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©2014 OTETSUYUKI OISHI 本資料の無断配布、2次配布、および無断転載・転用は固く禁じます。
ステルスアドレスの仕組み
2014/6/25  
大石哲之
-
2©2014 OTETSUYUKI OISHI 本資料の無断配布、2次配布、および無断転載・転用は固く禁じます。
ビットコインの仮名性
アドレス自体は仮名
実名とは紐付いていない
しかし、いったんそれが誰のものかが特定できてしまうと、完全記
名になってします。トラッキングもできるし
そのため、
アドレスを取引毎に違うものにすることが推奨される
-
3©2014 OTETSUYUKI OISHI 本資料の無断配布、2次配布、および無断転載・転用は固く禁じます。
毎回ちがうものにすると
プライバシー上は最良
しかし、次のようなアドレスでは不便です
 寄付の受付のアドレス
 会社などの代表のアドレス
– 毎回ちがうと名刺などには記載できない
– かといって同じのにすると、売上が駄々漏れ
 個人でも、対外的に晒すアドレス
-
4©2014 OTETSUYUKI OISHI 本資料の無断配布、2次配布、および無断転載・転用は固く禁じます。
ステルスアドレスとは?
代表性のある一つのアドレスを公開
そのアドレスあてに送金すると、相手に届く
しかし、第三者は、そのアドレスのトランザクションはまったく追
えない
送金者は、自分が送ったことは確認できるが他人のトランザクショ
ンは追えない
ステルスアドレスの持ち主は、すべてのトランザクションがわかる
-
5©2014 OTETSUYUKI OISHI 本資料の無断配布、2次配布、および無断転載・転用は固く禁じます。
図解
ステルスアドレス(代表)
子アドレス
子アドレス
子アドレス
子アドレス
子アドレス
※ 通常の 1 から始まる
ビットコインアドレス
※ 特殊なアドレス
送金元アドレス
送金者ステルスアドレス内の子
アドレスに送金
Public に見える世界
送信者に見える世界
ステルスアドレス
の持ち主だけの世界
-
6©2014 OTETSUYUKI OISHI 本資料の無断配布、2次配布、および無断転載・転用は固く禁じます。
Question
送金者は、どうやって、子アドレスを知るのか?(公開したら元も
子もない)
ステルスアドレスは、どうやって子アドレスを管理するのか?
どうやって着金がわかるのか?
基本アイデア
 ディフィーヘルマン鍵交換をつかった共有鍵をつかって解決
次ページからの技術的な説明は、ジョナサン・アンダーウッド氏より口頭で
説明うけたものを大石が解釈し、まとめたものです。
-
7©2014 OTETSUYUKI OISHI 本資料の無断配布、2次配布、および無断転載・転用は固く禁じます。
ステルスアドレス側
ステルス側
あらかじめ、2つのキーペアを作成して、公開
 For Scan: 公開 Q = dG
 For Spend: 公開 R = fG
 d,f は秘密鍵
送信者
1つのキーペアを作成
 公開 P = eG
 e が秘密鍵
ディフィーヘルマン鍵交換により、共有鍵 c を得る。
 共有鍵 = 自分の秘密鍵 * 相手の公開鍵
 c = e * Q = (e * dG)
 ※c は実際には、 sha256 でハッシュした値
-
8©2014 OTETSUYUKI OISHI 本資料の無断配布、2次配布、および無断転載・転用は固く禁じます。
送金
送金者は、以下の式で、送金アドレスを作成
R’ = R + cG
R’ あてに送金するが、そのとき P の情報を含めておく。
 TxOut1 = OP_RETURN P  ※最初に作成した new 公開鍵
 TxOut2 = to R’ 10BTC
 TxOut3 = おつり
-
9©2014 OTETSUYUKI OISHI 本資料の無断配布、2次配布、および無断転載・転用は固く禁じます。
着金のスキャン
ステルスアドレス側は、 OP_RETURN に鍵が含まれるトランザク
ションを常時ウオッチする。
含まれていれば、自分のステルスアドレス宛かどうかを、以下のよ
うにして検証。もしステルスアドレス宛てのものであれば、着金を確
認する。
OP_RETURN に含まれる鍵 P をつかって、ディフィーヘルマン鍵共
有にて、共有鍵を得る。
   c   = d * P = d * (eG)
  ※ c は実際には sha256 した値
この時点は、共有鍵が当たりかわからないので、次のように検証
-
10©2014 OTETSUYUKI OISHI 本資料の無断配布、2次配布、および無断転載・転用は固く禁じます。
アドレス検証
含まれているアドレス R’ が、 R から生成されたものであるかを、 C
をつかって試してみる。
R’ = R + cG
= fG + cG
= (f+c)G
If R’ = Tx1’s R’ : bingo!
-
11©2014 OTETSUYUKI OISHI 本資料の無断配布、2次配布、および無断転載・転用は固く禁じます。
使うには?
R’ アドレスあての送金が自分のものであることはわかった。しかし
、 R’ アドレスの秘密鍵をしらねば、コインは使えない。
R’ の秘密鍵を知る方法
R’ = (f+c)G
 だから、自明で、 f+c が秘密鍵である。両方すでに知っている。
-
12©2014 OTETSUYUKI OISHI 本資料の無断配布、2次配布、および無断転載・転用は固く禁じます。
クレジット、連絡先
ビットコイン関連の講演可能
連絡先
 Email tyk@tetsuyuki.com
 Facebook: https://www.facebook.com/tyk97

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20140625 ステルスアドレスとその仕組み

  • 1. -1- ©2014 OTETSUYUKI OISHI 本資料の無断配布、2次配布、および無断転載・転用は固く禁じます。 ステルスアドレスの仕組み 2014/6/25   大石哲之
  • 2. - 2©2014 OTETSUYUKI OISHI 本資料の無断配布、2次配布、および無断転載・転用は固く禁じます。 ビットコインの仮名性 アドレス自体は仮名 実名とは紐付いていない しかし、いったんそれが誰のものかが特定できてしまうと、完全記 名になってします。トラッキングもできるし そのため、 アドレスを取引毎に違うものにすることが推奨される
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  • 4. - 4©2014 OTETSUYUKI OISHI 本資料の無断配布、2次配布、および無断転載・転用は固く禁じます。 ステルスアドレスとは? 代表性のある一つのアドレスを公開 そのアドレスあてに送金すると、相手に届く しかし、第三者は、そのアドレスのトランザクションはまったく追 えない 送金者は、自分が送ったことは確認できるが他人のトランザクショ ンは追えない ステルスアドレスの持ち主は、すべてのトランザクションがわかる
  • 5. - 5©2014 OTETSUYUKI OISHI 本資料の無断配布、2次配布、および無断転載・転用は固く禁じます。 図解 ステルスアドレス(代表) 子アドレス 子アドレス 子アドレス 子アドレス 子アドレス ※ 通常の 1 から始まる ビットコインアドレス ※ 特殊なアドレス 送金元アドレス 送金者ステルスアドレス内の子 アドレスに送金 Public に見える世界 送信者に見える世界 ステルスアドレス の持ち主だけの世界
  • 6. - 6©2014 OTETSUYUKI OISHI 本資料の無断配布、2次配布、および無断転載・転用は固く禁じます。 Question 送金者は、どうやって、子アドレスを知るのか?(公開したら元も 子もない) ステルスアドレスは、どうやって子アドレスを管理するのか? どうやって着金がわかるのか? 基本アイデア  ディフィーヘルマン鍵交換をつかった共有鍵をつかって解決 次ページからの技術的な説明は、ジョナサン・アンダーウッド氏より口頭で 説明うけたものを大石が解釈し、まとめたものです。
  • 7. - 7©2014 OTETSUYUKI OISHI 本資料の無断配布、2次配布、および無断転載・転用は固く禁じます。 ステルスアドレス側 ステルス側 あらかじめ、2つのキーペアを作成して、公開  For Scan: 公開 Q = dG  For Spend: 公開 R = fG  d,f は秘密鍵 送信者 1つのキーペアを作成  公開 P = eG  e が秘密鍵 ディフィーヘルマン鍵交換により、共有鍵 c を得る。  共有鍵 = 自分の秘密鍵 * 相手の公開鍵  c = e * Q = (e * dG)  ※c は実際には、 sha256 でハッシュした値
  • 8. - 8©2014 OTETSUYUKI OISHI 本資料の無断配布、2次配布、および無断転載・転用は固く禁じます。 送金 送金者は、以下の式で、送金アドレスを作成 R’ = R + cG R’ あてに送金するが、そのとき P の情報を含めておく。  TxOut1 = OP_RETURN P  ※最初に作成した new 公開鍵  TxOut2 = to R’ 10BTC  TxOut3 = おつり
  • 9. - 9©2014 OTETSUYUKI OISHI 本資料の無断配布、2次配布、および無断転載・転用は固く禁じます。 着金のスキャン ステルスアドレス側は、 OP_RETURN に鍵が含まれるトランザク ションを常時ウオッチする。 含まれていれば、自分のステルスアドレス宛かどうかを、以下のよ うにして検証。もしステルスアドレス宛てのものであれば、着金を確 認する。 OP_RETURN に含まれる鍵 P をつかって、ディフィーヘルマン鍵共 有にて、共有鍵を得る。    c   = d * P = d * (eG)   ※ c は実際には sha256 した値 この時点は、共有鍵が当たりかわからないので、次のように検証
  • 10. - 10©2014 OTETSUYUKI OISHI 本資料の無断配布、2次配布、および無断転載・転用は固く禁じます。 アドレス検証 含まれているアドレス R’ が、 R から生成されたものであるかを、 C をつかって試してみる。 R’ = R + cG = fG + cG = (f+c)G If R’ = Tx1’s R’ : bingo!
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  • 12. - 12©2014 OTETSUYUKI OISHI 本資料の無断配布、2次配布、および無断転載・転用は固く禁じます。 クレジット、連絡先 ビットコイン関連の講演可能 連絡先  Email tyk@tetsuyuki.com  Facebook: https://www.facebook.com/tyk97