東海大学広報メディア学科河井ゼミ2014年度最終発表_ゆるキャラ

1. 船橋市における
ゆるキャラの意義
井上・太田・
村上・有田

2. ＜現状1＞
ゆるキャラが急激に増えている
→ゆるキャラグランプリ参加数増加
0
200
400
600
800
1000
1200
1400
1600
1800
2010 2011 2012 2013
１６９
３４９
８６５
１５８０！

3. ＜現状２＞
・相次ぐゆるキャラの不祥事、炎上事件が
起こっている
・ゆるキャラ増大化の一方で、知名度や
宣伝効果に疑問がでている
・税金の無駄遣いとの批判もある
ゆるキャラは必要ない
といった評価も出ている

4. 本当にゆるキャラは必要ないのか！？
＜疑問１＞

5. ＜現状３＞
・地域への関与や計画の参画を訴えかけても
市民の関心の向上や参画にはつながらない
・町を良くしたいと思って計画や政策に自ら
参加しようとする市民は少ない

6. 地域への参画や人々の推奨度を
上げるきっかけの一つとして
ゆるキャラは
作用しないか？
そこを突き詰めていくことで
ゆるキャラの必要性が調査できるのでは・・・
＜疑問2＞

7. 参考：東海大学 河井孝仁教授 アンケート調査より

8. 地域魅力の一つとしてゆるキャラが当て
はまるのであれば、ゆるキャラが存在意
義を持つのではないか
＜仮説＞

9. 公認・非公認
それぞれのゆるキャラがいる
船橋市を対象に研究
＜研究＞

10. なぜなら…
・「街を元気にするために誕生したふなっしー」と
「船橋市のええもんを伝えることで、街の人たちの力
で街が元気になるために誕生した船えもん」がいる特
殊な地域
・船えもんは不必要なのではないかという意見がある
中で、なぜゆるキャラは二体も必要なのか、それを追
究することによって、ゆるキャラの必要性をより明確
にできる地域である
＜研究＞

11. ・千葉県北西部にある都市
・東京都特別区部への通勤率は35.7%とのことから東
京のベッドタウンとして人口が増加している
・北部は農地があり、ニンジンや梨の栽培が有名
・中部は住宅施設が開発されて人口が多い
・南部は商業施設や工場が多い
・名産物は船橋瓦せんべいや真中まんじゅう
など
＜船橋市とは＞

12. ・船橋市非公認キャラクター
・「ご当地キャラ総選挙2013」 優勝
・2011年11月、東日本大震災で元気がなかった船橋市を
活性化したいという想いから活動を開始
・当初の活動はTwitterや自主的な梨のPRイベント参加等
・TV番組「スッキリ!!」に出演し、人気に火がついた
・現在は、テレビ出演やCM出演が主な活動
＜ふなっしー＞

13. ＜船えもん＞
・船橋市公認キャラクター
・2013年4月5日に公式発表、市民の公募によって
名づけられた
・船橋市の「ええもん」をPRすることが目的
・船橋市主催のイベントなどに積極的に参加
・「笑っていいとも!」、「月曜から夜更かし」など
にも出演経験あり

14. ＜研究目的＞
船橋市において、ゆるキャラがどのよ
うに地域に関わっているか、またゆる
キャラはそもそも必要なのか明らかに
する

15. ＜社会的意義＞
ゆるキャラが住民の参画意欲や地域を推
奨する気持ちに関わっている
↓
ゆるキャラの必要性が証明される
↓
ゆるキャラを作る目的に新たな視点を加
えることができる

16. ＜研究手法＞
アンケート 11月9日
12月6日実施
調査結果をＮＰＳで分析

17. ＜研究手法＞
ネット・プロモート・スコア(NPS)とは
フレデリック・ライクヘルド提唱
顧客ロイヤルティ、顧客の継続利用意向を知
るためのシンプルな調査方法
日本においてはNPSが低めの数値をとりがち
であることが指摘されていることから、広告
代理店のADKが日本独自の測定方法を提唱

18. ＜研究手法＞
ネット・プロモート・スコア(NPS)とは
推奨度を０から10の１１段階で聞き、推奨者
の合計から批判者の合計を引いた数値
0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10
批判者 中立者 推奨者
※NPS同士を比較した際に、ptの差が10pt以下の
場合は結果に差がないものとする

19. ＜研究手法＞
NPSを使うことによって
データを明確に分析できる

20. ＜研究＞
アンケート実施（１回目）
調査対象：船橋市民
調査日時：１１月９日
場所：船橋健康まつり（船橋運動公園）
調査人数：男性２０人＋女性３１人
計５１人

21. ＜研究＞
アンケート実施（２回目）
調査対象：船橋市民
調査日時：１２月６日
場所：船橋市、地方卸売市場
調査人数：男性２３人＋女性４７人
計７０人

22. ゆるキャラアンケートについて
＜質問内容＞
１.船橋市のゆるキャラを知っていますか
２.船橋市の知っているゆるキャラを挙げて下さい
３.あなたは地域を良くする活動に関わりたいと思いま
すか
４.地域を良くするために行っている活動があれば教え
てください
５.船橋市への来訪や定住、船橋市名産品の購買などを
他の地域の人に薦めたいと思いますか

23. ＜アンケート意義＞
このアンケートを分析することによっ
て、ふなっしーのみ知っている人と、
両方知っている人の、参画意欲と推奨
意識の違いを検証することが出来る

24. ＜参画意欲NPS＞
推奨者 批判者 NPS
ふなっしーのみ 35％ 42.5％ -7.5pt
両方 19％ 34.9％ -15.9pt

25. ＜参画意欲NPS結果＞
ふなっしーのみしか知らなくても、両方
知っていても、参画意欲にはさほど影響が
なかったといえる。

26. ＜推奨意識NPS＞
推奨者 批判者 NPS
ふなっしーのみ 55％ 32.5％ 22.5pt
両方 65％ 12.6％ 52.4pt

27. 10・20代 30・40代 50代～
ふなっしーのみ 11pt 18pt 30pt
両方 67pt 50pt 46pt
＜推奨意識NPS(年代別)＞

28. ＜推奨意識NPS結果＞
・どの年代で見ても、ふなっしーのみを
知っている人よりも、両方のゆるキャラを
知っている人の方が推奨意識が高い
・若い人ほどゆるキャラの効果は大きく、
年代が上の人ほど両方知っているというこ
とだけでは推奨意識が上がりにくいことが
わかった

29. ＜+α＞
アンケート用紙を回収する際に得られた話
「子どもが船えもんが好きなので、そこか
ら地域の行事に参加するようになった。」
(30代子供連れ女性)
大人
大人
子
イベント
イベント
船橋の良さ

30. ＜+α＞
・住民の方から得られた話のように、幼い子供
がゆるキャラを好きになることによってゆる
キャラの来る行事に親子共々参加するようにな
り、地域に対して愛着がわく、というケースも

31. [参照・サンケイリビング新聞
社]
「自分の地域にもご当地キャ
ラがほしいか」
調査期間：2008年7月
集計数：393人（不明・非該当
を除いて集計）
＜推奨意識（nps）+α ＞
・若い人→キャラクターに興味を持ちやすい為、ゆる
キャラがいることによって行事に足を運びやすくなる
・年代が上の人→ゆるキャラがいるというだけでは行
事に足を運ぶ可能性は少ない

32. ＜まとめ＞
調査結果から以下の3つの仮設が立てられる
1.参画意欲においてはゆるキャラをいくつ
知っていようと関係ないのではないか
2.推奨意識において船えもんが関係してい
るのではないか
3.推奨意識において両方知っていることが
関係しているのではないか

33. ＜今後の課題＞
「船えもんのみ知っている人」「両方知ら
ない人」のデータが少なすぎたため、推奨
意識に船えもんのみ知っていることが関係
してるのか、また両方知っていることが関
係しているのか、までは立証することがで
きなかったため、今後の課題としてヒアリ
ング調査を行うことで、仮説を立証する。

34. • ふなばし産品ブランド協議会
http://www.funaemon.com/
• http://www.ifs.kyushu-
u.ac.jp/pages/pdf/24/kss/thesis.pdf?key=20140218
• http://www.osakagas.co.jp/company/efforts/cel/sear
ch/__icsFiles/afieldfile/2013/06/10/researchreport130
0610.pdf
• http://blogos.com/article/79404/
• 『キャラクター・パワーゆるキャラから国家ブランディン
グまで』 青木貞茂（NHK出版新書）
• ja.wikipedia.org/wiki/船橋市
＜参考文献＞

35. ご静聴ありがとうございました！