3. Linux VM コンフィギュレーションガイド(Azure 編)
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Ubuntu または Debian ベースの VM を準備する手順 ..........................................19
ステップ 1. Azure Netplan プロファイルを作成する.............................................................20
Zerto で Azure VM にスタティック IP アドレスを割り当てる方法 ...............................21
ステップ 1. VPG を作成、編集する................................................................................21
ステップ 2. スタティック IP アドレスを割り当てる ...................................................................22
ステップ 3. VM のフェイルオーバー テストを実施する .............................................................23
テスト済みの Linux バージョン .........................................................................24
参考資料 ..................................................................................................24
4. Linux VM コンフィギュレーションガイド(Azure 編)
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このガイドについて
Zerto は、複数のクラウド環境にまたがるマイグレーションと災害復旧(DR)機能を実現します。そのプロセスは仮
想マシン(VM)に対してほぼシームレスに行われ、オンプレミスの VMware または Hyper-V 環境と Azure との
間の移行において VM への影響はゼロです。
Zerto では、あらゆるバージョンまたはディストリビューションの Linux を Azure に移行することができます(サポート
されるバージョンの一覧は Microsoft のドキュメンテーションで確認できます)。ただし、Linux VM を Azure に移
行できても、適正なドライバが不足してネットワークの接続が不完全になる可能性はあります。また、旧バージョンの
Linux を本番環境で使用している場合は、サーバーのコンフィギュレーションによってサイト間のプラットフォームを再構
成して、特定のプラットフォーム プロファイルを設定しなければならないケースも少なくありません。
このガイドは、Linux 仮想マシンのコンフィギュレーションにより、オンプレミス サイトの VMware と Azure 間の移行を
実現したいシステム管理者を対象としています。
オペレーション目標
Zerto を使用した DR とマイグレーションでは、Linux 仮想マシンのプラットフォームがあらゆる再プラットフォーム化オ
ペレーションを通じて効果的に再構成されます。そこでは、以下の課題がクリアされます。
1. オンプレミスと Azure の双方で正しく動作するすべての必要なドライバを追加する
2. 基盤となるプラットフォームの異なる VM ハードウェア プロファイルを自動的に検知して、自動的に対応する
3. VM に適切な IP アドレスを割り当てる
5. Linux VM コンフィギュレーションガイド(Azure 編)
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①オンプレミスのハードウェアとドライバ プロファイル ②Azure の仮想ハードウェアとドライバ プロファイル
CentOS 6x または RedHat 6x ベースの VM を
準備する手順
前提条件
以下に、Azure を移行先とするオンプレミスの VMware Linux VM を前提とするステップを説明します。
Azure を災害復旧(DR)用プラットフォームとしてのみ使用し、VM は引き続き VMware か Hyper-V で稼働さ
せる予定の場合、ここで必要となるステップは Azure で稼働する VM を準備するだけです。実際に DR プランを実
行しない限り、VMware で VM 稼働中にこの修正が影響することはありません。また、このプロセスはフェイルオーバ
ー後に行うのに比べ、フェイルオーバー前に行うのが断然簡単です。
本番環境の仮想マシンでは、VMware で稼働するフェイルオーバー対象の VM または Azure へ移行予定の VM
に対して、以下のステップを実行します。
6. Linux VM コンフィギュレーションガイド(Azure 編)
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ステップ 1. GRUB オプションを修正する
これはシリアルコンソールを有効にするためのステップで、何か問題が生じた場合のトラブルシューティングに
Microsoft Serial Console が使用できるようになります。したがって、このステップは省略せずに、必ず行ってくださ
い。
VI または nano エディタを使用して/boot/grub/grub.conf を編集します。
デフォルトのカーネル ブート オプションから“kernel”ではじまる行を見つけます(下記スクリーンショット参照)。
デフォルトのカーネルは通常、最初の項目です。そこから、kernel 定義の行を探してください。
以下のオプションを削除します。
rhgb quiet crashkernel=auto
これは、GRUB に対し、グラフィカル ブートローダの使用とコンソールへの Verbose Kernel 出力の使用を指定す
るオプションです。Microsoft によれば、このオプションはパブリッククラウド VM には使用されないことになっています。
CrashKernel(カーネルのクラッシュダンプ)には約 128MB の RAM が使用されるので、Microsoft は削除しな
くても特に問題はないとしていますが、RAM を節約するためには削除が推奨されます。
7. Linux VM コンフィギュレーションガイド(Azure 編)
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CentOS 7x または RedHat 7x ベースの VM を
準備する手順
前提条件
以下に、Azure を移行先とするオンプレミスの VMware Linux VM を前提とするステップを説明します。
Azure を災害復旧(DR)用プラットフォームとしてのみ使用し、VM は引き続き VMware か Hyper-V で稼働さ
せる予定の場合、ここで必要となるステップは Azure で稼働する VM を準備するだけです。実際に DR プランを実
行しない限り、VMware で VM 稼働中にこの修正が影響することはありません。また、このプロセスはフェイルオーバ
ー後に行うのに比べ、フェイルオーバー前に行うのが断然簡単です。
本番環境の仮想マシンでは、VMware で稼働するフェイルオーバー対象の VM または Azure へ移行予定の VM
に対して、以下のステップを実行します。
ステップ 1. GRUB オプションを修正する
これはシリアルコンソールを有効にするためのステップで、何か問題が生じた場合のトラブルシューティングに
Microsoft Serial Console が使用できるようになります。したがって、このステップは省略せずに、必ず行ってくださ
い。
VI または nano エディタを使用して/etc/default/grub を編集します。
GRUB_CMDLINE_LINUX ではじまる行を見つけます。
以下のオプションを削除します。
rhgb quiet crashkernel=auto
これは、GRUB に対し、グラフィカル ブートローダの使用とコンソールへの Verbose Kernel 出力の使用を指定す
るオプションです。Microsoft によれば、このオプションはパブリッククラウド VM には使用されないことになっています。
CrashKernel(カーネルのクラッシュダンプ)には約 128MB の RAM が使用されるので、Microsoft は削除しな
くても特に問題はないとしていますが、RAM を節約するためには削除が推奨されます。
次に、このオプションを追加します。