ロードヒーティングとは路面の雪を融かす施設で,企業から一般家庭まで幅広い利用がされている.しかし,ロードヒーティングの稼働は燃料を多量に消費するため,ロードヒーティング設置路面一部の画像から積雪状況を認識することで効率的なボイラー制御が可能である.しかし,路面一部の画像では路面全体の積雪状況を認識できないため,雪の融かし残しが存在する可能性がある.
本研究では路面の積雪状況を直接認識する手法として,セマンティックセグメンテーションを用いて路面広域を撮影した画像から路面の積雪割合を認識する機構を提案し,札幌市内のロードヒーティング設置路面の広域撮影画像を用いて実験を行った.従来手法によるボイラー制御が行われている路面を観測することで,雪の融かし残しやボイラーの稼働時間について検証した.