現代日本の医療の課題に対する処方箋としてのお灸のすすめ。

1. 16, Dec. 2014

2. 現代日本の課題

3. 39兆2,117 億円
国民医療費 2012年度

4. 30万7500円 /１人

5. (厚生労働省 平成24年度 国民医療費の概況)

6. 65歳以
上
55%
65歳未
満
45%
医療費における高齢者の割合
厚生労働省「老人医療費の状況」

12. 25.08
21.14
21.13
19.67
19.33
19.31
19.04
18.77
18.57
18.36
18.29
18.04
17.98
17.90
17.86
0 13 25 38 50
日本
ドイツ
イタリア
ギリシャ
スウェーデン
ブルガリア
フィンランド
ポルトガル
ラトビア
オーストリア
クロアチア
エストニア
ベルギー
デンマーク
フランス
高齢化率世界トップ15ヶ国

13. つまり
• 日本は問題先進国
• 日本は実験国家

14. したがって
世界は日本
を見ている
！

15. 解決策？
• 一次予防(病気の防止)
• 安価な治療法
• 医師以外の医療参加
• セルフメディケーション
• 社会・経済的アプローチ

16. 猪飼周平『病院の世紀の理論
』
20世紀：病院の世紀
西洋医学を導入するのに資本を投入
(西洋医学に対する社会の信頼)

17. 病院の医療＝治療医学
「医学モデル」＝医学的に取り扱える
病態のみを対象にする
医科学で捉えられる原因のみを排除

18. 21世紀「生活モデル」
１．QOLの向上が目的
医学的介入がその人の人生にどれだ
け影響を与えるか？
２．エコシステム的原因観
無数の原因：無数の対策？

19. 生活モデル化への対応
• 包括化：他のシステムと統合・共有
• 地域化
• 在宅環境
• 生活ニーズの多様化への対応

20. 地域包括ケア化

22. 厚生労働省資料：地域包括ケアシステム

24. CureからCareへ
疾病・障害の治療(排除)
評価は客観的基準
全人的(Holistic)治療
QOL改善

25. Cureの問題点
• 客観化・数値化できない障害・疾病
• 現代医学で治療できない疾病
• 治らない病
• 精神的ケア・アプローチの不足

26. Careの可能性
• 治らない病の苦痛・障害の軽減
• 数値化できない障害・疼痛への対処
• 病名のつかない障害・疼痛のケア
• 患者のニーズに合わせた対応
• 家族、地域など人とのつながりに基づい
たアプローチ

27. Careの実現にむけて
• 医師を中心とする構造を守りつつ、医
療者・家族・地域住民の協力によるア
プローチ
• 補完代替医療の積極的活用→統合医療
• 在宅環境への転換

28. You must be the change you
wish to see in the world.
—Mahatma Gandhi
自分が見たいと思う世界の変化に、
あなた自身がなりなさい。

29. 解決策？
• 一次予防(病気の防止)
• 安価な治療法
• 医師以外の医療参加
• セルフメディケーション
• 社会・経済的アプローチ

30. お灸
Moxibustion

31. お灸…？
熱い
火傷
恐い
焼かれる
「お灸を据える」
跡が残る

32. お灸は、
あたたかく気持ちいい

33. お灸の種類
直接灸 間接灸
• 透熱灸
• 知熱灸
• 八分灸
• 焼灼灸
• 台座灸
• 隔物灸
• 棒灸

34. 直接灸①
透熱灸
高さ3~5mmの艾炷
(もぐさのかたまり)を
皮膚上に直接置く方法
。燃え尽きる前に消せ
ば八分灸となる。

35. 直接灸②
知熱灸
高さ1cm程度の艾炷
を皮膚上に直接置き、
患者が熱さを感じた時
点で取り除く方法。

36. 直接灸③
焼灼灸
うおのめ等に対し、
適当な大きさの艾炷を
患部に置き焼き切る方
法。

37. 間接灸①
隔物灸
大きめの艾炷と皮膚の
間に蒜・生姜などを隔
て施灸する方法。
熱と薬効の両方を期待
するもので、他にみそ
、塩、枇杷の葉などを
用いる。

38. 間接灸②
棒灸
棒状に詰めた艾を患部
に近づけて輻射熱で
温熱刺激を与える
方法。

39. 間接灸③
灸頭鍼
刺鍼した鍼柄に丸めた
艾をつけ点火し、
輻射熱で刺激を与える
方法。

40. 間接灸④
台座灸
円柱状の艾に台座がつ
いたもの。
台座はシール状で固定
でき、家庭で手軽に施
灸できる。薬局などで
売られているのはこの
タイプ。
「せんねん灸」など。

41. お灸の利点

42. Relaxation

43. Convenience

44. Natural

45. Communication

46. お灸の使い方

47. 用意するもの
• お灸
• ライター
• 水の入った容器・灰皿

48. ①ツボをきめる
• 症状、体調にあわせてツボを決定
• ググればいくらでも出てきます

49. ②ツボをさがす
• へこみ・くすみ
• 肌のハリがない
• 触られている感じが鈍い
• 指で距離をはかる

50. ③シールをはがす

51. ④火をつける
※画像はイメージです

52. ⑤ツボにおく
5~6分で冷めたら終了です。

53. 施灸のポイント

54. リラックス出来る環境で、一日一回

55. 少ないツボで、じっくり効かす
一回に2~3ヶ所まで

56. 心地よいあたたかさ
熱くなったら
我慢せずやめる

57. 身体を冷やさない
靴下、レッグウォーマーを使用

58. 何に効くの？

59. 一般に効果があると言われる
症状・疾患
• 冷え症
• むくみ
• 風邪
• 食欲不振
• 胃もたれ
• 疲れ目
• 花粉症・アレルギー
• 肩こり
• 腰痛
• 頭痛
• 便秘
• 腹痛・下痢
• めまい
• 痔
• 不眠
• ストレス・不安
• 月経不順
• 月経痛
• 更年期障害
• PMS
• 膀胱炎
• 美肌
• O脚
• 小顔
• 美髮
• うつ

60. 艾(もぐさ)
http://www.kobayashi-rouho.com/recipe.html

61. 五臓でみるツボ ①肺 合谷
主治症：身体の浮腫み、疲れ目、アレルギー
月経痛、美肌
鎮痛安神、神経活絡、疏風解表

62. 主治症：身体の浮腫み、アレルギー、朝起きられない、
食欲不振、過食・拒食
特にお腹、胃の症状に万能とされる
五臓で見るツボ ②脾(胃) 足三里

63. 五臓で見る経穴 ③腎 太溪
内踝尖とアキレス腱の間の陷凹部

64. 五臓でみるツボ ④肝 三陰交
内踝尖の上方三寸、脛骨内縁の後側
特に月経痛、月経不順、冷え症、貧血など

65. 五臓でみるツボ ⑤心 膻中
胸骨中央部、両乳頭間
特にストレス、不眠、鎮静など

66. 五臓でみるツボ ⑤心 (おまけ) 内関

67. まとめ
• 医療費高騰、高齢社会でのお灸の可能性
• 不調へのセルフメディケーション(安易に医者
に行かず、まずは自分でケアで医療費抑制)
• お灸は自分の身体に気付き、気遣うチャンス
• お灸はコミュニケーション

68. – 貝原益軒
“知って行わざるは、知らざるに同じ”

69. おしまい。