む作品『インセクト・ワール
ド』を展示したんです。
最初、僕たちは、椿さんと
喧嘩をしながらやっていまし
た。その頃、アフガニスタン
で、バーミヤンの磨崖仏(ま
がいぶつ)をイスラム原理主
義集団のタリバンが爆破する
っていう出来事があって、そ
の映像が世界中に流れたんで
す。それで、椿さんと「この
ホテルの凹んだ所が、バーミ
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ヤンの磨崖仏が入っていた所みたいだよね。あそこに巨大な虫を置いたら面白いんじゃな
いか」と。
最初の案では、バッタじゃなかったんだけどね。モスラの幼虫みたいな案もあったし、
クワガタっていう案もあったし、てんとう虫って案もあったんだけど、すごく面白いよね
っていう話になって、2 人でそのホテルに入って、コンシェルジェに話を聞いて、建物の構
造を見に行って、CG を出したんです。そうしたら、その CG はインパクトがあって、『美
術手帖』(美術出版社)の表紙にもなり、引っ込みがつかなくなった。
ところが、そこにいろんな人が集まってきた。まず、土台を作ったのがゼネコンなんだ
けど、ゼネコンってひどいなあって思ったのが、僕たちが予想していた予算の5倍くらい
の予算作ってきたんです。でも、そのゼネコンも結構手伝ってくれたんだけどね。問題は、
このバルーンを作った風船屋なんですよ。この人たちが、「私たちはできます」と断言した
から信用したんだけれども、彼らが逃げちゃったんですよ。それで、展覧会が始まっても、
全然まだ準備ができていないという、ひどい目に遭った。
実はこれ、75 日間の展覧会のなかで、揚げられたのは 21 日間だけなんですよ。本当に
このとき、うちの学生に助けられました。しかも、ほとんどが学部の 1 年生、2 年生です。
コアになってくれたのが 15 人くらい。僕は、この学生たちとつきあって、「自分は今まで
何をやってたのかなあ」と思ったんです。つまり、彼らはすごかったんです。学生が安全
帯をつけて、特に 1 年生の学生が、一番高いところに登って作業してくれたんです。その
後、悪いから飯ぐらいおごろう、ということで、ご飯食べにいったら、箸が持っている手
が小刻みに震えていた。よっぽど怖かったんだなあ、
と思いました。そこまでしてやってくれた。でも、
僕のためじゃないんですよ。これはアートだから、
やっぱり面白いんですよ。この 35 メートル、足を
伸ばすと 50 メートルのバルーンを、このビルに付
けること自体が彼らを動かしたんだよね。それで、
最後までやってくれました。
そのとき、僕は本当に反省したんだよね。大学の
先生をやってきましたが、学生のことをバカにして
いたんだよね。レポートを書かせると、ロクなこと
書いてこないし、質問に来ても、ロクなこと言わな
いし。やっぱり、横浜国立大ぐらいだと全然ダメだ
よなと。だからこのとき、僕は本当に泣いてしまっ
た。何人かに「お前らは命の恩人だし、俺は絶対に、
一生お前らに足を向けて寝られないからな」と。そ
のときに思ったのが、人間って、特に若い人たちは、
こんなに勇気とパワーと潜在的な力を持っている
椿昇+室井尚
『インセクト・ワールド 飛蝗』
14
のに、自分は一体何をしてきたんだろうと。こいつらはこんなに輝くのに、今までは引き
出してやることができなかったなあと思って、すごく反省しました。
そこから僕は、アウトドア派になったんです。僕はわがままだから、組織とか、人と一
緒に何かをやるのが嫌いだったんです。だけど、ここからちょっと変わって、外で学生と
一緒に何かをやるということを始めました。
また、この「巨大バッタ」を制作する前の 1997 年に、劇作家・小説家・俳優の唐十郎
さんを、横浜国立大で新しくできた「マルチメディア文化課程」の専任教授として迎えた
ことも、考え方が変わる大きなきっかけになりました。ずっと一匹狼で生きてきた唐さん
を迎えたので、さまざまな軋轢や事件も起こりました。でも、唐さんのような魅力的な「異
物」と向き合うと、常識が通じないから、学生は本気になるんです。
そして、いま僕は、横浜国立大の学内に設立した「横浜都市文化ラボ」というところで、
いろんな活動をしています。たとえば、いま取り組んでいるのは、ポーランド出身の世界
的アーティストであるクシシュトフ・ヴォディチコ氏と一緒に、現代世界のさまざまな問
題を建物の壁に投映する、大掛かりなプロジェクション作品を皆で創るという活動などを
しています。詳しい活動については、「横浜都市文化ラボ」のウェブサイト(http://y-labo.
wixsite.com/home)を見てください。そろそろ時間ですので、話を終わります。
(書き起こし:TOSMOS 会員 飯島・岡野・長・長澤・東山・細沼・堀本)
(編集:TOSMOS 会員 岡野・須藤)
※この講演採録は、当日の室井尚氏による講演をもとに、編集を加えて文章にしたものであり、
文責は編集担当者にあります。

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