奈良オープンデータハッカソンの成果を両コンテストに応募しました

1. ここ掘れワイワイ
（仮）
〜古地図や絵地図を活用する
プラットフォーム〜
チームここ掘れワイワイ
○大塚恒平、田村弘昭、片山清、藤澤卓馬

2. 目次
 開発の経緯
 機能と特徴
 既存/類似技術との違い
 今後の方向性

3. 開発の経緯（１）
 経産省主催の奈良オープンデータハッカソン（2015/12/5-
6）内での「チームここ掘れワイワイ」の成果として完成
 発案者は田村さん、「観光で地域の昔が深掘りできて（地
図アプリ）、同じところに行った趣味の似ている他の旅行
者がわかるデバイス（LEDバッジ）を作る」ダブルテーマ
 田村さん藤澤さん中心にバッジ開発、片山さんと大塚中心
に地図アプリ開発
地図ロジックは大塚が開発していたものを流用
 今回は地図アプリ部分のみ応募
アプリ名称は奈良ハッカソン当日のもので仮称

4. 開発の経緯（２）
 イベントの開催風景
（報告：http://idea.linkdata.org/idea/idea1s1367i）
写真：
上記青木和人氏の
報告より引用

5. 開発の経緯（３）
 成果物（ハッカソン後のもの含め）
 奈良オープンデータハッカソンの成果（奈良市版・事
後の改良含む）
http://tilemapjp.github.io/NaraHackathon/hackathon.htm
l
 岩手アプリコンテスト向け成果（盛岡市版）
http://tilemapjp.github.io/NaraHackathon/iwate.html
 アーバンデータチャレンジ2015向け成果（鯖江市版）
http://tilemapjp.github.io/NaraHackathon/sabae.html

6. 機能と特徴（１）
 古地図や絵地図といった正確でない地図画像/紙資産等の既
存の地図画像を、現在地図や他の時代の地図と位置合わせ
して利用でき、現在地の表示なども行えます。
 街の歴史や変化を体験出来る観光/教育用途や、ハザード
マップなどを利用した防災用途などでの利用が想定できま
す。
 正確でない古地図や絵地図を扱うには、「位置対応付けの
正確さ」「古地図の美観を損なわない」「現代地図との重
畳利用の可否」の３つの要素があり、同時に３つを満たす
事は不可能ですが、本サービスでは２つの組み合わせを自
由に選択可能です。

7. 機能と特徴（２）
 位置正確・美観維持・現代地図切替型の場合
切替 切替
位置の対応は正確、古地図画像は歪めていない

8. 機能と特徴（３）
 位置正確・美観維持せず・現代地図重畳型の場合
表示
ON/
OFF
表示
ON/
OFF
位置の対応は正確、古地図画像は歪めている

9. 機能と特徴（４）
 位置不正確・美観維持・現代地図重畳型の場合
表示
ON/
OFF
表示
ON/
OFF
位置の対応は不正確、古地図画像は歪めていない

10. 既存/類似技術との違い
（１）
 従来のGIS技術では、「正確/歪み/重畳」又は「不正確/美麗/重畳」
のデータしか作れない
 古地図の美麗さを保ったまま正確な位置合わせはできない
 「正確/美麗/切替」型類似技術として、ATR Creative社の「ちずぶら
り」という技術があるが…
 GIS技術の蓄積を踏まえない独自変換ロジックを使っているため、変換
精度が良くなく、また他の組み合わせ結果との変換結果乖離が激しい
 Web版では位置しか合わず、表示範囲や方角合わせができていない、
又は不十分
 クローズソースでプロプライエタリな技術
 古地図の３要素（位置の正確さ、美観の維持、現代地図との重畳可
否）全てを視野に入れて地図毎のベストミックスを検討でき、かつ
オープンソースで利用できるのは本技術のみ

11. 既存/類似技術との違い
（２）
 ちずぶらりとの変換性能比較
 静岡県海沿い地図での変換、
変換基準点57点の場合
http://jsfiddle.net/kochizufan/N5tQa/
 変換基準点を5点に減らした場合：
http://jsfiddle.net/kochizufan/JZgnN/
青線：本技術による変換
赤線：ちずぶらりによる変換
格子形状が維持されているほど
正確な変換

12. 今後の方向性（１）
 機能/基盤の充実
 ロジックはオープンソース
（https://github.com/tilemapjp/ThinPlateSplineJS）だが、
ドキュメンテーションがほぼないため充実させる
 データ作成サービスがなく、今はQGIS等をアクロバ
ティックに使ってデータ作成しているため、誰でも
Webで簡単にデータ作成できるようにする
 複数の領域を持つ地図（北海道や沖縄が余白に書かれ
た日本地図など）にも対応できるようにする
 Web版だけでなく、iOSやAndroidのネイティブ向けも
オープンソースで提供できるようにする

13. 今後の方向性（２）
 同様の発想の横展開
 美麗な古地図を平面地図上だけでなく、地球儀アプリ
上にも展開できるようにする
 鳥瞰図等のオルソ視点でない地図を、平面地図ではな
く地球儀アプリ等での斜め視点に対して重ね合わせら
れるようにする
 古写真や風景浮世絵等にも応用し、古写真の撮影位置
推定や、浮世絵の現実との重ね合わせ等にも展開した
い