2017-01-12 Regional SCRUM GATHERING Tokyo 2017にて、発表したスライドです。

1. 無題つらい問題に出会ったら
自分を立てなおす対話

2. 今日のおはなし
•仕事ではロジカルに解決できない問題がある
•そんな問題に『問題をほぐす対話』は有効
•みなさんも『対話』やってみませんか？

3. 自己紹介
• 開原隆弘(41)
• サラリーマン
• 業務系アプリ開発チームのマネージャー
• 主にグループ向けの仕事
• ブラック企業とデスマを憎む
• ルーチン的な仕事が苦手

4. クラム道関西

5. #agileradio

6. 対話に興味をもったきっかけ
• 境界線上は、板挟まれてつらい
• 仕事でも大失敗をやらかす
• そんなとき、ある本を紹介された

8. 自分を立てなおす対話
• 組織で働く中で生まれる葛藤、自己矛盾。無
理に解決するのではなく、問題を語りなおし、
凝り固まった状況をほぐし、問題を問題でな
くしていく方法について紹介
• 著者である加藤さんも、かつて理不尽な問題
に苦しめられ、孤立し、会社を辞めている

9. 人間だもの
•ロジカルに解決できない問題もある
•100％分かりあえることなんてない
•ぐるぐると何年も同じ問題にはまり込む

10. 『自分を立てなおす』とは？
•自分がとらわれている問題からの脱却 + α
• 人の力を借りて『問題をほぐす』
• 被害者から主人公へ
• 『智慧の車座』

11. 智慧の車座
支援メンバー
４~５人
• ５～６名で30分～40分
• 1人の問題を全員でほぐす
• 問題解消に向けて智慧
(経験値、暗黙知)を
出し合う対話の仕組み
相談者
テーマオーナー
司会進行役

12. 智慧の車座のすすめかた
セット
アップ
問題提示 質問タイム
直感を
伝える
テーマの
再設定
解決案
ブレスト
解決案選択
ふりかえり
2 3 15 3 2
7 3
［ 車座の掟 ］
1. 守秘義務
2. 正解はひとつではない
3. 素朴な疑問を大切に
4. 無責任に発言する

13. これできるのか…

14. 『智慧の車座』を実際にやってみた！

15. やってみると意外とすんなりできた
•社内のメンバーに声をかけて参加者を募った
•年齢層ばらばら(２０代～４０代)
•各回５－６人で１時間程度
•昼休みや夕方など集まりやすい

16. 持ち込まれたテーマ
『お客さんにいいように使われて、いざとなったら裏切られる』
『先輩の指導がきつい。否定されて心が折れそう』
『人に仕事を任せることができなくて、自分だけしんどい』
『開発現場をよくしていきたいんだけど、伝わってない』

17. ほぐされた問題
『お客さんにいいように使われて、いざとなったら裏切られる』
↓
信頼できないお客さんに、どう接したらよい？

18. ほぐされた問題
『先輩の指導がきつい。否定されて心が折れそう』
↓
否定されないように、自分ができることって何？

19. ほぐされた問題
『人に仕事を任せることができなくて、自分だけしんどい』
↓
仕事仲間を信頼するにはどうしたらよい？

20. ほぐされた問題
『開発現場をよくしていきたいんだけど、伝わってない』
↓
人にメッセージを伝えるいい方法を知りたい

21. 対話どうだった？
•短時間で深い本気話になりやすい
•相談者は自分自身を改めて知り、『賢者』も得る
ものがおおい
•フォーマットに沿ってやれば簡単にできる

22. 自分たちでやってみるにあたって
•同じような役割・立場の人をあつめる
•仕事上つながりが薄い方がよい
•計画的に定期的にやらないと終わる

23. 『智慧の車座』活用例
開発チーム間メンバー同士で
マネージャー同士で
スクラムマスター同士で
普段から色々な人と対話をしているといい感じ
自部門…1 on 1
他部門…智慧の車座

24. まとめ
•仕事ではロジカルに解決できない問題がある
•そんな問題に『問題をほぐす対話』は有効
•みなさんも『対話』やってみませんか？

25. かなしみ は ちからに
欲り は いつくしみに
いかり は 智慧に みちびかれるべし
宮沢 賢治

26. 自分に変えれないものを 受け入れる落ち着きを
変えられるものは 変えていく勇気を
そして このふたつを見分ける賢さを 与えてください
ラインホルト・ニーバー『平安の祈り』

27. https://www.flickr.com/photos/mediquillo/1452033149
参考文献
加藤雅則(2011)『自分を立てなおす対話』日本経済新聞出版社

28. https://www.flickr.com/photos/mediquillo/1452033149