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ビジネスパーソンのためのDX入門講座エッセンス版
- 2. 自己紹介
• 中山ところてん
• @tokoroten
• 株式会社NextInt 代表
• 著書
• 仕事ではじめる機械学習
• データサイエンティスト養成読本ビジネス活用編
• お仕事
• 機械学習システム構築に関する技術顧問
• 各種スポットデータ分析業、ビジュアライズ
• 業務改善コンサルティング、DX支援
• 新規事業コンサルティング、PoC構築
• ゲームディレクター
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- 6. なぜDXは分かりづらいのか? ①
• 欧米と日本でDXの定義が乖離
• 欧米の大企業でのDX
• 雑に要約すると「シリコンバレーのスタートアップのような組織になる」
• DXの基本デッキの獲得
• 開発・デザイナの内製化、デザイン思考、DevOps体制、アジャイル開発
• リーンキャンバス、SaaS事業を評価するためのユニットエコノミクス
• 「スタートアップのやり方」で、ディスラプトな製品を作る
• 日本のDX
• 経産省の「DXレポート2025年の崖」で、だいたい方向付けられた
• 既存のレガシーシステム(メインフレーム、COBOL)がヤバイ
• このレポートは「ToBe」ではなく日本企業の「AsIs」が主題
• 失われた20年におけるIT投資の抑制からくるSIer依存が主題
• 一方、世間では一発逆転としてのAI、IoT投資がなぜかDX文脈と融合
- 8. なぜDXは分かりづらいのか? ②
• 現状認識に多大な知識を要求する(講座本編で解説)
• 過去60年以上にわたるコンピュータ産業の進歩の歴史
• 戦後70年以上にわたる日本の労働環境の歴史
• 過去30年にわたるコンピュータを活用した働き方の変遷
• IT技術を活用した新興企業が仕掛けてくるディスラプト圧力
• 日本独自のDXを行う上での課題(講座本編で解説)
• 日本の労働法の制約からくるIT人材の雇用問題、分業体制
• 失われた20年におけるIT投資の抑制
• 老朽化したITシステムをモダナイゼーションしなくてはならない
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- 9. なぜDXは分かりづらいのか? ③
• RPAやOCRなどの過渡期の技術がDXとして紹介されている
• RPAやOCRはDXの最初期に工数削減として投入するにはいいが、
本来は業務設計から行わねば競争力を維持することができない
• コンサルやベンダーは自分たちの製品を売りたいので、
How(何をしたらいいのか=自社製品を買え)しか語らず、
WhyやWhatを語ってくれる人がほとんどいない
• デジタルなプロダクトは、ディスラプトなプロダクト
• NetflixやInstagramの登場前に、それらを定義することはできない
• 何を作ればいいのか分からないので、目指すことができない
• DXには様々な段階が存在しているが、それらがいずれもDXとして
紹介されているため混乱
• DXには段階があることを理解する必要
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- 10. 数々のDXのうたい文句による混乱
• OCRでDX!
• RPAでDX !
• チャットボットでDX!
• ビッグデータでDX!
• AIでDX!
• IoTでDX!
• ブロックチェーンでDX!
• バイモーダルITでDX!
• DX(Developer Experience)でDX!
• 全部DXの一部ではあるのだけど、DXの全体像ではないので、
「DXとはいったい?うごごごご」となってしまう
- 11. 大きく分けて二つのDXが存在する
• モード1、守りのIT、System of Record(SoR)
• 既存の業務の再設計・合理化、コスト削減、正しく記録を行うシステム
• 作らなくてはいけないものをちゃんと作る、OAやFA、RPAはこちら
• 現状はこれができていない企業が大半なので、これができるだけで競争優位
• モード2、攻めのIT、System of Engagement(SoE)
• 新規事業を作り出すためのプロセス、デザイン思考
• アジャイル開発、答えがないものを模索して作り上げていく
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レガシーシステムの
モダナイズ
既存アナログ業務を
デジタルで再設計
開発の内製化
ノウハウの蓄積
デジタルな
組織への変革
デジタルな
プロダクト
市場競争力の
確立
モード1のDX モード2のDX
- 14. DXは何を目指したらいいのか?
• デジタルなプロダクトはゴールにできない
• ディスラプトは定義できない、ないものを想像できない
• UberやYouTubeの登場以前にそれらを定義できたか?
• 多くの企業がいきなり先進的なプロダクトを作ろうとして失敗している
• デジタルな組織はお手本があるので目指せる=欧米のDX
• ディスラプトな製品を作るための方法論はある
• デジタルによるディスラプトは運用コストを
極限まで下げられ、強い競争力を生む
• デジタルな組織は、自らシステムを開発し続けることができ、
市場の変化に対して強い
• デジタルネイティブな組織(講座本編で解説)
• デジタルを活用したコミュニケーション
• デジタルを活用した働き方
• アジャイル、スクラム、DevOps、
リーンスタートアップ、ビジュアライズ、
• デザイン思考、ユニットエコノミクス、etc
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市場競争力の獲得
デジタルなプロダクト
デジタルなサービス
デジタルネイティブな
組織への変革
開発の内製化
ノウハウの蓄積
レガシーシステムのモダナイズ
既存のアナログ業務をデジタルで再設計
- 16. DXとはアジリティの根源の変化
• 従来の組織は人事異動でアジリティを獲得していた(講座本編で解説)
• 社会環境の変化に対して、人員配置を変更することで対応
• 仕事の内容は定義せずに、各自が現場で柔軟に対応
• 業務におけるIT比率の上昇で人事異動が有効ではなくなる
• 現場での柔軟な対応により、今となっては無駄な仕事が大量発生
• 簡単な仕事はどんどんデジタル化され、複雑な仕事だけが残っている
• 業務を改善するにはITのスキルが必要
• ITスキルを持っていない人が異動してきても、活躍できない
• デジタルを活用したダブルループ学習によるアジリティの獲得
• デジタルネイティブな組織は、その中に学習し続け、自らを軌道修正していく仕組
みを構築(DevOps、スクラム、リーンスタートアップ、)
• コンピュータシステムを市場環境の変化に合わせて柔軟に変化させていく
• ITシステムの改善速度を上げていくことで、市場競争力を確保
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- 19. 質疑応答①
• Q. DXのことを検索しても、まともな情報が出てきませんどう
したらいいですか?
• A. 検索しているキーワードが悪い
• DXは闇鍋状態なので「DX」と検索してもまともな情報は出てこない
• 自社の「DX」はどのような段階で、どこを改善したいのか、
というのを明確化することで、検索キーワードが明確化する
• 自らの業務を言語化できる強い人(≒コンサル)が必要
• 「わが社のDXとは何なのか?」という合意形成から始めるべき
• お手伝いしましょうか? ご連絡お待ちしております
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- 21. 質疑応答②
• Q. ユニットエコノミクスを勉強したいのですがどうしたらいい
ですか?
• A. 管理会計を勉強しよう
• ユニットエコノミクスは管理会計を時間軸方向に拡張した概念
• 売上・固定費・変動費・利益・損益分岐点・限界利益を理解
• 限界利益を時間軸を拡張したLTV(生涯売上)の計算方法を理解する
• マーケティングにおける数値管理を勉強し、CPA(獲得費用)を理解
• 広告出稿量を増やした時のCPAの非線形性についての理解も併せて必要
• CPAとLTVを理解することで、ユニットエコノミクスが理解できるよ
うになる
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- 22. 質疑応答③
• Q. DXには事業計画が必要、みたいな話があるけど、DXは大企
業のものなの?
• A. 経産省と財務省は頑張ってるけどさぁ……
• 行政が計測可能なものは、事業計画書とIT投資金額だけ
• 開発の内製化度合いや、プログラマーが働きやすい環境かどうか、
というものは数値的に計測することはできない
• 行政が計測可能なパラメータからDXの進展を測ろうとするとそうなる
• 経産省さん、IT投資の金額で評価するようにすると、
内製化よりもSIerへの発注増に向かうけど、それでもいいの???
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- 23. 質疑応答④
• Q. エンジニアだけで構成された企業はDX企業なの?
• A. それはデジタルネイティブ企業です
• レガシー企業がデジタルネイティブな企業に変革、
Transformationしなくてはいけない、というのが本来のDX
• デジタルネイティブな企業とは、シリコンバレーのスタートアップの
ような働き方をして、ディスラプトな製品を作れる体制がある組織
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- 24. 質疑応答⑤
• Q. 社員全員がプログラミングスキルを身に着けたほうがいい
の?
• A. マーク・ザッカーバーグはそう言ってるらしいよ
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「ハッカー中心の文化を大事にしよう」といった話のうち、私が
聞いた中でおそらく最も印象的だったのは、マーク・ザッカー
バーグ(訳注: Facebook開発者)が2007年に起業スクールで言っ
たことだった。彼は「Facebookは早い時点から、人事やマーケ
ティングのような、プログラミングが主な仕事ではない職種につ
いても、プログラマーを採用すると決めました」と言ったのだ。
らいおんの隠れ家 : ポール・グレアム「Yahooに起きてしまったこと」より引用 http://blog.livedoor.jp/lionfan/archives/52682119.html
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• ところてんに講演してほしい
• 会社のお問い合わせフォームからご連絡ください
• https://nextint.co.jp/#contact
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