海藻類の中でも、昆布は特にヨウ素を豊富に含んでおり、そのヨウ素含有量の多さからヨウ素を抽出する実験が行われているが、その方法を調べてみると、燃焼し灰化したうえでの抽出実験が主に行われていた。しかし、昇華性によりヨウ素が減少しているのではないかと考え、前年度ではより効率的な抽出方法として、熱水抽出することで昇華を防ぐことができると考えて検証した結果、熱水抽出法の方が燃焼法より、極めて多くのヨウ素を抽出できることが分かった。本研究では熱水抽出での抽出時間に注目し抽出時間が長ければ長いほど、抽出量が増加するのかを検証するため、15 分から60 分で15 分刻みで抽出を行った。本研究により昆布から確認できたヨウ素は、15分で抽出した際が一番得られたヨウ素が少なく、60分が最も多くのヨウ素を抽出できた。このことから、長い時間抽出するほどより多くのヨウ素を抽出できると考えられる。