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掲載日時: 2006-05-19 13:48:02
JavaOne に見るテクノロジトレンドに見るテクノロジトレンドに見るテクノロジトレンドに見るテクノロジトレンド--キーワードは、キーワードは、キーワードは、キーワードは、
Web 2.0、、、、SOA、オープンソース、オープンソース、オープンソース、オープンソース
米国にて開催中の「米国にて開催中の「米国にて開催中の「米国にて開催中の「2006 JavaOne Conference2006 JavaOne Conference2006 JavaOne Conference2006 JavaOne Conference」で注目されるテクノロジトレンドは、」で注目されるテクノロジトレンドは、」で注目されるテクノロジトレンドは、」で注目されるテクノロジトレンドは、
Web 2.0Web 2.0Web 2.0Web 2.0、、、、SOASOASOASOA、オープンソースの、オープンソースの、オープンソースの、オープンソースの 3333 つだつだつだつだ。。。。
著者著者著者著者 : 徳田浩司(Fusion Reactor)
URLURLURLURL : http://japan.zdnet.com/development/analysis/20116207/
5 月 16 日から 19 日までの 4 日間、米国サンフランシスコにおいて Sun
Microsystems 主催の「2006 JavaOne Conference」が開催されている。Java テクノ
ロジ開発者を対象とした JavaOne の今回の目玉は、Web サービス開発・導入ツー
ルの Java Enterprise Edition 5.0 のリリースだ。2005 年より、次世代バージョンの
開発状況はすでに開発コミュニティなどから発表はされていたものの、今回のカ
ンファレンスでその全貌が明らかになった。
今回のカンファレンスにおける Java テクノロジトレンドを総括すると、第 1
に Web 2.0 時代の到来を意識して、開発容易性(Ease of Development、EoD)の
向上や開発のスピードアップ、低コスト化を追及したことがある。第 2 には、企
業システムの有効な開発手法として期待されている SOA(Service Oriented
Architecture)への対応を明確に打ち出し、あらゆる SOA 技術適応へのサポート
をアピールしていること、そして第 3 は、世界におけるオープン化の流れに即し、
Java ユーザーの更なる拡大を図るべく、オープンソース計画が提案されたことだ。
特に、Java のオープンソース化への取組みの表明については再三強調されていた。
オープニングセッションでは、Sun Microsystems の CEO に就任したばかりの
Jonathan Schwartz 氏と共に、Motorola、JBoss、BEA Systems、Oracle、IBM、Red
Hat などの代表者も壇上に登り、Java EE 5.0 へのサポートを明らかにした。Java
プラットフォームが、より互換性を実現するものとしての期待が伺える。
第 1 の EoD を実現するために、Java EE 5.0 ではいくつもの新しい API が用意
され、さまざまなセッションにてその API の数々が紹介された。この動きを促
進しているのが、昨年来話題の Web 2.0 である。Web 2.0 時代では、コンテンツ
の利用側と提供側の境目があいまいになっており、Sun の Schwartz 氏は
「Participation Age(参加の時代)の到来」と呼んだ。誰でも容易に参加できる
ようにするには、Java の開発・導入ツールとしても EoD を意識せざるを得なく
なり、API の充実につながったのだ。一方、ツールが増えることは複雑化を意味
するため、取り扱いやすさを実現するために注釈を付与したアノテーション化も
進んだ。
第 2 の SOA 対応としては、基盤技術の充実が挙げられる。その一例として
Sun では、「Sun Java Composite Application Platform Suite」(Sun Java CAPS)を
はじめとして、「Sun Java Studio Creator」、「NetBeans Enterprise Pack」、「Sun
Java System Portal Server」などを用意している。現代の企業では、ビジネスの変
化のスピードは増大し、更なる開発のスピードアップが要請される。更にシステ
ムのメンテナンスも含めた生涯コスト(TCO)低減のニーズが高まっているため、
ゼロから新規に開発していくのではなく、既存のシステムリソースを有効活用し、
企業内のシステム同士を統合する方策が期待されている。それには XML ベース
の Web サービスが利用される。これは SOAP で接続されるが、Sun は Sun Java
CAPS で広範囲に、セキュアで、スケーラブルなインテグレーションを実現して
いる。
第 3 のオープン化については、SOA を支える技術の中でいくつかの積極的な
オープンソース化計画が発表された。Sun はこれまでオープンソース化に積極的
ではなかったものの、時代の要請にあわせ、より積極的に Java 関連でのオープ
ンプロジェクトを増やした。ジェネラルセッションや個別テクノロジーセッショ
ンでも、オープンソース化における一般個人の参加を要請していた。
今回 Sun がオープンソース化を発表したのは、Sun Java Studio Creator、Sun
Java System Portal Server、Sun Java CAPS の Business Process Execution Language
(BPEL)エンジン、NetBeans Enterprise Pack、Java Message System(JMS)ベー
スのメッセージキュー、Web Services Interoperability Technology(WSIT)だ。
Microsoft の Kirill Gavrylyuk 氏
WSIT は、Microsoft の提唱する Web サービス Microsoft .NET と Java との相互
運用性を目指した Project Tango で開発された技術である。Sun は Microsoft との
共同プロジェクトを主導的に進め、成果を WSIT にまとめた。WSIT では、セキ
ュリティ、メッセージング、サービス品質、メタデータサポートの各分野に重点
を置き、Java テクノロジと.NET フレームワークの Web サービス相互運用性を推
進している。さまざまなベンダーで SOA の取組みが研究されているが、WSIT
は互換性を実現した具体的な成果として高く評価されている。
今回の JavaOne では、Sun Microsystems のエンジニアで Project Tango のリーダ
ーである Arun Gupta 氏と、Microsoft のプロジェクトマネージャーKirill
Gavrylyuk 氏の 2 名がテクノロジセッションを持ち、プロジェクトへの取り組み
を解説していた。
セッションでは、.NET で構築されたシステムと、Java EE 5.0 で構築された
Web サービスをリンクしたものが紹介された。具体的な事例としては、自動車
ディーラーの持つ.NET の卸売りシステムを、インターネット販売する Web サー
ビス(これも、同じくオープンプロジェクトである GlassFish で構築)と結合さ
せた事例を示していた。両システムは、STS(Secure Token Service)と呼ばれる
ID 管理システムによって、安全な環境が保たれている。
このほかにも、Web 2.0 や SOA、オープン化を実現する技術や事例がさまざま
なセッションで紹介されていた。
徳田徳田徳田徳田 浩司(トクダ浩司(トクダ浩司(トクダ浩司(トクダ コウジ)コウジ)コウジ)コウジ)
Fusion Reactor LLC(在米国シリコンバレー)社長
三和銀行、三和総研、三菱商事証券などで、システムコンサルティング、ベンチ
ャー投融資などに従事。2004 年に独立、米国シリコンバレーで、ベンチャーサポ
ート、IT・金融ビジネスのコンサルティング、ワイヤレス・ブロードバンド・ソリュー
ションの開発・ベンチャー経営、老舗スポーティング・グッズ・メーカの米国代表
などに従事。
本件に関するご意見・お問い合わせ
Fusion Reactor LLCFusion Reactor LLCFusion Reactor LLCFusion Reactor LLC
代表代表代表代表;;;; 徳田徳田徳田徳田 浩司浩司浩司浩司
電話電話電話電話 日本日本日本日本 050050050050----5534553455345534----1111111114141414 ((((国内電話で通じます国内電話で通じます国内電話で通じます国内電話で通じます))))
EEEE----mail: info@fusionmail: info@fusionmail: info@fusionmail: info@fusion----reactor.bizreactor.bizreactor.bizreactor.biz
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  • 2. 第 2 の SOA 対応としては、基盤技術の充実が挙げられる。その一例として Sun では、「Sun Java Composite Application Platform Suite」(Sun Java CAPS)を はじめとして、「Sun Java Studio Creator」、「NetBeans Enterprise Pack」、「Sun Java System Portal Server」などを用意している。現代の企業では、ビジネスの変 化のスピードは増大し、更なる開発のスピードアップが要請される。更にシステ ムのメンテナンスも含めた生涯コスト(TCO)低減のニーズが高まっているため、 ゼロから新規に開発していくのではなく、既存のシステムリソースを有効活用し、 企業内のシステム同士を統合する方策が期待されている。それには XML ベース の Web サービスが利用される。これは SOAP で接続されるが、Sun は Sun Java CAPS で広範囲に、セキュアで、スケーラブルなインテグレーションを実現して いる。 第 3 のオープン化については、SOA を支える技術の中でいくつかの積極的な オープンソース化計画が発表された。Sun はこれまでオープンソース化に積極的 ではなかったものの、時代の要請にあわせ、より積極的に Java 関連でのオープ ンプロジェクトを増やした。ジェネラルセッションや個別テクノロジーセッショ ンでも、オープンソース化における一般個人の参加を要請していた。 今回 Sun がオープンソース化を発表したのは、Sun Java Studio Creator、Sun Java System Portal Server、Sun Java CAPS の Business Process Execution Language (BPEL)エンジン、NetBeans Enterprise Pack、Java Message System(JMS)ベー スのメッセージキュー、Web Services Interoperability Technology(WSIT)だ。 Microsoft の Kirill Gavrylyuk 氏 WSIT は、Microsoft の提唱する Web サービス Microsoft .NET と Java との相互 運用性を目指した Project Tango で開発された技術である。Sun は Microsoft との 共同プロジェクトを主導的に進め、成果を WSIT にまとめた。WSIT では、セキ ュリティ、メッセージング、サービス品質、メタデータサポートの各分野に重点 を置き、Java テクノロジと.NET フレームワークの Web サービス相互運用性を推 進している。さまざまなベンダーで SOA の取組みが研究されているが、WSIT は互換性を実現した具体的な成果として高く評価されている。
  • 3. 今回の JavaOne では、Sun Microsystems のエンジニアで Project Tango のリーダ ーである Arun Gupta 氏と、Microsoft のプロジェクトマネージャーKirill Gavrylyuk 氏の 2 名がテクノロジセッションを持ち、プロジェクトへの取り組み を解説していた。 セッションでは、.NET で構築されたシステムと、Java EE 5.0 で構築された Web サービスをリンクしたものが紹介された。具体的な事例としては、自動車 ディーラーの持つ.NET の卸売りシステムを、インターネット販売する Web サー ビス(これも、同じくオープンプロジェクトである GlassFish で構築)と結合さ せた事例を示していた。両システムは、STS(Secure Token Service)と呼ばれる ID 管理システムによって、安全な環境が保たれている。 このほかにも、Web 2.0 や SOA、オープン化を実現する技術や事例がさまざま なセッションで紹介されていた。 徳田徳田徳田徳田 浩司(トクダ浩司(トクダ浩司(トクダ浩司(トクダ コウジ)コウジ)コウジ)コウジ) Fusion Reactor LLC(在米国シリコンバレー)社長 三和銀行、三和総研、三菱商事証券などで、システムコンサルティング、ベンチ ャー投融資などに従事。2004 年に独立、米国シリコンバレーで、ベンチャーサポ ート、IT・金融ビジネスのコンサルティング、ワイヤレス・ブロードバンド・ソリュー ションの開発・ベンチャー経営、老舗スポーティング・グッズ・メーカの米国代表 などに従事。 本件に関するご意見・お問い合わせ Fusion Reactor LLCFusion Reactor LLCFusion Reactor LLCFusion Reactor LLC 代表代表代表代表;;;; 徳田徳田徳田徳田 浩司浩司浩司浩司 電話電話電話電話 日本日本日本日本 050050050050----5534553455345534----1111111114141414 ((((国内電話で通じます国内電話で通じます国内電話で通じます国内電話で通じます)))) EEEE----mail: info@fusionmail: info@fusionmail: info@fusionmail: info@fusion----reactor.bizreactor.bizreactor.bizreactor.biz ホームページホームページホームページホームページ http://www.fusionhttp://www.fusionhttp://www.fusionhttp://www.fusion----reactor.biz/japanesereactor.biz/japanesereactor.biz/japanesereactor.biz/japanese