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メディアブリッジコンサルティング株式会社 代表取締役 吉池 理( Masashi Yoshiike ) URL: http://www.mbc-pr.com   Mail: yoshiike@mbc-pr.com 「大学における危機管理とマスコミ報道対策の実践」
Table of Contents Media Bridge Consulting 0.弊社紹介 1.メディアが大学に襲いかかるとき 2.危機管理におけるマスコミ報道対策の実務 3.平常時の対策こそが重要
Media Bridge Consulting 弊社ご紹介   = メディアブリッジコンサルティングについて =                      
MBCの特徴 Media Bridge Consulting 1.テレビ媒体に強い PR 会社(元 TV 製作マン中心)。テレビPR戦   術を中心とした PR 戦略構築が得意。 2.代表の吉池理(よしいけ・まさし)は NHK ・民放でテレビ制作   に携わる。 3.大手企業を中心にマーケティング PR 戦略支援、社内 PR/ 広報研   修、記者会見、危機管理時メディア対応支援を実施。 4.クライアントはソフトからハードまで(外国政府、大手メーカー、大   手小売店、大手サービス業、医療機関、タレント、スポーツ選手) 5.広告代理店様・PR代理店様より「テレビ中心のメディア戦略」   を特任で委託される事も多い。 6.元・経済産業大臣登録中小企業診断士                    
危機管理は「守りの PR 手法」 Media Bridge Consulting 攻め の PR と 守り の PR
Media Bridge Consulting 1.メディアが大学に襲いかかるとき
メディアが大学に襲いかかるとき① Media Bridge Consulting ・経歴詐称により職員を解雇(昭和女子大学・ 2009 年 7 月) ・教員がセクハラ行為で辞職(京都大学・ 2009 年 9 月) ・教員が住居侵入で逮捕(日本体育大学・ 2009 年 10 月) ・非常勤講師が授業で学生を誹謗中傷(九州国際大学・ 2010 年 1 月) ・セクハラ行為で教員が論旨退職処分(安田女子大学・ 2010 年 3 月) ・アカデミックハラスメント行為で教員が懲戒処分(大分大学・ 2010 年 3 月) ・学生が女性侮蔑動画をネットにアップ(首都大学東京等・ 2010 年 6 月) ・非常勤講師がレポート作成等の代行(桃山学院大学・ 2010 年 6 月 ・ PtoP ソフト使用を原因とする校内重要情報流出事件(日本大学・ 2010 年 6 月) ・インド人留学生いじめ自殺事件(追手門学院大学・ 2010 年 8 月) ・教授が覚醒剤使用で逮捕(国立音大・ 2010 年 8 月) ・教員が道路交通法違反で逮捕(武庫川女子大学・ 2010 年 8 月) ・教員による研究費の不正使用が発覚(大阪大学・ 2010 年 8 月) 
大学にとっての危機とは? Media Bridge Consulting 【内部の不祥事】 ・トップ、職員、教員、学生 ・アカデミックハラスメント ・セクシャルハラスメント ・不正経理、着服、詐欺事件 ・いじめ ・刑事事件による逮捕者発生 ・民事事件による訴訟 ・就業問題(労働環境、労働契約) ・入学試験、論文関係等の不正 ・個人情報 / 大学情報流出 ・ウェブサイト改ざん ・火災事故、交通事故、等 危機(リスク)は学校内外のいつどこで発生しても不思議ではない。-> どんな対策をしても リスクを 物理的にゼロにすることは出来ない 事を心得る。                    【外部による不可避の危機】 ・マスコミによる誤報 ・ブログ、 SNS 等による誤情報 ・インターネットにおける誹謗中傷 ・モンスターペアレンツ ・在校学生の私生活に関する諸問題 ・学校関係者や生徒が誘拐事件等で  の「被害者」となった場合
危機管理の「リスク」とは常に「人」から発する Media Bridge Consulting 人 が常にクライシスを招く中心にいる。      内部告発、学生私生活、職員教員不祥事、学生家族、経営トップ・・・          マスコミは常に 人の活動 を追いかける        だから、人が巻き起こした事件・事故に関しては大きな関心をよせる        
マスコミ記者という生き物(社会部・報道部) Media Bridge Consulting ・社会的正義感を有している ->  自身を「国民と正義の代弁者」と自己認識している。 ->  「別働隊」がやってくる(生活部、経済部->社会部) ・厳しい取材姿勢 ->  国民目線で質問をするので、容赦は全くない。 ->  学校や役所は民間企業以上に「攻撃しやすい対象」。 ->   1 対 1 のコミュニケーションの形をとるが、その先には数十万、数百万   人の国民の目が光っている。 ・スクープこそが記者個人の成果 ->  記者の本音「事件=やった!」 航空機墜落で寿司を取る業界 ->  事件を起こして弱った企業、大学=格好の獲物->視聴率・部数  ->  基本的に、感じたことを記事にするだけだが、 最初からストーリーを   決定して 取材を進める記者もいる(憶測記事)。
近年は、ネット媒体がマスコミの火に油を更に注ぐ Media Bridge Consulting ・ソーシャルメディアの登場で炎上が炎上を呼ぶ ・風説、なりすまし、誤報、誤解、悪意    メディアリレーション中心の1 WAY 型 PR メディア+消費者の2 WAY 型 PR
Media Bridge Consulting 2.危機管理におけるマスコミ報道対策の実践
突発的なクライシス発生に関する考え方 Media Bridge Consulting ・既に被害を完璧にゼロにすることは出来ない。 ・被害ゼロ化は諦め、被害「ミニマム化」に考えを徹する。 ・隠しても結局はバレる(脅威的なマスコミの調査能力)。
緊急を要する危機管理対応の初動フロー Media Bridge Consulting      
危機管理は初動段階での対応が命 Media Bridge Consulting ・一度発表した内容を覆すのは最悪のケースに ・初動段階で好印象を与えられれば、危機管理は半分成ったも同然 ・初期段階で多い記者からの質問ベスト10 1.組織トップはいつその事件情報を知りましたか? 2.その事件が起こったときに組織トップはどこで何をしていましたか? 3.一番最初に指示した内容はどんなことですか? 4.なぜこの件が起こってしまったのですか? 5.発生の原因と現状の経過は? 6.過去にも同様のことはなかったのか? 7.トップはこの件についてどう感じているのか? 8.今後の対策は? 9.社会(被害者)に対して申し訳ないという気持ちは? 10.責任を誰がどのようにとるつもりなのか?        
マスコミへの情報発表方法 Media Bridge Consulting ・記者会見による情報伝達が基本 ->  5大新聞(朝日、読売、日経、毎日、産経) ->  2大通信社(時事通信・共同通信) ->  該当エリアの主要テレビ局 ・学校が明らかな「被害者」である場合は発表責任はない ->  誘拐事件等では報道発表が被害進展・拡大を招く場合も。 ->  誰が被害者であるのか?によって発表可否は大きく変わる。 ->  自らが被害者でない場合は、須く即時発表が基本。 ・個別のリークや個別取材は止めるべき ->  スクープ記事として大きく扱われてしまう。 ->  ウェブサイト発表を同時に行い「スクープ性」を除去。 ->  ウェブにはポジションペーパーと同内容の情報を掲載。 ・先手を打たれて取材申請が入ってしまったら… ->  何はともあれ 「●●時に記者会見をする」と言いきってしまう。 ->  放っておくと独自に取材を始められ、スキャンダル色が強まる傾向。 ->  電話取材は絶対に厳禁(誤解を生みスクープを生む)。
緊急記者会見の成否を決定する重要3要素 Media Bridge Consulting ① 会見の場所 ② 会見の時間 ③ 発表情報処理       
緊急記者会見の成否を決定する重要3要素 Media Bridge Consulting ① 会見の場所      
会見場所に纏わるテクニック Media Bridge Consulting 1.会見を行う場所… 必ずしも大学内だけが良いというわけではない 。監督官庁に出向き、庁舎内の記者クラブでお詫びと今後の方針を発表。 2.大学内で発表すると、生徒、関係者、周辺住民などに手当たり次第にインタビューを取られる可能性。学長などの「出入り」を待ち伏せさせれて押さえられてしまう可能性がある。 3.学校内に居座られてしまう可能性。->追い出すこと不可能。「謝罪を手短に終了されてしまった」「打ち切られた」等のいい方をされる。 4.第三者である監督官庁に会見終了時間を切り出してもらえる。                     
緊急記者会見会場の基本レイアウト① Media Bridge Consulting 記者席 記者席 記者席 記者席 記者席 記者席 記者席 記者席 記者席 雑誌、新聞、ウェブスチールカメラマン テレビカメラ台(電源用意) 関係者出入り口 記者出入り口 受付 司会 記録係 関係者
緊急記者会見会場の基本レイアウト② Media Bridge Consulting ・会場レイアウトが重要 -> 「記者出入り口」と「関係者出入り口」を分割、ぶら下がり取材を防ぐ。 -> ドアが2カ所ある場所がベスト ・関係者出入り口についたてを立てて見えないように -> 奥が覗かれないように ・関係者テーブルと記者テーブルの間に一定の距離を -> 手元のメモ等を「抜かれる」可能性 -> プレッシャー緩和 -> 座高の低い椅子と机を用意 ・テレビカメラスペースを用意 -> 場所の取り合いを防ぐ -> 記者に対して「マスコミへの配慮」を感じさせる -> カメラ台を用意し、見下ろして撮影させる ・関係者席の後ろにスペースを作らない -> カメラが入り込む場所を作らない ・受付は外。いざという時の「護衛」を用意 -> トップが取り囲まれないように配慮             
緊急記者会見の成否を決定する重要3要素 Media Bridge Consulting ② 会見の時間     
「会見の時間」に関する考え方とテクニック Media Bridge Consulting ・都合の悪い会見は午前中に開催できるとベスト ->  部数が少ない夕刊での掲載にとどめる(朝刊の扱いを小さくできる   可能性がある) ・人命等に関わる緊急事態の時のみは発生2時間以内に会見を ->  発生から今までの行動内容を厳しく問われるため ・夕刊の〆切はその日の昼前《 11 時くらい)。 ->  朝刊よりも夕刊の方が部数が少ない ->   1 度大きく夕刊で報道すると、次に同じネタを大きく報道しづらい ・もしくは夜中の緊急発表 ->  朝刊は〆切に入るが、裏取りや追加取材をされづらい ・避けるべきは午後・夕方の報道発表 ->  朝刊までの〆切がたっぷり。追加取材もたっぷり。    ・会見時間は1時間を目処に ->  短いと「逃げるように会見会場から去っていった」と書かれる ->  「会見時間は●分です」と区切ることをしてはいけない。 ・次回会見日時がわかっていれば発表する ・質問がなくなった=終了させるチャンス                
新聞媒体の〆切 Media Bridge Consulting ※ 朝刊と夕刊〆切時間は、配達エリア、版により差が出てくる ※ 〆切は大凡の目安であり、各媒体により多少の差もある   版(夕刊) 配達地域(関東の例) 〆切時間 2版 3版 4版 静岡、群馬、福島、以遠 都内市部、埼玉、千葉、神奈川 都心、川崎の一部 10:00 12:00 13:00 版(朝刊) 配達地域(関東の例) 〆切時間 12版 13版 14版 静岡、群馬、福島、以遠 都内市部、埼玉、千葉、神奈川 都心、川崎の一部 (遅版は山手線内と駅売り) 22:00 24:00 1:00 (早版) 1:30 (遅版)
緊急記者会見の成否を決定する重要3要素 Media Bridge Consulting ③ 発表情報処理       
緊急記者会見に臨んで Media Bridge Consulting ・危機管理スタッフ全員が待機する場所を用意(泊まり込みの姿勢を見せる) ・他の会合禁止(同時期の飲み会や接待などはスッパ抜かれる!) ・事件構造、問題波及範囲を予想して説明謝罪内容に組み入れる。 ・積極的な調査、事実開示、謝罪態度で批判のトーンを下げる。 ・トップの姿勢(謙虚な謝罪と 2 度と起こさないという是正態度)。 ・トップ自らの言葉(但し、事前に広報担当者との綿密な打ち合わせ)による事実説明(メモ依存に注意) ・不祥事は一気に公開する。 ->  何度も是正謝罪を繰り返す程ダメージがでかい(吉兆、雪印) ->  事件が長引く場合は細かく発表(日航機事故の際は1時間に   1度の会見を報道陣に約束していた) ・公開されていない - 情報も敢えて先に出してしまう(捜査陣等に追求されてから発表することが最もダメージがでかい)。 ->  追加で次々の新事実が出てくることだけは避ける。 ・自社持ち込みの映像素材で「記録映像」を残す ->  誤報道を防ぐ             
初動段階にて至急作成すべきツール Media Bridge Consulting ① ポジションペーパー(公式見解、ホールディングステートメント) ② 想定問答集( Q&A ) ③ 危機管理マニュアル(緊急対策本部運営マニュアル) ④ ウェブサイト上の危機管理情報発表スペース
① ポジションペーパー(公式見解) Media Bridge Consulting 【基本構成】 1.詳細内容(5 w1h ) 2.経過(日付、時間毎にタイムラ   インで箇条書きに) 3.原因(ハッキリしない場合は   「現在究明中」で応対) 4.対策(日付ありで今後の具体   的対応予定を記入) 5.見解(謝罪、意見、主張等。重   視されるポイント)
② Q&A 集(想定問答集) Media Bridge Consulting ・記者の厳しい質問に対する「ぶっつけ本番」「失言」を避ける目的で作る。 ・あらゆる事の限界までをオープンにする姿勢で作成。 ・最も聞かれたくないこと、厳しい質問を中心に構成。 ・過去の同様な事件事故、他校等の記者会見事例を研究して作成。 ・特に、 事件事故等発生時から今現在までの状況、対応内容について 質問が集中する傾向にある。 ・作成は広報部(広報担当者)にとって大変重要な仕事。 ->  大企業などでは、想定問答集にない質問がされると大きな減点と         みなされる所も多い。 ・想定した回答については内容はスタッフで必ず共有化しておく ->  人によってちぐはぐな回答 ->  トップの「私は聞いていない」 ->  「学校ぐるみではありません」->「学校ぐるみでした」 最も印象が悪くなる、「訂正会見」の恐れが出てくる
②  Q&A 集(想定問答集) Media Bridge Consulting
③ 危機管理マニュアル(緊急対策本部運営マニュアル) Media Bridge Consulting ・平常時から基礎と成るマニュアルを用意しておく。 ・事件、事故発生内容に合わせて、基礎マニュアルを即時改訂。 ・「基本編」「実践編」「資料編」で構成。 ・発生内容の影響範囲によって対応レベルを分ける方法も。 「基本編」目次例 1.このマニュアルについて 1.構成と配布先 2.適用範囲 2.リスクとクライシス 1.当校リスクにおけるリスクとクライシスの定義 2.起こりうるクライシスの種類 3.クライシス・コミュニケーションの基本要素 1.目的と原則、ゴール 2.クライシス対応の主管部署 4.予防と準備 =平常時の対応 1.リスク発見に努め、直ちに報告 2.リスクとクライシスの芽 3.何が報告すべきクライシスなのか 4.リスク発見時の情報経路 5.報告の徹底 6.平時からの備え 5.クライシス対応の流れ 6.危機管理委員会 1.その組織、招集 2.委員会で検討すべきこと 3.危機管理委員会の構成と各メンバー役割 4.対策本部 7.クライシスが起きたら 1.危機管理委員会事務局に連絡 2.緊急性の判断(判断フロー) 3.緊急性により全体対策本部を設置 4.職員、教員、学生、家族への対応 5.重要ステークホルダーへの対応 6.すべきこと、してはいけないこと 8.クライシス終息後 1.反省点を記録して整理する 2.関係者に謝意を表す 3.再発防止のために
③ 危機管理マニュアル(緊急対策本部運営マニュアル) Media Bridge Consulting
④ ウェブサイト上の危機管理情報発表スペース) Media Bridge Consulting ・必ずトップページで最新報告を ・印刷配布できるよう PDF 化 ・大学の不祥事だけを集めるサイトも http://university.main.jp/blog7/archives/cat5/
緊急対策本部の設置 Media Bridge Consulting 対策室(意志決定)      センター(情報収集管理)      関係者全員で情報共有化を図りトップが「私はその件について知らない」という最悪の状況を防ぐ。                A 班 (現状分析)     B 班 (今後対策)     C 班 (発表内容)     トップ及び 危機管理委員会     A       B       C       A ・ B ・ C       チーフ      班長     班長     班長     トップ    センター長 (伝達係)     専用電話受手     タイムキーパー    ライター    
緊急記者会見当日① Media Bridge Consulting ・関連記者クラブ、主要メディア、取材要請メディアに FAX で会見時間を告知。 ->  電話だとその場で質問されてしまうので必ず FAX もしくはメールで。 ・スポークスマン(通常はトップ)と司会役(広報担当者)を選定 ->  トップ不在の記者会見は「大荒れる」ので絶対に避ける ・短時間でもいいので、会見の事前練習を危機管理チーム全員で実施。 ->  ぶっつけ本番で「緊張するな」と言う方が無理。 ・会見現場の設営および撤収は手短に ->  余計な質問と言質を取られる機会を極力減らすこと。 ・待ち伏せや個別インタビューが発生しないよう極力注意する ->  驚いて手でカメラを隠すような映像をメディアは「撮りたがっている」 ->  特にトップが会見場に入るとき、出る時が危険! ->  裏口等の待ち伏せポイントがないか留意する
緊急記者会見当日② Media Bridge Consulting カメラに映ってます 目線は? 服装は?色は? 装飾品は? バックボードの準備 プレスキットの準備 Q&Aの作成
緊急記者会見内容に必ず盛り込むべき 3 要素 Media Bridge Consulting ① 誠実な謝罪・見解 ->  社会的地位が高い人ほど謝罪下手な傾向あり ->  大勢の報道陣を前にして緊張。謝罪下手に「見えてしまう」 ->  情報共有化で、言葉の選択肢を失敗しないように ->  当人の言葉で、感情が伝わるように真摯に謝罪・見解を述べる ->  自己弁護や謝罪対象を曖昧にしないこと ② 原因究明 ->  「わからない」の連呼は危険 ->  現状で推定発表できるものは発表する ->  ただしリスクある憶測発表は避ける ->  事実の隠蔽は図らないこと ③ 今後の対策(再発防止) ->  図解等を使用し、分かり易く説明 ->  専門用語や業界用語を使わない ->  具体が決まっていなければ、方針のみでも発表をする
記者会見における「上手な頭の下げ方」 Media Bridge Consulting ・謝罪シーンが一番メディアで使用されるビジュアル。 ->  最も多くの人が目にする場面なので細心の注意を払う。 ・横から撮影される事が多い。 ->  頭の下げ方が浅いと印象が悪い。 ・トップが頭を下げるタイミングに周囲が合わせること。 ->  横で顔を見合わせて礼、ということがないように ・頭を下げたら直ぐに上げないこと。 ->  3秒ルール。 ・手を机に掛けながら頭を下げないこと。 ->  偉そうにみえてしまう。 ・礼の動作はゆっくりと。背中をまるめすぎない。 ->  急ぎすぎると早く終わらせたそうに見える ・あごを引いて伏し目がち、口元を引き締めておく。手、脚の動きに注意。 ->  出歯は笑って見えるので要注意。 ・ダークスーツ、ダークカラータイ等服装に注意。スーツボタンはかけておく。 ->  時計や光り物に注意(身につけない)。
記者会見においてやってはいけないこと Media Bridge Consulting ・無意識の笑みを浮かべる ・横柄な態度 ・トップ不在の会見 ・話を途中で終わらせる ・短いと思われてしまう会見時間 ・所在なげに手を動かす ・自分都合で会見を終わらせる ・記者に質問をさせない ・メモを読み上げるだけ(メモがないだけで好印象を持たれる例も) ・問い合わせのたらい回し ・若い記者に対する上から目線
記者会見における「好感の持てる返答の仕方」 Media Bridge Consulting 1.結論から述べる。 2.ポイントは3つにまとめる 3.質問が理解出来なかったときは、正しく聞き返す(誤答防止) 4.専門用語と英語は使わない 5.返答に詰まったら「水」を飲む(時間稼ぎ)                
一言で記者を敵に回す NG ワード・失言集① Media Bridge Consulting ・ 「法律は守っている」  ->  法律を守ればいいのか?社会的責任は? ->  「法律は遵守していたものの、それ以上の厳しい自己規範を守る         事が出来きず、痛烈な社会的責任を感じております。今後は…」 ・ 「大したことはない」 ->  反省の色が全く見えないのでは? ->  「このような問題に至ったには、我々が問題そのものを軽く考えてい    る節があったのは否めません。今後は…」 ・ 「みんなやっている」 ->  みんなやっていればいいのか?無責任では? ->  「まずは自身が率先し、業界全体の問題を是正する先鞭をつける    べきだった。問題を告発もせず、自らの手を染めてしまったことを    大いに恥じ入り、反省すべき事と認識しております。」 ・ 「現場が勝手にやったこと」 ->  経営陣が責任逃れをするのか? ->  「監督が行き届きませんでした。校内で起きた事は、全てが私●●    の責任の元にあるものと自覚しております。」
一言で記者を敵に回す NG ワード・失言集② Media Bridge Consulting その他にも・・・ ・「知らなかった」-> 校内のコンプライアンスは?責任者に連絡が届かない? ・「理事長は不在です」-> 緊急時にトップがどこで何をしているの? ・「私は伺っておりません」-> 情報共有もできていないの? ・「ウチに広報担当はいません」-> 質問を受ける窓口もいないの? ・「多分・・・きっと・・・かも」-> 確信ないなら情報裏取りするしかないですね。 ・「本日はお集まり頂まして・・有り難う御座います」-> 有り難う?(辻本議員) ・「逆にあなたはどうお考えですか?」-> 神経を逆なでする逆質問 といった NG ワードがある これらは過去何度も繰り返されてきた「名失言」であり、 他校などの失敗事例を多数研究 すれば必ず回避できるものである。                 
憶測報道を防ぐために Media Bridge Consulting ・憶測報道=批判報道と考えて良い ・記者の危ない質問と切り返し方 ・待ち伏せインタビュー対応 ・個別インタビュー(オフレコは通用しない) ・取材申請された際の確認事項(取材目的、主な質問事項、取材日時、人数、カメラ有無、記事及び番組内容) ・取材記録シートの用意 ・数字、人名、固有名詞、日時の誤認発表(曖昧なまま発表はしないこと) ・ノーコメントよりは一般論で切り返す ・大雑把な説明(説明は詳細が細かい程、記者からの質問は減る傾向にある) ・結果ありきの誘導尋問、想定ストーリーに基づく質問を受けたら、丁寧かつきっぱりと是正する。 ・未確定事項は「他者にご迷惑がかからないように、未確定事項についてのコメントは控えさせて頂く事、ご了承ください」
記者の「危険な質問テクニック」に注意 Media Bridge Consulting ・誘導尋問…「つまり、●●ということですね?」 ->  「いえ、そうは申しておりません。正しく説明いたしますと…」 ・仮定の質問…「もしこのまま●●ならば●●ですよね?」 ->  「仮定の事項については、その段階で改めてお答え致します」 ・二者択一の質問…「●●と■■、結局どちらなんですか?」 ->  「現状はそこまで断定できる段階ではありません」 ・結論ありきの質問…「犯人は当校の学生ということで間違いない?」 ->  「発表できる段階ではありません」「情報がまだ未確定です」 ・誤解に基づく質問…「ある筋の情報によると…らしいですが?」 ->  「全く間違った情報です。情報元はどちらでしょうか?」 ・圧力による質問…「国民が納得すると思いますか?」 ->  「申し訳ありません。我々の今後の対策としては・・・(キーメッセージ        に立ち戻ることを心がける)」
媒体別の基本的な取材特徴及び対応 Media Bridge Consulting ■ 新聞 ・速報性が命なので初動時に如何に良い印象を持ってもらうかが大事。 ・テレビ含め、他の媒体論調に大きな影響を与える。 ■ テレビ ・強烈なインパクトのある瞬間やたった1言の失言を繰り返し放送する。 ・編集力が脅威。都合のいい部分だけ抜かれないように注意。 ■ 雑誌 ・記者クラブ経由ならば初動情報は届かない(新聞系雑誌覗く)。 ・後からやってきて新聞テレビとは違う視点、方法で取材接触を図る。 ■ ウェブ ・独自取材をする媒体は少なく、既存媒体から情報を転載。 ・ブログやソーシャルメディアによる「炎上・延焼」が問題。 ・一般人参加による野次馬的視点の記事が増え始める。
Media Bridge Consulting 3.平常時の対策が重要                   
平常時に準備できることを万全に① Media Bridge Consulting ・危機管理マニュアルの作成 ->  緊急時に基礎からマニュアルを作るのは実質不可能。 ->  緊急対策本部のメンバーが即時運営モードに入れるように。 ->  危機レベルの判断基準を常時から判別できるように。 ・トップの意識改革と訓練 ->  失言は訓練で防げる。「話をしない」訓練も大切になる。 ->  模擬記者会見などを1度は経験しておくこと。 ->  緊急連絡網の整備(深夜でもトップと連絡がつくように) ・媒体別のメディア研究(テレビ、新聞、雑誌、ラジオ、ネット) ->  どの番組、コーナー、記者が危険か常に情報アンテナを貼る。 ->  メディアが興味を持つ情報トレンドや事件には敏感になっておく。 ・平常時の広報活動とブレーン ->  弁護士、 PR 会社、危機管理コンサルタント。 ->  平常時からマスコミとの関係を良好に保っておく。
平常時に出来ることを万全に② Media Bridge Consulting ・他山の石に習う(事例情報収集と研究) ->  他校の失敗事例等を研究し対策を練る。 ->  機会あれば当事者に直接話を聞く。 ->  ブレーンから情報を恒常的に仕入れておく事が重要。 ・他校が叩かれたら準備の時!次はこちらに流れ弾が来ると思え! ->  慶応大学学生の大麻事件が早大学生への事件へと飛び火 ->  マスコミは同じテーマで芋づる式に事件化する事を狙って取材する   (消えた高齢者年金問題、芸能人大麻問題、等) ->  備えあれば憂い無し
「無料個別相談」のご連絡先 Media Bridge Consulting ご静聴、有難う御座いました。今後ともよろしくお願い申し上げます。   住所 :〒 104-0061       東京都中央区銀座 8-18-4  銀座フォルム 21 ビル 8 F   TEL  :  03-6228-4105    FAX  :  03-6228-4106    Mail  :  yoshiike@mbc-pr.com  Web :  http://www.mbc-pr.com Twitter :  @YoshiikeMasashi    Tumblr :  http://yoshiike.tumblr.com/ ・本日の参加者様のみ、危機管理に関する無料個別相談を受け付けております。 ・クローズド会員制による「マスコミ危機管理研究会」を実施しております。 ※ 今年の新規会員募集は満員となっています。どうしてもご参加希望の方は   別途ご相談下さい

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高知大学危機管理セミナー2010909

  • 1. メディアブリッジコンサルティング株式会社 代表取締役 吉池 理( Masashi Yoshiike ) URL: http://www.mbc-pr.com   Mail: yoshiike@mbc-pr.com 「大学における危機管理とマスコミ報道対策の実践」
  • 2. Table of Contents Media Bridge Consulting 0.弊社紹介 1.メディアが大学に襲いかかるとき 2.危機管理におけるマスコミ報道対策の実務 3.平常時の対策こそが重要
  • 3. Media Bridge Consulting 弊社ご紹介   = メディアブリッジコンサルティングについて =                      
  • 4. MBCの特徴 Media Bridge Consulting 1.テレビ媒体に強い PR 会社(元 TV 製作マン中心)。テレビPR戦   術を中心とした PR 戦略構築が得意。 2.代表の吉池理(よしいけ・まさし)は NHK ・民放でテレビ制作   に携わる。 3.大手企業を中心にマーケティング PR 戦略支援、社内 PR/ 広報研   修、記者会見、危機管理時メディア対応支援を実施。 4.クライアントはソフトからハードまで(外国政府、大手メーカー、大   手小売店、大手サービス業、医療機関、タレント、スポーツ選手) 5.広告代理店様・PR代理店様より「テレビ中心のメディア戦略」   を特任で委託される事も多い。 6.元・経済産業大臣登録中小企業診断士                    
  • 5. 危機管理は「守りの PR 手法」 Media Bridge Consulting 攻め の PR と 守り の PR
  • 6. Media Bridge Consulting 1.メディアが大学に襲いかかるとき
  • 7. メディアが大学に襲いかかるとき① Media Bridge Consulting ・経歴詐称により職員を解雇(昭和女子大学・ 2009 年 7 月) ・教員がセクハラ行為で辞職(京都大学・ 2009 年 9 月) ・教員が住居侵入で逮捕(日本体育大学・ 2009 年 10 月) ・非常勤講師が授業で学生を誹謗中傷(九州国際大学・ 2010 年 1 月) ・セクハラ行為で教員が論旨退職処分(安田女子大学・ 2010 年 3 月) ・アカデミックハラスメント行為で教員が懲戒処分(大分大学・ 2010 年 3 月) ・学生が女性侮蔑動画をネットにアップ(首都大学東京等・ 2010 年 6 月) ・非常勤講師がレポート作成等の代行(桃山学院大学・ 2010 年 6 月 ・ PtoP ソフト使用を原因とする校内重要情報流出事件(日本大学・ 2010 年 6 月) ・インド人留学生いじめ自殺事件(追手門学院大学・ 2010 年 8 月) ・教授が覚醒剤使用で逮捕(国立音大・ 2010 年 8 月) ・教員が道路交通法違反で逮捕(武庫川女子大学・ 2010 年 8 月) ・教員による研究費の不正使用が発覚(大阪大学・ 2010 年 8 月) 
  • 8. 大学にとっての危機とは? Media Bridge Consulting 【内部の不祥事】 ・トップ、職員、教員、学生 ・アカデミックハラスメント ・セクシャルハラスメント ・不正経理、着服、詐欺事件 ・いじめ ・刑事事件による逮捕者発生 ・民事事件による訴訟 ・就業問題(労働環境、労働契約) ・入学試験、論文関係等の不正 ・個人情報 / 大学情報流出 ・ウェブサイト改ざん ・火災事故、交通事故、等 危機(リスク)は学校内外のいつどこで発生しても不思議ではない。-> どんな対策をしても リスクを 物理的にゼロにすることは出来ない 事を心得る。                    【外部による不可避の危機】 ・マスコミによる誤報 ・ブログ、 SNS 等による誤情報 ・インターネットにおける誹謗中傷 ・モンスターペアレンツ ・在校学生の私生活に関する諸問題 ・学校関係者や生徒が誘拐事件等で  の「被害者」となった場合
  • 9. 危機管理の「リスク」とは常に「人」から発する Media Bridge Consulting 人 が常にクライシスを招く中心にいる。      内部告発、学生私生活、職員教員不祥事、学生家族、経営トップ・・・          マスコミは常に 人の活動 を追いかける        だから、人が巻き起こした事件・事故に関しては大きな関心をよせる        
  • 10. マスコミ記者という生き物(社会部・報道部) Media Bridge Consulting ・社会的正義感を有している ->  自身を「国民と正義の代弁者」と自己認識している。 ->  「別働隊」がやってくる(生活部、経済部->社会部) ・厳しい取材姿勢 ->  国民目線で質問をするので、容赦は全くない。 ->  学校や役所は民間企業以上に「攻撃しやすい対象」。 ->   1 対 1 のコミュニケーションの形をとるが、その先には数十万、数百万   人の国民の目が光っている。 ・スクープこそが記者個人の成果 ->  記者の本音「事件=やった!」 航空機墜落で寿司を取る業界 ->  事件を起こして弱った企業、大学=格好の獲物->視聴率・部数  ->  基本的に、感じたことを記事にするだけだが、 最初からストーリーを   決定して 取材を進める記者もいる(憶測記事)。
  • 11. 近年は、ネット媒体がマスコミの火に油を更に注ぐ Media Bridge Consulting ・ソーシャルメディアの登場で炎上が炎上を呼ぶ ・風説、なりすまし、誤報、誤解、悪意    メディアリレーション中心の1 WAY 型 PR メディア+消費者の2 WAY 型 PR
  • 12. Media Bridge Consulting 2.危機管理におけるマスコミ報道対策の実践
  • 13. 突発的なクライシス発生に関する考え方 Media Bridge Consulting ・既に被害を完璧にゼロにすることは出来ない。 ・被害ゼロ化は諦め、被害「ミニマム化」に考えを徹する。 ・隠しても結局はバレる(脅威的なマスコミの調査能力)。
  • 15. 危機管理は初動段階での対応が命 Media Bridge Consulting ・一度発表した内容を覆すのは最悪のケースに ・初動段階で好印象を与えられれば、危機管理は半分成ったも同然 ・初期段階で多い記者からの質問ベスト10 1.組織トップはいつその事件情報を知りましたか? 2.その事件が起こったときに組織トップはどこで何をしていましたか? 3.一番最初に指示した内容はどんなことですか? 4.なぜこの件が起こってしまったのですか? 5.発生の原因と現状の経過は? 6.過去にも同様のことはなかったのか? 7.トップはこの件についてどう感じているのか? 8.今後の対策は? 9.社会(被害者)に対して申し訳ないという気持ちは? 10.責任を誰がどのようにとるつもりなのか?        
  • 16. マスコミへの情報発表方法 Media Bridge Consulting ・記者会見による情報伝達が基本 ->  5大新聞(朝日、読売、日経、毎日、産経) ->  2大通信社(時事通信・共同通信) ->  該当エリアの主要テレビ局 ・学校が明らかな「被害者」である場合は発表責任はない ->  誘拐事件等では報道発表が被害進展・拡大を招く場合も。 ->  誰が被害者であるのか?によって発表可否は大きく変わる。 ->  自らが被害者でない場合は、須く即時発表が基本。 ・個別のリークや個別取材は止めるべき ->  スクープ記事として大きく扱われてしまう。 ->  ウェブサイト発表を同時に行い「スクープ性」を除去。 ->  ウェブにはポジションペーパーと同内容の情報を掲載。 ・先手を打たれて取材申請が入ってしまったら… ->  何はともあれ 「●●時に記者会見をする」と言いきってしまう。 ->  放っておくと独自に取材を始められ、スキャンダル色が強まる傾向。 ->  電話取材は絶対に厳禁(誤解を生みスクープを生む)。
  • 17. 緊急記者会見の成否を決定する重要3要素 Media Bridge Consulting ① 会見の場所 ② 会見の時間 ③ 発表情報処理       
  • 18. 緊急記者会見の成否を決定する重要3要素 Media Bridge Consulting ① 会見の場所      
  • 19. 会見場所に纏わるテクニック Media Bridge Consulting 1.会見を行う場所… 必ずしも大学内だけが良いというわけではない 。監督官庁に出向き、庁舎内の記者クラブでお詫びと今後の方針を発表。 2.大学内で発表すると、生徒、関係者、周辺住民などに手当たり次第にインタビューを取られる可能性。学長などの「出入り」を待ち伏せさせれて押さえられてしまう可能性がある。 3.学校内に居座られてしまう可能性。->追い出すこと不可能。「謝罪を手短に終了されてしまった」「打ち切られた」等のいい方をされる。 4.第三者である監督官庁に会見終了時間を切り出してもらえる。                     
  • 20. 緊急記者会見会場の基本レイアウト① Media Bridge Consulting 記者席 記者席 記者席 記者席 記者席 記者席 記者席 記者席 記者席 雑誌、新聞、ウェブスチールカメラマン テレビカメラ台(電源用意) 関係者出入り口 記者出入り口 受付 司会 記録係 関係者
  • 21. 緊急記者会見会場の基本レイアウト② Media Bridge Consulting ・会場レイアウトが重要 -> 「記者出入り口」と「関係者出入り口」を分割、ぶら下がり取材を防ぐ。 -> ドアが2カ所ある場所がベスト ・関係者出入り口についたてを立てて見えないように -> 奥が覗かれないように ・関係者テーブルと記者テーブルの間に一定の距離を -> 手元のメモ等を「抜かれる」可能性 -> プレッシャー緩和 -> 座高の低い椅子と机を用意 ・テレビカメラスペースを用意 -> 場所の取り合いを防ぐ -> 記者に対して「マスコミへの配慮」を感じさせる -> カメラ台を用意し、見下ろして撮影させる ・関係者席の後ろにスペースを作らない -> カメラが入り込む場所を作らない ・受付は外。いざという時の「護衛」を用意 -> トップが取り囲まれないように配慮             
  • 22. 緊急記者会見の成否を決定する重要3要素 Media Bridge Consulting ② 会見の時間     
  • 23. 「会見の時間」に関する考え方とテクニック Media Bridge Consulting ・都合の悪い会見は午前中に開催できるとベスト ->  部数が少ない夕刊での掲載にとどめる(朝刊の扱いを小さくできる   可能性がある) ・人命等に関わる緊急事態の時のみは発生2時間以内に会見を ->  発生から今までの行動内容を厳しく問われるため ・夕刊の〆切はその日の昼前《 11 時くらい)。 ->  朝刊よりも夕刊の方が部数が少ない ->   1 度大きく夕刊で報道すると、次に同じネタを大きく報道しづらい ・もしくは夜中の緊急発表 ->  朝刊は〆切に入るが、裏取りや追加取材をされづらい ・避けるべきは午後・夕方の報道発表 ->  朝刊までの〆切がたっぷり。追加取材もたっぷり。    ・会見時間は1時間を目処に ->  短いと「逃げるように会見会場から去っていった」と書かれる ->  「会見時間は●分です」と区切ることをしてはいけない。 ・次回会見日時がわかっていれば発表する ・質問がなくなった=終了させるチャンス                
  • 24. 新聞媒体の〆切 Media Bridge Consulting ※ 朝刊と夕刊〆切時間は、配達エリア、版により差が出てくる ※ 〆切は大凡の目安であり、各媒体により多少の差もある   版(夕刊) 配達地域(関東の例) 〆切時間 2版 3版 4版 静岡、群馬、福島、以遠 都内市部、埼玉、千葉、神奈川 都心、川崎の一部 10:00 12:00 13:00 版(朝刊) 配達地域(関東の例) 〆切時間 12版 13版 14版 静岡、群馬、福島、以遠 都内市部、埼玉、千葉、神奈川 都心、川崎の一部 (遅版は山手線内と駅売り) 22:00 24:00 1:00 (早版) 1:30 (遅版)
  • 25. 緊急記者会見の成否を決定する重要3要素 Media Bridge Consulting ③ 発表情報処理       
  • 26. 緊急記者会見に臨んで Media Bridge Consulting ・危機管理スタッフ全員が待機する場所を用意(泊まり込みの姿勢を見せる) ・他の会合禁止(同時期の飲み会や接待などはスッパ抜かれる!) ・事件構造、問題波及範囲を予想して説明謝罪内容に組み入れる。 ・積極的な調査、事実開示、謝罪態度で批判のトーンを下げる。 ・トップの姿勢(謙虚な謝罪と 2 度と起こさないという是正態度)。 ・トップ自らの言葉(但し、事前に広報担当者との綿密な打ち合わせ)による事実説明(メモ依存に注意) ・不祥事は一気に公開する。 ->  何度も是正謝罪を繰り返す程ダメージがでかい(吉兆、雪印) ->  事件が長引く場合は細かく発表(日航機事故の際は1時間に   1度の会見を報道陣に約束していた) ・公開されていない - 情報も敢えて先に出してしまう(捜査陣等に追求されてから発表することが最もダメージがでかい)。 ->  追加で次々の新事実が出てくることだけは避ける。 ・自社持ち込みの映像素材で「記録映像」を残す ->  誤報道を防ぐ             
  • 27. 初動段階にて至急作成すべきツール Media Bridge Consulting ① ポジションペーパー(公式見解、ホールディングステートメント) ② 想定問答集( Q&A ) ③ 危機管理マニュアル(緊急対策本部運営マニュアル) ④ ウェブサイト上の危機管理情報発表スペース
  • 28. ① ポジションペーパー(公式見解) Media Bridge Consulting 【基本構成】 1.詳細内容(5 w1h ) 2.経過(日付、時間毎にタイムラ   インで箇条書きに) 3.原因(ハッキリしない場合は   「現在究明中」で応対) 4.対策(日付ありで今後の具体   的対応予定を記入) 5.見解(謝罪、意見、主張等。重   視されるポイント)
  • 29. ② Q&A 集(想定問答集) Media Bridge Consulting ・記者の厳しい質問に対する「ぶっつけ本番」「失言」を避ける目的で作る。 ・あらゆる事の限界までをオープンにする姿勢で作成。 ・最も聞かれたくないこと、厳しい質問を中心に構成。 ・過去の同様な事件事故、他校等の記者会見事例を研究して作成。 ・特に、 事件事故等発生時から今現在までの状況、対応内容について 質問が集中する傾向にある。 ・作成は広報部(広報担当者)にとって大変重要な仕事。 ->  大企業などでは、想定問答集にない質問がされると大きな減点と         みなされる所も多い。 ・想定した回答については内容はスタッフで必ず共有化しておく ->  人によってちぐはぐな回答 ->  トップの「私は聞いていない」 ->  「学校ぐるみではありません」->「学校ぐるみでした」 最も印象が悪くなる、「訂正会見」の恐れが出てくる
  • 30. ② Q&A 集(想定問答集) Media Bridge Consulting
  • 31. ③ 危機管理マニュアル(緊急対策本部運営マニュアル) Media Bridge Consulting ・平常時から基礎と成るマニュアルを用意しておく。 ・事件、事故発生内容に合わせて、基礎マニュアルを即時改訂。 ・「基本編」「実践編」「資料編」で構成。 ・発生内容の影響範囲によって対応レベルを分ける方法も。 「基本編」目次例 1.このマニュアルについて 1.構成と配布先 2.適用範囲 2.リスクとクライシス 1.当校リスクにおけるリスクとクライシスの定義 2.起こりうるクライシスの種類 3.クライシス・コミュニケーションの基本要素 1.目的と原則、ゴール 2.クライシス対応の主管部署 4.予防と準備 =平常時の対応 1.リスク発見に努め、直ちに報告 2.リスクとクライシスの芽 3.何が報告すべきクライシスなのか 4.リスク発見時の情報経路 5.報告の徹底 6.平時からの備え 5.クライシス対応の流れ 6.危機管理委員会 1.その組織、招集 2.委員会で検討すべきこと 3.危機管理委員会の構成と各メンバー役割 4.対策本部 7.クライシスが起きたら 1.危機管理委員会事務局に連絡 2.緊急性の判断(判断フロー) 3.緊急性により全体対策本部を設置 4.職員、教員、学生、家族への対応 5.重要ステークホルダーへの対応 6.すべきこと、してはいけないこと 8.クライシス終息後 1.反省点を記録して整理する 2.関係者に謝意を表す 3.再発防止のために
  • 33. ④ ウェブサイト上の危機管理情報発表スペース) Media Bridge Consulting ・必ずトップページで最新報告を ・印刷配布できるよう PDF 化 ・大学の不祥事だけを集めるサイトも http://university.main.jp/blog7/archives/cat5/
  • 34. 緊急対策本部の設置 Media Bridge Consulting 対策室(意志決定)      センター(情報収集管理)      関係者全員で情報共有化を図りトップが「私はその件について知らない」という最悪の状況を防ぐ。                A 班 (現状分析)     B 班 (今後対策)     C 班 (発表内容)     トップ及び 危機管理委員会     A       B       C       A ・ B ・ C       チーフ      班長     班長     班長     トップ    センター長 (伝達係)     専用電話受手     タイムキーパー    ライター    
  • 35. 緊急記者会見当日① Media Bridge Consulting ・関連記者クラブ、主要メディア、取材要請メディアに FAX で会見時間を告知。 ->  電話だとその場で質問されてしまうので必ず FAX もしくはメールで。 ・スポークスマン(通常はトップ)と司会役(広報担当者)を選定 ->  トップ不在の記者会見は「大荒れる」ので絶対に避ける ・短時間でもいいので、会見の事前練習を危機管理チーム全員で実施。 ->  ぶっつけ本番で「緊張するな」と言う方が無理。 ・会見現場の設営および撤収は手短に ->  余計な質問と言質を取られる機会を極力減らすこと。 ・待ち伏せや個別インタビューが発生しないよう極力注意する ->  驚いて手でカメラを隠すような映像をメディアは「撮りたがっている」 ->  特にトップが会見場に入るとき、出る時が危険! ->  裏口等の待ち伏せポイントがないか留意する
  • 36. 緊急記者会見当日② Media Bridge Consulting カメラに映ってます 目線は? 服装は?色は? 装飾品は? バックボードの準備 プレスキットの準備 Q&Aの作成
  • 37. 緊急記者会見内容に必ず盛り込むべき 3 要素 Media Bridge Consulting ① 誠実な謝罪・見解 ->  社会的地位が高い人ほど謝罪下手な傾向あり ->  大勢の報道陣を前にして緊張。謝罪下手に「見えてしまう」 ->  情報共有化で、言葉の選択肢を失敗しないように ->  当人の言葉で、感情が伝わるように真摯に謝罪・見解を述べる ->  自己弁護や謝罪対象を曖昧にしないこと ② 原因究明 ->  「わからない」の連呼は危険 ->  現状で推定発表できるものは発表する ->  ただしリスクある憶測発表は避ける ->  事実の隠蔽は図らないこと ③ 今後の対策(再発防止) ->  図解等を使用し、分かり易く説明 ->  専門用語や業界用語を使わない ->  具体が決まっていなければ、方針のみでも発表をする
  • 38. 記者会見における「上手な頭の下げ方」 Media Bridge Consulting ・謝罪シーンが一番メディアで使用されるビジュアル。 ->  最も多くの人が目にする場面なので細心の注意を払う。 ・横から撮影される事が多い。 ->  頭の下げ方が浅いと印象が悪い。 ・トップが頭を下げるタイミングに周囲が合わせること。 ->  横で顔を見合わせて礼、ということがないように ・頭を下げたら直ぐに上げないこと。 ->  3秒ルール。 ・手を机に掛けながら頭を下げないこと。 ->  偉そうにみえてしまう。 ・礼の動作はゆっくりと。背中をまるめすぎない。 ->  急ぎすぎると早く終わらせたそうに見える ・あごを引いて伏し目がち、口元を引き締めておく。手、脚の動きに注意。 ->  出歯は笑って見えるので要注意。 ・ダークスーツ、ダークカラータイ等服装に注意。スーツボタンはかけておく。 ->  時計や光り物に注意(身につけない)。
  • 39. 記者会見においてやってはいけないこと Media Bridge Consulting ・無意識の笑みを浮かべる ・横柄な態度 ・トップ不在の会見 ・話を途中で終わらせる ・短いと思われてしまう会見時間 ・所在なげに手を動かす ・自分都合で会見を終わらせる ・記者に質問をさせない ・メモを読み上げるだけ(メモがないだけで好印象を持たれる例も) ・問い合わせのたらい回し ・若い記者に対する上から目線
  • 40. 記者会見における「好感の持てる返答の仕方」 Media Bridge Consulting 1.結論から述べる。 2.ポイントは3つにまとめる 3.質問が理解出来なかったときは、正しく聞き返す(誤答防止) 4.専門用語と英語は使わない 5.返答に詰まったら「水」を飲む(時間稼ぎ)                
  • 41. 一言で記者を敵に回す NG ワード・失言集① Media Bridge Consulting ・ 「法律は守っている」  ->  法律を守ればいいのか?社会的責任は? ->  「法律は遵守していたものの、それ以上の厳しい自己規範を守る         事が出来きず、痛烈な社会的責任を感じております。今後は…」 ・ 「大したことはない」 ->  反省の色が全く見えないのでは? ->  「このような問題に至ったには、我々が問題そのものを軽く考えてい    る節があったのは否めません。今後は…」 ・ 「みんなやっている」 ->  みんなやっていればいいのか?無責任では? ->  「まずは自身が率先し、業界全体の問題を是正する先鞭をつける    べきだった。問題を告発もせず、自らの手を染めてしまったことを    大いに恥じ入り、反省すべき事と認識しております。」 ・ 「現場が勝手にやったこと」 ->  経営陣が責任逃れをするのか? ->  「監督が行き届きませんでした。校内で起きた事は、全てが私●●    の責任の元にあるものと自覚しております。」
  • 42. 一言で記者を敵に回す NG ワード・失言集② Media Bridge Consulting その他にも・・・ ・「知らなかった」-> 校内のコンプライアンスは?責任者に連絡が届かない? ・「理事長は不在です」-> 緊急時にトップがどこで何をしているの? ・「私は伺っておりません」-> 情報共有もできていないの? ・「ウチに広報担当はいません」-> 質問を受ける窓口もいないの? ・「多分・・・きっと・・・かも」-> 確信ないなら情報裏取りするしかないですね。 ・「本日はお集まり頂まして・・有り難う御座います」-> 有り難う?(辻本議員) ・「逆にあなたはどうお考えですか?」-> 神経を逆なでする逆質問 といった NG ワードがある これらは過去何度も繰り返されてきた「名失言」であり、 他校などの失敗事例を多数研究 すれば必ず回避できるものである。                 
  • 43. 憶測報道を防ぐために Media Bridge Consulting ・憶測報道=批判報道と考えて良い ・記者の危ない質問と切り返し方 ・待ち伏せインタビュー対応 ・個別インタビュー(オフレコは通用しない) ・取材申請された際の確認事項(取材目的、主な質問事項、取材日時、人数、カメラ有無、記事及び番組内容) ・取材記録シートの用意 ・数字、人名、固有名詞、日時の誤認発表(曖昧なまま発表はしないこと) ・ノーコメントよりは一般論で切り返す ・大雑把な説明(説明は詳細が細かい程、記者からの質問は減る傾向にある) ・結果ありきの誘導尋問、想定ストーリーに基づく質問を受けたら、丁寧かつきっぱりと是正する。 ・未確定事項は「他者にご迷惑がかからないように、未確定事項についてのコメントは控えさせて頂く事、ご了承ください」
  • 44. 記者の「危険な質問テクニック」に注意 Media Bridge Consulting ・誘導尋問…「つまり、●●ということですね?」 ->  「いえ、そうは申しておりません。正しく説明いたしますと…」 ・仮定の質問…「もしこのまま●●ならば●●ですよね?」 ->  「仮定の事項については、その段階で改めてお答え致します」 ・二者択一の質問…「●●と■■、結局どちらなんですか?」 ->  「現状はそこまで断定できる段階ではありません」 ・結論ありきの質問…「犯人は当校の学生ということで間違いない?」 ->  「発表できる段階ではありません」「情報がまだ未確定です」 ・誤解に基づく質問…「ある筋の情報によると…らしいですが?」 ->  「全く間違った情報です。情報元はどちらでしょうか?」 ・圧力による質問…「国民が納得すると思いますか?」 ->  「申し訳ありません。我々の今後の対策としては・・・(キーメッセージ        に立ち戻ることを心がける)」
  • 45. 媒体別の基本的な取材特徴及び対応 Media Bridge Consulting ■ 新聞 ・速報性が命なので初動時に如何に良い印象を持ってもらうかが大事。 ・テレビ含め、他の媒体論調に大きな影響を与える。 ■ テレビ ・強烈なインパクトのある瞬間やたった1言の失言を繰り返し放送する。 ・編集力が脅威。都合のいい部分だけ抜かれないように注意。 ■ 雑誌 ・記者クラブ経由ならば初動情報は届かない(新聞系雑誌覗く)。 ・後からやってきて新聞テレビとは違う視点、方法で取材接触を図る。 ■ ウェブ ・独自取材をする媒体は少なく、既存媒体から情報を転載。 ・ブログやソーシャルメディアによる「炎上・延焼」が問題。 ・一般人参加による野次馬的視点の記事が増え始める。
  • 46. Media Bridge Consulting 3.平常時の対策が重要                   
  • 47. 平常時に準備できることを万全に① Media Bridge Consulting ・危機管理マニュアルの作成 ->  緊急時に基礎からマニュアルを作るのは実質不可能。 ->  緊急対策本部のメンバーが即時運営モードに入れるように。 ->  危機レベルの判断基準を常時から判別できるように。 ・トップの意識改革と訓練 ->  失言は訓練で防げる。「話をしない」訓練も大切になる。 ->  模擬記者会見などを1度は経験しておくこと。 ->  緊急連絡網の整備(深夜でもトップと連絡がつくように) ・媒体別のメディア研究(テレビ、新聞、雑誌、ラジオ、ネット) ->  どの番組、コーナー、記者が危険か常に情報アンテナを貼る。 ->  メディアが興味を持つ情報トレンドや事件には敏感になっておく。 ・平常時の広報活動とブレーン ->  弁護士、 PR 会社、危機管理コンサルタント。 ->  平常時からマスコミとの関係を良好に保っておく。
  • 48. 平常時に出来ることを万全に② Media Bridge Consulting ・他山の石に習う(事例情報収集と研究) ->  他校の失敗事例等を研究し対策を練る。 ->  機会あれば当事者に直接話を聞く。 ->  ブレーンから情報を恒常的に仕入れておく事が重要。 ・他校が叩かれたら準備の時!次はこちらに流れ弾が来ると思え! ->  慶応大学学生の大麻事件が早大学生への事件へと飛び火 ->  マスコミは同じテーマで芋づる式に事件化する事を狙って取材する   (消えた高齢者年金問題、芸能人大麻問題、等) ->  備えあれば憂い無し
  • 49. 「無料個別相談」のご連絡先 Media Bridge Consulting ご静聴、有難う御座いました。今後ともよろしくお願い申し上げます。   住所 :〒 104-0061      東京都中央区銀座 8-18-4 銀座フォルム 21 ビル 8 F   TEL : 03-6228-4105    FAX : 03-6228-4106    Mail : yoshiike@mbc-pr.com Web : http://www.mbc-pr.com Twitter : @YoshiikeMasashi    Tumblr : http://yoshiike.tumblr.com/ ・本日の参加者様のみ、危機管理に関する無料個別相談を受け付けております。 ・クローズド会員制による「マスコミ危機管理研究会」を実施しております。 ※ 今年の新規会員募集は満員となっています。どうしてもご参加希望の方は   別途ご相談下さい